黄月英  奥様は才女

  

黄月英(こうげつえい)字は不明
司隷河南の人(??~??)

黄承彦(こうしょうげん)の娘。諸葛亮の妻。
名の月英は後世の創作で、他に婉貞(えんてい)という名もある。

諸葛亮が妻を探していると聞いた黄承彦は「私には赤毛で色黒の醜い娘がいる。しかし頭脳は君ともお似合いだ」と月英を紹介した。孔明はすぐに気に入りめとった。郷里の人々は「孔明の嫁選びをまねるな。黄承彦の醜い娘をもらうはめになるぞ」とはやし立てたという。

「演義」では諸葛瞻(しょかつせん)の実母に設定され、諸葛瞻の最後の戦いに際して逸話が紹介される。
容貌は醜かったが才知に優れ、あらゆる兵法書に通じた。評判を聞いた諸葛亮は妻に迎え入れ、学問では彼女に習うことが多かったという。
諸葛亮が没すると間もなく後を追うように亡くなり、諸葛瞻には「忠孝」の二文字だけを遺言した。

「吉川三国志」では黄承彦をもう少し不細工にした不美人、と具体的に容姿が設定される。
「横山三国志」には登場しない。
「柴錬三国志」では劉備に仕える夫の後顧の憂いを断つためにと自殺してしまう。

その他、民衆にも慕われた諸葛亮の妻のため数々の逸話を作られている。
たとえば木牛・流馬(兵糧の輸送に使う車)や、ひとりでに動くカラクリ人形を発明したこと。
赤毛で色黒という容貌から異国人であるという説。
変な虫が付かないためにわざと容貌を醜く装っていて、嫁ぐと変装を外し美女に戻った――などいろいろとささやかれている。