長岡 弘樹


陽だまりの偽り
   


未作成



傍聞き
   


~収録作品~
迷い箱
899
傍聞き
迷走


~感想~
表題作で日本推理作家協会賞を受賞。

非常に丁寧なつくりなのだが、あまりに丁寧すぎて事件発生と同時に真相が透けてしまうことがしばしば。
丁寧なのは決して悪いことではないのだが、それを4編にわたって毎回くり返され、真相にいっこうに気づかない鈍い語り手に、事件後の半分ほどの分量を付き合わされるとげんなりしてしまう。
意外性こそないものの、トリック自体はよく練られているので、仕掛けが悪いのではなく、作者に真相を隠す気がさらさらないだけのようなので、これはミステリではなく人情小説として読むのがベストなのかもしれない。


09.7.29
評価:★★☆ 5



線の波紋
   


未作成



教場
   


~あらすじ~
担任教官の急病により警察学校第九十八期生の一クラスを任された風間公親係長。
命の恩人に憧れ刑事を目指す男、恋人の仇を追う女、白バイ警官を志す男――警官の卵たちに風間は言う。
「初めに断っておくが、わたしはきみたちを警察官にするつもりはない」

このミス2位、文春1位


~感想~
昨年の各種ランキングを賑わせた逸品。
例によって書店員サマのありがたいお言葉が帯に躍っており、それに並べて「すべてが伏線。一行も読み逃すな」などと書かれているが、三津田信三の刀城言耶シリーズのような意味合いではなく、伏線は物語や話の展開に対して張られたもので、作品全体を貫く大掛かりなトリックは存在しない。
本作を連作短編集に分類するのもはばかられ、話が進むごとに時系列も進行し、各編の登場人物が別の章にも顔を出し、前の章で置き去りにされた伏線やぶつ切りになった結末が、後の章で回収されていくものの、それは単純に話を章ごと、語り手ごとに区切っただけで、長編小説と読んだほうが据わりは良い。
そもそもこれを本格ミステリどころかミステリと呼んでいいのかも悩みどころで、トリックがあり明確な解決があり探偵役もいるのだが、いずれも各章の核となるものではなく、あくまで警察学校の日常を描くことに重きが置かれている。

では本格ミステリ馬鹿から見ても本作は面白いのかどうかといえば、もう迷うことなく傑作だと言い切れる。
物語として、一冊の本としての完成度は非常に高く(物語的な意味で)ほぼ全ページにばらまかれた伏線は実に巧み。文体はきわめて平易に流れ、警察学校という一般人になじみの薄い世界は全てが新鮮で驚きに満ちている。
登場人物は警官しかいないのに、軽くない罪状が付きそうな犯罪が一年足らずの間にごろごろ現れ「刑事と犯罪者は紙一重」という標語がちらついてしまうものの、それは難癖に過ぎないだろう。
刑事小説でも警察小説でもない、初の警察学校小説。それだけに留まらない万人におすすめできる出色の一冊である。


14.4.21
評価:★★★★ 8



波形の声
   


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群青のタンデム
   


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教場2
   


~収録作品とあらすじ~
医師から警官に転職した桐沢は、寮内で警察手帳を紛失する…「創傷」
教場内でマレット(バチ)、ミット、マウス等の使い道の無い物ばかりが盗難に遭う…「心眼」
プールでの救助訓練で教官に溺れさせられた津木田は復讐を試みたが、濡れ衣を着せた相手はなぜかそれを覚えておらず…「罰則」
風間教官を慕う菱沼は地元局のインタビューにある仕掛けを施すが、風間にそれが露見し…「敬慕」
強行犯の刑事を志す仁志川は殺人事件の模擬捜査を風間に提案し、熱心に調べを進めるが…「机上」
総代候補に挙げられながらも他人を殴ることに大きな抵抗を持つ美浦は、卒業間際に大きな試練を迎える…「奉職」

警察学校を舞台に、警官の卵達が織り広げる人間模様を描いたシリーズ第二弾。


~感想~
前作は2013年の文春1位に輝いたものの、この続編は全くと言っていいほど話題にならなかった。
確かに全ページに(物語上の)伏線がある勢いだった前作と比べれば、完成度は数段落ちるが、いずれも及第点は超えている佳作揃いではある。
しかし、どう考えても怪しい容疑者がいるのに「恨まれる覚えがないからです。誰からも」などとのん気な発言を放つ桐沢が総代候補という矛盾を抱えた冒頭の「創傷」からして不穏な幕開けで、続く「心眼」ではミットの盗難の理由に伏線が存在せず、「罰則」は都合の良すぎる設定がいくつも重なりと、粗い面がちらほら。
後半3編で持ち直し、最後の「奉職」は全体を締めるにふさわしい幕切れのため読後感は良いが、やはりどうしても前作と比べれば評価が辛くなるのも仕方ないところであろう。


17.2.2
評価:★★★ 6



赤い刻印
   


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白衣の嘘
   


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時が見下ろす町
   


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血縁
 


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教場0
刑事指導官・風間公親
   


~あらすじ~
新人刑事の中で有望株は、名刑事として鳴らす風間公親のもとに招かれ3ヶ月の指導を受ける――。
まことしやかに囁かれる通称「道場」に入門した新人たち。風間警部は彼らを厳しく指導しつつも、さりげなく事件捜査のヒントを出し、見守って行く。

2017年文春6位


~感想~
警察学校を舞台に描かれた「教場」シリーズの前日譚。
警察小説に新たな地平を切り拓いたと評価されたシリーズの魅力の全てが失われた気がするし、犯人視点の倒叙形式で描かれる事件も目新しいところはほとんどなく、新人刑事にヒントを出すだけという風間の立場もさして珍しいものではないが、質の高い短編ばかり揃えて及第点には達している。

……いや他に何一つ付け加えることは無い、ごく普通の倒叙形式ミステリ短編集なのだが、あえて他の有象無象と比較するならば、トリックを見破りそれを突きつけて終わり、という話は少なく、様々な手練手管で落とすのは面白いところだろう。
加点材料は少ないが、減点材料も一切無いので感想はなんとも書きづらいが、安心して読めて確実に楽しめる好短編集である。


18.6.27
評価:★★★ 6



にらみ
   


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道具箱はささやく
   


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夏の終わりの時間割
救済 SAVE 改題
   


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119
   


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風間教場
   


~あらすじ~
警察学校教官の風間は、警官の資格なき者に容赦なく退校を命じる鬼教官と知られる。
だが新校長の久光は風間へ「今年度は退校ゼロ、失敗すれば風間が退任」を持ちかける。


~感想~
教場シリーズ初の長編。といっても第一作の「教場」は長編同然の物語を短編集として区切ったものだったし、本作も明確な話の区切りがあるので短編集として読むことも可能。
話題を呼んだ第一作以降は、比べると質は一段も二段も落ちており、本作も長編となれば話も間延びしてしまうかと危惧したが、心配は全くの杞憂で、むしろ「教場」の頃の切れ味が戻ってきた。
各エピソードがそれぞれ独立した短編として成立する、キレのあるトリック・伏線を備える。終盤に起こる衝撃の展開があまりに肩透かしだったのは残念だったが、素晴らしい結末で読後感は最高。シリーズ第一作を楽しんだ読者には強くおすすめしたい良作である。

余談だが、読んでいて脳内の風間のイメージが完全にキムタクに塗り替えられていて笑った。
自分はドラマを視聴すらしていないのだが、CMその他でちょっと見ただけでここまでキムタクにミーム汚染されるとは。キムタクの存在感恐るべしである。


20.8.1
評価:★★★☆ 7



緋色の残響
   


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つながりません スクリプター事件File
   


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幕間のモノローグ
   


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巨鳥の影
   


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教場X 刑事指導官・風間公親
   


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殺人者の白い檻
     


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新・教場
   


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切願 自選ミステリー短編集
     


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球形の囁き
     


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交番相談員 百目鬼巴
     


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新・教場 2
     


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