王表  透明神様



王表(おうひょう)字は不明
揚州臨海郡羅陽県の神(??~??)

神。

声を発し飲み食いもするが姿は見えず、紡績(ぼうせき)という巫女が仕えていた。

251年、孫権は李崇(りすう)を派遣し、輔国将軍・羅陽王の印綬を授け都に招いた。
道すがら、李崇や各地の太守・県令が議論を挑んだが誰も敵わなかった。山川を通りがかるたびに巫女を派遣し、その神々に挨拶させた。
孫権は都の東門の外に屋敷を建ててやり、しばしば側近を訪ねさせ、王表は水害や日照りなど小さな事柄をよく的中させた。

翌252年、孫権の病が篤くなったため臣下が病気治癒の祈願を頼もうとすると、逃亡した。

孫盛は「国が興ろうとする時、主君は民の声を聞き、滅びようとする時には神の声を聞くという。孫権は年老いて精神の張りを失い、佞臣がはびこり、嫡子を廃して庶子を、正室を退け側室を立て、徳にもとっていた。しかも天命が己にあるとする瑞祥を偽造し、邪神の加護を求めた。国の滅びる兆しは明らかだ」と評した。(『呉主伝』)

腹話術などを使った単なる詐欺だろうが、相手を次々と論破した紡績の話術はあっぱれである。