SCP-1001〜1200

SCP-1001 - Ya-Te-Veo (ヤ=テ=ベオ)
未知のウェルウィッチア(生きた化石と呼ばれる植物)。今までに聞いた全ての音を模倣し、獲物をおびき寄せ捕食する。特に知能の高い生物を好む。神のように崇拝し生贄を捧げる部族もある

SCP-1002 - Demisers (死者の影)
本体と一致しない影を持つ6つの物体。時計、ハト、プリンター等、本体の種類は様々で、影は警官や兵士等の法の執行者の形を表す。過去6ヶ月以内に犯罪を行った人間が10m以内に近づくと影が襲いかかり、罪に応じた罰を与える

SCP-1003 - Tapeworm Child (条虫人間)
人間の胎児そっくりに育つ条虫。成長につれ幼児から思春期の子供に姿を変え、最終的には人間と遜色ない外見・知能を得て社会に溶け込む。ただし体液に触れるとこのSCPに感染する

SCP-1004 - Factory Porn (ファクトリーポルノ)
CDとFD。再生すると好みに応じたポルノ動画が観られる。実在しない動画でも単語の組み合わせで望み通りに視聴できる。催眠効果等は無いが便利なため継続して利用され、100時間を超えると異常性癖を発し自傷行為や犯罪に走る。政治家等の有力者の動画を捏造し、財団に便宜を図らせる案が出されたが、動画のコピーはできず断念された

SCP-1005 - The Painted Man (描かれた男)
生きている絵画の男性。複雑な感情や思考は理解できないが、人を喜ばせることを好むため財団には極めて協力的

SCP-1006 - Spider Proletariat (労働階級グモ)
ある公園に棲む社会主義のクモの群れ。指導者を中心にブルジョア層を非難し、帝国主義の解体や周辺の殺虫剤の撤去を求める

SCP-1007 - Mr. Life and Mr. Death (ミスター・いのち と ミスター・し)
1分に1年のペースで加齢し75分で死亡する男性。付属の鍵を肩甲骨の鍵穴に挿して回すと生き返り、生存中は一回転ごとに1歳ずつ若返る。身体に彫られた刺青に「ミスター・いのち と ミスター・し」と書かれていることから二人一組の存在と思われるが、相方は発見されていない

SCP-1008 - Exile Stone (追放の石)
古代インドネシアの遺物と思われる黒曜石。彫られた太陽の彫刻を額に当てられた人間は、太陽を知覚できなくなる。徐々に症状は進行し、はじめは人工の光しか認識できず、暗闇に覆われ周囲が見えなくなる。続いて日光を得られず熱とビタミンDを喪失していき、最終的には太陽滅亡後の世界の光景が見え、動植物は腐敗して感じられ栄養を摂取できなくなり死に至る

SCP-1009 - The Beautiful World (うつくしきせかい)
およそ45×30メートルの異常な土地。周辺の物質を全く関係ない動植物へと変化させながら時速0.8700メートルで拡大している。60デシベル以上の音を流すことで拡大を止められるが、もし放置すれば26日で1000キロメートル四方に拡大すると推測される

SCP-1010 - The green man (森の人)
体表のほとんどを植物に覆われた人型生物。チンパンジー程度の知能を持ち、植物を傷つける相手を襲う。春季に10m以内に近づいた人間は男女問わず妊娠し、このSCPと遺伝的に同一の子供が産まれる

SCP-1011 -Humanization Process (ソビエト式工業化)
頭部が工具になっている労働者の像。3時間以内に生産活動に従事する人物が視認すると影響を与える。影響は次第に拡大し、集中力の増進と労働への異常な意欲の高まりに始まり、第2段階では道具の使用の拒否。第3段階では道具を一切使わず人数の増加でそれを補うとともに身体が工具のように変形していき、最終段階に至ると変形した仲間の身体を工具として用いだす

SCP-1012 - Secret Chord (秘密の音色)
ある5つの音から構成される和音。数秒の間5つが同時に生成されると、周囲の素粒子を崩壊させる。星のような巨大な物体に作用させれば制御不能の連鎖反応により破壊できると推測され、SCP-1548 - The Hateful Star (きらいきらい星)といった天体規模の危険なSCPへの対抗策として検討されたが、実験自体が世界終焉を引き起こす可能性もあり却下された

SCP-1013 - Cockatrice (コカトリス)
鳥類の頭部を持つ爬虫類。目を合わせた相手を未知の力で麻痺させ、噛み付くことで体表を石灰化させ、穴を開けて中身を食べる

SCP-1014 - Jonah Crusoe (不吉な漂流者)
漂流者に擬態する尾索動物(ホヤ類)。助けを求める声をランダムに発し、救命ボートに卵を産み繁殖する

SCP-1015 - Poor Man's Midas (貧者のミダス)
1セント硬貨。所有者が触れた物体を1セント硬貨に変える。徐々に効力は拡大し、最終的には触れた物体をことごとく硬貨に変えるが、大きな物体の場合は可能な限り効率的に1セント硬貨を敷き詰めた状態に変化させる。元の硬貨(SCP-1015)は捨てても4秒以内に手元に戻り、所有者が死亡するか、関知しない間に盗難されるまで所有権は他人に移らない

SCP-1016 - The Bloody Key (血を流す鍵)
ドアの鍵。類似した形状の2つ以上の鍵とともにチェーンに繋がれると、数週間を掛けて他の鍵とそっくりに変わる。だが常に数十人分の血痕が付着しているため判別は容易。錠の掛けられた、中に1体以上の哺乳類がいる部屋を解錠すると、哺乳類は死亡した状態で発見される。解錠に数秒しか要していないのに、部屋は荒らされ監視カメラ等は壊され、死体は激しく損壊しており、解錠するという行為に部屋全体が巻き込まれていると思われる

SCP-1017 - The Replacement (交代要員)
ロンドンの地下鉄で頻繁に起こる異常現象。運転手が病気等で欠勤の連絡をした際、正体不明の男性が電話を受けることから始まる。運転手が不在にも関わらず電車は無人のまま運転され、何事もなく予定通りに運行する。ただし運転手の不在に気づき運行を妨害すると、暴走し大事故を引き起こす。日曜や大型連休中、あるサッカークラブの試合日等には発生しない

SCP-1018 - The Thirst (渇望)
3体の老人の石像。1体の首の後ろを押すと屋内外を問わず雨が降る。30分にわたり降り続け、水分に触れた他の2体も起動し、2ヶ月以内に行方不明になった子供の霊が水を求め、石像は意味不明のフレーズを繰り返す

SCP-1019 - Anartist's Folly (アナーティストの馬鹿げた行い)
世界中で発生する6つの共通点を持つ異常現象。生命の危機はなく、発生から90日経過するか、財団が公式に記録すると効力は消滅する。
まるでアナーティスト(異常現象を題材にした芸術活動家)の作品のような現象のためこの名前が付けられた。「掲示板の文字が見る人の母国語で読める」「ラジオが延々と同じ曲を繰り返す」「トイレにいる間マニュアル車やチワワの存在を忘れる」等が観測された

SCP-1020 - An Important Letter (重要な手紙)
封筒やボールペン、切手や新聞紙等の文具一式。それぞれ4.5m以上離すことはできず、7〜22日に一度、ハサミがひとりでに動いて新聞紙を切り抜き、人質を誘拐したため身代金を要求する脅迫状を作りポストに投函される。受取人が読んだ瞬間に人質に指定された人物は消失し、要求を呑めば無事に帰るが、拒否すれば消失したままとなる。金銭を要求することは稀で、車の破壊や現金のばらまき、刺青を入れさせられる等の理不尽な要求をされる

SCP-1021 - Exit(出口)
古いデザインの出口を示す看板。堅い木で出来た扉の上に設置し、扉を開くとミシガン州のある映画館の扉に繋がる。看板は7つあり、いずれも同じ映画館の別の扉に繋がるため、財団は緊急避難路として利用している

SCP-1022 - Suspiciously Clean Coat (清潔すぎる白衣)
ある博士が使っていた白衣。着用するとあらゆる細菌が光学顕微鏡の1000倍相当に拡大されて見える。いったん効果が発生すると白衣を脱いでも持続し、また1000倍以上の顕微鏡を用いても1000倍までにしか拡大されない。細菌の群れが始終見えるため被験者は多くが精神を病む

SCP-1023 - The Glass Seismograph (ガラスの地震計)
世界各地の地震を記録する地震計。時折、未来の地震を予知する。東日本大震災を予知したことで効果がわかった。未来のある日時に多数の核爆発による地震を予知しており、それが他のSCPの予知する世界終焉の日と近いことから警戒されている

SCP-1024 - The Basic Set (魔法の基本セット)
TRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のセット。ルールブックとストーリーブックが別物に差し替えられており、指示に従えば初歩的な魔法を使える

SCP-1025 - Encyclopedia of Diseases (病気百科事典)
様々な病気を解説する百科事典。読んだページの病気に罹患する。だが症状は出るものの病根は発見されず、代理心気症(病人の周囲の人間が恐怖心から同じ症状を起こす精神病)から多数の被害が出たため、実験は中止された。そもそも本当に効力があるのかも不明

SCP-1026 - Someone You Know (親しいひと)
不安定な人型の実体。直視した人間はこのSCPを非常に親しい人物と認識する。効果は引き離してから1時間後まで持続する。カメラ等で間接的に視認した場合は効果はなく、輪郭の曖昧な人型の何かにしか見えない。人間関係を一切持たない社会病質者はそもそも視認できず、存在も承認しない

SCP-1027 - Carnivorous CNS (人喰いCNS)
人間の中枢神経系(CNS)に酷似した生物。動物の中枢神経に結合し神経伝達物質を食べる。人間(またはその死体)から中枢神経系を抜き取り、内部に入り活動することも

SCP-1028 - Mindwarp Murmuration (心歪む色とりどりの群れ)
虹色の羽毛を持つ鳥。25羽以上で飛行している所を見ると眩惑され、生物のいない植物の生い茂った世界の幻を見る

SCP-1029 - Scratch 'n' Sniff JPEG (hana_no_kaori.JPEG)
ヒヤシンスを写した683×1024ピクセルのEXIF-JPEGイメージファイル。フルサイズで表示し指でこすると花の香りが漂う。拡大・縮小したり色彩を変えると効果は消える

SCP-1030 - Anything Golem (なんでもゴーレム)
バケツやゴムホース、台車等のガラクタで構成された身体を持つ、生きている像。部品は急速に腐敗・腐食していき、崩壊すると近くのおおよそ同じ大きさの物体が自動的に組み込まれる。頭部にヘブライ語等で書かれた文字があり、それを複写された物体はこの像の命令に従い動くが、凶暴で人を襲う

SCP-1031 - Red Light Enforcement Module (赤信号強制装置)
「赤信号強制装置」と書かれた箱と鍵。鍵を使い「強制執行」に合わせ信号機の支柱に設置すると、赤信号の間に横断した車両を強制的に停止させる。「マーキング」は相手にスプレーを吹き付けたような着色をする

SCP-1032 - The Prediction Clock (終結時計)
22個の針が付いた目覚まし時計。針には別々の事物の名前が書かれ、12時を指した時にその事物が終結する。「報道の自由 予測日時:16/05/2073」「ユーモア 予測日時:22/03/2052」等がある

SCP-1033 - 33 Second Man (33秒さん)
33秒周期で同じ動作を繰り返している白人男性。携帯から文書を送信し、核爆発で死亡する。周期を終えると元の位置に再出現する。致命的な放射能を発しているためコンテナに収容し監視されている

SCP-1034 - Dollmaker's Kit (人形作家の仕事道具)
縫合針と縫い糸。皮膚か血液が触れると身体を乗っ取られ、この針と糸を使い口や目鼻といった開口部を縫い閉じる。その後、身動きをしなくなり発汗により全ての水分を失い、皮膚が革のように変質する。あるシリアルキラーがこのSCPを使い多数の「人形」を造った

SCP-1035 - Decomposition Mitten (腐敗の手袋)
幼児用の毛糸の手袋。中に入れた有機物を急速に腐敗させる。効果は蓄積し人間なら2時間を超えると死亡は避けられない

SCP-1036 - Nkondi (ンコンディ)
コンゴの呪術人形。霊体が封印されており、目が合った相手を錯乱させる。無数の釘が打ち込まれており、抜けると制御できなくなるためンガンガ(シャーマン)が定期的に釘を打ち込む。

SCP-1037 - Rotbolt (侵食ボルト)
ボルト。ナノレベルで振動しており、周囲の物体を次第に脆弱な結晶体へ変える。結晶化は拡大して行き、放置すれば数年で都市全域にも及ぶと推定される

SCP-1038 - An RCA Cable (RCAケーブル)
TVやモニターに繋ぐと近い内容の代替現実を映すAVケーブル

SCP-1039 - The Gathering Doll (収集する人形)
頭部が粘土で出来た布人形。内部は空洞で、周囲40m以内の物体をランダムに瞬間移動させる。逆に人形の中へ入れた物体は40m以内のどこかへ無作為に転送される

SCP-1040 - "Daniel" ("ダニエル")
電気スタンド。このスタンドを目にしたり、言及する者は、スタンドを擬人化し知人男性として認識する。人間ではなく電気スタンドだと思い出させることは容易だが、認識自体にほとんど影響は見られない。次第に効果は拡大し、他の照明設備も擬人化しだす

SCP-1041 - Multiple Pasts Disorder (多重人過去障害)
153の人格と過去を持つ女性。1時間以上睡眠(失神等の無意識の時間であれば同様)すると目覚めるたびに人格が切り替わり、過去や記憶や身体の状態も変わる。人格それぞれの過去を裏付ける記録や目撃者が存在し、遺伝的に適合する親が現在のところ182人確認されている

SCP-1042 - Ghost Stone (幽霊の石)
煉瓦状ブロック。電磁場を掛けるか鉄の物体に触れると、音声を伴う立体映像を投影させる。録画や再生も可能

SCP-1043 - Instant Structures (即席建築)
セメントに似た袋詰めの物質。水を混ぜ土に掛けると、無数の手が現れ建物を造る

SCP-1044 - The Contradictory Echo (矛盾するやまびこ)
フランスのアルプス地方の谷。一定の法則に基づき掛けられた声と反対の意味のやまびこを返す。「この文は間違っている」という自己矛盾した声を掛けたところ[データ削除]をもたらし、同様の実験は禁止されている

SCP-1045 - Candle of Life (生命の行燈)
行燈。内部に蝋燭を設置し着火すると、苦しむ人影が映る。燃え尽きると人間の脂肪が検出される

SCP-1046 - A House Without a Bedroom (眠れない家)
身体のパーツが781個に分かれ家全体に散らばった男性。顔がテレビに、肌がカーテンやランプシェードにされ、気管は流し台になっている。定期的にパーツは移動し、苦痛を訴える

SCP-1047 - Vengefully Ironic Street Signs (執念深く風刺的な道路標識)
6種類の道路標識。柱から外し、二酸化炭素かマリファナ燃焼物の濃度が一定以上の部屋に置かれると効果が発現する。「一方通行」なら矢印の向きに重力が変わり、「止まれ」なら生物を麻痺させる等の効果がある

SCP-1048 - Builder Bear (ビルダー・ベア)
生きているテディベア。友好的で職員から愛玩されていたが、金属や人間の耳で造られた3体の凶暴な複製を生み出し、現在は揃って行方不明となっている

SCP-1049 - The Bonetaker Owl (骨を食らう梟)
メキシコで発見された赤い瞳のフクロウ。未知の手段で傷をつけること無く人間から骨をついばむ

SCP-1050 - Obsidian Obelisk of Warning (黒曜石製"警告"碑)
第二次世界大戦の終結直前にドイツの秘密研究所で発見された黒曜石の石碑。48,000年以上前に造られ、現在の技術では再現出来ない。様々な言語で大量絶滅期を示すと思われる数字と警告文が彫られている。またスターリンやエリザベス女王の筆跡による同様の文書が突如として公文書内に現れ、衛星軌道上からの通信でも確認された。恒星間で狼煙のように送られている早期警戒ネットワークの一部と推測されている

SCP-1051 - Nevadan Extraterrestrial (ネバダの地球外生物)
ネバダ州のエリア51に棲息する巨大な地球外生物。現在は空軍の格納施設に擬態し、UFOそっくりの卵を産み、宇宙人や陰謀論の情報を流して獲物をおびき寄せ捕食する

SCP-1052 - Ana ("アナ")
16世紀後半に作られたと思われる手鏡。「親愛なるアナ」というフランス語と女性の絵が刻まれている。神経性拒食症の患者からアナ宛の手紙が届けられる。彼らはアナを具象化された疾病や半神的な存在と認識し、アナから手紙が送られてきたと語る

SCP-1053 - Overpopulation (行き渡る過密)
ある市の19●●年のストリートマップ。定期的に周囲の土地を19●●年当時の風景に作り変える。内部には建物や道が密集し生物は存在せず、非常にゆっくりと領域は拡大していく。地図を破損させると元に戻り、地図はひとりでに修復される。ただし領域の拡大前に破損させても停止はできず、その後に拡大が始まると破損具合に応じて停止に必要な破損の量が増加する。つまり拡大前に一定以上の破損を与えると、拡大を停止することはできず、領域は世界全体に広がり世界終焉を引き起こすと推定される

SCP-1054 - The 'Garden' Gnome (「園芸用」ノーム像)
妖精をかたどった像。1時間以上設置すると周囲に人工芝を生やす。稀に意識を持った生物の像が生えてきて、周囲で暮らし始める。生物らはノーム像を崇拝する

SCP-1055 - Bugsy (バグジー)
自閉症の男性。バグジーと呼ぶテディベアを肌身離さず、安全な収容のため職員には最低限の情報しか与えられていない。
※実際にはバグジーがSCP。灰色熊に似た生物で、存在や性質を認識した人々の数と、その恐怖心や敵意に応じてサイズと凶暴性が拡大する。たとえば軍隊に攻撃されても、敵意による拡大が損傷を上回り殺害できない。もし収容に失敗し存在が公になれば世界終焉を引き起こす。現在は偶然、敵意を全く持たず、その能力を理解できないDクラス職員の男性に所有されたため拡大は停止しており、職員には彼をSCPと誤解させることで、バグジーの存在や性質も認識されていない

SCP-1056 - Re-size It! (リサイズ イット!)
電線の付いたキッチンタイマー。電線を接続しダイヤルを回すとあらゆる物を拡大・縮小できる。可能な限り機能を維持したまま変化させるが、生物や複雑な機器の場合は損傷を与えてしまう

SCP-1057 - Absence of Shark (サメの不在)
サメの形をした何もない空間。サメと同じように水中を泳ぎ回り、食べた物はどこかへ消える

SCP-1058 - The Semivisible Man (半透明人間)
不可視だが影だけは見える透明人間の男性。影が落ちた物体も同様の性質を帯びる

SCP-1059 - Infectious Censorship(伝染性検閲)
感染すると情報を不適切に検閲し、隠そうとするミーム的衝動。重要ではない情報を機密扱いしたり、逆に必須の情報を意味もなく省いたりする。SCPの収容手順に感染すると大きな被害をもたらし、このSCP自体の記述も一時感染した

SCP-1060 - Penanggalan (ペナンガラン)
睡眠中に頭部と内臓が外れて飛び回り、妊婦を襲い胎児や内臓を食べる女性。いわゆる飛頭蛮

SCP-1061 - The Accidental Car (事故車両)
事故車。運転席以外の場所に座ると、事故当日の風景が見える。運転席に触れた人物は事故死した所有者の精神に変わり、運転を始める幻覚が見える。死亡事故を再現し、同時に運転者の頭部が消失する。以上3つの現象を起こす。実験に参加したDクラス職員は、別次元のある存在が人間の頭部を手に入れるために、しかし他の手段を知らないため、この異常を引き起こしていると推測する

SCP-1062 - NS Magazine - Time (NSマガジン - 時間)
週刊科学雑誌「ニュー・サイエンティスト」の一冊。裏側に鉛筆で「11:48 - C」と書かれている他に、異常性の無い雑誌との区別は無い。特集や論説記事を読むと、知識や記憶の一部が変化する。刃物の概念を失ったり、信号機の青色を紫色と認識するようになった例がある

SCP-1063 - Freiherr von Schwarzwald (フライハー・フォン・シュヴァルツヴァルト)
「黒い森の男爵」を名乗る木製の人形。意志を持ちドイツ語とフランス語で筆談できる。ドイツの黒い森の植物を傷付ける者や、英語を話す者を左腕の異常な切れ味を持つ木の斧で両断する

SCP-1064 - Candle Ring (キャンドルリング)
小さな蝋燭を装着できる指輪。点火すると80%の着用者は蝋燭と寿命がリンクしていると感じ、必死に火を消そうとする。消火後も寿命を守るため常に蝋燭を保持しようとする。残り20%の着用者は点火中に時間が非常に遅く流れていると感じ、行動や会話も遅くなる。いずれの場合も寿命や身体状況に変化は見られない

SCP-1065 - Self-Immolating Books (自ら焚書する書物)
東部スラブ語で書かれた、焚書を主張する4冊1組の本。触れた者は読んでいないにも関わらず内容に同意し、接触が長引くと思想は過激化し図書館や書店の襲撃にまで至る。また1ヶ月以上この本を使用しないと、ひとりでに燃え始める

SCP-1066 - Instant Education (即席教育)
ある大学の卒業証書。17歳以上の男性が署名すると数分間消失し、4年ほど年を取った状態で戻ってくる。署名した時に考えていた事柄に関する知識と学位を得られる。知識以外の記憶は得られず、またしばしば望む物とは別の知識を得ることもある

SCP-1067 - Tea-making Teaspoons (紅茶生成ティースプーン)
3本のティースプーン。触れた液体をそれぞれアールグレイティー、烏龍茶、牛乳に変える

SCP-1068 - Harmless Nuke (安全核兵器)
おもちゃのロケット。点火すると本物の核ミサイルと同等の光や音を放ちキノコ雲も現れるが、放射能等の有害な物質や高熱は一切放出しない

SCP-1069 - Ys (イス)
フランスのある場所に沈む海底都市。5世紀頃に滅びたと思われ、7万8千人の幽霊が暮らしているが、人間には全く気づかない。超常的な力を持つ職員と会話できる女性がおり、しばしば仲間に入るように誘う。実際に行方不明になった何人かの職員が幽霊となって目撃された

SCP-1070 - Re-Educational Software (再教育ソフト)
ファミコンの教育用ゲーム。起動するとジョーイというキャラが現れ、14歳未満の人物には教育クイズを出す。14歳以上の相手には難解かつ不可解な質問を投げ掛け、プレイ後には思考力が後退し虚無感を抱く

SCP-1071 - Improvement Test (改善テスト)
SATテスト(アメリカのセンター試験のような物)の解答用紙と問題集。HBの鉛筆で表紙に名前を書くと、被験者はそれが実際のSATテストと思い込む。問題の内容は記憶できず、解答用紙は白紙のまま変化しない。3週間後、SATではなく改善テストとして結果通知が届き、60%以上正解していれば何も起こらないが、不合格の場合は恒久的に人間はおろか動物や機械から受動攻撃的な態度を取られる。また非常に優秀な成績を修めると「迎えに行く」と書かれており、72時間以内に被験者は消失する

SCP-1072 - Memory-Replacing Disc (記憶移植ディスク)
無地のディスク状の金属。10m以内に近づいた人物はディスクに触れたいという欲求に駆られ、触れると以前に触れた他者の記憶を移植される

SCP-1073 - Computing Microbes (演算する微生物)
ある洞窟の泉に棲息する微生物。電波を受信し解読でき、それぞれCPUやメモリ等を担当しコンピュータのように振る舞う。波紋によるモールス信号で会話でき、現在のコンピュータシステムの9割は彼らからもたらされた

SCP-1074 - Stendhal's Nightmare (スタンダール・ナイトメア)
灰色の濃淡だけで描かれた油絵。視認するとスタンダール・シンドロームに似た症状を起こし、感動を訴え絵について盛んに議論する。被験者達には無地ではなくそれぞれ全く違う絵に見え、やがて緊張病を引き起こし死亡する

SCP-1075 - The Forest Normally Known as Vince (普段はヴィンスと呼ばれる森)
コロラド州パゴサ・スプリングスの住民に起きている異常現象。彼らはポプラ種の森をヴィンスという一人の男性と認識し、ヴィンスと過ごした記憶や存在を示す公文書もある。ヴィンスの運転免許証には森の写真が貼られている

SCP-1076 - The Only Child (たった一人の愛しい我が子)
虐待された子供の姿をした生物。21歳以下の子供を持つ人物が視認すると、自分の子供を放置しこのSCPに異常なほどの愛情を注ぐ。放置された子供は他者に救助されない限り衰弱死に至る。男女の個体がおり、遭遇すると縄張りを争い激しく戦う

SCP-1077 - Devil's Cap Mushroom (アクマカサタケ)
キノコ。胞子を吸った者の言語能力を操り、周囲の人物を自殺に導き、菌の伝染を広める

SCP-1078 - Sight-Stealing Eye (目を奪う眼)
ガラス製の眼球。眼窩を失った人物が義眼として装着すると、視神経と結合し視力が回復する。しかし次第に周囲の人物を認識出来なくなり、最終的には全ての人物が消失し、孤独感から自殺を選ぶ

SCP-1079 - Dr Wondertainment's Bubblebath Bonbons (ワンダ―テインメント博士のバブルバスボンボン)
砂糖菓子。食べた量に応じて血液がピンクの泡になって毛穴から放出される。一度に4つ以上食べると95%が失血死する

SCP-1080 - The Creche (保育所)
大きなチャンバー。12歳以下の子供を入れると3〜5日後におよそ20歳に成長する。卓越した車両メンテナンス技術を得るが、引き換えに重度の障害を患う

SCP-1081 - University Speakers (大学のスピーカー)
存在しない大学の名が刻まれた、人型のスピーカー。スイッチを「SHUTDOWN」に設定し起動すると静聴を促すメッセージが流れ、それを聴いた人物は極度の失語症を患う。スイッチを「REACTIVE」に設定し流されるメッセージを聴くと回復するが、24時間以上経過していると回復しない

SCP-1082 - The Whole Truth (この嘘偽りなき真実を)
ある物体。それを見た人物、同じ部屋にいる人物をミーム汚染し、影響を受けた人物と会話しても感染する。汚染された人物は難解な表現や専門用語、短縮語を忌避し、間違いや紛らわしい表現をする人物に危害を与えようとする。48時間以内に記憶処理を受けないと、このSCPを隠蔽する世界的な陰謀の妄想に取りつかれ、財団や関係者を襲い収容を破ろうと試みる

SCP-1083 - University Skull (大学のスカル)
存在しない大学が発見したと思われる、石英で造られた歪んだ頭蓋骨。両手で持つと知識と記憶を少し失うのと引き換えに高度の論理力を得る。ただし暴力的な素養を持つ人物は強い自殺衝動を得る。道徳哲学に造詣のある被験者は、異空間で男性からソクラテス式問答法で教練を受けたと語った

SCP-1084 - Damaged Mausoleum (損壊した墳墓)
メキシコ某所にある損壊した墳墓。所属する集落の名前を決して思い出せず、記憶も出来ない。葬られている人物は妻ら集落の住民に殺害された際に「誰も彼らのことを口にすることはない」と言い遺したという

SCP-1085 - Pound Off the Pounds! (ポンとやせよう!)
「●の1ヶ月でポンとやせよう!」というタイトルの美容体操のDVD。視聴すると次第にトレーニングは過激化して行き、●(実在する専門家)が視聴者自身に語りかけ出す。やがて●の幻が現実に現れ、休むこと無く強迫的にトレーニングを続け飢餓や脱水から死に至る

SCP-1086 - Second-Brain Syndrome (第二脳症)
未知の細菌が引き起こす免疫抑制性障害。体内の白血球が停滞してゼラチン状に凝固し、免疫機能がほぼ完全に抑制され、日和見感染症から死に至る

SCP-1087 - White Tarsier (シロメガネザル)
白いフィリピンメガネザル。唾液を浴びた相手は周辺の哺乳類に攻撃されるフェロモンを放出するようになる。殺害されると哺乳類は死体を毒物と見なして捕食すること無く去り、このメガネザルが死体を捕食する

SCP-1088 - The Eternity Ward (不滅の病棟)
廃病院。妊娠可能な女性が近づくと乳幼児の声による幻聴で誘い込み、[削除済]妊娠させる。胎児はこの病院で死亡した乳幼児のクローンで、元の乳幼児と同じ年齢に達すると死亡するか、発達が停止する

SCP-1089 - The IC-UC (私が見るもの-あなたの見るもの)
暗視ゴーグル。錠剤が取り出せ、飲ませた相手の視界をジャック出来る。死亡するまで追跡が行え、既に2人登録されていた。逆に財団内部の様子をジャックされていると発覚し実験は中止された

SCP-1090 - Cordless Headphones (コードレス・ヘッドホン)
耳当ての部分が石で出来ているヘッドホン。装着すると様々な音楽や音が聴こえる。現象は人によって異なり、長時間の使用は後遺症が残る

SCP-1091 - Digital Mode Shortwave Entity (短波放送デジタルモード生命体)
無線受信・通信機の中に潜む生命体。マイクやスピーカーがあれば会話も出来る。ラジオ通信を使い装置間を移動し、[削除済み]しようとするため財団は阻止を試みている

SCP-1092 - A Species of Fish (魚の一種)
生物の血液内に棲息する魚。宿主の体内で6〜9週間かけて成熟した後、宿主が大量の水の中に入るか接触すると、血管や上皮を食い破り出て行く

SCP-1093 - The Lamp Man (ランプマン)
頭部に何も無く、頭部が存在するべき場所が発光している男性。首の付け根にスイッチがあり、入れると起き上がり発光し、切ると光が消え横たわる。睡眠も飲食も必要としないが活性化している間は呼吸し、知性は見受けられない

SCP-1094 - Playground of the Lost (迷子の遊び場)
シーソーや滑り台等の一般的な遊具が設置された遊び場。周囲17m以内に近づいた人物はここで遊びたいという欲求にかられ、年齢が低いほど衝動は強まる。内部には1体以上の霊が棲息しており、長く遊んでいた人物は不意に消失する

SCP-1095 - The Fall of a King (王の失脚)
テキサス州のある酒場の一画。その空間を通過するとある市に酷似した異次元の街に飛ばされる。そこの約7万人の住民は半径11m以内の物体を移動や改変させる超能力を持ち、ごく一部は敵対的でこの次元からの脱出を試みる。我々の世界に転移されれば超能力により甚大な被害がもたらされるため、協力的な住民の一団とともに阻止に当たっているが、そのリーダーの市長が失踪し情勢が不穏化している

SCP-1096 - Perfect Plastic (完璧をあなたに)
豊胸手術用シリコン。埋め込まれると体内組織をシリコンに良く似た合成樹脂に置き換えて行く。外見上の美しさは増して行くが、脳も合成樹脂に変わるため知能は低下し、自然治癒力も失われる

SCP-1097 - Liquefied Empath (真似るどろどろ)
72.3Lの高粘度の流体。人体組織で構成されており、生きた人間が2.8L以上のこのSCPの5m以内に近づくと、外見や人格を可能な限り模倣する。2人以上が近づくと同時に全員を真似ようとするため形状は崩れ、また非常に攻撃的になる

SCP-1098 - Virulent Word (伝染する単語)
ある単語。見聞きした者はこの単語を代用名(ナントカ、あれ、その男等)として用い始め、症状が進行すると会話の中で単語の占める割合が増えて行き、最終的には全ての発言が様々な抑揚を付けたこの単語の連なりになる

SCP-1099 - Spawn-Water (産生水)
強い磁気を帯びた水。人間の皮膚に浸透して壊死させ、剥離した肉片は生物として泳ぎ回り、水分で膨張すると耳や鼻といった元の部位に似た虫を産み、このSCPを排出する。塩漬けにされると息絶える

SCP-1100 - Gaia's Blood (ガイアの血液)
有機物質複合体。自発的に気化し、吸引した動植物を人間に対して凶暴化させ、より損害を与えられるように身体を作り変える。このSCPを故意に拡散させた博士は、地球が人類を抹殺するために産み出した免疫反応だと語る

SCP-1101 - An Interesting Topic (興味深い話題)
大理石の台。2人以上の人物の前で台上に物を置くと、その物に対して激しい議論が交わされる。勝者が幸福感を得て台上の物を取り上げることで終結する。敗者は少し意気消沈するだけで、議論が暴力に発展することも無いが、議論を見聞きした人物も強制的に参加させられ、参加者の数に比例して議論の時間も延長して行くため、一定数を超えると世界終焉の危機すら有り得る

SCP-1102 - The Blue Ridge Phenomenon (ブルーリッジ現象)
アメリカ東部のブルーリッジ山脈で発生する現象。雨か雪の降る夜にランダムな地域で、無傷の死体に良く似た生物が現れる。死体とは体色の変化や身体の欠損等の小さな相違があり、死体と同じ生物の一団に加わろうとする。日の出の直前に消滅し、当地では伝説的な扱いを受けている

SCP-1103 - Dr. Wondertainment Young Surgeon's Transplant Kit (ワンダーテインメント博士の子ども先生用いしょく手術キット)
子供用のおもちゃの手術キット。様々な身体各部のパーツが有り、説明書の通りに施術すれば簡単に移植手術が出来る

SCP-1104 - Nose Crab (鼻裂き蟹)
ある溶岩洞から幼虫が噴出される小さな蟹。生物の鼻粘膜から体内に侵入し、中心視野を狭め、頭痛を起こすことで宿主の進行方向を操り、硫化水素の発生源に向かわせる。到着すると眼窩から抜け出して発生源に入り行方をくらませる

SCP-1105 - Neural Polypore (神経性多孔菌)
移動性真菌の一種。集結して巨大化すると付近の植物性物質を捕食する。特に死亡した植物性物質で成長を促されるため、自身を多足類や齧歯類に変形させ植物を襲う

SCP-1106 - "Grow Your Own Child" Kit ("自分子育て"キット)
未知の合金で造られたチャンバー。人間の皮膚や血液、唾液を入れると3ヶ月後に幼児のクローンが出来上がる。ただし数%には著しい欠陥が見られる

SCP-1107 - The Signal (信号)
太陽系の外縁部から発信されている無線信号。太陽から12天文単位(約18億km)以上離れた距離を行く全ての宇宙探査機が受信しており、数百万基の発信装置が存在すると推定される。何かの選択を求める内容と見られ、解読や対応を急がれる

SCP-1108 - A Swamp God (沼地の神)
アメリカ南東部の海岸沿いに現れる現象。アメリカアリゲーターに似た巨大な霧が現れ、大西洋に向かって約50km横断する。それに連動してアリゲーターの群れが移動し、遊泳プールを中心に人を襲う

SCP-1109 - The Painkiller (鎮痛剤)
医師用のカバン。30秒以上、鋭利な先端を持つ器具(メスやナイフ等)を入れておくと殺菌される。その器具で手術を受けた(刺された)人物は痛覚を失い、やがて触覚や運動技能も喪失する

SCP-1110 - Videos of a Robbery (強盗映像)
アメリカ某所の金融機関の周辺に設置されたビデオカメラに起こる現象。映像の中にだけ銀行強盗が現れ金品を奪う。現実の世界では何も起きていないが、強盗が奪った額と同等の金額が消失する

SCP-1111 - The White Dog (ホワイト・ドッグ)
木の下で首を吊っている男と白い犬。両者とも現実の存在ではなく、接近した相手を驚異的な力で犬が襲う。男は絶えず痙攣しているが、犬との距離が離れると収まる

SCP-1112 - Shadow Play (影絵芝居)
漢王朝時代の4体の影絵人形。これを用いて影絵芝居をすると、見る者は人形をそれぞれ自身の親しい女性(妻、恋人等)、両親(またはそれに近い存在)、トラウマを受けた相手と認識する。人形では不可能なはずの内容もしばしば含まれ、また認識した相手の知られざる過去が語られることも

SCP-1113 - Lachesis' Spinner (ラキシスの紡ぎ車)
上部が陶器製の人形になっている独楽。十分な力を与えると最長で14時間にわたり回り続け、その間は回した人物は加齢や病気、怪我による影響を受けず不老不死となる

SCP-1114 - What A Dummy (なんというデク)
自動車衝突試験用のダミー人形。50m以内で負傷した人間の損傷を代わりに受ける。ただし外傷は残らないがダメージは人間もそのまま受ける。いったん身代わりになるとその人間が死亡するまで対象は変わらず、死亡すると人形の受けた損傷は全て回復する。逆に人形に与えた損傷も対象の人間に跳ね返る

SCP-1115 - Distant Early Warning (遠距離早期警戒)
地球を24時間ごとに巡回する現在87機のドローン。定期的にサハラ砂漠のある地点に向けて気候情報の混ざった未解読の通信を行う。攻撃すると小型核兵器で自爆するため、財団は監視するだけに留め、故障による捕獲を狙っている

SCP-1116 - Humanoid Remote Drones (人型遠隔ドローン)
20〜35歳の人間に見える7体の生物。自発的にはほとんど動かず、身体的刺激や脅威にも反応しない。いくつかの簡単な指示に従う。頭蓋に埋め込まれた装置から一時間に数回、周波数を送信する

SCP-1117 - Feasting Table (御馳走テーブル)
世界中の料理が絶えず現れるダイニングテーブル。この料理を食べた人物は、空腹を感じると付近に料理を出現させる能力を得る。ただし他の料理を一切食べられなくなり、また身体的な異常が無いにも関わらず衰弱して行き最終的には死に至る

SCP-1118 - Os sumum (我らの口)
人骨や臼歯でタイプバーやキーが造られたタイプライター。儀式的な手順によって標的を指定し、タイプした文字を標的に喋らせる。トルーマン大統領やチェンバレン首相が標的にされた記録があり、世界情勢に多大な影響を与えた可能性がある

SCP-1119 - No Touching (触れてはいけない)
白人男性。接触した相手の肉体組織を吸収する。体内には他者から吸収した多数の臓器や眼球等が確認出来る

SCP-1120 - Freeze Tag (こおりおに)
火山砕屑岩に取り込まれた人間の骨格群。生命があり普段は休眠状態だが、活性化すると人間を襲い、触れた相手の身体を火成岩に変異させる

SCP-1121 - The Skinning Disease (皮剥ぎ病)
アメーバ。人間の表皮ブドウ球菌内を突然変異させる。感染者は無意識に自ら皮膚を剥がし、急激に凶暴化する

SCP-1122 - The House of Tomorrow (未来の家)
195●年に観光地に「未来の家」として建てられた展示住宅。4人の一家が住んでおり、現代よりも発達した機器を使っている。機器は家の外に出すと能力を失い、住民は決して外に出ない。住民は陽気で195●年以前の歴史知識を持つが、それ以降の知識は一切無く、今が西暦何年か尋ねると、正しい日付の十年後を答える。実験中にある博士が携帯電話を使用した所、一家はそれまで存在しなかった携帯電話を使い始めた。一方で子供や母は携帯に夢中になり家族の仲がぎくしゃくし始めている

SCP-1123 - Atrocity Skull (残酷無道の髑髏)
下顎と歯を失った人間の頭蓋骨。額にクメール文字で「思いだせ」と書かれており、触れた相手を90分〜6時間にわたり分裂症的な多重人格状態にする。後遺症は残らないがトラウマを与え人格の記憶も残る。人格は全て国家の公認した大衆的政治運動(ナチスのユダヤ人虐殺等)による犠牲者である

SCP-1124 - Xenoplague (異星からの厄災)
ある惑星で発見された金属生命体。基地を占拠し研究員を全滅させた。無人機による観測が行われている

SCP-1125 - Answer Dice (アンサー・ダイス)
2面ずつに「YES」「NO」「Maybe」と書かれたサイコロ。手にした人物は二者択一の質問を口にしてサイコロを振り、指示に従う。「Maybe」が出た場合は振り直す。長期にわたり接触していると、次第に依存性が深まり、呼吸するかどうかすらサイコロの目に委ねる

SCP-1126 - Agent Palmer (特殊工作員パーマー)
特殊工作員パーマーを名乗るヤシの木。幹には決して外せないトレンチコートが巻き付けられ、ハードボイルドな言動を口にする。身体を揺すって移動出来るが、現在は柱に鋼鉄のケーブルで固定し問題無く収容されている

SCP-1127 - A Film Festival (映画祭)
現在4本が確認されている短編映画。他の映画や記録映像のつぎはぎで作られており、20分以上鑑賞するとそれぞれユーモアと苦痛の逆転、感情の喪失、人工物への嫌悪、性倒錯を引き起こす

SCP-1128 - Aquatic Horror (恐怖の水棲生物)
書面や口頭、絵や映像等で外見を完全に説明された人物にのみ認識される水棲生物。影響を受けた人物は水に身体を浸すことを忌避するようになり、水中に完全に潜った際に数秒間消失し、その水棲生物に襲われる

SCP-1129 - Hyperarousal Response (過覚醒反応)
明らかに生命体と思われる巨大な物体。視認した人物は極度の恐怖感に駆られ、あらゆる障害や自身の負傷を無視して逃避する。物体に直視されるか23.3m以内にいると効果は増大し、物体への強烈な敵意を抱き、あらゆる障害を無視して破壊しようと試みる。範囲の外に出て数時間が経過すれば感情は収まるが、再び視認すると初めて遭遇したように驚き、一連のサイクルを繰り返す。物体の写真や映像でも効果は現れる

SCP-1130 - A Handy Shortcut (お手軽捷路)
ある市内の道順案内用のキオスク端末。地図を印刷するとルート上に古びたドアが現れ、そこを通るように案内される。入るとドアは消失し、トンネルの中をさまよわされる。数秒後に目的地のそばに到着するが、内部では数時間〜数週間にわたり滞在することもあり衰弱の危険がある

SCP-1131 - The Oscar Bug (オスカーの虫)
蚊。刺した人物を1968年に死亡したオスカー・ペレスチャックという名の57歳の白人男性に変える。現在までに47人が確認され、オスカー同士は会うと嫌悪感を抱き激しく口論するが、平和主義者のため暴力には発展しない。蚊の子孫の1%以下にこの効力は遺伝する

SCP-1132 - Snake Tongue (蛇の舌)
舌、食道、胃、両方の腸が蛇になっているメキシコ人女性。蛇は普段はおとなしく女性が口を開かない限りは飛び出さない。稀に女性を噛んで昏睡させ、その間は活発に動く

SCP-1133 - Intravenous Sin (罪咎静脈内投与)
静脈輸液用のスタンド。人体に接続し7種の液体を抽出・注入出来る。それぞれ食欲、攻撃性、財欲等を司り、抽出すれば減退し、注入すれば増進する

SCP-1134 - Lead Paint (弾色の塗料)
「弾丸級塗料」と書かれた塗料とポリ容器。塗料に何らかの勢いを与えると、ハンドガン相当の加速で射出される。通常の弾丸と違い、同一の塗料か有機体に当たるまで跳ね返り続ける。塗装し乾燥させると30口径の狙撃銃にも耐える防弾性を得る

SCP-1135 - Living Village (生体集落)
インドのある村。菌類のような有機繊維で造られた建築物が生えている。範囲内の老廃物を摂取し新たな建築物を生やす。人間には建築物に危害を加えられない限りは無害

SCP-1136 - Subjective Directional Gravity (恣意的な指向性重力)
ヤモリに似た生物。驚いたり怯えると半径7〜8m内に指向性の重力を発生させる。落ち着くまで重力変化は続く

SCP-1137 - Perfect Sphere (完全な球体)
約10cmの青いガラスの球体。重量や透明度、材質等を測定する際には異常は無いが、球体物性を測定した者は完全な球体だと確信する。やがて複製を造ろうと試みて寝食を忘れ、生物等の適切ではない材料を用い始め、衰弱して死に至る。完全な球体は存在しないという知識を持たない者には効果は現れない

SCP-1138 - Book of Letters (手紙の本)
哲学者または作家の手紙を集めた本。著者は読者が興味を持っている人物に変わり、読者が「著者はこういう思想を持っている」と信じているのと逆の内容の手紙が収められており、読むと失望から鬱状態に陥るか、真実を発見した喜びから陶酔状態になる。この本の内容について書かれた論文が1ヶ月以上発表されないと、現在の場所から消失し、書簡集が置かれていても不自然ではない直近の図書館や書店等に再出現する

SCP-1139 - The Broken Tongue (壊れた舌)
高さ20cmの直方体のブロック。視認した者に慣れ親しんだ言語が彫られていると幻覚で認識させる。電流を流すと周囲の人物は既存の言語を理解したり発話する能力を消失し、代わりに翻訳出来ていない未知の言語を使い始める。電流の強さに応じて効果範囲は拡大し、雷の直撃を受ければ世界終焉の可能性もある

SCP-1140 - Gurgles (ゴボゴボ)
7つの引き出しがある棚。子供か、重い精神病患者が一人でいる時に上段中央の棚を2cm以上開けると、棚の奥から「ゴボゴボさん」と呼ばれる者の声が聴こえる。声がしている間に棚の奥に手を入れると鳥類のような何者かの爪で引っ掻かれる

SCP-1141 - Entrepreneurial Spirit (起業家精神)
アメリカのある動物園に不定期に現れる売店。店員ごと現れ異常な性質を持つ食品を売る。営業不能にされるか食品で怪我人が出たのを店員が視認すると25分以内に消失するが、食品は残される

SCP-1142 - A Cry for Help (助けを求める悲鳴)
第二次大戦中にドイツが開発した有線地雷。既に死亡が確認されている親衛隊少将を名乗る人物の、助けを求める通信が不定期に入る。その内容から世界崩壊の危機に瀕した異世界からの通信と考えられる

SCP-1143 - Cool Guys Don't Look at Explosions (クールガイは爆発に振り向かない)
航空機パイロット用サングラス。着用すると背後の無機物が爆発する。爆発のタイミングや規模、効果等は着用者の体調や性格等によって変化する。着用者が目視すると爆発は停止し、また着用者は爆発による被害を受けない

SCP-1144 - Orion Scales (オリオンの天秤)
オリオン社製の電子天秤。秤に乗せた物の重量では無い何かを計る。何を計っているかの研究は進んでいない

SCP-1145 - Nagasaki Teddy (ナガサキ・テディ)
長崎で発見された熊のぬいぐるみ。ツキノワグマのなめし革で造られており、強烈な放射線を放つ。3秒以上照明を当てられないと、近くの人間へ物体をすり抜けて接近し、さらに強い放射線を放つ

SCP-1146 - Psycho Printer (サイコプリンター)
3Dプリンター。人間が5m以内に近付くと子供の声でフィラメントの詰まりを直すよう訴える。フィラメント素材が補充されていると、サソリ等の模型を生成して周囲の人間を攻撃し、有機素材を調達する。元は無邪気な子供のような性格だったが、突如として攻撃的になった

SCP-1147 - Adaptive Plum Tree (適応性プラム)
どんな物質からも発芽出来るプラム。物質の性質を取り込むため多くは食用には適さない

SCP-1148 - Imperfect Image (不完全なイメージ)
ある窓ガラスに現れる現象。内側からその窓を視認した者は、窓の向こう側にいる誰かに見られているという焦燥感に駆られる。やがて目の端に翼の生えた人間が見えるようになり、窓の2m以内に近づくと当人にしか見えない腕に引っ張り込まれ消失する

SCP-1149 - Erratic Weather Vane (不安定な風見鶏)
錆びた風見鶏。矢印の方向を吹く風を強くし、気候を不安定にさせる。効果範囲は矢印の先から円錐形に約215kmまで広がっている。風が吹かないと平均15分に1回ペースで効果範囲内に異常気象を引き起こす

SCP-1150 - The Passengers (旅人)
旅人を名乗る知覚存在。人間に寄生し肉体を共有する。睡眠時に身体の主導権を握り活動する。宿主の行動や感情は把握するが、記憶や思考には関与できず、寄生するには本人の同意が必要。宿主同士の物理的接触により乗り換えることもできる

SCP-1151 - A Handy Marker (ハンディ・マーカー)
黒のマーカーペン。掌にスマイルマークを書き1週間消さずにいると、その人物はマークを書かれた手を高く上げ続ける。さらに数日が経つとマークを自身の頭部と信じ始め、やがて実際の頭部を腫瘍や癌と思い込み自ら切除や破壊を試みる

SCP-1152 - A Common Raccoon (アライグマ)
ある失踪したエージェントに酷似した遺伝情報と、同等の知能を持つアライグマ。通常のアライグマには不可能なはずの器用さでたびたび脱走を試みる ※記事では一貫してアライグマと書かれるが画像は人間。関係者にアライグマと信じ込ませるミーム汚染と思われる

SCP-1153 - Programmable Patients (プログラム可能患者)
5台のノートパソコンに接続された12体の人間。人間は高次脳機能が無く意識不明だが、栄養も排泄も必要としない。PCから指令を出し病気や怪我を発症させ、死亡しても「消去」を選ぶと即座に回復する

SCP-1154 - Conceptual Dragon (概念上のドラゴン)
詩や小説や映画、絵や夢日記等に描かれたドラゴンに似た生物。それらを視聴した者は2週間以上にわたり爬虫類にまつわる夢を見たり、何者かにつきまとわれる気配を感じ、一部は自然発火して死亡する

SCP-1155 - Predatory Street Art (人喰いストリートアート)
怪物を描いた落書き。視認すると近づきたくなり、2m以内に接近しかつ他の誰にも見られていないと捕食する。落書きを攻撃したり、一部でも隠したりするとどこかへ転移する。放置しても2〜4ヶ月で転移するため収容は困難

SCP-1156 - Wellington the Wonder Horse (驚異の馬・ウエリントン)
「ウエリントン・G・ワンダーホース」を名乗るしゃべる馬。知性は高く口を使い筆記や簡単な機械操作も行い、自分用の衣服を出現させる能力を持つ。馬車馬として働くことを望み財団に雇用されている

SCP-1157 - Bifurcating Man (分岐男)
約4週間の周期で睡眠中に分裂する男性。数百人が存在し、財団に協力的な個体と敵対的な個体に分かれ、抗争が繰り広げられている

SCP-1158 - Arboreal Jellyfish Puppeteers (樹上性傀儡師クラゲ)
熱帯雨林に棲息するクラゲに良く似た生物。樹上から枝や蔓に擬態した触手を垂らし、大型哺乳類やトカゲを捕食する。なぜかイノシシ属には神経毒が効かず、餌として与えた豚に逆に捕食されてしまった

SCP-1159 - The Wind Harp (風鳴琴)
風鳴琴(風で音を奏でるハープ)。決して文章で説明や記録することが出来ず、筆記具や機器を故障させる。音声機器や口頭では問題無く記録出来る。ある博士はハープが自身を音によってのみ認識されようと強制していると推測する ※本家の記事には音声ファイルだけが置かれており、日本語版では非公式の訳が書かれている

SCP-1160 - Effective Containment (実効的収容)
ある島に棲息する怪鳥。360度の視野と驚異的な回復力や膂力を備え収容困難。さらにこの鳥を認識する人の数に比例して回復力が減少し、能力を知る人の数に反比例してサイズと筋力が増加する。財団はその性質を利用し、シリアルのマスコットキャラとして鳥を採用し、パッケージを見た人物に鳥の能力と外見を刷り込ませるミームを仕込んだ。シリアルの普及により鳥の能力は著しく減退している

SCP-1161 - How-To Book (ハウツー本)
24時間ごとに外見・内容が変化するハウツー本。変化後に最初に触れた人物にのみ読める。内容は実用的なものから「スパゲッティとミートボールを食べる方法」や「机を開ける方法」といった無益なものも多く、また(無駄に)極めて詳細なためしばしば混乱をきたす

SCP-1162 - Astronaut Joe (宇宙飛行士のジョー)
火星に建つ家。標準的なアメリカの郊外住宅に似ており、損傷に強い。内部には窒息した男女の遺体と、餓死した少年の遺体がある

SCP-1163 - Face Swapper (顔面とりかえっ子)
人型生物。視界に入った人物の顔を自身の顔と取り替えられる。自身の顔になった身体を自由に動かせるが、知能は6歳程度でお菓子好きの為、容易に懐柔出来る

SCP-1164 - Echoing Epitaph (エコーする墓碑銘)
舗装用のコンクリート板。人間またはその衣服が触れると吸着し、毎分10cmずつ中に引きずり込む。その間4つの顔が表面に現れ、引きずり込まれている人物の声や物音をそれぞれリード、テナー、バス、バリトンの四重奏で模倣する。完全に中に入ると男性なら新たなバリトンとして現れ、女性なら4つの顔が時計回りに入れ替わる

SCP-1165 - Minus Level (異常な市街地)
ある路地からつながった市街地。東から西へ向かって通行すると36%の確率で内部に入れる。20世紀のアメリカ風建築の街並みが延々と続くが、植物以外の生物は全く存在しない

SCP-1166 - Perfect Lab Specimen (完璧な被験体)
実験用ラット。ヒト細胞が多く含まれ、体重65kgの成人男性への実験と等しい結果が得られる。死亡や四肢切断からも回復し、PCを用い会話も出来る。財団は倫理的な観点から、実験に際しては苦痛を最小限に抑えるよう裁決を下した

SCP-1167 - Disembodied Robot Head (体をなくしたロボット)
頭部と首だけのロボット。様々な言語で増援要請を求めながらチリの某所を目指して移動する。到着すると周辺をスキャンし、増援を待って停止する。発掘により他のパーツがいくつか見つかった

SCP-1168 - A Highly Immature and Completely Unofficial Parody(極めて未熟かつ完全に非公式なパロディ)
テーセウスの像に酷似した銅像。右手に170m以上の糸を置くと活性化し、影響範囲内(糸の長さと同じ半径)に入った性犯罪リストに載っている人物と、15〜18歳で高校3年生の金髪の白人男性に、アニメ「スクービー・ドゥー」のMAD動画の真似をさせる

SCP-1169 - Lamarck's Giraffe (ラマルクのキリン)
キリンの胎児のホルマリン漬け。常に蒸発し続けており、吸引・接触した人物の子孫は遺伝的には異常ないが肉体的に親と同一になり、さらに親が成長段階で受けた肉体的変化(病気、負傷や刺青等)を完全に模倣(親が6歳時に腕を骨折していれば子も6歳時に外傷も無く骨折する)する。また運動的スキルを受け継ぐ

SCP-1170 - Romantic Ghost (ロマンチックな幽霊)
ブリティッシュコロンビア州のあるアパートの寝室。内部では照明が使えないが、人間がいると肉眼でしか確認出来ないベッドランプが点灯し人型の何者かが現れる。何者かはロマンチックな会話を語りかけ、人間とともに消失し、その人間の血痕等が部屋に現れる

SCP-1171 - Humans Go Home (人間どもは去れ)
ある家屋の窓の結露に字を書きコミュニケーションを取る不可視の人外。人間を蔑視している

SCP-1172 - Double Word Scare (ダブルワード・ス怖)
スクラブル(アルファベットが書かれたタイルを並べて単語を作るゲーム)とそれを入れる袋。取り出し並べると96%の確率で単語が出来る。2枚だけある目の描かれたタイルを取り出した場合、単語は死の暗示となる。タイルを袋から54cm以上遠ざけると悲鳴のような声とともに周囲に2mmの穴が穿たれる

SCP-1173 - The Islamic Republic of Eastern Samothrace (サモトラケ東部イスラム共和国)
サモトラケ東部イスラム共和国(IDAS)に関する記憶を失う現象。全世界的に忘却されており、経済的にも孤立しIDASは困窮している。影響下に無い人物の「あなたはサモトラケ島で起きている事を知っていますか?」という言葉を聞くと記憶を取り戻す

SCP-1173 - Islamic Republic of Eastern Samothrace (サモトラケ東部イスラム連合)
存在しない国家サモトラケ東部イスラム連合(IDAS)を実在すると思い込む現象。影響下にある人物の「あなたはサモトラケ島で起きている事を知っていますか?」という言葉を聞くと感染し、重度化すると精神分裂症をきたし自身をIDASの退役兵と信じ込み、アメリカへの反感を抱く

※SCP-1173の記事にアクセスするとランダムに(?)どちらかの記事が開く。財団世界にIDASが実在しているのか否かは不明

SCP-1174 - The Wreck of the Edmund Fitzgerald (沈没船エドモンド・フィッツジェラルド号)
スペリオル湖に10〜11月の強風の日に現れる船の幻影。過去の10〜11月にスペリオル湖で沈没した船が救助を求める。75m以内に近づいた船は沈没し、船員は湖底に取り込まれる。船員は溺死しているにも関わらず意識と生命活動を保ち、加齢もするが病気や外傷を受けない限り死亡しない。ただし陸に揚げると死亡する

SCP-1175 - Bovine Icon and Guards (聖牛像と番兵)
ある広場に設置された牛の頭部をかたどった巨大な像と、ヤギの衛兵の像。火曜の日没中に35%の確率で活性化し、牛の像に触れたり、園内の彫刻を撤去しようとした者を襲う。像の製作者には従順で、彼が友人と紹介した人物には攻撃しない。製作者を広場の経営者として財団に協力させている

SCP-1176 - Mellified Man (ミイラのはちみつ漬け)
石棺に収められ、体液が蜂蜜に置き換えられた男性のミイラ。体組織は劣化しているが、脳組織は健在でレム睡眠下にある。毛穴から蜂蜜を排出し続けており、血液型AB+の人物は抜群の栄養価を持つ食品として接種出来るが、その他の血液型の人物は摂取すると重篤なアレルギー症状により死に至る

SCP-1177 - The Coupon Cutter (身銭を切りし者)
老齢の白人女性。切り離した身体の一部と引き換えに商品やサービスを受けられる。部位や大きさによって価値は変わり、渡された相手はそれを肉片と認識するが貴重品や金銭のように扱う

SCP-1178 - Floating ICBM (宙ぶらりんのICBM)
数十年前にソ連が発射したICBM(大陸間弾道ミサイル)。ミサイル基地から1.34km上空で停止している。200km圏内に車両か哺乳類が侵入するか、現在が1983年以前で世界規模の核戦争中であることを報じる偽の放送が途絶えると、活動を再開する。速度が一定に達すると旧ソ連国の早期核攻撃検知システムを誤作動させるため、核戦争を引き起こし世界終焉をもたらす危険がある

SCP-1179 - Centralian Fire Demon (セントラリアの火の悪魔)
北欧神話のスルトに似た巨人の像。炭鉱で発見され炎によって目覚め、有毒ガスや数百年にわたって燃え続ける炎を放つ。現在は自在に姿を変え、不可視化したり飛行したりもする

SCP-1180 - A Lovely Bunch of Coconuts (愛らしいココナッツの房)
ココヤシに似た樹。果実の中から打音が響き、剥いたり切ったりすることに激しい苦痛を感じる

SCP-1181 - Interactive Kaleidoscope (使用者参加型万華鏡)
ある森の一区画。中心部を生物が通過すると、周囲に見えない障壁が現れ、出入り出来なくなる。活性化させた生物が中心部から離れると、周囲に生物のコピーが現れる。離れるごとにコピーが現れ、同じ場所に現れたコピーは融合し、重なり合った部分は切断されている。活性させた生物が中心部にもう一度触れるか、死亡すると障壁やコピーは全て消失する

SCP-1182 - Clockwork Octopus (クロックワーク・オクトパス)
銅やワイヤーで造られた小さなタコの像。所持している者に擬態能力を与え不可視にさせる。ただし衣服は消えず、所持している間は水中にいる幻覚に囚われる

SCP-1183 - Piles of Everything (塵でなくとも山になる)
南太平洋の離島。126時間14分おきに島表面の最高85%を覆う物体を出現させる。PCや聖書、人の耳、クロワッサン等、出現する物体は多岐にわたり、次の物体の出現時刻になると瞬時に消失する

SCP-1184 - Truth (真実)
ラテン語で「真実」と刻印された金の指輪。着用した人物の発言は全て真実だと認識される。誤ると重大な事態を引き起こすため実験手順は詳細に決められている。その性質上、本当に収容出来ているのか、不正に使われているがそれを認識出来ずにいるのか、誰にも確かめることは出来ない

SCP-1185 - Self-Supplying Gasoline Pump (自給ガソリンポンプ)
ガソリンポンプ。付近の土壌に金属の蔓を伸ばし、有機物をガソリンに変換する

SCP-1186 - Cochlear Cicadas (内耳の蝉)
蝉の幼虫に似た生物。成虫は発見されていない。人間の耳に棲息し内リンパ液を摂取し、やがて大乗仏教の読経として認識される振動を送り込む。新興宗教の入門儀式に用いられており、そこでは孫行者(悟空)が信仰されており、他にも孫行者にまつわるSCPがいくつか発見されている

SCP-1187 - Stationary ATV (不動のATV)
ATV(全地形車)。エンジンを掛けアクセルを踏み込んでも微動だにしないが、代わりに車輪の下の地表が加速度に応じて後方へ動く

SCP-1188 - Matter-Displacing Flashlight (置き換え電灯)
懐中電灯。光線は出ないが、照射された部分が一時的に消滅し、穴が空いたように見える。電灯を切ると元に戻る

SCP-1189 - The Sound (音)
薄緑色の光を伴う平均40デシベルの音。聴いた者は15分〜2時間無反応になった後、他者にこの音を聴かせようと半狂乱に陥る。音の発生源は不明だが中心と思われる空間を囲むように鋼鉄の箱を造り、収容に成功した

SCP-1190 - Universal Simulator (宇宙シミュレータ)
1973年製のコンピューター。現代科学を超えた演算能力を備え、宇宙構築をシミュレート出来る。ただしそれを知覚出来るのは操作している当人だけで、傍からは理解出来ず、また被験者は次第に寝食を忘れてシミュレートに没頭し、放置すれば飢餓から死に至る

SCP-1191 - Criminal Past (犯罪歴)
腐った柳の枝。暴力犯罪歴を持つ人物が触れると、罪を犯したのと同時刻のアリバイを植え付けられ、自分は冤罪だという妄想に囚われる。接触から40時間を掛けて徐々に元の記憶を取り戻す。枝の能力を知覚していれば、容器に入れた状態で触れたり、トングや遠隔操作機器を用いて間接的に接触しても発症する

SCP-1192 - "Timmy" ("ティミー")
6〜8歳の子供と同等の知性を持つオウム。自身を人間と認識しているようで紙と鉛筆を用い絵を描く。頭部に挫傷があるが関連は不明

SCP-1193 - Buried Giant (埋まった巨人)
アリゾナ州の地下排水管に埋まった人間の腕。4kmごとに肘があり、71km以上まで続いているのが確認された。腕の持ち主とは地上にある電話を通じて会話出来るが、彼は入院中で拘束されている等の現状と噛み合わないことを主張し、退屈や不快を訴える

SCP-1194 - Damaged Toy Horse (壊れたおもちゃのお馬さん)
紐とスピーカーの付いた小型装置。女性が紐を3cm以上引っ張り出すと周囲に馬が一頭出現する。馬は発声出来ず、通常有り得ない体色で、排泄しない。定期的に色素がカドミウム染料に置換され、急性中毒を引き起こす。馬を出現させた女性が接触していると症状は緩和される。ただし平常時にもその女性が世話していないと衰弱する。スピーカーは壊れており用途は不明。ワンダーテインメント博士の製品と思われる

SCP-1195 - Child's Storybook (児童書)
古い革装丁の白紙の本。話を語ることをせがみ、語り掛けたり記述すると即座に文字が浮かび上がる。話の展開によって批評を加えたり本を閉じ終了させたりする。その内容や言葉遣いから子供と思われる

SCP-1196 - Chairopractors (手が無い指圧師)
ある脊椎クリニックの地下階。そこに運び込まれた椅子は知覚と言語能力を獲得し、30分以上滞在した人間に健康指導する。しかし60分を過ぎると攻撃を始め、殺害に至ると謝罪しながらシャベル等で必死に死体を埋めようと試みる

SCP-1197 - Room For One (一人だけの部屋)
あるホテルのスイートルーム。西側の扉を開いた先は全く同じ部屋になっており、使用者と全く同じ人物がいる。どちらかが殺されるまで部屋から出ることは出来ない

SCP-1198 - Endless Echo (果てない山彦)
37.2秒のwav音声ファイル。人間の耳には聴こえない高周波が収録されており、35〜65デシベルで最後まで聴くと、自分の立てるあらゆる音(呼吸や足音、運転する車のエンジン等)が反響して聴こえるようになる。48時間が経過すると反響音は常に鳴り続けるようになり、聴覚への過負荷から精神病を引き起こす

SCP-1199 - Fleshtone Paint (肌色ペンキ)
古いペンキ缶と塗料。塗って乾燥させると人間の皮膚と同じ性質を持つ

SCP-1200 - With A Little Taste Of Factory (ファクトリーの一口おやつ)
チューインガム。「ルービックキューブのような味」、「忘れ去られた者たちのような味」等の名前が付けられており、食べると名前に応じた異常な効果が現れる


SCP-801〜1000   SCP-1201〜1400