近藤 史恵


凍える島
     


~あらすじ~
得意客ぐるみ慰安旅行としゃれこんだ喫茶店〈北斎屋〉の一行は、瀬戸内海の真ん中に浮かぶS島へ。
かつて新興宗教の聖地だった島に、波瀾含みのメンバー構成の男女八人が降り立つ。
退屈する間もなく起こった惨事にバカンス気分は霧消し、やがて第二の犠牲者が……。

1993年鮎川哲也賞

~感想~
どうにも好きになれない作風。
かえって読みにくい、ひらがなだらけの文。無駄・赤面の衒学の嵐。凡人をあざ笑う傲岸さ。
登場人物は一様に冷め、緊張感のカケラもここには存在しない。肝心の中身も薄く――。
こんなに退屈な孤島はかつてない。


02.11.19
評価:なし 0



ねむりねずみ
     


~あらすじ~
若手屈指の歌舞伎役者の中村銀弥に嫁いだ一子は、話の面白い若ハゲとの浮気に心傾くが、銀弥が徐々に言葉を失っていく心の病に悩む。
一方イケメン以外にこれといった特徴のない私立探偵は、いつでも女口調の女形と、昭和ミステリみたいな少年助手という濃すぎるワトスンを従え劇場内で起こった殺人を追う。

本格ベスト73位


~感想~
話自体はいろいろ無茶であまり楽しめなかったが、2時間ドラマの世界にしれっと紛れ込んだバリバリの本格ミステリの住人を探す、ある意味で人狼形式は興味深かった。
終盤までいたって普通の2時間ドラマだったのに、真相開示とともに「あれ?ジャンル変わった?」というほどの突飛過ぎる動機が飛び出す。
その動機がバリバリの本格ミステリ、それも異セカイもとい異世界本格ミステリの手法であり完全に浮いているものの、この舞台と設定ならば「きわどい!でも…入ってる!(チャンスアップ演出)」とギリのギリで受け入れられよう。
これを二作目で出してくるとはさすが作者は孤島物でデビューした鮎川賞作家なだけはある。「凍える島」超つまらなかったけど。


18.9.4
評価:★★★ 6



ガーデン
       


未作成



スタパトマーテル
       


未作成



散りしかたみに
       


未作成



演じられた白い夜
       


未作成



カナリヤは眠れない
       


未作成



アンハッピードッグズ
       


未作成



茨姫はたたかう
       


未作成



この島でいちばん高いところ
       


未作成



巴之丞鹿の子
猿若町捕物帳
       


未作成



遙かなる夢ものがたり
       


未作成



桜姫
       


未作成



遙かなる時空の中で 2
       


未作成



ほおずき地獄
猿若町捕物帳
       


未作成



青葉の頃は終わった
       


未作成



天使はモップを持って
       


未作成



シェルター
       


未作成



狼の寓話
南方署強行犯係
       


未作成



八葉幻夢譚
       


未作成



二人道成寺
       


未作成



モップの精は深夜に現れる
       


未作成



花がたみ
       


未作成



賢者はベンチで思索する
       


未作成



黄泉路の犬
南方署強行犯係
       


未作成



にわか大根
猿若町捕物帳
       


未作成



ふたつめの月
       


未作成



モップの魔女は呪文を知ってる
       


未作成



サクリファイス
   


~あらすじ~
ただ、あの人を勝たせるために走る。それが、僕のすべてだ。
自転車ロードレースに人生を賭ける男たち。だが夢と嫉妬の狭間で、起きてはいけない悲劇が起きた。

2007年このミス7位、文春5位、日本推理作家協会賞候補、本屋大賞候補、大藪春彦賞

~感想~
このミス・文春・早ミスでベストテン入りし、日本推理作家協会賞と本屋大賞の候補にもなった、著者最大の話題作。
確かにこの短い分量に、自転車ロードレースというなじみのない競技の魅力を詰め込み、さらにミステリとしても意外な真相をきっちりと付けたのは見事だが、前評判を上回ることはない佳作であった。
試合模様自体が面白く、小説として成功しているだけに、ミステリとしても大傑作を望むのは酷というものだろう。
とはいえタイトルであるサクリファイス(犠牲)の意味が二転三転する展開など実にうまい。これ一作で終わるにはもったいない。続編は無理としても映画化はありえるだろう。
その際には主題歌はベタだがcreedの『My Sacrifice』でぜひ。


08.5.17
評価:★★★☆ 7



タルト・タタンの夢
       


未作成



ヴァン・ショーをあなたに
       


未作成



寒椿ゆれる
猿若町捕物帳
       


未作成



アネモネ探偵団
香港式ミルクティーの謎
       


未作成



エデン
   


~あらすじ~
あれから三年。白石誓はたった一人の日本人選手として、ツール・ド・フランスの舞台に立っていた。
だが彼は、チームの存亡を賭けた駆け引きに巻き込まれ、外からは見えないプロスポーツの深淵を知る。そしてまた悲劇が……。
ここは本当に「楽園」なのだろうか? 過酷なレースを走り抜けた白石誓が見出した結論とは。


~感想~
著者最大にして初のヒット作となった『サクリファイス』の続編。
前作を読んでいればより楽しめるが、こちらを先に読んでも問題はない。

まず前作との比較をすると、自転車ロードレースの楽しさはそのままに、しかもツール・ド・フランスというより大きな舞台での戦いを描くため、否が応にも盛り上がる。
前作のような明確にミステリしてる謎はないものの、個性的な選手たちと、解散寸前のチームという緊張感が物語に華を添える。やや唐突に起きる事件がちょっと浮いてしまった感があるが、だからといって邪魔になるわけではなく、ストーリー展開に深みと意外性を与えることに成功した。
とにかくシリーズが続いてくれたことが単純にうれしく、ミステリとしてどうかということは措いといて、チカの今後の活躍をもっと読みたくなる。先が楽しみでしかたないシリーズである。


10.6.14
評価:★★★☆ 7



薔薇を拒む
       


未作成



あなたに贈るX
       


未作成



砂漠の悪魔
       


未作成



モップの精と二匹のアルマジロ
       


未作成



アネモネ探偵団 2
       


未作成



三つの名を持つ犬
       


未作成



サヴァイヴ
     


~収録作品~
老ビプネンの腹の中
スピードの果て
プロトンの中の孤独
レミング
ゴールよりももっと遠く
トウラーダ


~感想~
作者の代表的シリーズとなった『サクリファイス』、『エデン』の過去と未来を描いた短編集。
全くミステリではなくなったが、自転車ロードレースという見慣れない題材はやはり興味深く、個々の作品もタイトルに向かって一直線に進んでいく爽快感がある。
が、見かけよりはるかに過酷なスポーツなのはわかるし、選手間にいろいろな軋轢があるのもわかるのだが、ちょっと『ガラスの仮面』過ぎはしないだろうか。
ロードレースの実際も体育会系の内実も全く知らないが、行われるのは「女のやる嫌がらせ」か「少女漫画でしか見たことないイジメ」か「それは女特有ではないかというドロドロした感情や嫉妬」ばかりで、男臭いスポーツにあまりにそぐわない。このあたりそういえば女性作家だったと思い出してしまいなんともはや。
また各編も結末はにおわせるものの、結局どうなったのかは明確に描かれないものばかりで、末尾の一編はレースすらせずに暗い雰囲気のまま終わる、という短編として、短編集としてそれはどうなんだという疑問を抱かずにはいられない。
まあ、次回作も買うけども。


11.7.15
評価:★★★ 6



ホテル・ピーベリー
       


未作成



ダークルーム
       


未作成



アネモネ探偵団 3
       


未作成



シフォン・リボン・シフォン
       


未作成



はぶらし
       


未作成



キアズマ
     


~あらすじ~
奇妙な縁から一年限定で大学の自転車部に所属することになった正樹。
初心者ながら柔道経験者で体力のある彼はたちまち頭角を表す。
中学時代の出来事から生じた死ぬ覚悟も、誰かを傷つける恐怖も呑み込み、自分と向き合うために正樹は走る。

~感想~
作者の代表作「サクリファイス」から続く自転車ロードレースの世界を描いた物語。
今回はシリーズを離れ大学の自転車部が舞台。いちおうミステリの範疇にあった「サクリファイス」から巻を重ねるごとにミステリ味は薄まっていったが、本作は完全無欠の一般小説となった。
盛り上がるのは中盤までで以降は起伏の乏しい展開、ほとんど打ち切り漫画同然の投げっぱなしの結末、あまり奏功していないタイトルと欠点はいくつも目に付くが、やはり自転車ロードレースという題材自体が珍しくも面白く、読み通せるだけの魅力はある。
だが短編は無理としても、中編なら余裕で描ききれる程度の内容の薄さで、物足りなさを感じるのも確かなところ。
「俺達の戦いはまだ始まったばかり」で「僕はここにいてもいいんだ」な結末もあんまりで、せめて着地くらいは綺麗に決めて欲しかった。
まあ次回作も買うけども。


13.8.1
評価:★★☆ 5



土蛍
猿若町捕物帳
       


未作成



さいごの毛布
       


未作成



胡蝶殺し
       


未作成

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