紀霊 揚州袁術組の若頭

紀霊(きれい)字は不明
出身地不明(?~?)
袁術(えんじゅつ)の将。
『演義』では袁術配下の筆頭格として描かれるが、実際には一軍の将にすぎない。『演義』での記述もよく見ると、袁術が即位した際にはただの遊軍の将である。
劉備が袁術を攻撃した際、呂布は反乱して劉備の本拠地の徐州を奪った。やむなく劉備は呂布に降った。
逆に袁術が劉備を攻めると、呂布は仲裁に入り、劉備と紀霊を宴会に招いた。
呂布は紀霊に言う。「劉備は俺の弟だ。お前が弟を困らせるから助けに来た。俺は争いごとが嫌いで、争いをやめさせるのが趣味なんだ」
紀霊が怒って帰ろうとすると、呂布は遠くに立てさせた戟を示し、弓を引きしぼって「この矢が戟の小枝(横に突き出した小さな刃)に当たったら軍勢を退いてくれ。外れたら好きに戦うがいい」と矢を放った。矢は小枝に命中し、紀霊は「呂布将軍は天の威光そのものだ」と驚きひれ伏した。
翌日、両軍は改めて宴会を開き、ともに軍を引き上げたという。
呂布の心にもない発言といいどうにも八百長臭い逸話である。
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