NXT感想 2013年4月~6月



デビュー・入団


01月:エイドリアン・ネヴィル サカモト(降格)
02月:エル・ローカル サマー・レイ
03月:ジューダス・デヴリン スコット・ドーソン ベイリー
04月:
05月:アレクサンダー・ルセフ エンツォ・アモーレ サミ・ゼイン シルベスター・ルフォール ソーヤー・フルトン ダニー・バーチ トラビス・タイラー ナックルズ・マドセン バロン・コービン ブライリー・ピアース メイソン・ライアン(降格) モジョ・ローリー
06月:アンジェロ・ドーキンス コリン・キャサディ



一軍昇格


01月:
02月:
03月:
04月:サマー・レイ
05月:
06月:



解雇・退団


01月:
02月:
03月:
04月:
05月:
06月:オードリー・マーリー サカモト デリック・ベイトマン パーシー・ワトソン ブライリー・ピアース ブランドン・トレイヴェン



2013/4/17のNXT #165  だからこの実況は二軍なのだろう


ジャスティン・ガブリエル ×-○ レオ・クルーガー
(CC3(アームロック))

南アフリカ人同士の一戦。450スプラッシュが使えるだけで空中技の名手扱いされているガブリエルは、シューティングスタープレスが使えるだけのビリー・キッドマンの正統な後継者。
クルーガーは地味なアームロックより、中盤で出したスパインバスターやダイビングフットスタンプのほうがフィニッシュとして説得力あったが、以前も胴締めスリーパーをフィニッシャーにしていたりとサブミッションにこだわりがあるようだ。フィニッシュ以外でほとんど関節攻めないのに。


エマ ○-× ベイリー
(鎌固め)

2秒で考えたような雑なダンスとやっとこさの逆上がりリングインでとりあえずのキャラ付けに成功したエマ。
実況「スモールパッケージホールドで返しました」解説「あれはフルネルソンだ」どう見ても前方回転エビ固めです。ありがとうございました。
実況があんまり技を知らないのはWWEの伝統(ただしジョシュ・マシューズは除く)だが、解説のリーガルさんはフルネルソン(羽交い締め)の概念を忘れちゃったのかな? と危ぶんでいたら、かつてともにタッグ王座を獲得したタジリも、その得意技タランチュラも覚えていてくれて安心した。
タジリを「相棒」と呼んだことにも日本人的に感動。


ヨシ・タツ ×-○ ブレイ・ワイアット
(逆クロスローズ)

そんなに体格の変わらない二軍選手に秒殺されるヨシ・タツに幸あれ。
ヨシがフィニッシャーを喰らった後に「場外の敵にも注意しなければいけません」とコメントしそのままフォールで決着がつくあたり、だからこの実況は二軍なのだろう。
場外に注意以前にもう負けてるヨシが不憫すぎるだろ。ワイアットの必殺技くらいいいかげん覚えろ。


ランバージャック戦
セス・ロリンズ ○-× コーリー・グレイヴス
(シールド乱入→アサイDDT)

内容より場外に何人もいる北斗の拳の雑魚キャラみたいな連中のほうが気になってしかたない。
シールド入りして以来、完全に個性を失ったロリンズ。久々に見るシングル戦もやっぱり仲間の乱入で決着と物足りない。
グレイヴスはWWEには珍しくちゃんと足を攻めてからフィニッシュの足関節に持っていくタイプ。それもサブミッションではなくニークラッシャーやドラゴンスクリューなどを多用するのも面白い。でもそりゃたしかに膝も打つけどゴードバスター(前に落とす逆ブレーンバスター)って足が痛い技だっけ? じゃあ顔のほうは痛がらなくていいの?



2013/4/24のNXT #166  全試合がタイトル戦


US王座戦
アントニオ・セザーロ ○-× エイドリアン・ネヴィル
(ニュートラライザー)防衛成功

今回は全試合がタイトル戦。冒頭で「この番組は現地時間3月に収録されたものです」と注意が出たので「誰か逮捕者とかいたっけ?」と思ったが、5月の現在とタイトル保持者が食い違うからだった。一日で番組を5本くらい撮り溜めすることの小さな弊害である。
現NXTタッグ王者のネヴィルは、ドラゴンゲートファンにはおなじみのPAC。渡米後あっという間にタイトルを獲ったのは流石。セザーロもクラウディオ・カスタニョーリという旧名のほうが知られているだろう。
とにかく使用禁止の技が多いWWE(安全面の問題や他選手との重複を避けるため)だが、二人は使える技の精度を高めることでうまく対応している。
それにしてもセザーロのサガットみたいな体型から繰り出される常人離れした怪力はすさまじい。


ディーバ王座戦
ケイトリン ○-× AJ・リー
(スピアー)防衛成功

なおディーバとは女子選手のこと。WWEでは「レスラー」という呼称も使わず「スーパースター」と呼んでいる。そんなところからも、あくまでスポーツ・エンタテインメント、ショーであることを強調しているのだ。
二人とも一軍選手だが、AJはマネージャーとしての活動がメイン。現王者のケイトリンは3年前に新人育成番組でデビューした。当初は参加者ではなかったが、一人が不祥事で謹慎処分となったため(ちなみに謹慎となったのは2メートル超の大女で、むしろそっちを見たかった)代理で出場し、見事に優勝した期待の新星である。
試合もボディビル出身の肩幅から放たれる説得力十分のスピアーで決着。


NXT王座戦
ビッグ・E・ラングストン ○-× ブラッド・マドックス
(ビッグ・エンディング)防衛成功

ラングストンはすでに一軍昇格しているが、今もNXTで経験を積んでいる。マドックスも一軍だが、糞みたいな演技の嫌われ者という、棒読みと台本通りのセリフしか言えない下手さを逆手に取った(?)メタ気味のギミックを付けられている。
そんなマドックス相手なので試合はもちろん秒殺。いい箸休めである。


IC王座戦
ウェイド・バレット ○-× ボー・ダラス
(ブル・ハンマー(エルボー))防衛成功

うーんこの人気の微妙な二人の試合をメインに持ってくる番組構成。
肩からよいしょと担ぎ下ろすだけというプロレス界屈指の説得力ゼロの必殺技「ウェイストランド」をやめ、単なるエルボーをフィニッシャーにして以来、ちょっと芽の出てきたバレットが現IC王者。
なお前述のUS王座とこのIC王座はWWEの頂点ではなく、三~四番手の選手や若手が争うタイトルである。
ダラスは親父がWWEのエージェントのため実力以上にプッシュされている感が否めず、キャラも単なる優等生で面白みがないためファンから多少のブーイングを浴びている。下手ではないのだが。(ちなみに伏せられているが先週登場したブレイ・ワイアットの弟でもある)
それにしても「バレットは年内に世界王座を獲る」っていくらなんでもリップサービスし過ぎですリーガル卿。



2013/5/1のNXT #167  Y2J IN NXT


3WAYエリミネーション・タッグ戦
○ ルーク・ハーパー&エリック・ローワン × プリモ&エピコ × エイドリアン・ネヴィル&ボー・ダラス

この試合は3チームが同時に戦うわけではなく、対戦相手のパートナー以外となら誰とでもタッチできるというWWE以外ではあまり見ないルールだ。4チームでやるとよりこんがらがって楽しい。
プリモ&エピコは従兄弟同士のタッグチームで、一軍だが地味なテクニシャンのためNXTが主戦場になっている。
こういうタッグチームを上手く使えないところが今のWWEの駄目な点である。
それにしてもタジリ曰く「アメリカの観客は試合展開に関係なく騒いでいる」ものだが、本当に関係なくランダムなタイミングで叫ぶ(それもキャーならまだしもアァァア)女はどうにかならんのか。5回分は一日で撮り溜めするからここのところ毎回いるんだよこの獣。絶対同一人物だろつまみ出せ。
試合はネヴィルがコークスクリューシューティングスタープレスを決めた直後に、ハーパーが不意打ちのクローズラインを打ち込み決着。あんまりエリミネーション戦の意味がなかった。
ネヴィルはプリモらの巧みな受け手がいると技がさらに栄えて見える。いずれ一軍昇格は確実だろうが、今の一軍に小柄な選手の居場所は無いので複雑なところ。


ペイジ ○-× サマー・レイ
(ペイジ・ターナー(ライトニングスパイラル))

色白黒髪でなんか顔がエロいペイジと、腹筋が綺麗に割れてる以外に特徴がないけど一軍に上がったサマーの一戦。っていうかファンダンゴの元相方ダンサーはただダンスが上手いだけのつなぎ役だったのか。
どちらも団体に期待されているようで他のディーバとは扱いが違う。一軍にディーバが死ぬほど少ないのでペイジもいずれ上がるだろうが、無難に動けるので何か派手なフィニッシャーがあれば問題ないだろう。現在のライトニングスパイラルなら文句なし。ネヴィル(PAC)にドラゲーのDVDを借りろ。
ところで掛け方はあんまり変わらないと思うのだが四の字固めはひっくり返すと掛け手にダメージが帰るのに、インディアン・デスロックはひっくり返しても受け手が痛いらしい。(というかこの技もHHHは四の字として使ってた気が)


クリス・ジェリコ ○-× ブレイ・ワイアット
(ウォール・オブ・ジェリコ(ボストンクラブ))

WWEどころか世界屈指のレスラーであるジェリコがNXTに降臨。ワイアットも一軍昇格が間近(というか故障前の別キャラ時は一軍にいた)で期待されているが故に、ジェリコ相手でそれも長尺の試合を組まれたのだろう。並に動けて並にしゃべれるだけでどこが良いのか正直わからないのだが。
復帰以来、ジェリコは一時期封印していたチョップを使い出し、タトゥーまで入れてしまった。心境の変化があっただろうが、ファイトの質は何十年も全く変わらない。某フォジーさえ無ければ世界一のレスラーになれたろうな……。
解説のリーガル卿の口から懐かしの「紅茶に小便」事件まで飛び出したし、内容も普通に良い試合だった。



2013/5/8のNXT #168  少年野球の逢阪君


バロン・コービン ×-○ ダミアン・サンドウ
(クロスアームボトム)

サンドウは二軍の牢名主として計7~8年二軍暮らしを続け、一軍昇格→二軍降格→解雇→再契約→解雇→再契約の末にようやく一軍でブレイクした苦労人。
知の救世主を名乗り難解なトークと蛍光色のパンツを愛する嫌われ者で、苦労人だけに地味に上手い。
対するコービンはこれがデビュー戦。元NFLだそうで体格はまあまあいい。
でも解説のリーガル卿「コービンはこんな大観衆の前で戦うのも初めてだろう」ってこれ大学の体育館なんですけど。さすがにこの程度の観衆の前なら経験あるだろ……。
WWEの解説は何かにつけ「こんな恐ろしい(人・光景・出来事は)見たことがありません!」と大袈裟に言うのだが。と思っていると、いつもと違うフィニッシャーで決着。同系の技をフィニッシャーにしていたリーガル卿に遠慮したのか。以前は普通にいつもの技で決めていたし、二軍で違う技を試しただけだろうな。


ペイジ ○-× ベイリー
(ペイジ・ターナー)

白くてエロいペイジとなんか老けてるベイリーの一戦。
たぶん未勝利のベイリーは今回もサクッとやられたが、そんなことよりも問題は実況。どう見てもフィッシャーマンズスープレックスなのに「ペイジ・ターナーが炸裂です!」って。
ドSのリーガル卿も困って「見事なフィッシャーマンだった」とその件に触れないでいてあげてたぞ。だからお前は二軍なんだよ!


サカモト △-△ ブライリー・ピアース
(コナー・オブライエン乱入によりノーコンテスト)

サカモトはKAIENTAI-DOJOにいたKAZMA。渡米後すぐに一軍昇格したもののテンサイ(ジャイアント・バーナード)のマネージャー役で、一試合もしないまま二軍落ち。
そして先日には解雇されてしまった。撮り溜めされているNXTではもうしばらく勇姿が見られるだろう。
対するピアースは現世界王者ドルフ・ジグラーの弟。しかしこちらもサカモトと同時に解雇されている。なんだこのネタ試合は。
しかも結果は開始から2分弱でオブライエンが殴り込んできて、二人を一蹴してノーコンテスト。WWEではよくあることだが、後の解雇を暗示しているような扱いだった。
それにしてもサカモトの紹介で出てきた「彼は少年野球の逢阪と同じ東京出身です」の逢阪君って誰だろう。


カシアス・オーノ ○-× カマーチョ
(カシアス・クラッチ)

オーノはクリス・ヒーローの名で活躍したキャリア15年の試合巧者。大の日本びいきでヒーロー時代は日本語ブログまで手がけており、オーノの名も「大野」という日本名にちなんでいる。リーガル卿と抗争したりと期待されていて、何事もなければ一軍に上がるだろう。
一方のカマーチョはいちおう一軍だけど出てくるのはNXTばかり。試合もしょっぱく「二世レスラーでなかったら」「一軍の人数が多かったら」「数年前までのWWEだったら」のいずれかの要素が揃っていたらとっくに解雇されていたろう。
今回も一軍選手なのにオーノが入場した時にはもうリングに上ってて名前だけ紹介されるジョバー(やられ役)扱い。っていうかいまだにお前の必殺技がなんなのかもわからないのだが。
あと実況「カマーチョは貧困時代を忘れないためにタンクトップを着ています」って稲葉さんディスってんの?
こんなに長時間カマーチョを見たのは初めての気がする意外と長い試合の末に、オーノがたたみかけて勝利した。


NXTタッグ王座戦
エイドリアン・ネヴィル&ボー・ダラス ×-○ ルーク・ハーパー&エリック・ローワン
(ハーパーのローリングクローズライン)防衛失敗

ネヴィルの相方で本来のタッグ王者はオリバー・グレイなのだが死ぬほど地味だったため無かったことにされ故障中で、ダラスが代役で出場。
スピードとテクニックのある王者組と、巨漢のパワータイプの挑戦者組という良い顔合わせ。
大先輩のオーノのフィニッシャーを前半の痛め技でパクるあたりダラスはロッカールームでも嫌われてるんだろうな。
巨漢タッグがどちらもでかいだけではなく普通にプロレスできる人なので内容もまずまず。中盤にやること全部やってネヴィルがリタイアし、ダラスが3人くらいの女に声援を浴びながら反撃。ローワンとダラスがたがいの必殺技を雑にキックアウトし合って、残っていたハーパーが蹴りを付けた。
というわけでベルトは巨漢組(チーム名はワイアット・ファミリー)の手に。チーム・リーダーのブレイ・ワイアットがプッシュされているし、貴重な動ける巨漢ヒールのタッグなのでここらでタイトルを渡すのも妥当ではなかろうか。



2013/5/15のNXT #169  マスクを着けたら人間じゃない


ナタリヤ ×-○ サマー・レイ
(スクールガール)

ナタリヤはプロレス界に名高いハート一族の一人、ジム・ナイドハートの娘。笑うとパパ似。
団体屈指の技術を持つが台本に恵まれず、誰かと恋愛ストーリーが描かれてはいつの間にかボツにされたり、近年ではところかまわず放屁をするというあんまりなキャラ付けまでされた。それでも退団しない鉄のハートの持ち主である。
サマーはいちおう一軍に上がったが、単体ではなく猛プッシュ中のファンダンゴの相方どまり。それでも売り出し中には違いなく、今のナタリヤには勝ててしまう。
試合終盤、ナタリヤがシャープシューター(サソリ固め。ハート一族伝統の必殺技)を狙うも、ペイジが出てきて介入する前にサマーが自力で技を解き、ナタリヤはペイジと衝突。その隙を突いてサマーが丸め込んだ。ペイジとサマーの抗争を続けたいのはわかるがもうちょっと工夫して欲しい。


ブレイ・ワイアット ○-× ダニー・バーチ
(パーフェクトショット)

ワイアットはマスク(といっても鼻の防護用のような)を着けて登場し「マスク着けたからオレ人間じゃないし。怪物だし」と飛躍した論理を口にするが、それなら白無地のマスクじゃなくてもうちょい特徴的なのを選ぼうよ。下手に特徴をつけるとマンカインドになるけど。
ロンドン出身のバーチはこれがデビュー戦。しかし何もできないままワイアットに一方的にボコられて終了。ワイアットの決め技は今週は普通のパーフェクトショットに見えた。


コナー・オブライエン ○-× サカモト&ブライリー・ピアース
(Wフラップジャック)

先週のオブライエンの乱入を受けて1対2のハンディ戦。もちろんオブライエンが一方的にボコる展開。
オブライエンはNXTが若手育成リアリティ・ショーだった頃からの常連で、怪奇派に転向し一軍昇格目前だったものの、相棒がウェルネス・ポリシー(WWE独自の薬物使用規定)違反で解雇され、二軍に留まっている。体格に恵まれているし、動ける巨漢なのでがんばって欲しいものだ。
アメリカで最も手軽に客席を盛り上げられるはずの逆水平チョップを出しても無反応のサカモトは解雇もむべなるかな。
最後はオブライエンが二人同時にフラップジャックで沈めてみせた。試合後、勝ち誇るオブライエンを、ゴーグルをぶら下げた謎の男が見つめていたが新しい相方だろうか。グランマスタ・セクセイとかぶったりしないだろうか。


NXT王座戦
ビッグ・E・ラングストン ○-× ダミアン・サンドウ
(ビッグ・エンディング)防衛成功

一軍では無口なヒール役のラングストンだが、NXTでは歓声を浴びるベビーフェイスで、サンドウのようなわかりやすいヒールと絡ませると良い味を出す。
観客にもフィニッシャーが定着しており、またボディスラムの体勢から簡単に移行できる技なので、それをめぐる攻防も盛り上げやすい。
試合も力で押し切るラングストンと、オーソドックスながらそつなく誰にでも合わせられるサンドウの相性は良く、好試合となった。
すでに一軍昇格したラングストンにとって、もはや足枷にしかならないベルトは近いうちに手放すことになるだろうが、今回はまだその時ではなかっただけと言ったところか。



2013/5/22のNXT #170  サミ・ゼイン鮮烈デビュー


カート・ホーキンス ×-○ サミ・ゼイン
(トルネードDDT)

ホーキンスは一軍でタッグ王者歴もあるが、近年は故障もあり二軍に甘んじている。
技術はあるので再昇格が待たれるが、一度沈むと大幅なギミックチェンジでもなければ浮き上がれないのがWWEの常である。
ゼインは日本でも一大旋風を巻き起こしたエル・ジェネリコ。小柄な選手がつくづく不遇のWWEでどこまで活躍できるか。
さすがインディー経験が長いだけあって安定感ある試合運びで、エセルチャドールではない素の自分として飛躍に期待したい。顔に華がないからやっぱりマスクは着けて欲しいけど。


ヨシ・タツ ×-○ アントニオ・セザーロ
(ニュートラライザー)

ヨシは今さら説明は不要だろうが新日本にいた山本尚史。
WWE史上でもほぼ類例のない、なんらかのベルトをただの一度も獲らずに一軍昇格した人物で、解雇されそうで解雇されず早や4年も在籍している。今のところ一個も爪痕は残していないが、ブログを読んでいるとやはり同胞として応援したくなる。あまり更新しなくなったけど。
ヨシが序盤は攻め込むが跳ね上げアッパーカットで動きを止められ、ニュートラライザーで秒殺。次の連戦の前座扱いであった。


アントニオ・セザーロ ×-○ サミ・ゼイン
(スクールボーイ)

セザーロの挑発にゼインが応じ連戦に。劣勢から一瞬の隙を突いて丸め込んだ。
二軍調整中とはいえ元タッグ王者、落ち目とはいえ前US王者を連破するとは破格のプッシュである。たったの二試合しか見ていないがシン・カラよりよっぽど適性がある気がする。


メイソン・ライアン ○-× エンツォ・アモーレ
(トーチャーラック・ネックブリーカー)

ライアンはボディビルダーさながらのものすごい筋肉の持ち主。
一軍で活躍を期待されたが、しょっぱい試合運びと度重なるケガで二軍に戻された。
またかつてWWEで世界王座を獲得したバティスタに驚くほどそっくりでもある。顔や体格はまだしも声まで似ているのだが、塩なところもバティスタに似てしまったのが辛い。
アモーレはこれがデビュー戦で、マイクアピールによるとWWEに断続的に登場しては消えていくイタリアの色男らしい。
ここではジョバー扱いで、ライアンの怪力ばかりが目立つ試合だった。


コリー・グレイヴス ×-○ ブレイ・ワイアット
(ハーパーの妨害→パーフェクトショット)

古い田舎ヤンキースタイルで、荒々しい打撃と多彩なサブミッションで攻めるグレイヴスと、パワーとラフファイトで相手を支配するワイアットの一戦。
今のところ動けるデブ以上の評価はできないワイアットだが、連日にわたり出番がありプッシュが続いている。WWEにはあまりいないタイプのグレイヴスのほうが面白いと思うのだが。
試合はグレイヴスが必殺の13ステップ(逆四の字固め)に固めるも、ワイアット・ファミリーのルーク・ハーパーが乱入してカットし、すぐさまワイアットがフィニッシャーを打ち込んで決着。そろそろフィニッシャーに名前が欲しいが、見るたびに掛け方が雑になっているのは気のせいか。
試合後にはカシアス・オーノがファミリーに襲いかかるも返り討ちに。これまでヒールだったグレイヴスとオーノをフェイスターンさせるようだ。しかしファミリーがそろって一軍昇格しそうなのにヒールを減らすのはどうだろう。



2013/5/29のNXT #171  解雇祭り絶賛開催中


ルーク・ハーパー&エリック・ローワン ○-× トラビス・タイラー&ソーヤー・フルトン
(ハーパーのローリングクローズライン)

現NXTタッグ王者のハーパー&ローワンが圧倒。タイラーにボディスラムを連発し、代わったフルトンをあっさり仕留めた。
タッグ王者は動ける巨漢だと思っていたが、調べたところそれぞれノアとドラゴンゲートで経験を積んでいたとか。道理で動けるわけだ。
対戦相手のタイラー&フルトンはこれがデビュー戦だが、学生時代にアマレスで顔なじみというどうでもいい情報しか明かされず。ここでは単なるやられ役だったが、フルトンのネックレスをかたどったタトゥーだけは目を引いた。マイナスの意味で。


・NXT女子王座を設立
WWEオーナーであるビンス・マクマホンの娘にして重役のステファニー・マクマホンが、NXT女子王座の設立を発表。
初代王者をトーナメント戦で決めるそうだが、NXTに女子が5人くらいしかいないけど大丈夫か。
一軍の女子も参加させるとは言うが、まず間違いなくペイジとサマー・レイの一騎打ちになるだろう。っていうかステフなら勝てるんじゃないか。出ろよ。


エマ ○-× オードリー・マリー
(エマ・ロック)

ステテコダンスでおなじみのエマと、放送時点で解雇されてるマリーの一戦。女子王座が設立されてそうそうに減員するとはアメさんの考えはひと味ちがうぜ。
試合はエマが新技のディル・エマ(タランチュラ)からエマ・ロック(鎌固め)にチンタラつなげて圧勝。トーナメントで一勝できるといいね。


ジェイク・カーター&ブランドン・トレイヴェン ×-○ スコット・ドーソン&ギャレット・ディラン
(ドーソンのスパインバスター→ディランのダイビングWアックスハンドル)

カーターはビッグバン・ベイダーの息子。パパに似ずスラっとしたイケメンだが、これまでの試合では特筆すべき何かを残せていない。トレイヴェンは放送時点で解雇されている。
一方のドーソン&ディランは、今まで登場してもジョバー役だったのが、ここに来てフランス人マネージャーのシルベスター・ルフォールを迎え、プッシュが始まった様子。
ドーソンのなかなか綺麗なスパインバスターから、ディランのダイビングWアックスハンドルへつなげるツープラトンでトレイヴェンを沈めた。ダウンしている相手に浴びせるWアックスハンドルは珍しいが、思いっきりケツから着地しているのでダメージはどっこいどっこいの気がしてならない。
D・スクエアなるチーム名はアレだが、大富豪のフランス人率いる貧乏人タッグというキャラ付けも悪くない。ちかぢか一軍昇格で離脱するだろうワイアット・ファミリーの後釜に座れるか。


ビッグ・E・ラングストン ○-× デリック・ベイトマン
(ビッグ・エンディング)

ベイトマンはNXTの前身だった育成番組から一軍昇格したが、パッとしないまま二軍に逆戻りし、このたび解雇されてしまった。今週は解雇祭り。
今夜もラングストン相手に1分もたず。せっかく散髪したのにね。


NXT王座第一挑戦権争奪18人バトルロイヤル
コリー・グレイヴス、ブレイ・ワイアット、カシアス・オーノ、エイドリアン・ネヴィル、ボー・ダラス、メイソン・ライアン、コナー・オブライエン、サミ・ゼイン、ヨシ・タツ、カート・ホーキンス、サカモト、ブライリー・ピアース、アレクサンダー・ルセフ、バロン・コービン、ナックルズ・マドセン、モジョ・ローリー、ダンテ・ダッシュ、エイダン・イングリッシュ
(Winner ボー・ダラス)

全く知らないのが4人混じってる。4人とも何もしないまま落とされたけどそんなデビューで大丈夫か?
それはともかく試合展開は、メイソン・ライアンが問題外の10人を次々と排除。つづけて先週華々しくデビューしたサミ・ゼインもあっさり落とすが、ネヴィルがパワーボムの体勢からヘッドシザーズで切り返してライアンを落とした。残った6人は都合よくNXTでも上位の面々に。
オブライエンをグレイヴスとオーノが二人がかりで落とすも、その隙をついてワイアットがグレイヴス&オーノを排除。こんなところでワイアットの必殺技(パーフェクトショット)にシスター・アビゲイルという名前が付けられた。やっぱり最近雑だ。
そのワイアットもネヴィルに落とされ、ダラスとのイケメン対決に。ネヴィルはロープ際の魔術師ぶりを発揮し、落ちそうで落ちない。スルーされてたが一回両足着いてたっぽいけど落ちない。
最後はネヴィルのコークスクリュー・シューティングスタープレスをダラスが剣山で返し、苦しむネヴィルを放り捨てた。
(主に男性層を中心に)観客の反応がイマイチのダラスだが、ここで大チャンスが訪れた。現NXT王者のラングストンはすでに一軍昇格しているし、まず確実にベルト奪取するだろうな。



2013/6/5のNXT #172  そんなデビュー戦で大丈夫か


・NXT王座戦調印式

WWE殿堂入りの実況アナ・JRを立会人に迎え、ビッグ・E・ラングストンとボー・ダラスが調印式に臨む。
ダラスは英語でもわかる棒読みかつぎこちない表情でブーイングを浴びせられる。
一方のラングストンは一軍の貫禄でトークも快調。でも5カウントのポーズは景気よくブッカーTをパクってるぞ。


NXT女子王座決定トーナメント一回戦
タミーナ・スヌーカ ×-○ ペイジ
(スクールガール)

タミーナは一軍。スーパーフライの異名をとる伝説的レスラーのジミー・スヌーカの娘で、父譲りのムーヴを多く取り入れ、野性味あふれるファイトスタイルが魅力。
35歳とWWEのディーバの中では高齢だが、恵まれた体格と確かな技術で、半人前のディーバたちを支える存在である。
ペイジは一方的にボコられるが、必殺のスーパーフライ・スプラッシュを剣山で返し、すかさず丸め込むだけの簡単なお仕事で逆転勝利。勝つには勝ったが何もできなかった。


メイソン・ライアン ○-× コリン・キャサディ
(トーチャーラック・ネックブリーカー)

キャサディは初登場。ライアンより長身だが、ここでは自分よりでかい相手も圧倒できるライアンの強さのアピールに使われた。そんなデビュー戦で大丈夫か。


アレックス・ライリー ×-○ コナー・オブライエン
(グラウンド卍固め)

ライリーは故障するまでは順調に一軍でキャリアを積んでいたが、現在は二軍で飼い殺し状態。
NXTの前身の若手育成番組で頭角を現し、一時は師匠役のミズすら上回るプッシュを受けていたが、今では解雇すら危ぶまれている。体格・ルックスともに申し分なく、レスリングセンスも水準以上なので、再びの昇格はありえると思うのだが。
まったく息の合わない放送事故のような序盤に不安を煽られたが、息が合わないならと短い時間でさっさと終わらせ、どうにか体裁を保った。
でも怪奇派で体格も良いオブライエンにグラウンドのサブミッションはどうだろうか。試合後には新しい相棒が再び現れ仲良くポージング。
相棒は前回は誰だかわからなかったが、最近登場していなかったリック・ヴィクターらしい。


NXTタッグ王座戦
ルーク・ハーパー&エリック・ローワン ○-× カシアス・オーノ&コリー・グレイヴス
(ワイアットの不意打ち→ハーパーのローリングクローズライン)防衛成功

タッグ王者組の一軍昇格がほぼ確定したため、挑戦者にはベルトを奪う大チャンスが訪れた。
多彩な技を持つオーノとグレイヴスのタッグは面白い。特にオーノは終盤に登場すると、普段使わないような変わった技を連発した。
対する王者組も単なるパワータイプに見えて、あまり類のない形の技を仕掛けるし、オーソドックスな技も見せ方が上手い。どこぞの「プロレス下手」を連呼されるジョンなんとか言うWWE王者にくりかえし見てもらいたい試合である。
ベルトの行方は、交代したオーノが王者組を一人で攻め込むも、ブレイ・ワイアットが介入し小汚く防衛成功。良い試合だったし、この分ならオーノもグレイヴスも近いうちに戴冠できるだろう。



2013/6/12のNXT #173  伝統芸能は継承された


サミ・ゼイン ×-○ アントニオ・セザーロ
(ニュートラライザー)

一夜で元王者を2人連破する破格のデビューを遂げたゼインが再登場。豊富な技と小物感あふれる顔で第二のクリスチャンになれるか。
ゴング前のせこい奇襲でペースをつかんだセザーロが序盤から攻め込むも、それをしのぎ体力を回復したゼインが徐々に反撃。
しかし要所要所でセザーロのアッパーカットに勢いを止められ、とどめのニュートラライザー。セザーロは雪辱を果たした。
長尺に見合う好試合だった。


スコット・ドーソン&ギャレット・ディラン ○-× トラビス・タイラー&バロン・コービン
(ドーソンのスパインバスター→ディランのダイビングWアックスハンドル) 

タイラーを自軍コーナーに釘付けにしたディラン組が、それって逆に疲れるし相手の体力も回復するんじゃないの? と思うくらい必要以上に交代しながら集中攻撃。
どうにか逃げ出したタイラーがコービンにタッチも、元気だったはずのコービンは必殺技の一発で沈んだ。アメプロでは必殺技を喰らうと10秒間体力がゼロになる仕様。
ディラン組の「D・スクエア」なるクッソダサかったチーム名は今回は呼ばれず。やはりボツなのか。
三人並ぶとどう見てもマネージャーのシルベスター・ルフォールが一番強そうなので、早くこいつの試合も見たい。


NXT女子王座決定トーナメント一回戦
アリシア・フォックス ○-× ベイリー
(シザーズキック)

アリシアは一軍の元ディーバ王者。必殺技のシザーズキックと綺麗な褐色の肌、長い手足を活かしたムーヴは、殿堂入りしたブッカーTを思い起こさせる。また初めはレスラーではなくウエディングプランナーとして登場し、次はダンサー、いつの間にかディーバに転身して王座まで獲得と、WWEらしいギミックの変遷を経ている。
スーパーマンみたいな配色のベイリーは、相手を膝から落とす危なっかしいモンキーフリップで逆転を狙うも、エプロンに逃げたアリシアのこずるい蹴りを浴びて、フェイマサー気味のシザーズキックで仕留められた。
ここまでたぶん一勝もしていないベイリーに歓声が掛けられており、観客にNXT勢を応援する土壌ができてきたことが伺える。


NXT王座戦
ビッグ・E・ラングストン ×-○ ボー・ダラス
(ターンバックルに叩きつけ×2→ベリー・トゥ・ベリー)防衛失敗

一軍昇格済みのラングストンのベルトを奪うには絶好の機会に、引くほど打点が低く勢いもないドロップキックで観客のハートをつかみ、熱いブーイングを一挙手一投足に浴びせられながらダラスが一方的に攻められる。駄目だこいつ早く何とかしないと。
最後はラングストンの必殺技から逃れようとターンバックルをつかみつつカバーを外し、むき出しの金具に2回叩きつけ、ベリー・トゥ・ベリーに見えないベリー・トゥ・ベリーであっさり3カウント。金具はちゃんと出てないしフィニッシャーも説得力無しと雑にも程があるぞ。
一軍と二軍の王者が揃ってベビーなのに嫌われ者の実力不足。伝統芸能は継承された。
ダラスは小汚い勝ち方でこのままヒールに転向だろうか。ラングストンはもう少し二軍で見たかった。



2013/6/19のNXT #174  それたぶんプラス要素じゃない


エイドリアン・ネヴィル ○-× ブレイ・ワイアット
(ハーパーがトップロープから突き落とす→反則)

NXTの中では長期の抗争が組まれている両者の対戦。だが開始早々にルーク・ハーパーの介入で反則裁定が下った。
カシアス・オーノとコリー・グレイヴスがネヴィルの援軍に駆けつけ乱闘していると、コミッショナーのダスティ・ローデス御大が名曲「アメリカン・ドリーム」を背に登場し、6人によるタッグ戦を命じた。


サミ・ゼイン ○-× アンジェロ・ドーキンス
(トルネードDDT)

ドーキンスはこれがデビュー戦。ジャック・スワガーっぽい体格にきわめて地味な容姿を備えた黒人レスラーだ。
地味さでは引けをとらないゼインが遠目に見るとクリスチャンにしか見えない。タイツも髪型も似てるし。
猛プッシュ中のゼインが危なげなく快勝。次に一軍に上がるのは彼のような気までしてきた。


NXT女子王座決定トーナメント一回戦
サマー・レイ ○-× サーシャ・バンクス
(ホグロック)

性格きつそうなサマーと性格以前にキャラが不明のサーシャの一戦。
サーシャはスヌープ・ドッグの親戚だと明かされたがそれたぶんプラス要素じゃない。
サマーが一軍の貫禄で終始圧倒。サーシャは駄々っ子みたいな反撃で一瞬場内を沸かせるも、サマーの新必殺技で仕留められた。リバースDDTの体勢から脚を相手の胸に掛け、レッグドロップで押しつぶす、かつてビッグショーが数回だけ使ったホグロックとは懐かしい。


エグザビア・ウッズ ○-× ジェイク・カーター
(ロスト・イン・ザ・ウッズ)

ウッズはWWEにひっきり無しに出てくる陽気な黒人キャラで、レトロ趣味のインテリという個性もある。博士号の取得のため欠場していたことになっているが、実際にいくつも学位を取っているそうだ。
ベイダーの息子だが芽の出ないカーターに独創性あふれるムーヴで圧勝。必殺技は相手の腕をつかんで顔面に足の裏を掛け、そのまま後方に倒れて顔を砕くゲイル・キムが使っていたフェイス・クラッシャーと同系だった。


エイドリアン・ネヴィル&カシアス・オーノ&コリー・グレイヴス ×-○ ブレイ・ワイアット&エリック・ローワン&ルーク・ハーパー
(コークスクリュー・シューティングスタープレスを自爆)

ネヴィル組がワイアット・ファミリーの連携に苦しむも、交代でペースを取り戻し、また捕まってのくり返し。戦況がよく動きたるむ場面がなかった。
最後はネヴィルが「重力を知らない男」の異名通りに空中技で味方もろとも全員を排除するも、ワイアットに必殺技を狙ったところで、ハーパーがワイアットを場外に引きずり出して自爆。そのままワイアットにフォールを奪われた。
こうして毎週結果を書いていると、ローワンが全くフィニッシュに関わっていないのだが、チーム内で何か取り決めでもあるのだろうか。



2013/6/26のNXT #175  あれ、こいつシナより酷いんじゃね?


ビッグ・E・ラングストン ○-× エイダン・イングリッシュ
(ビッグ・エンディング)

王座陥落し気の立っているラングストンとなんかキモいイングリッシュのスカッシュマッチ。
イングリッシュはNXTが現行の形になってすぐに登場しているが、役目は常にやられ役。この日も1分もたず秒殺された。
特にプランのない選手への扱いが世界一悪いのはWWEの特徴である。


NXT女子王座決定トーナメント一回戦
アクサナ ×-○ エマ
(ディル・エマ)

アクサナはリトアニア出身の元ボディビルダーで、なにげに一軍に3年いる。ガタイはいいが特にレスリング技術は高くなく、男をたぶらかしては私腹を肥やす腹黒女としてそれなりにキャラが立っている。最近はストーリーから外され極めて地味な存在だが、ここでチャンスをつかめるか。
技術が無いといってもさすがに二軍のエマとやらせれば格上。珍しく一方的に攻め込むものの、ボディスラムを返されて必殺技で固められるとあっさりタップした。
エマは技の仕掛けが常にテンポ悪いので改善が待たれる。
ところでフィニッシュの鎌固めは「エマ・ロック」だったはずだが、改名したのか単に実況が間違えたのか判然としない。


レオ・クルーガー ○-× ダンテ・ダッシュ
(GC3(アームロック))

ダッシュもエイダン・イングリッシュと同じく初期から登場しているが、ジョバー(やられ役)街道をまっしぐら。
ブレイクしそうでしないクルーガーは怪奇派とサブミッション主体という2つの特徴を順調に育ててはいるが、いかんせん客がついてこない。こういったスカッシュマッチよりも、人気のあるトップレスラーと絡めてまずは実力をアピールさせるべきだろう。それとも日本に来れば?


ボー・ダラス ○-× ミッキー・キーガン
(ベリー・トゥ・ベリー)

分不相応にベルトを手に入れてしまったダラスの戴冠後、初となる試合はこれまたスカッシュマッチ。
ぽっちゃり・胸毛・河童ハゲと三拍子そろったキーガンがむしろ歓声を浴びる中、今日も打点の低いドロップキックで我々を驚かせてくれる。それ封印しろよ。
最後もパワースラムの掛け損ないにしか見えないベリー・トゥ・ベリーで死ぬほど淡白に決着。あれ、こいつシナより酷いんじゃね?
試合後には同じく人気の無さに定評のあるクルーガーが乱入し、キーガンを痛めつけベルト挑戦をアピール。
クルーガーをトップと絡ませろとはついさっき言ったがコレジャナイ。案の定、観客の反応も笑えるほどイマイチだった。脚本家のクビが危ない。


NXTタッグ王座挑戦権争奪戦
カシアス・オーノ&コリー・グレイヴス ○-× スコット・ドーソン&ギャレット・ディラン
(13ステップ)

フェイスターンした実力派タッグと劣化ランス・ケイド&トレバー・マードック組の一戦。
この日は試合時間より入場のほうが長い試合ばかりだったが、メインにはちゃんとした組み合わせを持ってきてくれた。
ドーソン組はオーノの一瞬の隙をつきサザン・プライドと名付けられた、ドーソンのスパインバスターからディランのダイビングWアックスハンドルにつなげるツープラトンを叩き込むもグレイヴスがカット。こうなるといくら優勢に進めても決め手を失ったほうは厳しい。
長時間つかまっていたオーノが脱出してグレイヴスに交代すると、ディランを一気に仕留めた。

試合後にはすかさずタッグ王者のワイアット・ファミリーがオーノ組を襲う。ファミリーと抗争中のエイドリアン・ネヴィルに、なぜかドーソン組と解説のリーガル卿までが参戦し乱闘するが、最後はリーガル卿がボコられて番組終了。乱入したのは意味不明だったがさすがに美味しいところ持っていくなリーガル卿。

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