ゲーム感想


最近の感想はこちら→ 都市伝説解体センター
26.3.11更新

目次


LIMBO  ★★★★ 8
Return of the Obra Dinn(オブラ・ディン号の帰還)  ★★★★☆ 9
The Unfinished Swan  ★★★ 6
THE 逃走ハイウェイ FULLBOOST  ★★☆ 5

ウーマン・コミュニケーション
ウィッチャー3  ★★★★★★★★★★ 20
オクトパストラベラー1・2
オクトパストラベラー0

カリギュラ オーバードーズ  ★★★ 6
カリギュラ2  ★★★★ 8
神獄塔メアリスケルター2  ★★★ 6
神獄塔メアリスケルターFinale  ★★★☆ 7
漢末覇業
軌跡シリーズ
ギルド探求団へようこそ
グラビティデイズ  ★★★★★ 10

十三機兵防衛圏  ★★★★★ 10
スーパーロボット大戦V・X・T・30
スーパーロボット大戦Y
ソウルハッカーズ2  ★★☆ 5

大逆転裁判1&2  ★★★★★ 10
チャイルド・オブ・ライト  ★★★ 6
都市伝説解体センター  ★★★★★ 10

ニューダンガンロンパV3  ★★★★☆ 9
ネットハイ  ★★★☆ 7
ネバーエンディング・ナイトメア  ☆ 1

パラノマサイト FILE23 本所七不思議  ★★★★☆ 9
パラノマサイト FILE38 伊勢人魚物語
ペルソナ5  ★★★★☆ 9
ペルソナ5 ザ・ロイヤル
ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ  ★★★★★ 10
ペルソナ5X
ペルソナQ・Q2

龍が如く7・8
龍が如く8外伝
レイジングループ  ★★★★★★★☆ 15



LIMBO
     


~あらすじ~
少年は妹を探しLIMBOに足を踏み入れた。


~感想~
PSストアに出入りするゲーム好きなら見覚えのあるだろう画像だが、そこからはちょっと想像できないほどに良くできたパズルアクションだった。
主人公はダッシュ・ジャンプ・押す・引くしかできず、高所から落ちれば即死する等身大の無力さ。いちおう少年キャラなのに蜘蛛に喰われノコギリで両断されと、和ゲーではありえないグロさで容赦なく殺される。
その約束された死を、周囲のギミックを駆使し、しかもギリギリのタイミングを要求されがちなアクションで乗り越えていく場面が延々と続く。
その難易度は、何回か試して駄目だったので他の手段を考えたが全くわからず、降参して調べたら「駄目そうだけど上手いことやれば実はできる」が大半なくらい高く、コアなゲーマーでも自力で全て解くのは骨が折れるだろう。
ロープライスだしどうせ画像の蜘蛛に延々と追い回されるだけだろ? と高をくくっていたら蜘蛛なんて前半の中ボスくらいに過ぎなかったという、なかなかのボリュームで、お値段以上は確実に楽しめるだろう。多少のグロ耐性があるアクション好きにはぜひやってもらいたい良作である。


評価:★★★★ 8



Return of the Obra Dinn
(オブラ・ディン号の帰還)

     


~あらすじ~
1807年、英国。保険調査員のあなたは、無人で帰港したオブラ・ディン号の乗員の安否調査を命じられる。
途中で下船した乗組員の一人から届けられた懐中時計には、死者の最期の光景を映し出す力があり、それを用いて60人の乗員の安否を暴け。


~感想~
純粋論理ゲーム。プレイヤーは60人の乗員の「名前・安否(死因)・殺害ならば犯人」を全て特定しなければならない。
このゲーム最大の特色は、死者の最期の光景を一人称視点の3Dマップ上で探索できる点。
死の瞬間、周囲にいた人物や交わされた会話、船内の様子を観察し、乗客リストや写真とも照らし合わせ、一人ずつ特定して行くのだ。
これが一筋縄では行かず、直接には最期の光景を見られず、他者の光景から探さなければならない死者や、途中で下船したためそもそも最期が見られない者、消去法でしか名前を特定できない者もいるガチの難易度を誇る。
3人正解するごとに認定が行われるのだが、自分は全ての光景を見終えた時点で9人しか特定できておらず泡を食った。しかし心配無用。決して推理が得意ではない自分でも(12時間かかったが)無事にクリアできた。
特定の手順は一つではなく、クリア後に攻略サイトを見たら知らない手掛かりや伏線がゴロゴロ出てきたし、何人かは正解となる死因がいくつかあるとのこと。トロフィー取得率を見てもプレイヤーの半数がクリアしているので、頑張れば解ける難易度である。ぜひ攻略サイトやヒントを一切見ずに自力で挑んで欲しい。

PS4、Switch、Staem等で2000円少々(セール有)とお求めやすく遊べるガチの論理ゲームなので、特にミステリ好きには強くおすすめしたい。


評価:★★★★☆ 9



The Unfinished Swan
     


~あらすじ~
母の遺品である未完成の白鳥の絵だけを手に、施設に入った10歳のモンロー。
ある夜、白鳥が絵から抜け出て逃げてしまい、モンローは足跡を追い、不思議な扉をくぐる。


~感想~
あらすじが終わると、画面は白一色になる。まだロード中かと思いきやゲームはもう始まっており、R1ボタンを押すと黒い絵の具の詰まった水風船が飛び、それが破裂し風景が黒く染められる。
白一色で見えないだけで世界は目の前に広がっており、それを黒く塗りつぶして輪郭を把握し、歩を進めて行く。恐るべきは人間の空間把握能力で、一部分が塗られているだけで風景がおおよそわかるのは本当にすごい。スゴいね、人体。

白一色なのは序盤だけで、話が進むにつれ風景に色が付いていくが、様々な仕掛けが施され、史上最もスタイリッシュかもしれないスタッフクレジットまで飽きさせない。謎解きメインかと思いきやだんだんと激しいアクションも要求されるが、難易度は理不尽なものではない。そのゲーム性から攻略サイトはたぶん無いものの、youtube等に攻略動画があるので、詰まったら観てみるのもいいだろう。

なお自分は全く問題なかったが非常に3D酔いしやすいらしいので、弱い方は要注意のこと。


評価:★★★ 6



THE 逃走ハイウェイ FULLBOOST
     


~あらすじ~
無実の罪で囚われた女性弁護士を救うため立ち上がった名探偵・大河原源九郎。
裁判当日に盗まれた証拠品を奪い返しつつ4時間で名古屋~東京を走破せよ!


~感想~
vita版SIMPLEシリーズとして1,800円でリリースされた一作。ストーリーはあって無いようなもので、ヒロイン(?)の女性弁護士には名前すら与えられていない。
開始するといきなり高速道路に放り出され、タイムリミットまで4時間と表示され面食らう。
特に説明書も読まず、操作方法だけ確認し、刻一刻と減っていく残り時間を見ながら進めて行き、やがて気がついた。
もしかしてこれガチで4時間走らせるつもりか!?

ガチだった。

なんのてらいもなく
4時間走らせられるのだ。いちおう6つのチェックポイントに分かれ、通過ごとにセーブできるし、パーキングエリアやサービスエリアには(おそらくランダムで)セーブポイントが設けられている。
しかし4時間以内にゴールしなければ問答無用でゲームオーバーとなるため、ラップタイムが遅ければセーブのタイミングによってはクリア不能になる恐れがある。もちろん失敗すればガチで4時間をやり直す羽目になるのだ。

SIMPLEシリーズだけありゲーム性は非常に単純。高速道路を駆け抜けつつ、時折現れる証拠品を盗んだ車を
体当たりで粉砕して証拠品を奪い返して行くだけだ。回収できた証拠品が少ないと裁判に負けてバッドエンドとなってしまうが、多少は取りこぼしても大丈夫だった。盗難車は装甲がもろく簡単に破壊できるのだが、勝手に事故って路上に証拠品が落ちていたり、ノーヒントのランダムでPAやSAに転がっていたりもするので要注意である。

このゲームで最大の敵は警察である。他の車を盗んだり、検問を強引に突破すると警察に目を付けられ、恐ろしいほどのスピードで追い回される。パトカーは体当たりで急停車させて来て、警官は強引に大河原を引きずり出して逮捕しようとする。アナログスティックを回して振りほどけるが、スタミナが尽きると倒れてゲームオーバーとなる。警官3人に囲まれると順番に羽交い締めにされまず逃げられない。
対処法は2つ。路上に落ちているパワーアップアイテムを使いダミー(大河原に似たカカシ)を放ち足止めすることと、PAやSAに入ることだ。
この世界ではPAやSAは警察の立ち入ることのできない
聖域になっているらしく、入っただけで警察は大河原を見失い、警戒度も下がる。
警察に目を付けられたら必死に堪えてPA・SAまで逃げ切ることが鉄則である。

またこの世界の車は恐ろしく燃費が悪く、ガソリン満タンでも数十分しか保たない。尽きる前に周囲の車を奪う必要がある。PAやSAなら盗みたい放題だ。
運転ミスや警察の体当たりでダメージを負いすぎると爆発(=ゲームオーバー)するので、数十台の車を乗り換えながら東京を目指すことになるだろう。
ここまで書くとおおよそ見当は付くと思うが、本作の攻略方法は
安全運転である。
スピードを出しすぎず、検問ではバリケードを突破したり警官をはねないように注意。ガソリンに気を付けつつ車はなるべくPA・SAで乗り換える。前半はほとんどの道が二車線で狭く渋滞も多いが、後半は三車線に広がり渋滞も起きない、という謎仕様のため、いかに厳しい前半を乗り切るかと、4時間ただ走ってるだけなので、音楽を掛けるなりテレビを点けるなり退屈をまぎらわせられるかが、勝負の鍵となる。

SIMPLEシリーズならではの、潔いほどあらゆる要素を削ぎ落とし、鋭角に尖ったバカゲー。
暇ならやる価値は十分にある。と思う。


評価:★★☆ 5

 


ウーマン・コミュニケーション
       


未作成



ウィッチャー3
     


~あらすじ~
13世紀、白狼の異名を持つ伝説的なウィッチャーであるリヴィアのゲラルトは、世界に滅びをもたらすワイルドハントに記憶を奪われたものの、長い戦いの果てにようやく全ての記憶を取り戻す。
恋人の魔術師イェネファーと、娘同然に育ててきたシリを追い、彼は戦火の迫る北方諸国に舞い戻る。


~感想~
ようやくメインストーリーを終えたので、知ってる人には今さらだが「ウィッチャー3」の面白さを伝えたい。

PS4のオープンワールドRPGをやりたいと思い、当初はFF15を買う予定だったが、いろいろ調べたところ「ウィッチャー3」なるポーランド産のRPGが、僕のやりたいゲームと一致していることを知り、しかも折良くDLC全部入りの完全版がセール中だったため早速購入した。
これがもう本当にすごい。オリジナル版は一昨年の夏に発売されているので今さらな話だが、この超絶なすごさを少し語りたい。


1.圧倒的ボリューム
本編50時間、サブクエスト50時間、DLCクエスト50時間をうたっているらしいが、のんびりと観光しつつ進めているためもあり、およそ80時間ほどのプレイで本編は終わったものの、サブクエストはまだ半分は残り、DLCは全くの手付かずと宣伝に一切の偽りなし。最初の章でさえ町内くらい広いのに、次の章で市内に拡大し、同規模のマップがあと2つ(DLCを含めると3つ)あるという広大さで、マップ全体には数え切れないほどのイベント発生場所を示す「?」マークが散らばっている。
メインクエストだけでも数種類あるのに、現在のレベルでは歯が立たない推奨レベルのサブクエストがゴロゴロ出てきて、それらを進行中に何気なく立ち寄った街でさらに増えたり、クエスト扱いではないが選択や戦闘を強いられる小イベントも多数。

たいていは分解して合成材料にするか売り払うだけのガラクタだが、フィールドや町中では無尽蔵にアイテムが拾え、怪物や悪人は倒すと持ち物や錬金素材となる内蔵を落とす。世界観を広げたり攻略のヒントとなる文書も無数に手に入る。
フィールドは道から逸れるとあちこちに探索ポイントが存在し、野盗の群れや怪物が宝を守っているが、うかつに近づくとレベルがこちらの倍の魔物が群れをなして襲い掛かって来ることも。探索ポイントが無くてもなんらかの物語性をうかがわせる、廃墟や死体、アイテムが見つかりただうろつき回るだけでも楽しい。

重要人物のほぼ全てに紹介文があり、しかもストーリーの進行に合わせて内容が更新されていくのも驚きで、クエストもその成否や選択により説明が変化する。記述しているのは主人公ゲラルトの親友である詩人ダンディリオンで、ゲラルトからの伝聞という形式のため独自の解釈を加えたり、その時々のゲラルトの判断(もちろん選択肢によって変わる)へ皮肉交じりのコメントを寄せたりと、実に面白い。

ゲラルトを筆頭に声優陣は抜群の演技を見せ、モブの村人をはじめセリフは完全フルボイスで、翻訳も日本語的におかしなところの一切ない完璧に近いローカライズがなされている。
都市部には2000人と称する町人がひしめき、巡回する兵士や洗濯をする女、川に石を投げて遊ぶ子供、酔っ払って道端で寝る男などなど、彼らが何をしているかひと目でわかるのもすごい。


2.美麗なグラフィック
我々の世代はゲームの進化とともに人生を歩んできたため、グラフィックの進化に素直に感心できる世代なのではないかと思うが、PS3をスキップして(XBOX360は買ったが)味わうPS4の美麗さと来たら、もう感動ものである。
1年後に発売されたFF15をも上回る実写さながらの景色は、時間の経過とともに太陽が沈み月が輝き、雨や雪や嵐で刻々と色を変え、洋ゲーらしい濃い顔の面々の表情まで自然と変化し、イベントでは映画ばりのカメラワークで会話や戦闘を演出する。
会話の大半はその場で描画しているため、近くにいた動物や酔っぱらいが、深刻な相談を交わすゲラルトと依頼人の間に割り込んできたりするのも面白い。


3.クエスト
前述した通り膨大な数のサイドクエストがあるのだが、大半がお使いクエストにも関わらず様々な工夫が凝らされ飽きさせない。
最も多いのが行方不明者を探すクエストだが、襲撃現場を見つけ、周囲や被害者の状態から襲った魔物を推理し、魔物の足跡や匂いを追って潜伏場所を発見するまでの過程はミステリさながら。
ストーリーも味わい深く分岐も豊富で、手に入る文書や周囲の人物の会話から、事件に至るまでの背景が推察されるのも素晴らしい。
メインストーリーに関わらないサイドクエストといえば普通は面倒なものだが、本作では魔物を倒しても手に入る経験値は微々たるもので、クエスト報酬の経験値でレベルを上げるシステムということもあり、またメインにも引けを取らないクオリティの物語が描かれるため、むしろ本編を置き去りにしてサイドクエストばかり進めたくなる。
またメインストーリーの進行に応じて消えてしまうクエストも多々有り、それらの探索や分岐ルートのおかげで、二周目プレイもはかどることだろう。


4.UI
まずは良い所から。洋ゲーにありがちな不親切さは削られ、細かなところでは×ボタンと◯ボタンの入れ替え機能(洋ゲーでは基本的に日本と逆で×が決定、◯がキャンセル)に始まり、進行中のクエストやミニマップ、目的地への最短ルートは画面上に常に表示され、迷うことは少ない。
ファストトラベルはマップ上の至る所に設置されているが、一度は自力でたどり着かないと使用できないのも良いあんばいで、船での移動を強いられるマップでは金さえ払えばファストトラベルが一発で開放されるのも親切設計。船でしか行けないような島の外縁部や、高山の頂上等の骨の折れる場所には必ずと言っていいほどファストトラベルが置かれ、行き来が簡単なのもかゆい所に手が届く。
高速移動を可能とする馬はマップ上なら呼べばどこにでも現れ、セーブはいつでも可能で、設定すれば何もしなくても数分おきに、あるいはイベントが進行するたびにオートセーブされ、突然のバグにも安心。

悪い所を挙げれば開始時のロードの長さはしかたないとしても、死亡時のコンティニューも開始時と同等に2分ほどかかり、強敵と戦闘中には頻繁なロードを強いられる。
膨大なアイテムの管理も面倒で、頻繁に使うオイルや霊薬は色や形を覚えていなければ探すのも一苦労。
終わったクエストは完了フォルダにまとめて放り込まれ、拾った文書もただ保存されるだけのため、読みたい記事を探すのも大変で、せっかくのテキストの変化が活かされていない。

戦闘は弱攻撃と強攻撃、サイドステップと前転、5種類の印(魔法)と、矢や爆弾だけで(成長により特殊攻撃を選べるが)、たとえばボス戦で特定の部位を狙うとか、周囲のギミックを使い罠に仕掛けるとかいった要素はほぼ皆無で、いささか単調なところもあるが、魔物によって有効な印や爆弾があり、弱点を見抜けば有利に立ち回れるなど攻略しがいも有り、このあたりは一長一短か。


5.ストーリー展開
3種類のマルチエンディングの他に、36種類の状況の変化が用意されている。
プレイヤーの選択次第で重要人物の生死はおろか、世界情勢すら変わることがあり、一例を上げると、前半に登場するある一族が、普通に進めると一家離散してしまうところ、選択やクエストの進行順によっては生存させることも可能なのだが、本スレでは生存ルートに至ったプレイヤーが少なく、話が出た時もしばらくはデマ扱いされていたほどで、どの選択が変化に影響するかはいまだ完全には把握されていない。
伝説的なモンスタースレイヤーで、皮肉屋だが弱きを助け強きを挫くゲラルトの人物像は7割方できているものの、プレイヤーの選択に委ねられる面も多く、大抵の悪人に絡まれた時には「ムカつくから殺す」系の選択肢が現れるのも良い所。
自分の思うゲラルトに成り切ってこの世界で遊ぶ、まさにロールプレイングするのが吉と思われる。


自身30年のゲーマー人生でこの「ウィッチャー3」はダントツのランキング1位であり、現在の技術で作り得る最高峰のアクションRPGである。
もし興味があるならば、これ一作のためにPS4を買っても損はしないだろう。


評価:★★★★★★★★★★ 20



カリギュラ オーバードーズ
     


~あらすじ~
意志を持つボーカロイドのμ(ミュー)とアリアが作った仮想空間メビウス。
そこでは現実から逃げ出した人々が終わらない高校生活を楽しんでいた。
だがμとメビウスは次第に歪み、人々は仮想空間に囚われ続ける。
ここが現実ではないと気付いた佐竹笙悟らは、アリアの助けを得て現実に帰るため帰宅部を設立する。
vitaで発売された「カリギュラ」に多くの追加要素を収録した「オーバードーズ」で新たな物語が描かれる。


~感想~
魅力的な世界観、ボーカロイドをこれ以上無いほど活かした設定、500人以上のモブを全員仲間にできる等々、熱意や志の高さは買えるが、技術とおそらくは予算が全く足りなかった結果、一見してすぐに誰もが感じる通りの「劣化ペルソナ」に落ち着いた。


1.ストーリー
まずは良い点から。仮想空間メビウスで暮らす人々は全員が高校生だが、それは理想の姿に過ぎず、実生活では年齢はおろか性別も違う、という設定が面白い。
仲間や敵キャラの正体には意表を突くものも多く、また小ネタながら名無しの少女の正体は、実に本格ミステリ的で素直に感心した。
「オーバードーズ」から追加された敵陣営に協力する楽士パートは、ストーリーは短いが、なんなら帰宅部よりはるかに仲が良いし、個性派揃いで会話だけでも十分に楽しい。

次に悪い点。ストーリーが一本調子でμ(ミュー)を追う→逃げられるか手掛かりを得られない→また追うの繰り返しで、話自体に意外な展開はほとんどない。追加された楽士パートもただ楽士とパーティーを組んで戦うだけのもので、楽士エンドもなぜその流れで楽士側に寝返るのか、ドラクエⅤでデボラを嫁にするストーリー上の理由くらい存在しない。「ペルソナ1~2」のライターを呼んできたわりに、設定だけで力尽きた感が強い。
またすぐに慣れるが、キャラ達は表情がないマネキンで口パクすらせず、動作も場面に合わせず機械感あふれるやっつけ仕事の動きを披露するのは残念。キャラの魅力が重要な割合を占め、声優も熱演しているのに余りにもぞんざいである。


2.音楽
本作の最大の売りは音楽である。各ステージごとに有名ボカロP作曲の曲が流れ続け、戦闘に突入するとシームレスにボーカル付きに移行するのは驚いたし感心した。
各ステージのボスを象徴する曲調の全く違う十数曲を、μ役の上田麗奈が驚異的な歌唱力で歌い分けるのも素晴らしい。ボカロ(といっても歌ってるのは声優だが)をかつてなく上手く活かしたゲームの一つに挙げられるだろう。


3.戦闘
予測される未来をもとに、1ターンに先の行動を3つまであらかじめ設定する戦闘は、なかなか戦術性があり、敵の猛攻をしのぎつつコンボを叩き込むのは楽しい。
だがそれはボス戦の話で、ザコ戦では面倒なだけ。いちいち4人×3行動なんて入力してられないので、仲間はオートで戦わせるが(恐るべきことに無印カリギュラにはオートが無かったらしい)仲間は役立てばラッキーくらいの戦力なので、大半の敵は自分ひとりで料理していくことになる。それも敵の行動によって何をするかはほぼ一択なので、戦術性もクソもなく、肝心のボス戦も難易度ノーマルでやっていれば、ラスボスでさえ通常攻撃を連打するだけで勝ててしまう。
難易度を上げれば歯ごたえが出るが、全滅=問答無用のゲームオーバーでタイトルに戻される古式ゆかしい仕様で、しかもスタート時のロード時間が結構長いため、難易度をうかつに上げるのもためらわれるだろう。
また雑魚キャラは周囲に飛んでるファンネルの違い以外に区別が付かず、ダンジョンの仕掛けもどこかの敵を倒すかどこかのスイッチを押すと扉が開くだけで、こちらもやっつけ仕事であった。


4.周回要素
マップ上に自分よりはるかにレベルの高い雑魚キャラがうろつき、2~3周してレベル上げしないと歯が立たない。
だが2周目以降はマップ上なら好きなタイミングで周囲の雑魚のレベルを1~100まで上げられ、経験値稼ぎには困らないだろう。前例があるのかもしれないがこれは良いシステムで、あらゆるRPGに導入して欲しいと思う。

あちこちを練り歩く500人の生徒達と交友できるが、500人全員が相関図でつながっており、まず友人の友人にならないと会話すらできないので、外堀から埋めていかなければならず、コンプリートははてしなく遠い。
生徒の悩みを解決したところでもらえるのは本当に意味があるのかわからない主人公のパラメーター上昇か、ほとんど使い物にならない装備1つだけだが、正体(年齢・素性・秘密)が明かされ、本筋には一切関わらないけど各クラスで進行しているサブストーリーが次第に明らかになっていくので、コレクター欲は駆り立てられる。

一方でエンドコンテンツと銘打ったワールドリワードはよくある「面倒で時間がかかるだけの要素をエンドコンテンツと名乗っとけば許されるという勘違い」そのもので、開放したところでちょっと強いボスと戦い、ちょっと強い装備品がもらえるだけのサブイベントである。有志のおかげで(面倒ではあるが)時間がかかる部分は省略できるのはありがたいが。


5.総評
はじめに言った通りの「劣化ペルソナ」であることは間違いなく、やればやるほどペルソナの空恐ろしいほど高い完成度に気づかされるだろう。いったいこれにどれだけの手間と予算を掛けるとP4やP5になるのやら。
とはいえカリギュラならではの良い所も多々あり、色々とくさしてみたものの、丸1ヶ月以上プレイできた、魅力のある作品ではある。特に歌は上田麗奈のおかげもあり良曲揃いでどれもこれも素晴らしかった。
PSプラス加入者で興味があるならやって損はないのではなかろうか。

余談だが公式サイトで大川ぶくぶ氏がエアプで四コマを描いており、プレイ済でポプテピピック好きなら絶対楽しめるので必読である。正直これ込みで自分の評価はだいぶ上がっている。


評価:★★★ 6



カリギュラ2
     


~あらすじ~
μ(ミュー)が起こした前作のメビウス事件から数年―。
出自不明のボーカロイドのリグレットが作った仮想空間リドゥに再び囚われた、後悔を持つ人々。
μを母と慕う後継ボーカロイドのキィはリドゥをブチ壊し母の汚名を晴らそうと、現実に帰ろうとする仲間とともに帰宅部を結成し戦いを挑む。


~感想~
前作はいろいろ独自性を出そうとしたものの技術と予算が圧倒的に足りず「劣化ペルソナ」に落ち着いたが、本作は独自性をブラッシュアップするとともに欠点の改善を図り、まだまだペルソナには及ばないものの確固とした己を持つ「カリギュラ2」として格段の進化を遂げた。


1.ストーリー
前作に引き続き仮想空間リドゥで暮らす人々は後悔をやり直すための仮の姿に過ぎず、実生活では年齢はおろか性別も違う、という設定が面白い。
仲間キャラの正体は(ほのめかしすぎて大半モロバレなものの)前作よりもぶっ飛んだものが多く、背景はより複雑に。
前作はストーリーが一本調子かつ設定だけで力尽きたようにろくに起伏もなかったが、本作は山あり谷ありの意外性ある物語で最後まで引っ張り、楽士それぞれに対応した帰宅部メンバーとの因縁もあり、比べ物にならないほど面白い。
なんといってもまだ世に出ていない未熟なボーカロイド・キィが人間を知り世界を知り、頼もしく成長していく本筋が通っていて、ラストも衝撃的かつ皮肉な結末に、人間と世界を知ったキィが敢然と立ち向かうのがお見事。やればできるじゃないかフリュー!


2.音楽
言うまでもなく今回も最高。もちろんフィールド中に流れる曲が戦闘に入るやボーカル付きに移行し、しかも今回は背景にMV付きで一層盛り上げる。さらに敵のリグレットと味方のキィのWボーカルで2種類あるのもうれしく、戦闘中にキィに別曲で割り込ませて場を支配するという発想も素晴らしい。
キィは大人びたリグレットと対照的に幼くかわいらしい歌声だが、成長につれてしっかりとした歌い口に変わっていくのも良かった。
それにしても前作の上田麗奈といい本作の香里有佐といい的確に最高の人材を探してくるよな…。
「夜に駆ける」でブレイク前のAyaseを呼んでいた件もセンスの良さを感じさせる。
個人的には「スワップアウト」に完全に心をつかまれた。全体としてはリグレットに軍配を上げるが、「ミス・コンダクタ」と「xxxx/xx/xx」はキィの方が好み。「SINGI」は甲乙つけ難い。


3.グラフィック
口パクしてるだけで圧倒的な進化を感じてしまうのはノイズだが、3Dモデルはほとんど表情が変わらず、モーションもほぼ全員共通。オープニングで流れる日常風景が素人でも作れそうな低予算丸出しの悪夢のような代物で爆笑してしまったが、口パクすらしなかった前作を体験していれば全く問題なかった。
主人公が必殺技を決めて真顔のキィとハイタッチするシーンは見るたびに笑ってしまうが、原監督のグータッチみたいなものだと思えば、まあ。
一方の2D一枚絵は前作と同じ作者が相変わらず世界観に見合った美麗なものを仕上げてくれたので安心。キャラの内面や正体を示唆するギミックも面白い。


4.戦闘
敵味方ともに攻撃が100%命中した場合の未来予測が見え、それをもとに対策を立てるシステムは健在。前作では3つの行動を入力したが本作では1つに簡略化され、強敵との戦いで全員に指示を出すのも楽になった。
ノーマルでクリアしたが油断するとそのへんのザコ敵にも全滅させられるちょうどいい難易度で、味方AIも役に立てばラッキーくらいだった前作よりは頼れるが、自分(主人公)一人でなんとかしなければならないのは変わらない。ボス戦は特殊ギミックもありちゃんと考えて全員に指示を出さないと難しい。
ただし後半になり装備やスキルが揃うと大抵のボスはフロアージャックからのタコ殴りで簡単に片がついてしまう。通常攻撃の連打だけでラスボスが溶けた前作ほどヌルゲーではないが。
数百人のモブがフィールドをうろつき、戦闘にも加わってくる独特のシステムはやはり健在だが、巻き込むのは戦闘開始時点で近くにいたモブだけに変更された。敵の火力が本作はかなり高いので改善である。
なおクリア後の2周目からは自由に敵レベルを上げられる最高のシステムは今回もある。


5.クエスト
そこら中をうろつく数百人のモブに話しかけて仲良くなるのは相変わらずだが、2回話しかけるだけでクエストが受注できるように簡略化。また何組かはグループごとにまとまってサブストーリーが展開され、解決すると全員の正体が一斉に明かされる方式になった。
モブの中には重要キャラの関係者も何人かいたり、正体を調べるのは今回も楽しく、クエストもストーリーを進める合間に自然と達成できるものが増えたのでコンプリートが現実的なものとなった。
たぶん全員異なるSNSアイコンは素直にすごいと思う。


6.UI
上記で何度となく改善と評したように、前作から引き継いだシステムの大半は簡略化がなされており好感が持てる。
やはりロードの微妙な長さやろくに機能しない装備品・スキルのソート、結局おつかいさせられるだけのクエストなど荒削りな面は多々あるが、前作の反省を明確に意識した改善ぶりは評価に値するだろう。
触れるだけでオートセーブされるセーブポイントや、目的地が明確に表示されるミニマップ、1周目でやってしまえば2周目からは一切触れる必要すらないクエストやキャラエピソード(※もしかしたらやらないと戦闘中のセリフが更新されないかも?)など手放しで褒められる点も数多い。


総評
あからさまに「劣化ペルソナ」だった前作のダメだった点をきちんと反省し、できないことはできないと割り切って、できることと独自の魅力を突き詰めた結果、多少ひいき目に見れば広く勧められる良作へと変身を遂げた。
なんといってもこの世界観と設定は他にない独自の素晴らしいものであり、大げさに言えばカリギュラというジャンルを作り出したとすら言えるだろう。
ゲーム的にもフィールドをうろつくザコ敵とモブ、ただのBGMではない全てと密接に絡んだボカロ曲、モブ全員と交流できる謎のボリューム、未来予測を基にした戦闘などなど独自性が高く、重く暗いテーマ性あるストーリーと粗いグラフィック・UIとあいまって万人ウケはしないが、刺さる人にはとことん刺さるインディー的な魅力のある、他にない唯一無二のRPGに「カリギュラ2」は育ったのである。

なお前作をやっていればより楽しめるのは当然だが、本作はたまにフリューが頭おかしくなって965円という驚異的な価格でPSストアに並ぶことがある(※正気に戻ったのか直近のセールでは1,755円だった)ので、1000円札1枚でおつりが来るのだから、興味があればぜひやってもらいたい。
売れて3が出たら絶対買う。


評価:★★★★ 8



神獄塔メアリスケルター2
     


~あらすじ~
謎の怪物メルヒェンによって世界は滅び、人々はジェイルと呼ばれる監獄に囚われた。
メルヒェンと戦う力と、おとぎ話に関連する名を持つ血式少女たちは、人々を救いジェイルからの脱獄を目指す。

~感想~
たまたま見た完結編「メアリスケルターFinale」が面白そうだったので前作を購入。vitaで発売された「メアリスケルター1」のリメイクも収録されるが、時系列から公式も2→1の順でのプレイを推奨している。

コンパイルハートのRPGをやったことがあればだいたいいつも通りで、
・画像と文だけでざっと説明されるチュートリアル
・ステータスの意味すらどこにも書いてない
・装備の追加効果アイコンがあるがこれも説明無し
・急に出てくる3倍くらい強い雑魚
・マップ上で上りか下りかもわからない階段
・1つずつしか受注できないクエスト
・モンスターを数匹倒してくるだけのクエストなのに異常に低い出現率で、エンカウント率をむちゃくちゃ上げても40分掛かったりする
・そのクエスト報酬はゴミ
・強スキルを使うと次の行動順が遅れるが、その説明もどのくらい遅れるかの目安も無い
・読み込みが間に合っていないらしく戦闘スキルの位置がちょくちょく変わる
・覚えさせたら絶対忘れられないユ血スキル
・第2章で増えた仲間のスキルで第1章の隠し通路に入ったら最大HPの4倍ダメージの全体攻撃をしてくる雑魚に遭う
などなど「これでこそコンパちゃんだぜ!」と快哉を叫びたくなる粗さ。
古き良きレトロゲームで鍛えられた我々の世代はそれもまた一興と楽しめるのでまあ問題はない。

戦闘はスキルの揃わない前半は手こずるが、後半になるにつれ最適化されると一転してヌルゲー化し、決まりきったパターンで範囲・全体攻撃を食らわせていけば事足りる。ただラスボスは強かった。
キャラは12人いるわりに個体差はほとんど無いものの、キャラゲーの側面も強い作品だけに、好きなキャラを使えるよう配慮したのだと思うので仕方ない。

良いところを挙げていくと「磁石で引きつける」「ワープゾーン設置」といったスキルを駆使してのダンジョン探索は楽しく、扉を開けたら急に出てくるボスキャラなどの大雑把な難易度で、いつ全滅してもおかしくない緊張感もあり、進むべきか退くべきかの判断も悩ませる。

ストーリーはよくあるかわいい萌えキャラたちが、血しぶき舞う残酷で理不尽な現実にさらされる系で、キャラごとの個別イベントもベタにベタを重ねたものながら、フルボイスの熱演が光る。一枚絵はもうちょっとあって欲しかったが。
また最後の最後に急に本格ミステリさながらの推理が始まり、3つの問いに正解しなければバッドエンド直行の流れは個人的に熱かった。その推理もトリックもミステリ狂を唸らせるちょっとしたもので、隠された真相も(とんでもない胸糞エンドだが)実に良くできていた。
続編の「1リメイク」で胸糞エンドも救われるようだし、こんな結末を見せられてはすぐに続きが知りたくなるだろう。

が、問題は「1リメイク」の方で、「2」からシステムがあちこち変更されているのだが、改悪された部分もかなり多く、特に問題なのが戦闘スキル周り。
有能スキルのほとんどが職業ごとに固定されてしまい、1つの職業から全然動かせず、自由度が格段に低下した。
第3章あたり(全10章)で取るべきスキルは揃ってしまい、そうなると後はいくらレベルを上げてもパラメーターが高まるだけで戦術が広がらないし、育てる意欲も得られない。
そのうえ2よりも雑魚の強さが高まる一方で、戦闘メンバーを1人減らされたり、強化された武器が一切拾えなかったり、範囲攻撃スキルが撤廃されたり、レベルが足りないと単純にパラメーター差で圧倒されてボコられたりと、プレイヤーに不利なことばかりが増えた。
ストーリーは気になるが、完結編「Finale」で1・2の全てのイベントが見られる(※ただしボイスは無い)し、改悪部分ものきなみ直っているようなので、もはや「1リメイク」をやる理由は、個人的には無くなった。

総評としては、公式サイトやゲーム内で前日譚・外伝が読めたり、小説版などメディアミックスもあり、世界観と物語の面白さは良好。
理不尽かつ適当な難易度のダンジョンRPGを受け入れる懐があれば、強くおすすめはしないものの、興味があればやってみる価値はある、奇妙な魅力を持ったゲームである。


評価:★★★ 6



神獄塔メアリスケルターFinale
     


~あらすじ~
ついに地下監獄から脱獄を果たした血式少女たち。だが地上は無数の屍が折り重なり、空を飛ぶ悪食の艦隊塔と死刑台少女(ジェノサイド・ピンク)が支配する地獄さながらの世界だった。
敗れた血式少女たちは散り散りとなり、新たな監獄塔へと飛ばされるが、そこで出会った新たな仲間とともに、絶望の戦いへと挑む。


~感想~
おなじみコンパイルハートのあらびきRPGもシリーズ三作目ともなれば遊びやすく改良できるんだと驚かされた。
やることは基本的に同じダンジョンRPGなのだが、3チームに分かれ、協力し合いながら1つのダンジョンを攻略していくシステムが秀逸で、3分割のおかげでマップは広すぎず多すぎず飽きが来る前にギリギリでクリアできる良い塩梅。
システム的に理不尽な面もだいぶ減らされた。たとえば前作と比較すると、

・ドアを開いても急にボスキャラが出てこない
・ちゃんと説明されるステータス
・急に出てくるけど1.5倍くらいの強さに収まった雑魚
・マップ上で上りか下りかわかるようになった階段
・一度に全部受注できるクエスト
・モンスターを数匹倒してくるだけのクエストなのに異常に低い出現率で、エンカウント率をむちゃくちゃ上げても40分掛かったりする
・そのクエスト報酬はゴミ
・強スキルを使っても次の行動順が遅れない
・読み込みが間に合うようになり戦闘スキルの位置がちょくちょく変わらない
・隠し通路が無いので最大HPの4倍ダメージの全体攻撃をしてくる雑魚に遭わない

などなど「普通のRPGになっただけだろ」と言われたら返す言葉もないが、改善は改善である。
もちろん遊びやすくなったといってもそこはコンパちゃんなので、移動中は6ダメージしか受けないダメージ床の上で敵にエンカウントすると120ダメージを喰らい序盤はあっさり全滅、敵の先制攻撃から3ターンボコられて全滅、倒せないイベントボスに袋小路に追い詰められ全滅、ノーヒントで必中全体即死攻撃を喰らい全滅とあらびきさは健在。もちろん自動セーブなんて洒落たものは無いので手動セーブした地点からやり直しである。最長で70分戻ったぜ。
なおコンパちゃんもさすがにノーヒントで必中全体即死攻撃は理不尽だと気づいたのか、攻撃前に詠唱(時間差攻撃。ダメージを与えるとたまに解除)するようにアップデートしたらしい。
アップデート前はノータイムで撃ってきてたのかよ。

ストーリーは3チームに分かれただけ薄まったものの相変わらず完全フルボイスの熱演が光り、3作分積み重ねた思い出が随所に感じられる。なにげに本格ミステリ的な仕掛けがいくつもあるのもポイント高い。
本作には1と2のストーリーとイベントが全て収録されており(※ただしボイス無し)、少なくとも進化を感じるためにも2はやっておくべきだが(※時系列は2→1→本作)ストーリーに目を通すだけでも理解はできるので、いきなり本作から始めてもいいかもしれない。
個人的にはもっと理不尽な2の洗礼を浴びてからプレイして欲しいが。

不満点としては終盤で急に始まる恒例のガチ推理イベントが薄味になり、犯人の指名すらできないことと、クリア後にできることが何もないこと。二周目の引き継ぎとかクリア後ダンジョンとかエンドコンテンツといったものが一切ないので、トロフィーを回収したらマジで無である。レベルを引き下げて延々と鍛え直せるのにである。何年も前に発売された「フェアリーフェンサー エフ」には引き継ぎもあったのにである。
さすがコンパちゃんだぜ!!(やけくそ)

色々言ってみたものの、シリーズ完結編としてはストーリー的に申し分なく、ゲームとしても確実に進化して楽しくクリアできるので、前作をやったファンは絶対にやるべきだろう。


評価:★★★☆ 7



漢末覇業
       




拙著「アイコン三国志」がゲーム化されました!

…というのは冗談で、中国産の三国志SLG「漢末覇業」を買い、アイコンを入れ替えただけである。
手軽にアイコンが変更できて、今ならセール中で約600円と聞き買ってみたのだが、







もう最高。約1300人のキャラのうちほぼ半数を入れ替え、おなじみのあのアイコンたちが画面に出てくるだけで感無量である。
三国志ゲームとしても普通に面白く、マイナーかつ中国産なので攻略サイトすら見つからないが、コーエーのSLGをいくつかやったことがある人なら、すぐに把握できるだろう。



特になんか見たことある戦闘は直感的に操作できるはず。

本作最大の魅力は細かすぎるデータである。これはスマホ版にUIが変更される前のものだが、このパラメーターの数を見よ!



本当に効果があるのかすら怪しいほど細分化されたパラメーターを見ているだけで楽しい。

それだけではなく家系図やら他キャラとの相性まで設定されている。

この曹操一族を見よ!



家系図や相性の変更はまだ実装されていないが、パラメーターは自由に変更できるので、納得いかなければいつでも変えられる。
新キャラももちろん作れる。足りなければ作ればいいのだ。



個人的に一番楽しいのは「全ての群雄を20歳にして集めバトルロイヤル」シナリオだ。年代関係なく山程のキャラが現れてくれる。中国全土にあふれるアイコン三国志キャラにもはや感動すら覚える。

低価格だし、スマホ仕様に変更され元に戻せないとか粗い面は多々あるが、興味があればぜひやって欲しい。



軌跡シリーズ
       


未作成



ギルド探求団へようこそ
       


未作成



グラビティデイズ
     


~あらすじ~
眠りから覚めたキトゥンは、記憶を失っていることと、自分に懐きダスティと名付けた不思議な猫(?)の力で重力操作の能力を得たことに気づく。
地上の影すら見えない、高い高い空に浮かんだ都市の中で、少女の記憶を探し、街の平和を守る日々が始まる。


~感想~
重力を操作し360度、任意の方向へ落ちるという独特の設定を思いついた時点で勝利確定。
淡い色使いの無機質な街並みを自由自在に飛び回る感覚はちょっと他のゲームでは味わえないもので、オープンワールドゲームで多用されがちな「ただあちこちうろつき回るだけで楽しい」を真の意味で体現している。
お人好しというか「ちょろい」と形容したくなる、単純明快な正義の味方であるキトゥンのキャラも良好で、アメコミ調のストーリーと描写によって流れに乗せられるままにひたすら人助けをして回るだけの物語が楽しくて仕方ない。
後半にかけて物語が不穏な方角へ向かい、何もかも解決せず「2へ続く」でぶつ切りにされたり、ストーリー自体がボリューム不足なのは数少ない不満ながら、その続編ではだいたいの不満を解消しているそうで、いずれやらなくてはいけない、というか絶対に買うわこれ。
ゲーマー人生でベスト10に入る大傑作であるが、より進化を遂げたという2を始めたら一体どうなってしまうんだ!?


評価:★★★★★ 10



グラビティデイズ2
       


未作成



十三機兵防衛圏
     


~あらすじ~
突如として現れた怪獣が世界を滅ぼそうとする。
十三人の少年少女は世界の謎を追い、そして機兵に乗り、終焉へと立ち向かう。
ジュヴナイル群像劇本格SFアドベンチャー。


~感想~
20年前「ガンパレード・マーチ」というゲームがあった。
個性豊かな高校生たちが普段は学校生活を送りながらも、突然現れる異界からの侵略者と戦うためロボットに乗るストーリーで、荒削りながらも絶大な魅力あふれる作品だった。据え置き機では人生でベスト3に入るほどの時間を費やしたものだ。
続編が揃って大コケし、コンテンツとしてはほぼ死亡してしまったが、ハマった人間は一生忘れることができないだろう。
そして2019年、令和のガンパレと一部で呼ばれるゲームが「十三機兵防衛圏」である。

初めてトレーラー等を見た時は笑った。高校生・ロボット・世界崩壊・怪獣・猫・幼女と隠す気が全く無いほどアトラス版ガンパレで、特にバトルパートはガンパレを意識していないと絶対に説明が付かないくらいそっくりだった。
いくらヴァニラウェアでも正直これはコケるだろうと予想していたが、意に反して発売後は絶賛の嵐だった。ディスク版は(出荷本数も少なかったようだが)入手困難になり、1年経とうかという現在も中古価格はほとんど下がっていない。
ガンパレファンとして見過ごす手はなく、遅ればせながらクリアしたが、結論から言えば歴史に残りうる傑作だった。
以下ネタバレ無し。


1.概要
本編は3パートに分けられ、ADV風に物語を体験する「追想編」と、最終決戦を行うバトルパートの「崩壊編」、「追想編」で得たキーワードが解説され、物語が時系列順に並べられる「究明編」がある。
3パートはプレイヤーの任意に進められ、いずれもシステムが秀逸。
「追想編」は1プレイ10分ほどの短編で、13人のキャラの物語を体験していく。フローチャートとヒント付きで詰まる場面はほぼ無く、それぞれ先が気になる絶妙のタイミングで切られ、短時間で終わる手軽さと相まって次々と読み進めたくなる。
「崩壊編」は全てのストーリーが語られ終えた後の、最終決戦という設定が実に見事で、紆余曲折を経て13人が勢揃いする、それまでに何があったのかと「追想編」への期待と興味が膨らむ。
「究明編」は「追想編」の進行に応じて情報が追加されていき、また「崩壊編」で獲得したポイントで、好きな項目を開放できる。ポイントがむちゃくちゃ余るのでもっとあってもいいとは思ったが小さな不満である。


2.ストーリー
本作の何が優れているかといえばこのストーリーである。
「追想編」で語られる13人の物語は、場所や立場はもちろんのこと時系列までもがバラバラで、複雑に入り組んでいる。しかもどの順番で読むかはプレイヤーに委ねられており、そこへ有名SF要素全部乗せみたいな、山ほどの設定が絡む。ほとんど全ての台詞が伏線だらけで、いちおう「究明編」で体験した物語はキャラごとに時系列順で整理されるものの、全体を貫く一本のストーリー自体は、プレイヤーが頭の中で組み立てねばならない。
しかし恐るべきことに、SFをさほど知らない自分にも、最後にはすっきりと全容が把握できてしまった。
一言では到底表せないほど複雑な設定・物語を、ある程度は好き勝手な順番で読ませておいて、進行に応じて徐々に点と線がつながっていき、終わってみれば全てを理解させる。いったいどれだけの労力を払えばこんなことが実現できるのか。
しかもこれは小説や映画では実現できない、ゲームならではの手法である。大げさではなく表現手法に新たな地平を切り拓いた作品と言えよう。

また小難しい話はおいといて、単純に「少年少女がロボットに乗り侵略者と戦う」というSFロボットバトル物としても熱いストーリーで、厨ニ心を刺激してやまない。


3.グラフィック
ヴァニラウェアおなじみの美麗な背景とよく動くキャラは期待通りの仕上がり。美味そうな食べ物ももちろんある。
ほとんどを社長兼ディレクターの神谷盛治が一人で描いたそうで、その執念と職人芸には感嘆するしかない。
戦闘パートこそただのマーカーで表示される味気無さだが、そこまで描かせたら製作期間が数年単位で伸びる挙げ句にたぶん神谷が死ぬので望むまい。


4.戦闘
マーカーで表示されるキャラ、射程を表す扇形、見下ろし視点と、もう一見してガンパレの影響を否定できない画面構成で、初めて見た時には吹いた。
簡易RTSのいわゆるタワーディフェンス方式で、たった2分間だけ敵の猛攻をしのげばいいシンプルさだが、ちょうどいい奥深さと爽快感があり、「追想編」と同じく10分程度で終わり、負けてもほぼペナルティは無いため手軽に楽しめる。
各バトルにはミッションが設定され、出撃メンバーを絞られたり、数回の出撃ごとに強制的に休ませる仕様で、攻略のためには全員を満遍なく育てる必要があるが、このくらいの縛りはむしろやり甲斐につながっている。
敵も味方もマーカー表示で攻撃も単純なエフェクトのみなのはシンプルすぎるが、それを逆手に取り、物語設定通りの圧倒的な戦力差を表現することに成功しており、終盤戦ではそれでもなお処理落ちするほどの、画面を埋め尽くす敵の物量作戦に驚かされるだろう。


5.キャラクター
個性的な13人だが、ガンパレのようなアクの強すぎる現実離れしたキャラはおらず、全員地に足が着いている。
13人それぞれが別々の目的のために動き、「●●を買う」ために脱出ゲームめいた謎の展開を見せる者もいるが、最終的には誰一人欠けてもここまで来ることはできなかったという結末に至る。
声優陣の演技も抜群で、一人何役かもあるのだが全く気づかないほどの巧みさ。セリフ一つ一つが短いセンテンスでまとめられ読みやすいのもいいところ。
福山潤と小清水亜美が完全にルルーシュと小清水だったが、まあこちらもそれを期待しているし。あと恥ずかしながら初めて聴いた種﨑敦美がむちゃくちゃ上手くて驚かされた。


6.UI
総じて親切設計である。
ロードはほぼ皆無で、台詞はワンタッチでいつでもバックログが見られ、ボイスも再生可能。
「追想編」ではフローチャートはいつでも見られ、分岐のヒントも出るので攻略サイトのお世話になることはまず無いだろう。次に向かうべき方向には操作キャラがだいたい振り返ってくれるので動線も迷わない。台詞はスキップ可能で、しかもR1を押せば全体の流れを早送りまでしてくれる。
またヴァニラウェアはケーブルにつながなくても、ポーズ画面からいつでも説明書が読めるのも良い。これは全メーカーに見習って欲しい。
エンディングが操作不能でボイススキップもできず延々と流れ、PS4のホーム画面を出している間すら進行し続けるが、最悪スリープさせればいいし、一回きりだから問題あるまい。


とにかくSF、ロボットバトル、群像劇、ガンパレ、いずれかが好きならば迷うこと無く手に取って欲しい、プレイ中は心の中心に、プレイ後もずっと心のどこかに残り続けるだろう傑作だった。
ガンパレもこの方式でリメイクとかして欲しい。

2020.10.2
評価:★★★★★ 10

 


スーパーロボット大戦V・X・T・30
       


特に理由はなく急にスパロボマラソンを開始し「V」「X」「T」「30」をクリアしたため感想を簡単に。
結論から言うと従来のスパロボの進化系をやりたければ「V」を、システムを刷新した意欲作がやりたければ「30」をおすすめする。

ちなみに現在価格はDLCを考慮しなければ「30」が最も安い。またSwitch版「V」「X」はDLCを無料で収録しているがボーカルはなく、曲の差し替えも不可で「T」は未発売である。


スーパーロボット大戦V
今までのスパロボの正統進化。過去作をやったことがあり、今まで通りのスパロボを求めているならこれをやれば間違いない。
ロボットにとらわれず「戦艦枠」で初参戦した「宇宙戦艦ヤマト2199」が主要ストーリーを担い、かつ最強ユニットでもある。
飄々とした男主人公はスパロボシリーズで最も好きなオリジナル主人公クロウ・ブルーストを思い出させ、シナリオ・システム・難易度が実にちょうどいい。久々にスパロボ復帰する旧作ファンには自信をもっておすすめできる作品である。


スーパーロボット大戦X
前作「V」と次回作「T」とはストーリー上のつながりは基本的に無いが、システムがマイナーチェンジ程度に留まっているため、だいたい三部作として扱われる。
VとXは参戦作品くらいしか差がないため、珍しい作品や好きな作品が目当てならやってみるのもいいだろう。
現在のところ据え置き機で「魔神英雄伝ワタル」「Gのレコンギスタ」「バディ・コンプレックス」「ふしぎの海のナディア」が参戦しているのは本作のみである。4作とも曲が良い。
またシナリオはファンタジー寄りで、Vとはまた違う面白さがあり、Vが気に入ったならやって損はしないだろう。


スーパーロボット大戦T
VとXに新システムを多少加えたがマイナーチェンジどまりで、これも参戦作品の好みによる。「カウボーイビバップ」と「わが青春のアルカディア」と「楽園追放」の参戦は本作のみ。ただし「楽園追放」は諸事情により限定版にも主題歌は収録されていない。
ストーリーの要所要所で一枚絵が入るようになり、また戦闘アニメの作り込みは三部作で最も上。「トップをねらえ!」のガンバスターは一見の価値がある。
難易度は慣れもあって低めだが、後半になるにつれ敵のレベルがインフレしていき、無理やり引き上げている印象。
また本作から隠し要素の取得条件がかなりゆるくなり、通常プレイでほとんど回収できるだろう。
「魔法騎士レイアース」と初参戦ではないが「ガンソード」は次回作「30」にも登場するが、ストーリー再現は本作で主に行っているため、アニメを観ていないなら理解が深まる。「ガンソード」のヴァンは最高のキャラ。
有料でクリア後のストーリーが描かれ、VとXのオリジナル機体も登場するエキスパンションパックもあるが、値段分の価値はなかった。


スーパーロボット大戦30
30周年記念作品の名に恥じない、抜本的にシステムを変えてきた意欲作。今までと違うスパロボがやりたいならうってつけ。個人的には「第三次α」や「Z」に匹敵する。(ちなみに最も好きなスパロボは「UX」だ)
ストーリーの分岐こそしないが、シナリオの攻略順を自由に選べ、主要シナリオだけ進み、最短距離で完結させることも可能。(※ただし隠し要素はほぼ得られない)
攻略順によって会話やストーリーにちょっとした変化があり、その差分は膨大で、主要シナリオだけ進ませると、昔のスパロボのように雑に味方が増えたり、唐突な展開が楽しい。
資金や経験値稼ぎに使えるフリーシナリオがあるため難易度も低いが、参戦作品・機体数は過去最多で、有料DLCを入れればさらに増加する。自分は堪能するためまずDLC無しでクリアしたがそれでもボリューム満点のまさにお祭り作品。
クリア後も延々と味方を鍛えることができ、周回プレイ前提の強敵と戦えるのも良好。有料DLCでは過去最高難易度も追加できる。
戦闘アニメはもちろん最も綺麗で、今回から登場シーンと攻撃シーンを分けたのが地味ながら好アレンジだったと思う。



ソウルハッカーズ2
     


~あらすじ~
文明の停滞した近未来。電子の海から生まれた人智を超えた存在アイオンは、世界の終焉を感知し、阻止すべく人型の実体リンゴとフィグを送り込む。
世界終焉の鍵を握る二人の確保に向かうが、どちらも既に殺されており、やむなくリンゴはソウルハックで蘇生を試みる。


~感想~
名作RPG「デビルサマナーソウルハッカーズ」の続編が25年ぶりに登場。
しかしその典型的なコレジャナイロボっぷりで賛否両論、というか賛否2:8くらいのフルボッコで絵に描いたような炎上を遂げた問題作を今さらクリアしたので色々書きたい。
なお予習としてDS版ソウルハッカーズを25年ぶりにクリアしてから挑んだが、その意味はほぼ無いほど続編としての繋がりはなかった。


1.ストーリー
ここに関しては別に悪くない。浮世離れした主人公が人間世界の常識を学びながら理解と絆を深めて行くよくある奴で、キャラも前作(※前作と呼ぶのは忸怩たる思いなのだが便宜上、前作と呼ぶ)や最近のペルソナシリーズと比べれば年長の仲間達との会話も楽しい。世界終焉の危機が日本の一都市で解決されるのはだいぶ小規模だが、現代を舞台にしたゲームで、世界終焉の危機を実際に世界中駆けずり回って解決するのなんてそもそもスパロボくらいだろう。
世界中の神話や伝承で語られ人類に叡智と混乱を与えてきたコヴェナントが日本の一都市に集まるのは絶対おかしいと思うが。

残念だったのは前作との繋がりが「ヴィクトルとマダム銀子がいる」ほぼその一点だけで、スプーキーズの存在が皆無なのには驚いた。正統続編で前作主人公チームの消息が1ミリたりとも語られないことありえるんだ。
DLCでネミッサを仲魔にできるが、前作でああいう結末を迎えたネミッサが、しかもヒトミちゃんの姿でいることはむしろファンの心を逆撫でしたことも付記しておきたい。


2.キャラ
仲間キャラ3人についてはなんの文句もない。大人3人だけありわりとビジネスライクな関係で、同じ目的を持った実力を認め合う同志ではあるものの、友情や仲間意識はさほど見えず、目的を果たせばあっさり離れていくドライさも良い。
堅物で脳筋気味のアロウ、ゴーストオブツシマの政子殿ばりの復讐鬼で脳筋気味のミレディ、飄々とした恋愛脳のサイゾー、皮肉屋で好奇心旺盛なリンゴの4人の会話は軽快で、その行動原理や思考の流れに不自然なところもない。
一方で敵サイドは鉄仮面を除けばほとんど没個性で、終盤に幹部クラスが急に出てくるが、なぜ急に出てきたのか意味不明。続編で出したい感がありありだったのもアンチの癪に障ったろう。

本作で数少ない手放しで褒められる点が一つあり、会話中に内容に応じて表情がバストアップでもポリゴンでも移り変わっていくのは非常に良かった。話の流れによって顔を曇らせたり喜んだり、その場ではまだ明かされていない伏線のある話では微妙な表情を見せたりと、セリフ無しで感情を表現する素晴らしい手法である。


3.戦闘システム
ここも悪くない。全員ワイルド持ちのほぼペルソナだがペルソナのUIをだいぶ流用した分は快適で、弱点を突くことで全体攻撃を発生させる「サバト」もアイデアは面白い。初お披露目で「すごいことが起きるぜ!」しといてただ体当たりしてただダメージが入ったのは笑ったし、仲魔のカットインや一枚絵でも付けられたらだいぶ見栄えは良かったと思うが。
強力なアイテムほど個数や調達に制限が掛けられるのはわかるし、素材を集めコンプを改造して行くシステムも悪くなかった。
数と大ダメージでとにかく殺しに来る敵も良いが、難易度は低め。ハマムドが撤廃されたため即死攻撃は少なく、弱点を突かれてもダメージが上がるだけでワンモアやダウンのような致命的アドバンテージは無く、仲魔の属性相性はほとんど気にする必要がない。
セリフも豊富だがカーソルを1個動かすたびに反応するのはやりすぎ。アップデート前は高速化もできなかったのは信じられない。高速化しなければペルソナ1くらいかったるいだろこれ……。


4.ソウル・マトリクス
本作のヘイトのおよそ8割を集めた原因。ペルソナ5でいうメメントスで、スキルや仲魔・素材集めに使われ、ストーリーを補完する重要なサブダンジョンなのだが、これが明らかにものすごい手抜きっぷり。
3人分あるのに外見・構造が全く同じで、階層ごとに色すら変わらない。これがたとえばキャラごとの思い出にまつわる風景だったり、小物が配置されていたり、曲が変わっていれば、それだけでだいぶ印象は違った。
そして第4層が最悪で、ワープゾーンを渡り歩いていくのだが正解ルート以外はだだっ広いマップのどこかへ飛ばされて、ひたすらやり直させられる。これをダッシュ機能がスキル扱い&敵のポップアップ頻回だったアップデート前にやらされていたら絶対投げ出してる。
マップに1匹ずつ配置された中ボスも5ターン以内に倒さないと強制全滅というシステムも酷い。メガテンで詰将棋やりたいわけじゃないんですよ。
ソウル・マトリクスに限らずメインストーリーの方のダンジョンも残念。地下鉄をクリアした後に別の地下鉄に行かされ、最初に行った倉庫の西側が決戦場として開放されたのには爆笑した。前作はもっといろんな場所に行けただろ。


5.音楽
ペルソナ5で最高だった音楽をペルソナ5ザ・ロイヤルでさらに最高にし、ペルソナ無双(P5S)で最高の最高に突き抜けていったアトラスはいったいどこへ行ったのか。印象に残る曲さえ皆無で、絶妙にワクワクしないオープニングテーマすらPS2画質のピザと水を手にするアロウがくつろぐ様をたっぷり1分見せられてからようやく流れ出すという誰得仕様。オープニングテーマはオープニングに流すからオープニングテーマなんですよ?
前作の名曲の数々を聞いた後だからなおさら残念だった。


6.終盤の仕様
ここは完全にネタバレになるので文字色を反転する。スマホ環境では反転されないようなので要注意。

↓以下ネタバレ↓

終盤にナビ役のフィグが離脱し、ナビが知らないおっさんの合成音声になったのは笑った。
だが次第に笑えない事態に気付いた。え? このまま最後まで行くの!?
元々もう倒した敵にも反応し、いちいち無駄に騒ぎまくる無能っぷりだったが、しかしそれでもナビ役も大事な仲間である。それが終盤ずっと知らないおっさんになるのはどういう了見か。2周目プレイからは高難易度クエストやダンジョンが解禁されるが、ストーリーを進めなければソウル・マトリクスで有用スキルが解放できず、進めすぎるとやはりフィグが離脱し1周目よりもっと長い間知らないおっさんと付き合うはめになってしまう。そのうえセーフハウスに帰るとフィグがいないお通夜ムードで、何を食べても同じ感想をつぶやくbot化し、初見プレイではいくらなんでもこのまま最後まで行かないだろうと思っていた。
ストーリー上、演出上で仕方ないことなのはわかるけれども、ゲームにはストーリーや演出よりも大切な、絶対に優先すべき点があるはずだ。それは断じて知らないおっさんにナビさせたり、味のしない飯を食わされることでは無いのである。
たとえばフィグが敵として立ちはだかる前に、リンゴ達のナビ役としてミミに機能の一部を移し残していく展開でも良かったではないか。
この終盤の仕様だけでもう評価は最高でも5点に留められる。
あとアップデート前のダッシュはスキル仕様・戦闘高速化なし・敵のポップアップ頻回・ショップに直接移動できずでやらされていたら間違いなく1点である。



7.ソウルハッカーズ続編として
続編として評価するならもう満場一致の0点だろう。
前作はまだ到来前のネット社会を予見してみせた先見性、25年ぶりにやってもさほど古びていない普遍的なセンスの良さ、個性豊かなデビルサマナー達、ビジョンクエストという秀逸なアイデアと、名作とうたわれるのも納得の出来だったが、本作は名前だけ借りたような有様でほとんどがスケールダウン。
現代RPGとして最低限に面白いゲームではあるものの、名作の続編を冠するにふさわしいアイデアや新しさはほとんど見当たらず、これでは売名行為と言われても仕方あるまい。
なんといっても前作キャラのほとんどが姿を見せないのが随一の不満で、ヴィクトルはメインストーリーにも絡み結構しゃべってくれるが、マダム銀子はほぼbot化。スプーキーズも前作から数十年経っているにしても、ご本人登場は無理でも消息くらいは書けたはずで、ヴィクトルはいるのにメアリも不在と不満しかない。
あと業魔殿の合体シーンもサーカスを1ミリも活かしてなくて唖然とした。


総評
まだまだ書きたいことはあるが、とりあえずこのくらいにしておこう。
良いところもたくさんあるし、3が出てシステム面が改善されていれば買うと思うが、しかし本作には悪いところが多すぎた。
開発陣には猛省を促したいし、名作ソウルハッカーズの名を汚した続編であることは間違いなく、もし次があるならばしっかりと開発費と手間を掛けて欲しいと切に願う。


23.5.3
評価:★★☆ 5



大逆転裁判1&2
     


~あらすじ~
殺人容疑を掛けられた大学生の成歩堂龍ノ介は、親友の亜双義一真の助けを得て、自らを弁護する。
そして成歩堂と亜双義は大英帝国へ向かい、その船上で大探偵シャーロック・ホームズに出会う。
明治時代を舞台に、逆転裁判の新たなシリーズが始まる。


~感想~
PS4版ではなく3DS版を今さらクリア。
シリーズ集大成にして紛れもなく最高傑作だった。

とにかくストーリーの質が高く隙がない。2作10話掛けて1つの大きな物語を描き、一話一話がそれを補完するとともに全ての伏線として機能し、しかも一話ごとに個々の短編としても上質である。
そのうえホームズのパスティーシュとしても秀逸で、半可通の自分でもわかるくらいにホームズ作品の要素が目白押しで、大ファンならばなおのこと楽しめるだろうし、ホームズの「推理は常に正しくやる時はやるが、推理への筋道と普段はむちゃくちゃ」なキャラも最高。
逆転裁判シリーズどころか本格ミステリとして歴史に残りうる、7作+α続くシリーズをさしおき「大」を冠したのも納得の超絶傑作である。


以下、細かい苦言も少し。
とにかく一話が長い。1の第一話からこれまでのシリーズの最終話くらい長く、2話以降で探偵パートも入るともっと長い。3Dモデルが全ゲームの中でも最高峰くらいぬるぬる自然に動くが、モーションが長すぎるキャラもちらほらいて冗長な面もある。
冗長といえば完全に続編なのに1と2の間が2年開いたのも足を引っ張った。完成度を高めるためか、話かロジックに矛盾が生じてやり直しになったのか、いずれにしろ2年の空白は致命的だったし、正気の沙汰ではない。
販売本数が8万本も減ってしまったのもむべなるかなである。

パート内で5回間違えると問答無用のゲームオーバーでセーブ地点まで戻されるのはいつも通りだが、前提条件だった「証拠と発言の間の矛盾を指摘する」ことが崩れているところが多々あり、話の流れから正解はわかるものの、発言との間には矛盾がなく、難易度を上げてしまっている。
このあたりを開き直ることで表現の幅を広げるのには成功したが、同時にこのフォーマットの限界を露呈してしまった。

おそらく本作は逆転裁判というシステムでできる、やりたいことの全てをやり尽くしてしまったのではなかろうか。
本作を最後にシリーズが止まって6年が経つ。何も調べず書いているが、もう逆転裁判でできることが、やれることが無くなったために筆を置いてしまったのではないかと思う。
大逆転裁判はシリーズ最高傑作であると同時に、シリーズを終わらせてしまった完結作なのかもしれない。


評価:★★★★★ 10



チャイルド・オブ・ライト
     


~あらすじ~
オーストリアの公爵令嬢オーロラは見知らぬ場所で目を覚ます。そこは闇の女王に太陽と月と星を奪われたレムリアという国。
3つの光を取り戻し、元の世界に帰るためオーロラは旅に出る。


~感想~
絵本や水彩画のような透明感ある、そして独創的な風景がまず映える。本番は飛行能力を得てからで、全くのノーリスクで画面内を自由に飛び回れるのは素晴らしい。
システムはオーソドックスなRPGで、安価なだけはありシンプルな作りながら、工夫が凝らされている。
戦闘システムで一番の特色は、素早さに応じてFF風のリアルタイムで行われるが、行動選択から実行まで準備時間が挟まれ、その間に攻撃を受けると(敵味方ともに)100%行動失敗するというもの。また右スティックで戦闘中も画面を自在に動かせるサブキャラで敵の行動を遅延させたり、味方を回復することもでき、敵の攻撃を妨害するか、回復で耐えるか、行動から実行まで遅い全体攻撃をどのタイミングで放つか等々、戦術性は意外と高い。
戦闘に出せるのは2人だけだがパーティーメンバーと自由に入れ替えでき、それぞれ物理攻撃役、回復役、補助役と様々で、魔法の属性と敵の相性も頭を悩ませる。
惜しむらくはボリュームが薄く、クリア後の追加要素は「強くてニューゲーム」のみと寂しいが、値段相応かそれ以上の面白さは味わえるだろう。


評価:★★★ 6



都市伝説解体センター
     


~あらすじ~
幽霊?が見えてしまう福来あざみは、対処を求め訪れた都市伝説解体センターの所長・廻屋渉の「座ると死ぬ椅子」を壊してしまい、弁償のため数々の都市伝説を「特定」し「解体」する調査員にさせられる。


~感想~
1年前の発売直後から大評判を呼び、年末には「このミス2026年版」の表紙まで飾った話題作をようやくプレイ。
幸いネタバレを全く踏まずに済んだのでそもそも「ミステリ風ホラー」なのか「ホラー風ミステリ」なのかすら知らずに取り組めたが、ミステリとしてもホラー(というか都市伝説物)としても出色の傑作だった。

ジャンルはいわゆる推理アドベンチャーだが特色として極めてライトに作られており、1話あたりのプレイ時間は1~2時間。謎解き要素はもちろんあるがいくら間違えても一切のペナルティが無いのは非常に珍しい。
開発スタッフは誰でもクリアできることを念頭に置き、選択肢の総当りで全ての謎解きを突破できるのはもちろんのこと、適当に誤答してもほとんど責められることなく、ジャンプスケアなどひとによっては不快な要素も徹底して排除し、とにかくクリアしてもらうことに注力したそうで、実績からはプレイヤーの過半数が思惑通りにクリアできたとのこと。
それにより最後の最後に現れる驚愕のラストをプレイヤーの多くが体験でき、口コミによる話題作りにも一役買ったのだから作戦勝ちである。
なにぶんインディーゲームだけに、まだ開示されていない情報が先に出てしまうフラグ立ての甘いところや、描写や物語に説明不足な点も多々あるものの、それがプレイフィールを妨げることはなく、至って快適にクリアまでこぎ着けられた。
特にまだ選んでいない選択肢にカーソルが自動的に合うシステムは全推理アドベンチャーが搭載すべき。

概要の説明はこのくらいとして後はネタバレ感想に回す。
超早口で3700文字語っているので興味のある方はどうぞ。

完全ネタバレ感想へ


評価:★★★★★ 10



ニューダンガンロンパV3
     


~あらすじ~
拉致され才囚学園に閉じ込められた16人の超高校級の生徒たち。
彼らの前に現れたモノクマとモノクマーズはコロシアイを迫る。
シリーズ第3弾


~感想~
3年熟成させて今さらクリア。なぜ発売当時にやらなかったかというと、オープニングでアニメ「ダンガンロンパ3」の映像が流され、関係があるならそっちから観るべきかと思ったが、普段見慣れないアニメを26話観るのが大変で、しかも半分は7割内容を覚えていない「スーパーダンガンロンパ2」の前日譚であり、十全に楽しむなら2もやり直さねば等々いろいろ考えた結果、積んでしまった。
なおアニメ「3」を観なくても「2」を3割しか覚えていなくてもとくに支障は無さそうだった。

前置きが長くなった。
ようやくクリアしたのだが酷いね。酷いねこれは!(満面の笑みで)
いろいろミステリを読んできて「ちゃぶ台返し」とか「台無し」とか「投げっぱなし」とかいう言葉を使ってきたが、V3と比べたらかわいいものだった。
ただし全てに「良い意味で」が付く。良い意味で台無しなミステリなんてあるんだね!
これをやるならそりゃあ第1章であいつが死ぬし、あんなトリックを使うわ。
これを○○○と銘打たずにしれっとシリーズ3作目として出す制作陣の根性のすごさと来たらもう…。
賛否両論あるだろうし、自分も若い頃なら批判したかもしれないが、いろんなオチに触れてきた今なら納得である。

またダンガンロンパシリーズはミステリとしてはそれほどトリックの強度は無かったが、V3はトリック自体もすごい。多種多様の豊富さで、それを解き明かすロジックも見事。トリック協力にノベライズを手掛ける北山猛邦が名を連ねていたが結構協力したのだろうか?
ただ惜しむらくは…。TARAKOは違和感なかったし、これ以上の代役はいないし、完璧にモノクマを演じていたけれども、やっぱり大山のぶ代にやって欲しかったなあ……。

なおシリーズ未プレイの方は、ネタバレが山ほどあるので必ず1から順にやって欲しい。
非常に楽しんだのでキモい超ネタバレ感想も書いた。
ゲームともども1~3全作のネタバレを含むので要注意のこと → ネタバレ感想


評価:★★★★☆ 9



ネットハイ
     


~あらすじ~
法改正によりSNSのフォロワー数で国民全員にランキングを付けられるようになった日本。
非比谷の街に突如現れたMCを名乗る女は、フォロワーを奪い合うENJ(エンジョイ)バトルを提唱。
上位ランカー達によってフォロワーを全て奪われ、存在自体を抹消されたあの子を救うため、非リアでコミュ障の俺が立ち上がる。
意識高い系エリート、動画配信主、ボカロP、ギャルのカリスマ、そしてフォロワー数53億のKING。
リア充どものSNSや生活圏からゴシップを探り、正体を暴いて爆発炎上させろ!


~感想~
内容は上位ランカー達の「俺TUEEE」アピールを煽って失言を引き出し、証拠を突きつけ炎上させるという、要するに逆転裁判であり、完成されたシステムを換骨奪胎しているだけにそうそう外すことはない。
難易度は抑えめで悩む場面はほとんどなく、調査も一本道で簡単に証拠が集まるし、バトル前に相手の正体がわかることもしばしば。
そのうえヒロイン達とキャッキャウフフして得たスキルを使えば答えそのものを教えてくれる(スキル名は攻略サイト参照)ことすらある。
ストーリーは色々と説明不足で、終盤の展開も強引かつ呆気なく、逆転裁判と比べれば煽りに対する反応等のテキスト量も圧倒的に少ないし、せっかくのヒロイン達との交流も選択肢を間違えば、もう一度全く同じ話をして回答を選び直すだけと練りも不足気味。
また隙あらばネットスラングやそのパロディをぶち込んでくるのも、激しく人を選ぶだろう。

だが様々な完成度の低さや不満を補って余りある、この世界観とキャラの魅力は非常に素晴らしい。
対戦する上位ランカー達はいずれも、知られれば爆発炎上する正体を隠しており、それゆえに本当の自分をさらけ出せずに苦しんでいる。彼らを煽り、あらゆる汚い手管で地位とフォロワーを奪い取るが、それは本当の自分を取り戻させる解放に他ならないのだ。
主人公の名もなきただの「俺」は、勝つためには手段を選ばないが基本的には気の良い好漢で、彼の成長譚としての面白さも十分。
後半には設定からして匂わせていたディストピア展開に突入し、ラストバトルこそ呆気ないものの、エンディングは「あれ、これ1年早い君の名は。なんじゃね?」と思わせる素晴らしいものである。

またENJバトルも、暴くべき正体が存在しないボーカロイドや、すでに正体を知っている旧友、煽るだけでフォロワー(=HP)を減らされる53億の男など一見して勝ちようがない対戦相手を用意し工夫を凝らしており、難易度の低さはともかくとして、王道を行く物語と、意外な正体を暴く展開は単純明快ながら熱い。

攻略サイトが1つしか存在せず、ほとんど無名で続編は絶望的ながら、このまま埋もれてしまうには実に惜しい、もっと知られるべき佳作である。

余談だがエンディングテーマを歌うなど地下アイドルの仮面女子がタイアップし、端役の声も担当しているのだが「すごい棒読み」「大人の事情で出てる」「一人だけちょっと上手い」と正直に罵倒されていて笑った。


評価:★★★☆ 7



ネバーエンディング・ナイトメア
     


~あらすじ~
悪夢に悩まされる主人公トーマスは繰り返される悪夢からの脱出を図る。


~感想~
ゲーム的な部分がほとんど全部駄目で、そもそもゲームとして楽しめない。
無数の部屋を総当たりで行き来させられるが、背景がたまに動くくらいの違いしか無く、脱出ゲームのように何かアイテムを入手し、それを使って新たな道を切り開く場面もたったの2つしか無いため、すぐに作業になる。
当たったら即死のクリーチャーが各地をうろつくが、ひねった攻略法もほとんど無く、こちらもただの作業。
そのうえ意味なく入れる部屋がやたらめったらあり、ゲーム時間の水増しに貢献しているのだからたまらない。墓場の鬼ごっこは半分でいい。階段の長さも半分でいい。あの誰でもない肖像画はなんだ。スタッフじゃないだろうな。
そしてやっとこたどり着いたエンディングはマルチ方式でそれぞれ矛盾し、いちおうまとめた解釈はできるが、珍しくもなんとも無い代物で、苦労に見合ったものではない。
総じて期待すればするほど悪い意味で裏切られるだろうがっかりゲームである。


評価:☆ 1



パラノマサイト FILE23 本所七不思議
     


~あらすじ~
本所七不思議の呪いを受けた、どうしても蘇らせたい人がいる9人の男女。
呪殺で魂を集め、蘇りの秘術を果たすため壮絶な騙し合いが始まる。


~感想~
高評価と友人からのイチオシを受けてようやくクリア。これはとんでもないものを見せてもらった。
TL上に何度も流れてきた本作を象徴する呪殺バトルこそ序盤だけで終わってしまったが、本題はそこから先。終始ほのめかされるある趣向が肝で、今までに類例の少ない、ゲームならではの大仕掛けが現れる。何もかもネタバレなので詳しく言えないがあまりの完成度に感心したことだけは付記する。
また見どころはそれだけではなく、実在する本所七不思議を完璧なまでに物語の中に取り込んでしかも昇華させているのがとんでもない。これだけでも大いに称賛されるべきなのに、脇を固めるキャラや会話も軽妙で楽しく、ゲームとしての面白さにも化けさせているのだからすさまじい手腕である。

欲を言えば最高に楽しかった呪殺バトルをもっとやりたかったし、何度かある設問を一発回答すればなんらかの報奨があっても良かった。(※ただの自慢だが最後の根付の問題以外は全問正解した)
プレイ時間は自分調べで8時間弱と決して長くないが、セール中で1180円と単行本より安く、いわゆるコスパも十分。
ミステリ・ホラー・七不思議・サウンドノベルといったジャンルに興味があればぜひやって欲しい傑作である。


24.6.29
評価:★★★★☆ 9



パラノマサイト FILE38 伊勢人魚物語
       


未作成



ペルソナ5
     


~あらすじ~
理不尽な罪で前科付きとなった主人公は、地元の高校を退学となり、保護司の家に居候し東京の高校へ通うことに。
しかし前科付きの噂は瞬く間に広まり、さらに問題教師に目を付けられ再び退学の危機に陥る。
運命を逆転させるため、悪人の心の中の迷宮・パレスに潜入し、歪んだ欲望を具現化させたオタカラを奪い改心させろ!


~感想~
ペルソナ5をクリアしたので感想を。公式に○されたくないためネタバレ無し、P3P、P4、P4Gをそれぞれ2周以上しているので前作との比較多めで。


1.システム、ストーリー
ゲーム全体の構成はP3以来おなじみの学園生活+ダンジョン冒険。前2作でさんざんやったからいいよね? といった具合で学校行事はかなり少なめで、部活にすら入れないが、その分日常パートで行ける所が増え、学校外で築くコープ(前作までのコミュ)が多数。
コープは前作までは仲間以外はただ合成時の経験値を上げる効果しか無かったものの、今作では有用なスキルが得られ、日常パートや戦闘時の戦術自体を大きく変えるものもちらほらある。
冒険は恒例のランダム生成ダンジョンは脇に追いやられ、決まった構造のダンジョンを攻略していくが、いかにも怪盗らしい多彩な舞台で、難易度も的確。

物語は前2作とは異なり明確に正義の味方という立ち位置ではなく、ピカレスクと呼べるほどではないものの、人の心を操ることへの賛否両論が最後までつきまとうのも悪くない。
一連の事件の犯人も意外性があり、どんでん返しも決まっているが、かなり前半の方で気づいたら一発で物語全体の根幹に関わるある事実にたどり着いてしまう、いわゆる伏線の綱渡りがあり、残念ながらすれっからしのミステリファンには一目瞭然だった。
だが伏線に気づいてもそれで本当に合っているのか、終始疑いの目で見ながら進めるのも楽しく、また伏線が真相に直結するのは、それだけフェアプレイに徹していることの証左でもある。
普通に選択肢を進めるとバッドエンドになりがちなP4ほどの難易度はなく、誰でも普通にやればベストエンディングを迎えられるだろうが、本作最大のサプライズは終盤も終盤に明かされるある事実で、現実までも逆手に取った野心的なトリックに、今年読んだどんなミステリよりも驚かされた。


2.戦闘
ボタン一つで近接攻撃やペルソナ召喚等ほとんどの動作を行えるように改良され、まだまだ進化の余地があったと驚いた。
基本的に先制攻撃を行えるが、その1ターンで勝負を着けないと大ダメージを受けるか、酷ければ全滅させられるバランスも良好。ただボス戦はもう少し難しくても良かったし、状態異常のうち空腹などほとんど見なかったり、チュートリアルでしか人質を取られる機会が無かったのも残念で、いまいち練り込みが足りなかったか。
新要素のバトンタッチや戦闘中のメンバー入れ替えは戦術の幅を広げ、主人公一人に攻撃を任せれば良かった前2作との差別化が図られた。
中盤までSP回復手段がごく限られるため、省エネ戦法と次のセーブポイントまで行けるかどうかの駆け引きも楽しく、また難易度を上げSP回復装備を封印すれば、2周目の戦闘もなかなかの歯ごたえがあった。


3.映像、音楽
PS3とのコンパチということもあり、映像自体はそれほどでもないが、マシンパワーの全力を尽くしてスタイリッシュに仕上げてきたのは流石。
それほどではないと言ってもおなじみの悪魔が綺麗なグラフィックで動くのはやはり感動的だし、パラメーター画面を開き、項目を選択するたびに派手に動く背景も見もの。
戦闘音楽は人によっては邪魔に感じるかも知れないくらいのフルコーラスだが、個人的にはシリーズで一番好みで、オープニングやオタカラ奪取のテーマ(適当に命名)の歌も素晴らしい。


4.UI
戦闘はワンプッシュで各行動を行え、現在の目的やマップが常に画面内に表示され迷うことはない。
ロードは頻繁に入るが短時間で済み、鍛えられたおっさんゲーマーには問題ない。
画面内の情報はいかに見やすくわかりやすくするかに腐心しており、シリーズ5作目ながら新作を出すたびにユーザーフレンドリーになっているのは流石としか言いようがない。


5.キャラ
パッケージイラストすら見ないくらい情報断ちして進めたが、誰が仲間になるかは基本的に会った瞬間にわかる。
しかしこれまで多彩なキャラを出してきたが、それでもまだまだ新しい個性が次々と現れ、特に喜多川祐介のキャラはいちいちツボに入ったし、6人目の仲間のペルソナ覚醒イベントは、ペルソナ能力、対戦相手、覚醒の契機と全てが噛み合い、シリーズで最も好みだった。
またP4で番長の異名をほしいままにした主人公ほどの個性は無かったが、声や仕草や境遇その他がほぼルルーシュの主人公が、後半になるにつれ隠す気もないほどルルーシュになっていき、最後にはアレそっくりの物まで持ち出したのは笑った。


総じて個人的な好みを言えばP4に軍配が上がるものの、シリーズ5作目の名に恥じない良作である。
考察サイトを読む限り5完全版も出そうだし、P6(絶対Pと6が縦に連なったロゴがくるくる縦回転するに違いない)ではそろそろ学園の日常を離れても良いと思うが、いずれにしろ今後も欠かさず買うことは間違いない。
次は思い切って小学生にするか、1ターンを週単位にして月~金に仕事、週末に冒険の社会人の主人公達とかどうですかね。

評価:★★★★☆ 9



ペルソナ5 ザ・ロイヤル
       


未作成



ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ
     


~あらすじ~
かつての怪盗団の仲間たちと夏休みを楽しむため、5ヶ月ぶりに四軒茶屋に戻ってきた主人公は、また新たな事件に巻き込まれる。
全国各地をめぐりつつ、蘇った怪盗の力でジェイルの主を改心させろ。


~感想~
一言で言えば「ペルソナ無双」なのだが、なぜかペルソナ5の正統続編として開発した結果、ある意味で本編を超えてしまった傑作。無双システムの外伝で続編をやるな。本編を超えるな。
なおあくまで「ペルソナ5」の続編のため「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」で追加された新キャラや本編でリタイアしたあいつは登場しない。DLCで戦闘だけでも使えたら良かったのだが予定も無いようだ。

システムは基本的に無双シリーズおなじみのアレで、□の通常攻撃と△の強攻撃の組み合わせで様々な攻撃が繰り出せる。無双シリーズの経験者なら違和感なく入り込めるだろう。
特殊なのはスキルやアイテム使用の際に時間が止まることで、スキル選びやペルソナチェンジはじっくり時間を掛けて考えられる。□△の攻撃でも様々なスキルがSP・HP消費無し(ただし威力は消費有りに劣る)で撃てるのも良いアイデアで、ペルソナと無双を無理なく融合させることに成功している。
難易度も絶妙で考えなしに敵の群れに突っ込んだら簡単に死ぬし、ボス戦も弱点をつける仲間やペルソナが無いとジリ貧に陥りじわじわ殺されていく。しかし負けたらその場でリスタートしメンバー入れ替えもできるし、単純にレベルを上げて物理で殴る解決策もあるので詰まることは少ないだろう。

何より最高なのがストーリーで、ペルソナ5の後日談や外伝という枠に留まらない正統続編で、パレスに似たジェイルを無双しつつ探索し、歪んだ欲望を改心させる流れは、心の怪盗団と全く同じ。
のみならず、各ジェイルの王たちとのやりとりは、本編を経た仲間たちの成長が感じられ、端的に言って最高。
前半は仲間一人ひとりに関係のある人物が現れスポットライトが当たるなか、何人かは出番がなかったのがちょっと残念ながら、ストーリーや会話の端々に成長や本編からの時の流れが感じられた。
また日本各地の名所をめぐり、それが異界化したジェイルを探索するのはロードムービーさながらで、再集結した怪盗団が旅を楽しむ様も良いところ。終盤には期待通りにアレも現れるのだが、まさか考察サイトで登場が予想されていたアレがP5Rではなくこっちで出てくるとは思わなんだ。やっぱり正統続編だこれ。

新たな仲間のソフィアともうひとり(※いちおう伏せておく)も怪盗団にすんなり溶け込んだ。
性能的にはどちらも万能に立ち回れるし、それぞれの成長譚としての物語も最高。なんなら芳澤某さんより違和感ない。…いや芳澤さん別に嫌いじゃないし、この旅に同行してたら各地でご当地グルメをドカ食いして絶対面白かったと思いますよ?
例によって新曲の数々がどれも名曲なのだが、中でもこの新キャラ二人に向けられたメッセージとも取れる「You Are Stronger」と「Counter Strike」が出色。通常戦闘曲も特に「Axe to Grind」はこれを戦闘BGMに選ぶアトラスには脱帽である。

発売時期から見て「P5R」とほぼ同時に開発されていたと思われるが、不備のないストーリーや素晴らしい新曲、本編では物足りなかった、選択肢への反応の豊富なバリエーション(しかもボイス付き)など見るに、なんなら「P5R」より進化した面すらある。
ボリュームも本編+クエストで50時間は掛かる厚さで、クリア後には難易度の高いクエストや、変更不可の地獄難易度での2周目も追加され、満足行く。
単なる無双システムの外伝ではなく、個人的には「ペルソナ6」も同システムで出してくれてもいっこうに構わないくらい大ハマリした。
無双シリーズだからと尻込みしたり、たかをくくることなくペルソナ5ファン全員にやって欲しい大傑作である。


評価:★★★★★ 10



ペルソナ5X
       


未作成



ペルソナQ・Q2
       


未作成



龍が如く7・8
       


未作成



龍が如く8外伝
       


未作成



レイジングループ
       


あらすじ
失恋のショックから旅に出た房石陽明は、山道で迷い崖から滑落。
女子大生の芹沢千枝実に助けられ、彼女の住む奇妙な風習の残る寒村に招かれる。
そして夜、霧が立ち込めた村に人狼が現れる。
村人たちは密かに紛れ込んだ人狼を倒すため、異能を用い議論を交わす。
そして陽明は、死ぬと道に迷った所まで時間が巻き戻ることに気づき―。


1.概要
いわゆるサウンドノベルで、人狼ゲームを潔いほどそのまま流用した設定がまず特色の一つ。
もう一つは主人公の房石陽明の特性で、彼は死ぬたびに記憶を保持したまま物語の冒頭に戻される。
つまりプレイヤーの視点をそのままシステムに持ち込んだもので、失敗した記憶をもとに危機を回避していくのだが、ここが面白いところでプレイヤーの選択の余地はほとんどない。死んで手掛かりを得てやり直していく陽明の苦心惨憺ぶりを見るだけの一本道と言っても良い。なんせ「誰が人狼か」を選ぶ選択肢が出ることすら稀である。
というか危機を回避するための選択肢をいちいち設けて、それを総当りさせていたら膨大かつ煩雑すぎて間違いなくプレイヤーが死ぬので、これが正解であろう。
もっともそのためには「一本道なのに退屈させないほど話自体が面白いこと」が絶対条件である。そしてこれがもうとんでもなく面白いのだ。
これをセール中のPSプラス会員価格2000円以下で売って本当に良いの? もうちょっと払うよ?


2.ストーリー
「人狼+ひぐらし+京極堂+メガテン+TRICK+横溝正史」とおすすめされ購入したのだがマジだった。一つか二つは足りない気がしても話が進むと全部出てくるので安心して欲しい。なんならそこに「+雨格子の館+街」も足してよい。
さらに度肝を抜かれたのがクリア後に解禁される「暴露モード」である。ここでは本編では語られなかった心情やネタバレ解説、説明不足だった部分の補足や、人狼ゲーム中のそれぞれの戦術までもが明かされる。本編にそのまま暴露パートが追加される恐るべき分量で、必読である。


3.キャラ
全員ほんのり棒読みで、特に主人公の陽明が一番しゃべる癖に一番棒読みなのが、本作最大のネックだろう。
なんせ有名な声優が一人もいない。というか経費節減のためか全員スクール生、つまり素人らしい。
陽明も性格からして棒読みはハマっているのだが、これだけ全員が全員上手くないのは逆にすごい。
どうしても我慢できなければオプションで一人ひとり音声のオン・オフを選べるので活用して欲しい。自分は陽明だけギブアップした。
棒読みを除けばキャラの立った個性派揃いであり、しかもほぼ全員が一見してわからない裏の顔を持っているので何度となく驚かされるだろう。

ストーリーとキャラの面白さはネタバレ無しでは全く語れないのでページを設けた。
興味のある方は必ず本編クリア後に読んでいただきたい。
超キモいし6千文字あるけど。 → レイジングループネタバレ感想


4.人狼
人狼ゲームを役職の名前だけ変えた設定で、もう潔いほど丸パク…そのまんま。
村内での立場やキャラごとの背景と、人狼ゲームでの役職が複雑に絡まった論理・心理戦も本作の魅力である。
そのため人狼ゲームでのセオリーが有効とは限らないし、戦いはゲーム内だけで完結しない。そのうえ主人公は「死に戻り」の能力まで持っている。
この設定でできることの全てをやり尽くしたといって過言ではなく、少なくとも今後これを超える人狼ゲーム物はまず出ないだろうし、人狼で何か書こうと思っていた後続の作家を全滅させてしまったことは疑いない。

総じて、人狼+ひぐらし+京極堂+メガテン+TRICK+横溝正史(+雨格子の館+街)のいいとこ取りの、歴史的傑作ADVである。羅列した要素のいくつかに興味があるならぜひプレイして欲しい。本当にすごいから。


★★★★★★★☆ 15



スーパーロボット大戦Y
       


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オクトパストラベラー1・2
       


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オクトパストラベラー0
       


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