(超キモい)レイジングループネタバレ感想

◆ストーリー感想

1周目(千枝実ルート)
舞台とルール説明に費やされるが、陽明は蚊帳の外に置かれ、どいつもこいつも話を聞かない休水人狼なので、場外乱闘が頻発し半分くらいは宴の外で死んだ。頼むからリングで戦ってくれ。この回で普通の人狼ゲームとは違う、腕っぷしや政治力が物を言う休水人狼の特異さが浮き彫りになった。
狼の正体もかなり意外性のある二人だったし、やっぱり狂人ポジションもいたのかと人狼経験者なら狂喜したことだろう。


2周目 機知(李花子ルート)
てっきり陽明が参戦し、引き継いだ記憶をもとに1周目のリベンジを果たす回かと思いきや、すぐに狼増量と陽明に蜘蛛の加護が明らかになり、全くの別ルートが始まるのだからすごい。1周目リベンジでも十分面白そうなのに!
開幕すぐに1周目ボスの泰長が猿を宣言して味方に回る展開も上手く、陽明がコントロールし真っ当に人狼ゲームの駆け引きが楽しめた。
最後には本格ミステリばりのダイイングメッセージを選択肢無しで陽明があっさり解いてしまい、直後に狼二人が大暴れするのも最高。リングに戻して試合をさせても勝てるとは限らない!

そして試合に勝って勝負に敗れた陽明が死に戻って速攻で対処し、決着後の無双っぷりに悶絶した。
「両手両足を切断しましょう」で周囲をドン引きさせ、恐る恐る反対されると「じゃあ粉砕しましょう」と単にみんなは血を見るのが嫌なんだと誤解し、しかも「嫌なら代案を出して欲しい」と不満げに。仮にも元カノの千枝実に「手足もがれるのは嫌だから自殺する」と持ちかけられると「今度は何を企んでるの?」と素で聞き返す始末。陽明の話ができるけど話が通じないサイコっぷりが全開。よくこの後も室匠はこいつと普通に話せたものである。

どうにかグッドエンディングくらいにはたどり着き、一息ついたところでまさかの全滅エンド。人狼ゲームに勝っても何一つ解決しておらず、闇は深まるばかりで期待をあおった。


3周目 暗黒(春ルート)
前2周を踏まえ、ただ人狼に勝つだけでは駄目だと気付いた陽明が謎を解こうとするが、ここで狼サイドに回るのだからたまらない。3周目ともなれば各人の様子から人か狼かメタ的に判断が付いてしまうところだが、狼サイドなら戦術からして全く変わってくるではないか。
しかもとりあえず生き残らせとくかと軽い気持ちで参加させた橋本が最大の強敵となり、初参戦なので手の内がわからないという展開の上手さ。つくづく素晴らしい脚本である。
「殺人の記憶を持ち越すけどまあ特に問題はないな」とあっさり受け入れるし、後で運びやすいよう死体を小分けにする陽明にはもはや驚かないし、相方2人はもちろんのこと、むじなも戦力外で孤軍奮闘する流れも期待通り。早々に蛇を片付けて、狼の常套戦術の占い師騙りに入り、捨て駒と思われた春の捨て身の戦術や、めー子を寝返らせる休水人狼ならではの奇策も面白かった。
そしてラストの大怪獣爆誕。全滅エンドをも超える訳のわからない結末に興奮した。メガテン!メガテンじゃないか!
まあ生き残ってるのがどう考えても(怪しいけど)怪しくないめー子を除けば一人だけで、黒幕はうっすら見えていたのだが。あと近望を殺す必要あった?


4周目 神話
解決編は一気に巻きが入る。3周とも陽明を翻弄した千枝実もループを認識していると判明し、二人で死に戻ってはあらゆる手を探る。その過程であっさり人狼ゲームが完全攻略されてしまい笑った。配役が丸わかり&自由に割り振れるなら、昼間に狼を一人ずつ暗殺し、夜は蜘蛛で守ればもはや宴を開く意味も無いもんな。
そしてこれまで直談判できなかった面々と二人きりになれる場面を狙いすまして情報を引き出し、いよいよループを止めて最終決戦へ。ループさせていたひつじも引き入れ(ひぐらし!ひぐらしじゃないか!)どうやって解決するのかと思ったら、元祖狼の仮面を手に入れ、衣装と舞台を揃え、一堂に会した面々への憑物落としとは!
4人ほど憑き物落としを台無しにしたが、二千年の怨念をまとった異能を持つラスボスをまさかの叙述トリックで粉砕。戯言遣いだろこいつもう。かくして最初から最後までサイコパスだった主人公が手の平の上でラスボスを弄ぶという決着で、最後の無双乱舞とか狼との論戦とか頭に入らなかった。
あと本当は「あなたが蜘蛛…だったのですね」を入れたかったんだろうなと思う。


エクストラ
異常なほどクオリティの高い後日談・外伝や、ものすごい勢いで大風呂敷を広げる外側の視点が語られた。
特に久子・泰長の話は一個のホラー短編としてのレベルが高すぎる。
暴露モードのすごさは言うまでもないとして、ふざけ半分とはいえ李花子・春エンドまで用意しているのには恐れ入った。ここまで周到に練られたノベルゲーを自分は他に知らない。


◆キャラ感想

房石陽明
最初から最低で最悪の主人公。ナチュラルボーンサイコパス。自分で「感情がない」とか「精神をコントロールできる」とか「口先だけで人を操るのが得意」とかのたまう奴はたいてい豆腐メンタルだが、こいつは豪語する通りのサイコパスである。たまにヒロインにクラっと来て甘い顔を見せるところもあるが、もはやただ性欲に忠実なだけにしか見えない。
ラスボスとの最終決戦ではそもそも房石陽明ですら無かったという、最初から最低で最悪だった事実が明かされ、「ええと」の伏線も絶妙に決まり、日本を滅ぼす怪物を叙述トリックで倒すという偉業も達成。いやそもそもトリックを仕掛けたつもりもなくナチュラルに詐称してただけなんだけどね…。


芹沢千枝実
ヒロイン兼バーサーカー。こいつと比較すると同じ立場なのにバーサクが掛からない陽明の異形っぷりがさらによくわかる。ち、千枝実の場合は故郷で顔見知りが相手だから…(震え声)。一言で言うと殺人鬼で、暴露パートを見るとほぼ殺すことと陽明LOVEだけで頭が支配されている。こいつをたまに正面から殺せる狼じじいマジすげえ。
共感覚なのか霊能力なのかよくわからないけど、とにかく何かが見えるが、だからといって宴にも解決にも特に寄与しなかった。あの能力なんだったの。どうでもいいが一人称が千枝実なのはどうなんだお前どういうつもりだ。


回松李花子
ヒロイン兼ラスボス。邪悪な魂胆を隠していたが、天然で邪悪な陽明に惚れたのが運の尽き、天然で仕掛けられていた叙述トリックで成敗された。ラスボス成分を除くと年がら年中発情しているドジっ娘で、陽明の前でだけ豹変するのかと思いきや誰の前でもほうほう言うしコケてた。陽明が失敗して死亡すると速攻で自殺してリセットしてくれるリセットさんでもある。
なお召喚される土蜘蛛はあんなに巨大なのに日本を滅ぼすだけで済むらしいので米軍には敵わないのだろう。米軍マジ最強。だとしても在日米軍は倒せるのか。じゃあやっぱり強いな…。
3周目暴露モードでは陽明が狼だと確信すると、蜘蛛の加護で延々と陽明を守り続けるという三車から見たら奇行としか思えない行動をしていた。三車すごい戸惑っただろうなあ。


巻島春
ヒロイン兼裏ボス。取り憑いた神様は他人の記憶を読み取るチート能力を持つが、基本的に何もしない。っていうかマジで何もしねえ。まあ能動的に何かされるとチート能力でかき回されるし、神様は基本的に何もしないものである。力のない無力な神と名乗ってたけどテレパシー・テレパス・神隠し・犬使役と色々できるよなあいつ。
あと1時間やそこらでは準備できなさそうなあの志々雄スタイルでふらふら出歩いているがよく見つからなかったものだ。神隠しで自分も隠せるのかな? というか1周目はただ驚かせに来ただけだし、どこからどう見てもあの体型と声に当てはまるのは春しかいなくて正体モロバレだった。
本体の方はよくあるツンデレキャラで泰長に盲従していたが、暴露モードでは陽明にほぼ一目惚れしていたのが判明。他二人と同じくちょろい女である。
3周目で陽明に悪の道を教えられ覚醒したが、記憶は持ち越せないので意味がないと思いきや神様が普通に持ち越した。すまん神様仕事してたわ。ミル・フィーユ作品の女キャラみたいな外見と初期の印象からは想像もつかないほど成長を遂げた一人である。


醸田近望
過程をすっ飛ばして正解を導き出せるアンサートーカー持ち。陽明なんか目じゃない棒読みだがキャラで許せてしまう。ちょくちょく理屈抜きで真相にたどり着いていたが、勝敗はもちろん自他の生死にも興味がなく、基本的に宴にはあまり貢献しない。あれ? めー子と同じかな?
狼じじいに刺され、千枝実に裏切られ、陽明に射殺されと、場外乱闘ばかり、それも毎回違う相手に殺されるという実は最も不遇の男でもある。春とくっつけたんだから文句言うな。


巻島寛造
くくるジジイ。2〜3周目で大暴れするため忘れていたが、1周目を改めて見返すと全くしゃべってなかった。普段の態度と比べて不自然すぎてそりゃあ一発で食われるわ…。
地位と腕っぷしさえあればどうにでもなる休水人狼では猛威をふるったが、たぶん人狼ゲーム死ぬほど弱い。2回も参戦してるくせに。あと設定上では強キャラだがだいたいのバトルで負ける。しかし狼じじいは処刑決定と同時に問答無用でブチ殺す特効スキルを披露。雑魚専かな?


山脇多恵
なんもしないババア。狼になれば泰長の言うがまま殺し、村人になれば寛造の言うがままくくられる主体性ゼロさ。宴ではどちらの立場でもファイトスタイルが全く変わらず若者にヒステリックに怒鳴ってるだけだった。そういえば憑き物落としでも「ま、まあ…信心深かったよね」くらいしか褒めるところなかった。くくられて得になる時は潔くくくられる献身っぷりは評価してますよ?


能里清之介
頭脳明晰・長者の血統・だいたい紳士と三拍子揃いながら残念な性格で台無しになってるメガネ。
宴では言い方が悪いだけで発言や読みはだいたい正しい。たぶん狼になれば調子に乗って一瞬でくくられるか、本領発揮して完勝するかの二択。
「話せばわかる」どころじゃない話せばなんでも受け入れてくれる驚異の理解力と、筆マメな先祖のおかげで陽明に絶大な手掛かりを与えた。っていうか彼と先祖がいれば久子いらないし、実際4周目では出番なかった。
李花子マジLOVEにかけては全ルートで一瞬たりともブレなかった彼こそは裏主人公かもしれないし、次回作があれば村長か議員やってそう。


室匠
くくらないおじさん。3周とも、人狼など存在しない派から入り、中盤以降のまとめ役を務めたり、その前に殺されたりして、生き残れば陽明の理解者となった。かおりを地雷と知りながらも惚れ、しかも踏みそうで踏まないだけでも彼の絶妙なバランス感覚がわかる。蜘蛛だと速攻で明かして速攻で殺されるなど人狼ゲームはクソ弱い。しかし場外乱闘が黙認されている休水人狼では、狼さえ当てれば宴の前にブン殴ってふん縛り、議論無用でくくれるので実は蜘蛛は天職でもある。


狼じじい
くくられるジジイ。いくら野犬の援護付きとはいえ、麻酔なしの橋本や散弾銃持ち千枝実に勝ってるのはすごい。なんせ御年95である。95で、あの不衛生さで、あの演技をし続け、メンタルも体力も保ってるのだから黄忠なんか目じゃない。きっと裏では宴に備えてすげえ筋トレしてるに違いない。そういえば2周目でむじなになった時も、悪くないタイミングでちゃんと役割を果たしており、外見によらず真面目なのかもしれない。


馬場久子
人狼ゲームでは役立たずの村人か、面白いほど危機感のない鉄砲玉として扱われた。陽明にはオカルト方面の知識でヒントを与えたが、清之介の先祖の記録にだいたい書かれてそうで貢献できたかも実は怪しい。
彼女の本領が発揮されたのはエクストラの後日談で、有名都市伝説にオカルト知識を存分に備えた被害者と、バックアップする天才ハカーが挑んだらどうなるかみたいな話で超面白かった。ボールペン一本で眷属を何匹か倒すなw


橋本雄大
手詰まりになったからとりあえず生き残らせてみるか、で参戦させたら作中最強キャラだった戦場カメラマン。
しかも間の悪いことに陽明は狼になってしまい、敵に回した橋本は論理で泰長を、経験で匠を、腕っぷしで寛造を圧倒するチートっぷりで、金田一君ばりに些細な手掛かりから狼を見つけるわ、古畑ばりに怪しい相手を徹底マークし罠を仕掛けるわとやりたい放題。たぶん1〜2周目で味方にいたら3日で狼を殲滅している。狼になったら散弾銃一発くらいなら余裕で耐えそうなこいつをいったい誰がくくれるんだ。陽明によく似たサイコパス気質も十分にあり「まあ何かあれば潰せばいいし」といった物騒な考えもたびたび垣間見せた。狂乱したとはいえ丸腰のかおりに全身骨折する威力のタックルぶちかますもんな…。


織部かおり
息子のどちらかが死ぬとカウンターで全員に毒殺を仕掛けるスキルにより、人でも狼でもうかつに触れられない地雷か腫れ物扱い。特に陽明は一服盛られてトラウマになったのか戦々恐々で毎周とにかく気配りしていた。息子のためなら息子を殺せる鬼子母神すら凌駕した存在で、そのくせ殺したら殺したで自爆するのだから始末が悪い。ただ包丁振り回すだけでも怖いのに、これ見よがしにトリカブト塗りたくった毒包丁だぜ?
3周目ではいつも通りの狂乱ファイトなのか、計算ずくなのかわからない暴れっぷりを見せ、暴露パートでは完全に計算ずくだとわかり、2周目のダイイングメッセージと合わせ、その潜在能力の高さをのぞかせた。織部一家3人で狼やったらむしろブレーンを務めたのは彼女かもしれない。


織部泰長
賢い。ただただ賢いだけで1周目は完全勝利。だって相方なんもしてないババアだぜ?
あの場で初めて説明されたルールを即座に理解し人狼ゲームのセオリーを即興で組み立てているのだからとんでもない。2周目以降は詰めの甘さを随所に見せるが、高校生なのだから無理もない。
エクストラでは近望は過程をすっ飛ばして結論にたどり着くが、彼も過程さえ与えられれば光速で結論にたどり着ける別の天才だと明らかに。こいつも大概の異能力者である。手掛かりが揃った瞬間に真相がわかる九十九十九かな?


織部義次
ものすごい良い子。狼陣営になることもなく、まっすぐ正義を貫き続けた。巽完二かお前は。
母譲りの無鉄砲さで放置すれば初日に死ぬので、死に戻るたびに対処が必要で面倒だったろう。
3周目には酷いタイミングでからすと明かし、知らずに陽明を超アシスト。憑き物落としでも「ま、まあ…度胸はすごいんじゃない?」くらいの褒められ方だった。


めー子
みんなのマスコット。別作品からのゲスト参戦らしく、エクストラまで正体は明かされなかった。1周目では人狼に殺されたかと思いきやスタンドで追っ手を殺し、2周目では李花子のロボットとして忠実に貢献。3周目は物騒な発言で主に陽明を困らせ、4周目ではラスボスを倒してた。彼女をむじなにして場を和ませ、しかも捨て駒と見せかけて逆転の切り札に使う3周目の脚本の上手さよ。そういえば戦場カメラマンはあと一歩でめー子をくくりかけてたっけ。やっぱりあいつも別のサイコパスだ。


美辻
ギャグパートばかりで都合よく使われたので気づけなかったが、防弾チョッキまで売ってくれるコンビニなんて異能の存在に決まっていた。言われてみればひつじの口調と一緒だったし。
本編では謎の組織力と万能すぎる能力で陽明を強力にアシスト。エクストラで背景が語られたがやっぱり謎の組織力と万能すぎる能力だった。もう一人の主人公じゃん。


以上、超早口で6千文字しゃべりました。

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