No.171結果

あの日、僕たちはいつもと変わらず公園で遊んでいた。このままケンちゃん達とサッカーをして、いつも通りの日常が過ぎていくと思っていたし、それはケンちゃん達も同じだったと思う。でもそれは間違いだったと思い知らされる事になるんだ。

「ねぇ、おままごとをしましょうよ」

途端、空気が凍った。全員の視線が１人に向けられる、視線の先はある女の子だった。ルナって名前だったと思う、確か月と書いてルナ、変わった名前だと思い覚えていた。ケンちゃん達はぽかんとしていた。無理もない、ルナちゃんは学校でも少し浮いていた子で声を聞くのも初めてだった。

こちらが呆気に取られていると、ルナちゃんは少し困ったような顔をした後、何か閃いたように手をパンと叩くとちっちゃなカバンから注射器(？)を取り出して懸命に地面に注射器(？)を押し付け始めた、僕らは何をしているのか気になりサッカーをやめルナちゃんに近付いた。ルナちゃんは注射器にキン消しを詰めて地面にキン消しを注射しようとしていた、僕らが驚いてやめさせようとするとルナちゃんは「限界やって！」「限界やから！」「もう限界やねん！」としきりに叫ぶので僕らはおままごとをしてあげることにした。
僕らが一緒におままごとをすると分かるとルナちゃんは「あんたらも好きやな～」とニヤニヤ笑うのでマサくんが軽く小突くとルナちゃんは「ホンマすんません…」「ホンマすんません…」と呟きながらマサくんに二郎の食券みたいな板を沢山渡してた

いざおままごとが始まるとルナちゃんは「じゃあケンちゃんがお父さんで、私がお母さん、翔くんがお兄ちゃんで…」と僕らに役を振り当て始めた、僕がなんだ普通のおままごとじゃないかと安心したのも束の間、ルナちゃんは元気よく「はいこれ！」とみんなに役名が書かれたファイルを渡しだした。なんだ、台本があるのかと思いファイルを開くとボボボーボ・ボーボボのビュティがツッコミをしているコマのスクラップだった。みんなが「なんだよこれ！」「意味わかんねーよ」等文句を言っていると突然「オエエエエエ！！！」と聞こえた。ケンちゃんが吐いていた。みんながケンちゃんの所へ駆け寄りケンちゃんのファイルを開くと、ケンちゃんのファイルだけガチガチのグロ画像だった。僕はルナちゃんの方向をキッと睨むとルナちゃんは「私は藁半紙に一滴の墨汁を垂らしただけ…」とキモいことを言っていた。マサくんが怒り、さっきよりも強めに小突くとルナちゃんは「ナンボでもやったんぞ…ナンボでもやったんぞ…」と涙目で2014年UMB大阪予選の歩歩のモノマネをしてた。

みんな気味が悪くなったのか、もう帰ろうという結論になった時にルナちゃんが僕にそっとUSBメモリを渡してきた、ルナちゃんは小声でクロマニヨンズの突撃ロックを歌っていた。
家に帰り恐る恐るUSBメモリを開くと、「芸人のカッコいい"つかみ"集.mp4」だった。

僕はあの日の事は永遠に忘れない。

PS.いま刑務所から書いてます。

コガトナ2020
◆結果発表 ◆投稿数：4 ◆投票数：104 ◆投稿番号をクリックするとその作品への投票者を表示します。
お題
複雑すぎる家庭で育った幼女のおままごとの様子 ※このお題に投稿できるのは、Mt.長谷川　chikashi（敬称略）だけです
順位	合計	作品
1	215	`[No.5] 5点12 3点31 2点31` Mt.長谷川さんの作品遺影が５枚くらいあって、全部伏せてある
2	178	`[No.6] 5点8 3点24 2点33` Mt.長谷川さんの作品『吉田のおじさん』が来る度に木のおうちが豪華になっている
3	139	`[No.8] 5点7 3点14 2点31` chikashiさんの作品あの日、僕たちはいつもと変わらず公園で遊んでいた。このままケンちゃん達とサッカーをして、いつも通りの日常が過ぎていくと思っていたし、それはケンちゃん達も同じだったと思う。でもそれは間違いだったと思い知らされる事になるんだ。「ねぇ、おままごとをしましょうよ」途端、空気が凍った。全員の視線が１人に向けられる、視線の先はある女の子だった。ルナって名前だったと思う、確か月と書いてルナ、変わった名前だと思い覚えていた。ケンちゃん達はぽかんとしていた。無理もない、ルナちゃんは学校でも少し浮いていた子で声を聞くのも初めてだった。こちらが呆気に取られていると、ルナちゃんは少し困ったような顔をした後、何か閃いたように手をパンと叩くとちっちゃなカバンから注射器(？)を取り出して懸命に地面に注射器(？)を押し付け始めた、僕らは何をしているのか気になりサッカーをやめルナちゃんに近付いた。ルナちゃんは注射器にキン消しを詰めて地面にキン消しを注射しようとしていた、僕らが驚いてやめさせようとするとルナちゃんは「限界やって！」「限界やから！」「もう限界やねん！」としきりに叫ぶので僕らはおままごとをしてあげることにした。僕らが一緒におままごとをすると分かるとルナちゃんは「あんたらも好きやな～」とニヤニヤ笑うのでマサくんが軽く小突くとルナちゃんは「ホンマすんません…」「ホンマすんません…」と呟きながらマサくんに二郎の食券みたいな板を沢山渡してたいざおままごとが始まるとルナちゃんは「じゃあケンちゃんがお父さんで、私がお母さん、翔くんがお兄ちゃんで…」と僕らに役を振り当て始めた、僕がなんだ普通のおままごとじゃないかと安心したのも束の間、ルナちゃんは元気よく「はいこれ！」とみんなに役名が書かれたファイルを渡しだした。なんだ、台本があるのかと思いファイルを開くとボボボーボ・ボーボボのビュティがツッコミをしているコマのスクラップだった。みんなが「なんだよこれ！」「意味わかんねーよ」等文句を言っていると突然「オエエエエエ！！！」と聞こえた。ケンちゃんが吐いていた。みんながケンちゃんの所へ駆け寄りケンちゃんのファイルを開くと、ケンちゃんのファイルだけガチガチのグロ画像だった。僕はルナちゃんの方向をキッと睨むとルナちゃんは「私は藁半紙に一滴の墨汁を垂らしただけ…」とキモいことを言っていた。マサくんが怒り、さっきよりも強めに小突くとルナちゃんは「ナンボでもやったんぞ…ナンボでもやったんぞ…」と涙目で2014年UMB大阪予選の歩歩のモノマネをしてた。みんな気味が悪くなったのか、もう帰ろうという結論になった時にルナちゃんが僕にそっとUSBメモリを渡してきた、ルナちゃんは小声でクロマニヨンズの突撃ロックを歌っていた。家に帰り恐る恐るUSBメモリを開くと、「芸人のカッコいい"つかみ"集.mp4」だった。僕はあの日の事は永遠に忘れない。 PS.いま刑務所から書いてます。
4	99	`[No.7] 5点3 3点12 2点24` chikashiさんの作品コンボおままごと開始幼女以外の参加者に任意の色の服を着せる幼女の指示で参加者は場所を移動する同じ色の服を着ている人が3人並んだらその人達には帰ってもらうコンボおままごと完成
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