SCP-1201~1400

SCP-1201 - Zoroaster's Well (ゾロアスターの泉)
シリアのダマスカスにある壁泉。毎年の同日同時刻に周囲にチンパンジーによく似た負傷した生物が現れ、壁泉に飛び込み消失する。インタビューや調査の結果、壁泉の中で何者かと戦っていると思われる

SCP-1202 - Lost Voice (失われた声)
カナダの凍った湖の下から発見された男性の死体。触れた相手に心の声で理論物理学や生物学等の講義をする。恐ろしく饒舌で20秒以上黙ることが無いため、精神を病んだ被験者は安楽死を要求する

SCP-1203 - Ouroboros (ウロボロス)
メキシコで発見されたミランダという名の女性。21歳になると単為生殖で受胎し、出産とともに死亡する。産まれた娘は遺伝的に母親と全く同一で記憶も受け継いでいる

SCP-1204 - The Social Disease(社交病)
不可視の寄生生物。短期労働者またはホームレスの、2人の人間の長時間の口内接触によって感染し双方が宿主となる。感染者は社交性が極端に増し、死期を悟ると一人になり、狭い空間で死亡し、急速に骨になる

SCP-1205 - Wallflower(壁の花)
劣化した花柄の壁紙。破損しても24時間以内に修復される。他の異常性は無いはずが、担当博士が自身が壁の花のように誰からも顧みられないという妄念に取り憑かれ失踪する事件が発生した

SCP-1206 - Lost Muse (Lost Muse)
3つの要因が重なって起こる異常現象。現場上空の可視度がある値で、ボストン発の列車が夕暮れ時か黄昏時に通過し、車両の北方から乗客が景色を眺めていると起こる。その乗客は景色に圧倒的な畏怖と崇敬の念を感じ、それを伝えるために独自の言語を発展させる。言語は伝染性を持ち、もし標準言語となればやがては社会構造を崩壊させる

SCP-1207 - Not a Mirror (鏡ではない)
「THIS IS A MIROR YOU ARE A TYPO(これはかかみだ おまえはタイポ)」と書かれた看板。視認した人物はこれを鏡と認識し、急速に身体醜形障害を患い自身を醜いと思い込み、過度な化粧や自傷行為に走る。さらに失読症を起こし鏡(MIRROR)をかかみ(MIROR)と必ず誤記する。本物の鏡を見せると回復する

SCP-1208 - WaffleMaster 3000 (ワッフルマスター 3000)
ワッフルメーカー。中に入れられる大きさなら何でもワッフルに加工出来る

SCP-1209 - Many Eyes in Many Places (多所多眼症)
眼球内に複数の瞳が出来る病気。別の瞳はその人物の誕生から2時間以内に産まれた人物の視界とリンクしている。ある化学物質で汚染された水源の近くで産まれたこととの関係性が疑われている

SCP-1210 - Anomalous Radar Station (奇妙なレーダー基地)
ロシアのある孤島と廃棄されたレーダー施設。電源が無いにも関わらず不定期に異常なレーダー波を放ち、付近の動植物や地形に変化をもたらす

SCP-1211 - King in the Castle (お城の大将)
アイルランドのある廃城。35歳以上の男性が入ると自身が付近一帯を支配する王族であるという妄想に囚われる。長時間にわたり滞在すると知識の有無に関わらずアイルランド語でつぶやきながら内部を行き来し、急速に年老いて行く。老衰死することはなく、歩行も困難になると地下に降りて行き壁と一体化する

SCP-1212 - Irresponsible Competition (無責任な競争)
木の椅子。15歳以上の人間が座ると、酒場の風景が見え、飲み比べを挑まれる。見えない酒を飲み始め、何も摂取していないにも関わらずアルコール中毒の症状をきたし、死亡するか、1時間以上、毎分1杯のペースで飲み続けると解放される

SCP-1213 - Orphaned Catapult (孤児の投石器)
投石器。自律移動し未知の力で発射アームに獲物を捉え、近くの壁に投げつける。15~50kgの哺乳類の子供を好んで投げる

SCP-1214 - Anomalous Random Number Generator (特異乱数生成プログラム)
あるDell製のノートパソコンに入れられた乱数生成プログラム。乱数を文字に置き換え、長時間にわたり起動すると異常な高確率で意味のある単語が現れる。さらに続けると次第に文字の種類が減っていき、最終的には一文字だけを出力すると推定される

SCP-1215 - Peri Logismon (ペリ・ロギスモン)
4世紀にエヴァグリオスによって書かれた「ペリ・ロギスモン」というタイトルの本。「8つの邪悪な想念」について書かれており、読むと「暴食」「強欲」などそのいずれかに対応した異常な人格が現れる。元々の人格に基づいたものが現れやすい

SCP-1216 - Pyrami (ピラミ)
マサチューセッツ州のある地域に現れるピラミッド型生命体。5~700cmと大きさは様々だが形状は同一で、延々と砂漠が広がる異次元空間にある巨大なピラミッドから産み出され、金属のスクラップを捕食する。人間には無関心かつ無害で、時折大量の金属スクラップのある別の場所にも異次元空間が現れ、スクラップを回収する

SCP-1217 - An Office Complex (総合オフィスビル)
マサチューセッツ州の総合オフィスビル周辺。その領域内に入った猫は爪で自分の腹部を裂き、血と内臓で不可解な短文を作る

SCP-1218 - One-Way Glass (一方向ガラス)
壁掛け鏡。どこかの部屋の様子が見え、奇妙なクリーチャーが出入りする。彼らからもこちらが見えているようで、観察しながら熱心にメモを取っている

SCP-1219 - Whistler (口笛吹き)
暗闇で起こる異常現象。最低1体の知覚者がいる時「Camptown Races(和名:草競馬)」の口笛が聴こえる。聴いた者がその曲をハミングや歌う、演奏しようとすると、身体を引き裂かれて殺される。裂かれるのは口や肺といった発声に関わる器官が多い。光を当てるか生存者がいなくなるまで効果は続き、闇が完全に消されると最も近い暗闇へ移動する

SCP-1220 - Logos (ロゴス)
未知の使われなくなった言語。肉声でしゃべると周囲に言葉に応じた異常な現象を起こす。録音した物には効果が現れない

SCP-1221 - Unidentified Bus (正体不明のバス)
財団が使用していたバス。内部に入った人物のうち10%が数時間~数年後に軽度の痙攣発作を起こす。症状は軽いが発作中に不可解な言動をする等の謎があり、それ以上の実験は中止されている

SCP-1222 - Stasis Box (停止箱)
ビーズと貝殻で装飾された竹製の箱。両手で持ち中を覗き込んだ人物を停止させる。生きた人間が触れるまで解除されず、停止中はあらゆる損傷から守られ、不老不死となる

SCP-1223 - Photographic Memory (写真式記憶装置)
デジタルフォトフレーム。電源を入れ、人間が目視すると、その人物が愛着を抱く人物や物体の写真がコメント付きで現れる。6秒ごとに写真は切り替わり、見続けると被写体の記憶が失われていく

SCP-1224 - Li'l Chemist Kit (ちびっこかがくしゃキット)
ワンダーテインメント博士製の子供用科学実験キット。説明書に従い実験すると現在の科学を超えた様々な物質を作れる。化合物が足りなくなると注文も出来る

SCP-1225 - The Worst Christmas (最悪のクリスマス)
ガラスのオーナメント(クリスマスツリーに吊り下げる飾り付け)。木に吊るすと4m以内の閉じられた容器内の物体を急速に劣化させる。およそ24時間で1年相当に容器内の時間の流れを加速させ、徐々に進行は緩やかになり3週間で10年相当に落ち着く。「閉じられた容器」には収容する建造物自体も含むと思われる。また10~12m以内に4時間以上いた人物の増悪因子を増大させ人間関係の悪化を招く

SCP-1226 - Postmodernism (ポストモダニズム)
大都市の上空で核兵器が爆発する様を描いた油彩画。鑑賞した人物を原始人へと退化させる

SCP-1227 - The Family Man (ファミリーマン)
1957年に逮捕されたソ連の政治犯ユーリ・セリョーギンと思われる生物。KGBによる人体実験により他の政治犯や妻と融合している。接触した生物を取り込み融合させる力もある。セリョーギン当人は精神的に不安定ながら、妻子と普通に生活していると認識している

SCP-1228 - The Fan Club (公式ファンサイト)
存在しないはずのウェブサイト。創作活動を志したことのある人物がアクセスすると、その人物の公式ファンサイトになっており、創作が受賞したとするニュースや、ファンによる好意的な書き込みがされ、公式グッズも購入出来る。しかし閲覧後に憂鬱を感じ30%は自殺を試みる

SCP-1229 - Thirty-Seven Films Starring Lana Neal (ラナ・ニール主演フィルム三十七本)
1974年に亡くなった無名の英国人女優ラナ・ニールが映った動画ファイル。存在しないテレビ番組にラナ・ニールが主演しており、没後に起こった出来事を採り上げたり、不可解な言動をする

SCP-1230 - A Hero is Born (英雄誕生)
白紙の本。開いた者を主人公にした英雄物語の夢を見せる

SCP-1231 - The Theoretical Family (理論上の家族)
コモドール社製のコンピュータ。画面いっぱいに男女と子供が暮らす様子を映したサムネイルが広がっている。低画質のため閲覧者はしばしば3人の行動を誤認し、その誤認に応じた動画とサムネイルが即座に造られる。閲覧しなくても少々の知識を得るだけでも生成され、現在は1615個の動画が存在する(※本家サイトでは1615個の部分にはプラス評価されたページ数の総計が表示されるメタ的な仕掛けが施されている)

SCP-1232 - Novosadov Syndrome (ノヴォサドフ症候群)
ノヴォサドフ症候群と呼ばれる症状をもたらすことが可能なプリオン混合物。発症すると性的欲求が生存本能を上回るほどに肥大化し、自己を顧みずに出来る限り多数の子孫を残そうとする。胎児は3倍の速さで成長し2ヶ月で母体から出るが、その後は一般的な胎児と同等の成長速度に落ち着く。第二次世界大戦の末期に、誕生後ただちに戦える乳児を作るため研究されていたと思われる

SCP-1233 - The Lunatic (ルナティック)
月の裏側から不定期に現れる宇宙服姿の人型実体。地球に飛来し、月怪獣と戦うための同志を募っている。会話は噛み合わず、異常な力を持っている為、悪気はないが周囲に被害をもたらす。彼の言及する月怪獣は確認されず、彼の姿も月面基地からはなぜか確認出来ない

SCP-1234 - An Abandoned Bakery (パン屋の廃墟)
1973年に閉店したパン屋。およそ12日ごとに活性化し、周囲から材料を集め200~500のパイを作る。材料には動植物や人間も含まれ、足りなければ距離を延ばして遠方から調達し、封じ込めも困難なため、財団はパイの材料を切らさないよう腐心している

SCP-1235 - Atlas Microcosm (地図の中のミクロ世界)
1903年に出版されたドイツ語の世界地図と顕微鏡。顕微鏡で地図を見ると、中にミクロの世界が拡がっているのが確認出来る。住民達はミクロ世界とともにマクロ世界を認識しており、技術を発展させマクロ世界への侵攻を試みる。地図を閉じるとミクロ世界は1903年にリセットされるが、住民達に記憶は受け継がれ、何度でも侵攻を繰り返す。ミクロ世界はマクロ世界に酷似しており、もし世界終焉をもたらすあるSCPも同じく存在しているなら、地図の破壊はマクロ世界終焉に繋がる恐れもあり、研究が待たれる

SCP-1236 - Four Paintings (4枚の絵)
キース・ヘリングに似た画風の4枚の絵。視認するとそれぞれ(性的な意味で)最高に魅力的な人物、完璧な自分自身、完璧な関係者、最悪の人物に見える。所有者は絵はもう2枚あったが何者かに売却したと語った

SCP-1237 - The Epsilon Wave (イプシロン脳波)
一部の人々の極めて深い睡眠中に観測される脳波。その間に見た夢に登場する人物、土地に起こった現象は夢の通りに改変される。これまでにどれだけの現実改変がなされたか推測すら出来ず、たった一人の一夜の夢から世界終焉を引き起こす恐れもあるため、財団はDNA検査と称して陽性患者を探し、発症前の終了処置を許可している

SCP-1238 - Tunnelfish (トンネルフィッシュ)
鉱物を食べる深海魚。大陸棚の下を掘り進みそこに産卵する。アメリカ北西部~カナダ西部に棲息しており、大陸棚の崩壊とそれに伴う北米大陸西部の壊滅、連鎖反応による世界終焉までも懸念される

SCP-1239 - Adult Play Area (オトナの遊び場)
ランプと邸宅と邸内の物品。邸内でランプを浴びた大人(思春期後の人物)は童心に帰り子供(思春期中~前の人物)と積極的に遊ぶ。しかし邸内の危険な物品が玩具やお菓子に見え、また子供達の苦痛の反応が喜んでいるように見えるため、虐待を引き起こす

SCP-1240 - The Mixed-up Pet Shop (ごちゃ混ぜペットショップ)
存在しない住所にあるペットショップ。メールで注文すると、必ず注文した動物の習性を模倣する別の動物が届けられる

SCP-1241 - Livin' With Werewolves (狼男と暮らす日々)
テキサス州の一部で受信されるテレビ番組。中年男性ラッドとイヌ科の人型生物マーティンの生活が描かれる。突如放送が終了し、後に人間と犬の死体や放送機器が発見された

SCP-1242 - Doppelganger Virus (ドッペルゲンガー・ウィルス)
白人男性。身体からウィルスを滲出し、感染した人物を自分そっくりの存在に変換させる。コピーされた人物は元の人物から鬱症状を引いた性格で同じ記憶を有し、元の人物を保護する。皮膚接触で99.9%、経口接触で100%感染する

SCP-1243 - Relocation Services (移転サービス)
存在しないウェブサイト。人物を指定し代金を支払うと、12~72時間以内に人型実体が指定した人物を誘拐し、注文者のもとに届ける。誘拐が困難な人物ほど代金は高額となる

SCP-1244 - Universal Stopwatch (共通ストップウォッチ)
ストップウォッチ。ボタンを押すと10~60秒のいずれかを示し、カウントダウンを開始。0になると同時に16m以内の人物や物体に関わる何らかの事象が起こる

SCP-1245 - Whaling Ship (捕鯨船)
無人の捕鯨船。クジラを捕らえて骨や筋肉等で船体を補修する

SCP-1246 - Stone Spiral (石の螺旋)
様々な石で造られた螺旋構造。周囲に微量の放射線物質が堆積していき、人間以外の脊椎動物が視認すると、活動停止する。停止している間、その生物は一切の代謝を行わずに健康を保ち、それを目撃した人間以外の脊椎動物も同様の状態になる。また地球上のどこかで核兵器が使用されると、人間と電子機器にのみ聞き取れる不可解な音声が13分30秒以上流れる

SCP-1247 - LaBeouf Viewer (ラブーフが視える男)
あらゆる動物がシャイア・ラブーフ(映画トランスフォーマー等の主演俳優)に見える男性。動物は大きさに関わらず等身大のラブーフに認識され、ミミズ等の手足の無い生物でもラブーフの手足をつかむことによって空間をつかむように持ち上げられる。身体の一部を切り離すと両方が等身大のラブーフに見えるという

SCP-1248 - Personality Recorder (人格録音機)
ウォークマン。録音した声を聴くと、声の持ち主の人格特性を獲得する。記憶や知性等に影響は無い

SCP-1249 - Pestilence (疫鬼)
内蔵や筋肉が陸生の無脊椎動物で構成された人型生物。ペスト菌やエボラウィルス等の病原体の含まれた粘液を絶えず流出させており、強い光を浴びると身体が四散する

SCP-1250 - Alternate Reality Recorders (代替現実レコーダー)
カセットテープとVHSテープ。おそらく無制限に記録出来るが、再生すると現実とは微妙に異なった光景が記録されている。コピーや上書きは出来ない

SCP-1251 - The Accident Blackspot (事故多発地帯)
現在イギリスのある環状交差点で起こる異常現象。現象の中心の地底には16世紀のジベット(吊籠)が埋まっており、周囲12mの全ての物体へ擬似的な重力を与え、結果として事故を引き起こす。中心地を掘り返してもジベットは発見できず、重力の増大を招く。月に1回ほどのペースで他の環状交差点へ移動する

SCP-1252 - A Half-Formed Idea (作りかけのアイデア)
体組織の半分以上が昆虫の羽や花に置き換えられた人型生物。自分はスージーという少女の最高の友達で、彼女が蝶やトンボが好きだから身体が変容したと語る。スージーとはある事故により離れ離れになり再会を望んでいる

SCP-1253 - Quechuan Priests(ケチュアの神官)
戦争や飢饉の発生、優れた政治指導者が死亡するとボリビアやペルーの都市に現れる人型実体。身体は人間や動物の腐敗した臓器や手足で構成され、6~15歳の子供を洗脳し、生贄にしたりケチュアの宗教に類似した教育を行う

SCP-1254 - Paper People (紙の民)
カリフォルニア州の火事で焼失した書店の在庫本。本の中に平均5mmの人間が住んでいる。彼らは紙をあらゆる素材に作り変える技術を持ち、知識水準は住んでいる本に比例する。火事は彼らによる核戦争で引き起こされたと思われ、本も99%が焼失したが生き残りが確認され、財団による収容を突破しようと試みる様子が見られる

SCP-1255 - Grapes from Dawn Farm and Ranch(アカツキ大農場のブドウ)
赤ブドウ。食べると種子が脳に移動し寄生する。静脈がブドウの蔓になり、光合成し実をならせる。実の収穫を終えると外見は人間に戻り、周辺の住民へブドウを配り寄生先を増やす。実が無くなるとまた光合成を始め、1年ほどで死に至る

SCP-1256 - Bees Are Smarter Than You Think (ミツバチはあなたが思っているよりもずっと賢い)
「ミツバチ-あなたの想像を超える賢い生き物」というタイトルの小冊子。全文を読んだ人物はミツバチには優れた知性があると思い込み、蜂の世話に身を捧げる。結果的に蜂の敵対行動や死を促し、双方にとって害となる

SCP-1257 - Agent Danny of the SCP (SCPのエージェントダニー)
1970年代に放送された「いけいけダニー」というコメディ番組。ビデオやそのコピー、脚本等が毎年9月中旬に書き換えられ、そのたびに新シリーズを反映した内容に更新されていく。SCPや財団、異世界に関する情報が多く含まれる

SCP-1258 - The Way of the Masters (達人道)
ある武道の型。視認した人間以外の哺乳類(ただし有袋類は除く)は型を真似し始め、次第に知能が発達し体格が成長する。やがて二足歩行となり言語能力を得て、人間を上回る知性を示すと敵対的になる

SCP-1259 - "The Ancient Prophecy" ("古代の予言")
紀元前1世紀の古代ヘブライ語の書かれた羊皮紙。視認した人物には3~6ヶ月以内に世界終焉が起こる予言を記した母国語に読める。その人物は予言を完全に信じ込み、絶望から自殺を試みたり、阻止のために生贄の儀式や要人の暗殺を試みて殺害される。適切な精神カウンセリングにより効果の除去が可能

SCP-1260 - HMS Tiresias (女王陛下のティレシアス号)
18世紀の英国海軍が所有していたフリゲート艦。世界各地の海に現れ、誰かが乗船すると20分後に霧が立ち込め、その15分後に消失する。消失した際に乗船していた人物は骨だけを残し失踪する

SCP-1261 - Memetic Emu (ミーム的エミュー)
ダチョウ目の鳥(主にエミュー)に付きまとわれる幻覚。感染者の話を聞いたり、その性質を理解すると伝染する。ダチョウの幻覚は知性があり、人間に好意的で約78%の感染者は13歳の時から付きまとっていると主張する。記憶処理によりこのミームは除去出来るが、鳥類への愛着は残る。ペルーのある村落では村民の全員がこのミームに感染しており、一切のエミューの生物学的サンプルが検出されなかったにも関わらず、明らかにエミューを世話していた痕跡があった

SCP-1262 - Hostile Overgrowth (敵対的な茂み)
直径約30cmの植物の塊。光、湿気、有機組織にさらされると爆発的に成長する。熱や圧力に異常な耐性を持ち、根絶は現在のところ不可能。アイスランドで発見された際には20,000平方mにまで拡大しており、財団は爆撃により休火山を噴火させ、目撃者もろとも焼却し現在のサイズにまで縮小させ収容した

SCP-1263 - Talking Heads (お喋り頭)
5人の白人姉妹。全員が昏睡状態で、8ヶ月ごとに人間の頭部に見える物体を出産する。頭部は絶えず不明瞭な言葉を発声しており、同じ母体から産まれた5つの頭部を1.4m以内に近づけると明瞭に聞こえる。様々な言語でそれぞれラジオの内容、オペラ、何者かの思考、ある惑星の天気予報を喋っており、5体目はジミーと名乗る男と繋がったが、自作の詩を朗読し始めたため研究者は通信を打ち切った

SCP-1264 Resurrected Wreckage (よみがえった残骸)
ビキニ環礁実験で沈められた軍艦の残骸の集合体。謎の生命体によって武装潜水艦として機能。現在は財団の監視下にある

SCP-1265 - The Mesozoic Preserve (中生代地帯)
コンゴ盆地のある地域。約30日に1回、中生代の生物(主に恐竜)の群れが5つ現れる。人間には敵対的ではなく、境界外に出ると消失し境界内に再出現する。付近の民族によると著名なUMAであるモケーレ・ムベンベやングマ・モネネ、ムビエル・ムビエル・ムビエルらは皆このSCPだという

SCP-1266 - Permian Ark (ペルムの方舟)
中国で発掘された長さ約12m・幅7mの、金属製の卵型オブジェクト。空中に浮遊しており、周囲の気候をペルム紀末(約2億5千年前)の状態に変え、当時の動植物を排出する。科学的価値により破壊は延期されている

SCP-1267 - Metamorphic Mammal (変態性哺乳類)
異常な哺乳類。単為生殖し、別種の哺乳類を妊娠し、母体を突き破って産まれるのを繰り返している

SCP-1268 - Mass Hysteria (集団ヒステリー)
外見は人間の男性に見えるが、高度な知性は無いと思われる人型生物。放置すると漫然と歩き回り、集団(最低でも35人以上)を見つけるとその中に加わる。すると集団は次第にパニックを起こし、14分後には安全を一切考慮せずに逃げ惑う。人数や出口までの距離や進路に応じて被害は変わるが、およそ30%が逃げ道を争っての暴行や転倒等によって死亡し、さらに35%は重傷を負う。このSCPは必ず無傷のままである

SCP-1269 - Stalker Mailbox (ストーカーポスト)
マサチューセッツ州の某所に立つポスト。23歳以上の独身女性が同じ土地に建つ家に居住し、2週間が経つと彼女へのラブレターを生成する。最初の生成から3週間後には毎日ラブレターが現れるようになり、内容も偏執的な物に変わって行き、さらに見られていない時に女性を監視するように窓の外や扉の外に移動する。引っ越しすれば追ってこない

SCP-1270 - Man with a Gun (銃を持った男)
あるオフィスビルの最上階。人が立ち入ると散弾銃を持った男が現れ、侵入者を撃退する。男は殺害したりフロアーから出すと消失し再出現する。調査の結果、顔や指紋やDNAはそれぞれ別の犯罪者の物と一致した

SCP-1271 - Kickball Field, Sheckler Elementary (シェクラー小学校のキックボール場)
1967年に閉校となったペンシルバニア州の小学校跡。1年に1度、夏至の時期に世界中から子供が集められキックボール(キックベース)に興じる。25m以内に立ち入った者も試合に参加させられ、子供達は外部からの呼びかけに反応しない。3試合を終えると全員が消失する。追跡調査の結果、子供達の実在が確かめられ、チームやポジションに応じて似た職種に就いたり、同年齢で死亡していることがわかった

SCP-1272 - Slow-Motion Catastrophe (スローモーションする破滅)
4体の彫像。1973年、周辺に位相幾何学的異常による非重力特異点を発生させ、外部で1時間経過する間に184ナノ秒しか経過しない。1983年に出発した収容チームが任務を達成するのは2394年と推定される。一方で謎の男が収容室から出ようとしており、速度は光速の41%と推測され、放置してもチームが収容に成功してもどのみち甚大な被害をもたらすと思われる

SCP-1273 - Stuck (抜け出せない)
ウサギ型の常夜灯。点灯して30分後に女性の幽霊が現れ、必死に消灯しようとするが、壁以外の物体に触れられない為、徒労に終わる。インタビューによると、点灯している間ここに閉じ込められていると言う

SCP-1274 - Dance Craze (流行のダンス)
ダンス型のミーム災害。一緒に踊ると感染し、幸福感や共感の高まりから始まり、慢性不眠症、舞踏病や失語症に似た症状へ進行する

SCP-1275 - Silent Bandit (静寂の盗賊)
不定形の物体。重力に従い固体を通り抜けられないが、なぜか重量は計測されず触れることも出来ない。形状を自在に変化させ、財団職員や他のSCP、機密文書を取り込み消滅させたり、爆発物や武装兵を送り込んで来ることから、敵対勢力によって操られているか、それに自発的に協力していると思われる

SCP-1276 - Venusian Launch Pad (金星への発射台)
マヤ文明の階段ピラミッド。毎朝、金星が地平線上に現れた瞬間に、頂上の壇上にいる人間を金星へ射出する。地球と金星間の距離により3~24時間で金星の大気圏へ突入する

SCP-1277 - Thirsty Cactus (カラカラサボテン)
サグワロサボテンと人骨。人骨はサボテンからおよそ15m離れた位置に存在し、それ以上離すとサボテンの側に瞬間移動する。サボテンの15m圏内に近づくと英語で会話が可能で、サボテンは喉の渇きと保護を必死に訴える

SCP-1278 - A Picture Frame (額縁)
額縁。25×20cm以下の写真か絵を入れると、双方から出入り口として機能する。即座に繋がるため水中や宇宙空間の写真等を入れると危険。写真等を取り外すと効果は消える

SCP-1279 - People Dogs (犬民)
6つの犬用の首輪。取り付けられた犬を見た人間は、その犬には人間と同等の知性があると認識し、それを当然のことと感じる。人間と同様に接し、人間用の食事や衣服を与えたりするが、首輪を外すと即座に効果は消える

SCP-1280 - Mematodes (回視虫)
寄生虫。宿主の映像記憶力を直観像並に強化し、幼虫が血液から脳の化学伝達物質を得て記憶を保存する。成虫が定期的にそれを血流に排出することで、保存された記憶が鮮明に再生される。ある村では共有便所を通じてこの寄生虫の交換が行われ、村民全員が一つの名を名乗り、全体で1つの生物として活動していた

SCP-1281 - The Harbinger (さきがけ)
海王星軌道で発見された機械生命体。他の星から13億年前に宇宙へ旅立ったと思われる。メッセージを託し活動停止し、担当博士は過度の感情移入により処罰された

SCP-1282 - Reverse Were-Rabbits (人間兎)
5羽の兎。満月の夜に屋外にいると人間の猟師に変身し、重点的に兎を狙い狩りをする。特につがいの相手や自分の子供を狙う傾向にある。猟師になっている間、5羽はお互いの正体を認識出来ず、兎の時の記憶は保持していないと見られるが、兎に戻った際に一部の記憶が残るのか鬱状態に陥る

SCP-1283 - Radio Panic (ラジオ・パニック)
1930年代の古いラジオ。電力が無くても起動し15分以上聴くと、両親や配偶者といった最も信頼を寄せる人物からの呼びかけが聴こえる。「●●を覚えている?」という何気ない問いかけから始まり、次いで悪い予言とそれを回避するための方法が指示される。いずれも脈絡の無い内容だが聴取者はそれを無条件に信じ込み、半ばパニック状態になりながら指示に従う。指示を達成すると落ち着き、パニック時の推論能力が上昇するが、達成出来ないと極度の混乱に陥る

SCP-1284 - The Moon's Child Bride (月の幼き花嫁)
「我が君の花嫁」を名乗る少女。満月の夜に月光を浴びると四肢が分離して兎に擬態した生物となり、周囲の生物を捕食する。重量が6.2kgに達すると分裂して2体に増え、8体のうち1体が元の身体に戻り、自身を食べさせ四肢を再生させる。少女は「我が君による花嫁の為の饗宴」と話し、初潮を迎えると出血が止まらなくなり失血死する。その後、人口1000人未満の農村で暮らす2~5歳の女児1名が新たな「花嫁」となる

SCP-1285 - The Wooden Movie Prop (木製の撮影用小道具)
腕と頭部が無く、首から根を生やした人間の彫刻。屋外に設置すると根を伸ばし、近くの寝室で眠る人間の眼をえぐり出し花を咲かせる。花は樹液を出し、とある方法によってアルコール飲料に生成出来る。それを飲んだ人物は全身から根を生やし、周囲の哺乳類を襲い自身と同じ姿に変身させる。ある映画の小道具として使われ、出演者に贈られたと見られる

SCP-1286 - Sad Man (サッドマン(悲しい男))
核爆弾ファットマンのレプリカ。不機嫌な顔の男が描かれ、ダクトテープで貼り付けられたスピーカーを通して喋る。人が接近すると自身が爆発しなければならないことを訴え身体を揺する。周囲の人々の目は引き付けられ、激しい恐怖を感じる

SCP-1287 - Closure (かなしまないで)
触れた人物の同意を得て失踪者に変化させる石碑。その人物は失踪者としての人生を歩み始め、失踪者の家族等はそれに疑問を覚えない。石碑内部から発見された製造者と思われる人物の死とともに能力は失われた

SCP-1288 - Timely Encouragement(タイムリーな激励)
ガラスの円筒。15世紀頃に分岐し、中国とマヤ文明が隆盛を極める平行世界の、2012年の冬至の様子が観察できる。平行世界からもこちらの世界を観察しており、2012年冬至のマヤ終末予言への対策としてこれを贈ってきた

SCP-1289 - Charon's Obol (カロンのオボルス銀貨)
起源不明の古びたコイン。不定期に跳ね上がり空中で高速回転する。地面に落ち表が出ると、世界に影響を与える人物の生を示し、裏が出るとその死を示す。またその人物を象徴する言葉が新たに現れる

SCP-1290 - Imperfect Teleporter (未完成テレポーター)
試作型のテレポーテーション装置。コロンビアからシンガポールへ物体をテレポート出来るが、速度を保持したまま瞬間移動するため、シンガポールの装置には秒速930mで東へ直進しながら現れ甚大な被害をもたらす

SCP-1291 - Football Gods (フットボールの神々)
ある大学アメフト部のコーチ。チームをBCSボウルで優勝させるため神霊を召喚し取り憑かれた。意識は不明瞭で体温は155℃に上り、接触した者の癌細胞を活発化させて死に至らしめ、目を見た者を昏睡させる。試合を観戦させないと身体が崩壊する。BCSボウルで優勝したら地獄が凍りつくと契約しており、優勝しないように裏工作されている
※なお現実では2013年を最後にBCSボウルは廃止されている

SCP-1292 - Contagious Scantron Disease (伝染性スキャントロン病)
マークシート読み取り装置に感染するエラー。感染するとCAB、BAD、BEDのような単語を作るためや、塗り潰される欄が直線を作るように採点を間違えたりする

SCP-1293 - Squeedle Deedle Dee! (にこぬこぶん!)
様々な着ぐるみに似た生物。「にこぬこぶん!」は彼らの挨拶のような口癖である。紙とクレヨンを吐き出して人間の子供に絵を描かせ、それにそっくりな自分の子供を産む。繁殖を阻止すると代わりに凶悪な子供を産む。また繁殖に参加しないオスは不定期に集まり奇妙な行事(バレエやバンブーダンス等)を行う。
ある博士は彼らが交尾しているのを発見し、一連の儀式は人間の動揺や困惑の感情を捕食するための手段だと主張し、収容手順の改訂が協議されている

SCP-1294 - The Laughing Fox (ワライギツネ)
フェネックそっくりの生物。全身がカビで構成されている。周囲にいる人物は徐々に多幸感が増大し、幻覚剤を投与されたような状態に陥る。やがて無力化すると、フェネックは身体を溶融させてその人物を覆い捕食する。幻覚を見た人物は自身が笑ったり、フェネックが笑っていると語る

SCP-1295 - Meg's Diner (メグの晩餐)
レストラン「メグの素敵な家庭料理」に毎日来店する4人の常連客。9~18時の間に入店を断ったり店内から退去させると、それぞれ周辺の人物の生存本能、食べられる物と食べられない物を区別する能力、体内の微生物、恐怖心への抵抗力を喪失させる。盗聴した会話から死、飢饉、疫病、戦争を司るヨハネ黙示録の四騎士の化身と思われる

SCP-1296 - Dial-a-Llama (「ラマ」なら何でも即座にお届け!)
ある電話番号。そこに掛けるとどこであろうとラマを配達してくれる。ラマに似た物でも可能な場合がある

SCP-1297 - A Jar of Toenails (足の爪1瓶)
足の爪の切りくずが詰まった瓶。切りくずを瓶から出すと周辺の時間軸を過去へと巻き戻す。出された切りくずの量に応じて効果と範囲は拡大し、瓶に戻すと過去への遡行によって消失した生物・物品は全て元に戻る。切りくずは素手で触れた者に急激な体調不良を起こさせ、また自律移動しさらに切りくずを取り出そうとするため、放置すればあらゆる技術・文明が失われて行き世界終焉に繋がる

SCP-1298 - The Doorstep Babies (玄関口の赤ちゃん)
生後3~6ヶ月の人間の赤ん坊を模した人形。体温があり飲み食いし本物の赤ん坊のように振る舞う。主にアメリカ北西部に住み、子供を亡くしたばかりの中~上流階級の夫婦の家の玄関口に現れ、世話をさせる

SCP-1299 - Drowning Tub (溺死の浴槽)
オハイオ州で発見された浴槽。2つの蛇口のうち1つに触れると浴槽が水に満たされ、不可視の力が触れた人物を引きずり込み溺死させる。各月の26日目の夜までに誰も蛇口に触れないと、不可視の存在が浴槽を離れ周辺の人物をさらい溺死させる。それを阻止すると、以前にこの浴槽によって溺死された人物の人格が、溺死しかけた人物に上書きされる

SCP-1300 - Liquid Surgeon (液体外科医)
古い歯医者の椅子。人間が腰掛けると、椅子の下の液圧式カラム(高さを調節する装置)から4本の機械の腕が現れ、麻酔で拘束し、体内の異物(腫瘍、義歯、ペースメーカー等まちまち)を分解する未知の液体を注入する。癌や外傷には有用だが完全に除去は出来ず、またベータ状態と称される手術ミスによりしばしば死に至る

SCP-1301 - The Singing Violin (歌うバイオリン)
虹色のバイオリンと弓。バイオリンを揺さぶるか人間の声に曝すと1~13分の間活性化し、その間に弾かれた音を聴いた人物は発声能力を失い、筆記した文字は全て演奏記譜になってしまう。弓を持った人物には効果は無く、それを用いバイオリンを弾くと泣き声や笑い声を奏でる

SCP-1302 - Loss Chaser(損に損を重ねる)
ブラックジャックのマシン。クレジットをマイナスにして払い戻しを受けると、21日以内に同額の資産を失う。さらに金額に応じて21日間、精神を病む

SCP-1303 - Hunting Cavern(狩り穴)
洞窟。聴覚の消える範囲と視覚の消える範囲があり、平衡感覚を失い混乱するうちに不可視の何者かに襲われる

※被害者のイニシャルが一致せず、ミーム的な効果もある模様

SCP-1304 - Metafictional Rebirth Ritual (メタフィクション的転生儀式)
フィクションの登場人物を現実に転生させる殺人儀式。大手出版社から本の形で出版された物語の中でその儀式が行われると、発売日から一週間以内に、儀式で殺されたキャラクターと可能な限り同じ人生を歩む人物が誕生する。物語中の出来事と矛盾する結果を出させようとする試みは確実に失敗するが、儀式で殺害された日時を過ぎれば介入は可能となる。儀式には複雑な手順が必要にも関わらず、確認出来ている限り76人が誕生している

SCP-1305 - Cat Lure (擬餌猫)
卵型の胴体と6本の脚を持つ生物。2mの身体を縮めて戸棚やクローゼットに隠れ、猫にそっくりな舌を伸ばして獲物を待ち捕食する。舌は主に猫に擬態するが人間の子供等にも化ける

SCP-1306 - Universal Bird Food (万能鳥餌)
鳥の餌のレシピ。餌を作り設置すると1時間につきおよそ2羽の鳥が現れ餌を食べる。ただし鳥は現れる直前まで存在せず、摂食後には消失する。鳥の収容には機器の故障等で必ず失敗し、翼が無いのに飛行したり死亡していたりと、しばしば常識を外れた鳥も現れる

SCP-1307 - The Person Sharpener (人間削り)
電動鉛筆削り。鉛筆かシャーペンを差し込むと手が固定され離せなくなり、削り口が拡大して人間を引きずり込み四肢を寸断する

SCP-1308 - Hungarian Floater (ハンガリアン・フローター)
人間の皮膚に良く似た生物。自身を折りたたんで人間の声を模倣しておびき寄せ、未知の力で飛行し人体に貼り付くと、体組織を分解して吸収する

SCP-1309 - Time-Locked Town (時の閉じた町)
サウスダコタ州の2,300人が暮らす町。1920年2月5日から1928年8月19日を延々と繰り返している。外部からの来訪者は内部にいる間は消失し、町を離れると再出現する。町人は外に出ると瞬時に反対側から現れ、長旅から帰ったと語る。町民は温厚で危険性も無いが、日付や時間軸のズレを一切認識出来ず矛盾も感じない

SCP-1310 - Examination Room 10 (10番診察室)
オハイオ州のある廃病院の10番診察室。ドアを平均5分43秒だけ閉じると、内部に18歳以下の子供か、その保護者か、医師あるいは看護士が現れる。彼らは正確な知識を有するが偽造された物で、彼らの情報は全く存在しない。担当博士は平行宇宙から人間が送り込まれていると主張した。だが実験によりその研究助手が現れ、診察室に入れられた人物の情報が抹消されるのが本当の能力だと指摘。思い込みによる実験で多くの犠牲者を作り出した博士は研究員に格下げとなった

SCP-1311 - Sudden Body Integrity Failure(急性身体完全性障害)
急性で身体の一部が自身のものでは無いと思い込む病気。罹患者は存在しない患部があると信じ身体部位を切除し、しばしば死に至る。切除後は大きく安堵する。常に4人のグループ内で発生し、4人には些細な共通点が見つかる

SCP-1312 - Site 41 (サイト41)
建設中に破棄された財団のサイト(研究施設)。工事中に未知の力によりサイト全体が北に3km移動し、内部にいた人物は全て行方不明となった。サイト内には影のような生物が棲みつき、内部に入れられた異物を収容し調査する。影はかつての財団職員で、知性を失いながらもSCPの研究を続けていると思われる

SCP-1313 - Solve for Bear (熊について解け)
解が1頭の雌の熊になる方程式。解くか、解かれるのに十分な時間計算されると、周囲に激怒したハイイログマが現れる。二乗すると2匹の熊が現れたりと、方程式としても利用できる

SCP-1314 - Memetic Universe (ミーム宇宙)
シミュレーションされた宇宙の物理的性質を表現した数個の数学方程式(A)と、16進数の文字列(B)。Aの方程式を見た人物は推論力が一定値まで上昇し、Bの文字列を探す欲求に囚われる。方程式から8時間以上離すと欲求は消えるが推論力は残る。Bの文字列を見た後にAの方程式を見ると、それを用いてBの文字列の解読を始め、Aの方程式の表す宇宙のシミュレーションに没頭し、やがて脳の全ての領域を計算に費やして行き、生存能力を失い死亡する。Aの方程式だけをDクラス職員に見せて推論力を向上させることが承認された

SCP-1315 - The Hardest Game (この世で一番難しいゲーム)
NES(北米版ファミコン)のカセット。ゲームを開始した人物に現実で様々な脅威が襲いかかる。徐々に難易度は上がって行き、最高でレベル33までしかクリアされていない。説明書には「楽しい時間は永遠に終わらない」と書かれており、そもそも終わりがあるのかも不明

SCP-1316 - Lucy the Kitten Feline Espionage Device (子猫のルーシー猫っ被りのスパイ装置)
ルーシーと呼ばれる不老不死の子猫。毎日9時20分37秒に5分間だけ意味不明のラジオ放送を行う。保護から4年後に財団施設がゲリラに襲われ、このラジオ放送が暗号で情報を流していたと判明。鎮圧され救援も得られないと悟ると放送を辞め、以降はただの死なない子猫として監視下に置かれている

SCP-1317 - Factory Makeup (ファクトリーの化粧品)
「ザ・ファクトリー」と書かれた1942年製の化粧品。皮膚に塗ると体組織と融合し、続けると皮膚がこの化粧品にと置換される。傷や染みが消えるが、塗布を辞めると徐々に融合が解かれていき、やがて崩壊する

SCP-1318 - Consultant Rats (ねずみ先生)
ドブネズミのLong-Evansラット種のおよそ0.00001%の個体に自然発生する現象。3m以内で累計20~80時間過ごした人物は「このネズミは知的存在でしかも自分の働く分野の専門家であり、素晴らしいアイデアを与えてくれるから保護し秘匿しなければならない」という妄想に囚われる。また影響を受けた人物からネズミを紹介された人物も即座に同様の妄想を発症する

SCP-1319 - The Split-Up (けんかわかれ)
突如として上半身と下半身が分離した研究助手の男性。独立して行動し、下半身は目も耳も脳も存在しないが意思疎通が出来、どちらも栄養摂取を必要としない。互いを敵視しており出くわすと即座に暴力に発展する。分離した理由はともに喧嘩別れだと語る

SCP-1320 - Refractive Explorers(屈折探検隊)
森に生息する人型生物。あらゆる光を屈折させ姿が見えにくい。身体は極めて薄く鋭利で、新しい物を発見すると切り刻んで観察する

SCP-1321 - Cathar Journal (カタリスト日記)
1321年に火刑に処されたカタリ派のギョーム・ベリバステの日誌。触れるか読むかした者は下部に名前が追加され、幸福と安心を感じ、幻覚を見る。幻覚は親しい人が馴染み深い場所に入ろうとして拒絶される詳細なイメージを稀に伴う。被験者はその後、日誌にもう一度触れようと試みるが、暴力的な傾向を持つ者もなぜか暴力に訴えることは無く、数日でその欲求も消える。記載された最後の人物の死とともに日誌は崩壊した

SCP-1322 - Glory Hole (死滅の穴)
平行宇宙とつながるワームホール。向こう側の人々と交流していたが、些細な行き違いから彼らの恨みを買い、ワームホールを通してビームやウィルスで攻撃をされ続けている

SCP-1323 - A County Fair(カウンティフェア)
イギリス某所から入れる異空間。ハロウィンの時季に開放され、様々な屋台や企画が出店されている。SCP-2523 - 小鬼の市と同時期に開放されるため関わりがあると考えられている

SCP-1324 - A Printer's Purpose (プリンターの目的)
プリンター複合機。コピー、スキャン、プリント機能を使うと、写っている物の名前や生息数、生態や周囲の環境の入力を求められ、入力するとその情報をもとに最も生存力のある姿への進化をプレゼンする。生物だけではなく椅子等の物品や架空の説明でも可

SCP-1325 - Easter Frog (イースター・フロッグ)
イエアメガエルに似た生物。パームサンデー(3月21日以降の最初の満月の前の週の始まりの日)に卵が成長し始め、復活祭の日に産まれる。卵はイースターチョコに酷似した味・外見の殻に覆われ、間違って食べられそうな所(本物のお菓子の中等)に産み付けられ、胃の中で孵化し、宿主の食べた食物を餌として成長する。やがて毒素を分泌して宿主に嘔吐を促し、口から外へと出る

SCP-1326 - The Lexicon (語彙目録)
数字の入ったダイアルと、アームやレンズの付いた革装丁の本とその鍵。古今東西の百科事典で、付属の鍵でのみ開けられる。ダイアルで索引番号を選び、番号によって内容も変わる。1m以内に他の本や文書を置くと、アームが伸びてレンズで約5秒間スキャンし事典を更新する。30日間スキャンさせないと内部から蜘蛛型の生物を放ち、付近の文書やコンピュータを回収する。回収された全ての文書は白紙となりコンピュータは初期化される

SCP-1327 - Intelligence Switcher(知能交換検査)
IQ検査キット。使用すると回答者と出題者の知能が入れ替わる

SCP-1328 - 51st State of Mind (脳内の第51州)
現在のテネシー州東部に18世紀に存在した「フランクリン国」と呼ばれた地域に現れる現象。時折、地図や書籍等にフランクリン国が現れる。それを読んだ者は自身をフランクリン国の住民と思い込んで移動を試み、距離に関わらず2~3時間で到着する。他国から来た「住民」に会うと、それぞれがフランクリン国を母国の領土と主張し争いを始める

SCP-1329 - The Aquarium (水族館)
ロシアの廃棄された水族館。内部には数百体の老若男女の亡霊のようなものが現れ、また水生生物の標本が現れる等の奇怪な現象が多発する

SCP-1330 - Universal Dumping Grounds (宇宙ゴミ捨て場)
ある埋立地。廃棄物の約65%が多次元からもたらされたと推測されている。無価値な物だけが影響を受けると思われ、実験のためにゴミを廃棄し観察しても全く影響を受けない

SCP-1331 - Mouth Soap (口用せっけん)
「ザ・ファクトリー」と刻まれた石鹸。人間の口腔内に触れさせると、罵言が「ピー」という合成音に修正される。10秒間の接触でおよそ1時間効果が持続する。累計1時間を超えると効果は永続し、3時間を超えると全ての発声が修正される

SCP-1332 - Involuntary Shapeshifting (強制変身)
人工的に造られたと思われる病原体。培養状態では金属質のペースト状で、感染すると骨組織と筋肉組織が培養状態に良く似たペースト状の肉塊へと変換される。組織はその後も元の機能を保つが、やがて自重に耐えきれず崩壊するか、自律神経が停止し死に至る

SCP-1333 - The Phantom App (亡霊アプリ)
携帯アプリ。様々なアプリに偽装し、起動後しばらく経つと未知のアドレスから奇妙なメールを送り付けたり、所有者が行ったことのない場所での自撮り写真や、拷問や殺害されている写真を生成する

SCP-1334 - Numerology Ghost's Apartment (数秘術師のアパート)
中国の某所にある6階建てのアパート。かつて6階に住んでいた故人そっくりの人型実体が一人で住んでいる。他の住人や地主・管理人らは消息不明。屋内の物品を外に出すと風化して消失し、内部に再出現する。人型実体は数字に強いこだわりを持ち、理解の無い人物は相手にしない

SCP-1335 - Fortune Cookie Neighbor (フォーチュンクッキーの隣人)
1個のフォーチュンクッキー。1時間あたりおよそ100mlの水を排出する。中に紙片が入っており、取り出すと「水漏れを止めてくれ」との隣人からの訴えが書かれていた。その後、クッキーからは犬の鳴き声や大音量の音楽が流れ、そのたびに隣人からの苦情の手紙が現れた。「家主に電話する」との手紙を最後に全ての異常が停止した

SCP-1336 - 5,000 Dots (5000個の点)
約5000個の点が描かれたカード。点は絶えず表面を動き回り、時折なんらかの有機化合物の構造式を作り出す。式には未知の物も多く含まれ、稀に絵や文章も現れる。実験により意思の疎通はほぼ出来ないが、周辺の状況は把握しているとわかった

SCP-1337 - The Hitchhiker (幽霊ヒッチハイカー)
インディアナ州のある道路に現れる、猟奇殺人の犠牲者だった女性の幽霊。毎月19日に現れ車をヒッチハイクし、生家に向かわせ消滅する。遺品のセーターが残されそれに触れた者は、付近に住む彼女の両親に届けなければいけないという欲求に駆られる。親族を雇いエージェントとして対処させていたが、ある博士が独断でエージェントを殺害し生家を破壊したところ、女性は怨霊となり周囲の一人乗りの車を襲い、自分と同じように殺害するようになり、博士も殺された

SCP-1338 - Child of Trees (木々の子)
ブルーリッジ山脈に住む不老不死とみられる男性。子供の外見で、周囲の植物を用い驚異的な回復力を持つ薬草を作れる。だが効果は彼の近くでしか発揮されず、また彼を別の場所に移送しようとしたところ、急速に体調が悪化した

SCP-1339 - Justified Badge(正当化バッジ)
警察バッジ。装着している間に見たこと、行ったことの全てを正当な行為と確信して疑わない。外すと罪悪感と抑うつ感に襲われ、しばしば自殺する。遺書には自身が関与していないが、実在する未解決事件への自白が記される

SCP-1340 - The Fraternal Order of Cave Mantas (洞窟マンタの友愛組合)
メキシコの水中洞窟に棲息するマンタ。電気信号を送受信でき、AM放送を通じて学んだスペイン語で仲間と会話する。財団の収容したコロニーでは118匹によって選択制議会が作られ、公開討論会で方針が決められている

SCP-1341 - "JUNGLE IN A JAR" ("瓶の中のジャングル")
「瓶の中のジャングル」と書かれたメイソンジャー(ねじ蓋付きのガラス瓶)。屋内で開けると毎分10kgの土壌が噴出する。床面を最低10mm埋め尽くすと異常な植物が繁殖し、果実からは類人猿やチンパンジーと似た行動を取る生物が産まれ、個体数が20~30になると部屋外へと領域は拡大する

SCP-1342 - To the Makers of Music (偉大なる音楽家のあなた方へ)
太平洋に墜落した無人宇宙探査機ボイジャー1号のレプリカ。ボイジャーが西暦4万年頃に接近する恒星グリーゼ445の住民によって造られたと推測される。乗せられていたレコードにはグリーゼ星人からのメッセージが書かれており、地球への感謝と、未来の地球に住むある者達によりグリーゼ445が滅亡の危機に瀕していること、全ての音楽家への賞賛が記されていた

SCP-1343 - Pile Up (魂憑き事故)
カリフォルニア州のある山腹に埋められていたコンクリート容器。内部には大破したフォード車と男女の遺体があり、側面にはルーン文字が刻まれている。隣接するトンネル内に毎年4月7日午前2時45分頃に炎上するフォード車が現れ大事故を引き起こす。トンネル内の玉突き事故で行方不明となったフォード車とその運転手の記録が見つかり、トンネル建造に反対する環境団体によって埋められたと推測される

SCP-1344 - Eye-Catching Goggles(アイキャッチゴーグル)
ゴーグル。装着すると眼球を痛みなくくり抜く。その後(装着している間)50%以上視力が回復し、人間や哺乳類の頭上に球体が見えるようになる。球体は様々な種類があるが意味は不明

SCP-1345 - Propaganda Machine (プロパガンダ装置)
遺棄されたアメリカ陸軍基地にある装置。指定した位置にマイクロ波を送り、浴びた人物の思考を操る。実験としてフィラデルフィアのレンタルポストに葉書を投函させようとしたが、フィラデルフィア計画(著名な都市伝説)の陰謀論者が生まれてしまい、研究は破棄された

※SCP-595ではフィラデルフィア計画は実在のものとされているが、こういった矛盾はSCPではよくあること

SCP-1346 - Phobia Induction Corridor (恐怖症誘導通路)
ある研究施設の地下二階の通路。全長130mで、50m以上進むと不安や恐怖を感じ、90~100mまで進むか10分以上滞在すると恐怖感に圧倒され全速力で逃げ出す。通路から出れば症状は消えるが、長期的なPTSDを発症する者もいる。犬猫や鼠も人間と同様の反応を示すが、魚類や爬虫類等は反応しない

SCP-1347 - Box Full of Questions (質問でいっぱいの箱)
質問箱。質問を書いた紙を入れると、回答を書いた紙が出てくる。難解な質問や答えを持ち合わせていない質問の場合は現実を改変し、実験や情報収集をして回答を返す

SCP-1348 - Inner Sanctum (至聖所)
シリアの洞窟内に造られた施設。奇怪な人型生物が儀式を行っており、それにより中央の部屋の隔壁が下がるのを防いでいる。隔壁が下がり切ると致死量の中性子線を放出し、さらに世界終焉を引き起こす。人型生物は収容後に間もなく死亡したため、ある条件を満たす人物に儀式を続行させている。担当博士は中央の部屋内の存在が世界終焉を引き起こすのではなく、この施設と儀式は世界終焉をもたらす者からその存在を守っていると推測。自ら部屋に入り、隔壁は動きを止めた

SCP-1349 - Stomach Bug (腹の虫)
ニジカタビロオサムシの亜種。噛まれた生物の体内に微小の胃として機能する生物を形成させる。やがて消化管を胃酸で満たして内臓破裂させるか、食物を吸収前に胃酸で溶かしてしまい、栄養失調で死亡させる

SCP-1350 - The Pixel (ピクセル)
浮遊する光点。体重が2488グラム以上の生物に直接観察されていると、脳へ移動し死亡させる。その際に光点の体積・速度・光度が正確に22.7%増大する(※これをデルタ事象と呼ぶ)。一定の数値に達するまで日に日に体積等は減少して行くが、24.2日間デルタ事象が起こらないと、最低3回のデルタ事象を起こすまで直接観察されていなくても標的を襲う

SCP-1351 - Moebius Cave (メビウスの洞窟)
ケンタッキー州マンモス・ケーブ国立公園のある洞窟。空間異常が発生しており、内部はメビウスの輪のようにねじれている。稀に過去や未来から迷い込んだ財団の探検隊が現れる

SCP-1352 - Sentient Whirlwind (自我あるつむじ風)
意志を持った塵旋風。人間に好意的でペットのようになつく

SCP-1353 - Comforting Centipedes (癒し系ムカデ)
フェルト人形のようなムカデ。睡眠中の人間の体内に潜り込む。宿主がなんらかの郷愁を感じると無作為に動き回り大きな不快感を与える。やがて宿主は感情を失うことで適応する

SCP-1354 - Fancy-Talking Soup (洒落たお喋りスープ)
意志を持つ11杯のスープ。処置をしなくても腐敗せず摂氏37℃を保ち、一部を除去しても再生する。文字の形をしたパスタを浮かべ会話が可能。聴取の結果、オレゴン州で行方不明になった数十人の人物と一致することが判明。彼らはいずれも30~35歳の片親世帯の父か母で、子供も行方不明となっている

SCP-1355 - House of Harmonious Boxes (合唱する箱たちのお家)
改装中の小学校。書庫のダンボール箱に擬態した生物が美しい声で歌い、それを聴いた者は消失し、オフィスに再出現する。彼らは喉頭を失っているが意に介せず、また歌を聴きたいと望む

SCP-1356 - Rubber Ducky (ゴムのアヒル)
ゴムのアヒルのおもちゃ。人間が持ち水に入ると身体の周囲約152.4×81.3×45.7cmの水を消失させる。移動すると消失範囲も合わせて動くが水位や水量に変化は無い

SCP-1357 - The Children's Park (子供のための遊園地)
ポーランドのある遊園地。周辺に住む3人家族に無料チケットを送り招待する。園内には子供の好みに応じたマスコットがあふれる。財団エージェントが妻子を連れて入園し、マスコットにインタビューを試みたため退去させられ、残された娘は姿を消し、後に同じ声を持つマスコットが現れた

SCP-1358 - Northern Lights (北極光)
カナダのある地域。日没後に発光する人型の輪郭が多数現れる。侵入した人間を捕らえ、最も手近な樹木の頂点に据え付ける。日光や光を浴びると消失する

SCP-1359 - Indulgence in Flesh (肉への衝動)
満身創痍の北欧系の女性。視認するかその外見を正確に描写された者は、彼女の身体の一部を取り除き、摂食したいという強い衝動に駆られる。盲検でも100%の確率で被験者は彼女の身体の一部(髪や血液等)の含まれた物を選ぶ。調査によるとある時期を境にこの現象は起こり始め、また彼女を写した写真さえも食べられていると判明した

SCP-1360 - PSHUD #31 (シュード31号)
「31」のシリアルナンバーが付いたアンドロイド。身体は未知のアラミド繊維で構成され自ら修繕する。筆談でアンダーソンという人物の下への帰還を求め何度も脱走を試みていたが、ある時アンダーソンから帰還拒否の連絡が届き、活動停止した

SCP-1361 - Animal By-Product (工業製生物)
様々な生物の組織が含まれたミンチ肉。知性は無いが自律移動し、接触した生物を取り込み融合する。質量が107kgを超えると良い香りを放出し、食べた生物を内側から呑み込み、自身と同じ肉塊へと作り変える

SCP-1362 - The Cartographers' Guild (地勢調査団)
グリーンランドのある区画。黒ずくめで上半身を黒煙に覆われた6体の人型生物が地勢調査をしている。24時間ごとに狼煙を上げ調査結果を報告していたが、終了を告げても誰も現れなかった。現在は狼煙をやめ、財団職員や車両が近づくと移送を求めて寄って来る

SCP-1363 - Possessed Virus (人格保有ウィルス)
人間の皮膚に感染するウィルス。ウィルスは研究者と思われる2人の人格を有しており、感染者に筆記で質問すると皮膚を変形させ応答する。感染から5ヶ月で治癒する

SCP-1364 - Ultra-Vulnerable Mammal (超虚弱哺乳類)
アリクイに似た哺乳類。異常なほど虚弱で普通なら無視できるような弱い刺激にさえ長時間さらされると被害を受け、しかも指数関数的に被害は拡大する。食事を必要とせず、被害はじっとしていると徐々に回復する

SCP-1365 - Bike Justice (バイク・ジャスティス)
「バイク・ジャスティス」と書かれたステッカーの貼られた自転車。20m以上漕ぐと自転車に運転を制御され、10分経過するか500m走行後に事故または転倒を引き起こし、9割の被験者を死亡させ、残りの1割に永久的な障害を与える。その後付近の駐輪場に移動し、ミーム的な特性は無いが防犯装置やロックも無いため、自転車泥棒に盗まれやすい。ある時「自転車泥棒に報復を」という内容のステッカーが被害者に貼り付けられた

SCP-1366 - The Rumor Mill(噂の製材所)
150年前に放棄された製材所。不定期に活性化し、ニュース記事の書かれた丸太を切断する。ニュースは地元新聞に載り、高確率で同様の事件が発生する

SCP-1367 - Party Balloon (パーティー風船)
赤い風船。480m以内のなごやかな雰囲気の6人以上の集団に接近し、パーティー中の音声のような幻聴を与える。雰囲気がなごやかでは無くなるとその場を離れるが、変わらずにいると徐々に集団を熱狂させ、2時間後には狂騒的な宴となる

SCP-1368 - Aegides(エイジス)
寄生生物。人間の皮膚と同じ構成で、人間を包み込み寄生する。埃や垢を食し、火に弱い

SCP-1369 - Feelers(触手)
4つの頭と4本の腕を持ち、足の代わりに触手の生えた生物。うめき声で人間をおびき寄せ、胸部の空洞に頭を入れさせ、腕や触手を突き刺し血液を入れ替える。その後、嘔吐物からコブが生まれ、成長して同様の生物となる。頭部の外見や知能は頭を差し入れた人間と同じになる

SCP-1370 - Pesterbot (困らせルボット)
電圧計の顔や様々な雑貨で構成された身体を持つロボット。自分以外の全ての生物に敵対的で、優れた言語能力を持ち、胸のスピーカーから大時代的な名乗りを上げながら殺害を試みる……が、極めて非力かつ知能も低く殺傷能力は皆無。財団には学習能力を悪用されて無様なあだ名を付けられたり、実験でからかわれる。レベル2以上の職員は後片付けさえするなら誰でも自由に持ち出せる

SCP-1371 - Curiously Buoyant Amphibian (世にも奇妙な空飛ぶ両生類)
ウーパールーパー。空中を浮遊出来る。浮遊中に刺激を受けると過剰に反応して急上昇し、成層圏に達した例も

SCP-1372 - The Utter West (西端)
ある海域。東から西へ向かい通行しようとした船の、最も東にいる人物には世界の端が見える。さらに接近すると強烈な好奇心に駆られあらゆる手段を用いて端へ向かおうとする。海域を横切った船は消滅する。時折、海域から行方不明になっていた船が現れる。海域に近い島に住む古老は、現れた船は世界の端の先から持ち帰った病気をもたらし、それは言語を介して感染する。財団が収容に失敗すれば最新鋭の船や飛行機が感染し、しかも英語を操るため封じ込めは極めて困難になるだろうと語った

SCP-1373 - Laser Shark Fetuses (レーザーサメの胎児)
一つ目のドタブカの新生児の死体。背ビレを動かすと目からレーザー光線を発射する。母サメには「ワンダーテインメント博士所有」と読める刺青が彫られていた

SCP-1374 - Preparation (準備)
財団サイトのような異常なオブジェクトを扱う建物に現れるメッセージ。オブジェクトに関する警句が含まれ、ある時に大規模な収容違反が発生し、準備を怠ったことを非難するメッセージが現れた

SCP-1375 - Extraterrestrial Tube Station (遠い星の地下鉄ステーション)
ロンドンのある閉鎖された地下鉄駅のドア。未知の衛星に建つ駅の複製につながっている。複製された駅は左右反転しており、標識や周囲で発見された物品に書かれた文字もほとんどが反転している

SCP-1376 - Documentary Camcorder (ドキュメンタリー・ビデオカメラ)
三洋電機製のビデオカメラ。録画すると映像にドキュメンタリー風の奇怪なナレーションが追加される

SCP-1377 - Automaton Parliament (自動人形の国会議員)
世界各地の立法府にオートマトン(自動人形)が現れ演説を試みる現象。人形は有機体で造られており、意味のある言語は発せず、出現から12~18時間で活動停止する

SCP-1378 - A Trip to the Mall (モールへお出掛け)
ある焼失したショッピングモールの周辺で起こる現象。トカゲ型の生物の幻覚が見え、体温の上昇を感じ、母娘と思われる2人の会話が聴こえる。ある博士が娘との会話に成功し、母娘が何者かに追われていることが判明した後、現象は消滅した

SCP-1379 - Stab Your Inner Child (子供心を刺し殺せ)
ピエロと2人の子供が描かれた油絵。この絵を蔑んだ人物の好奇心やユーモア精神等の子供心を剥奪する。特に12歳以下の人物には劇的に作用し、生存に関係しない行為にはほとんど関心を抱かなくなる

SCP-1380 - Room #16 (16号室)
テネシー州のドレスデン小学校の理科室。室内の電源を切っている間、内部はバハ・カリフォルニア半島の某所に転移している。その間に理科室に入った有機物は消滅する。ドレスデン小学校の周囲では他にも2つのSCPが発見されており、関連が疑われる

SCP-1381 - Cats' Cabinet (猫の戸棚)
空の飾り棚。半径15km圏内のネコ科の動物を引き寄せる。猫は辛そうな様子で棚を掘ろうとし、ヒョウはうれしそうに身体を棚になすりつけ、どちらも数分後に右の扉に吸い込まれる。大きなネコ科の動物が入ると10~20時間以内に2種類のネコ型存在が現れ、周囲の人間を襲う。財団は実験で10匹のネコしか入れていないにも関わらず百匹以上が現れたため、増殖させるかもしくは収容までに百匹以上を吸い込んだと考えられる

SCP-1382 - Save Our Souls (我らが魂を救いたまえ)
ミシガン湖に浮かぶ赤い灯浮標。曇りの日か夜間にモールス信号でSOSを発信し、接近した人物を湖底に沈んでいる1972年に墜落した航空機の中に取り込む。観測により航空機の内部では事故の犠牲者が墜落の様子を追体験しており、また墜落の原因は乗客達が共食いを始める異常な現象により引き起こされたと判明した

SCP-1383 - Partially-Functioning Pataphorical Torment Chamber (部分的な形而超学的苦痛室)
カリフォルニア州のあるモーテルの一室。室内に入った人物のことを思い浮かべた人々は、常に今もその人物が室内にいるままだと思い込む。また立ち入った人物は内部に奇怪な球体が浮かび数百人の人物がいたと話すが全く不審を抱いていなかったり、周囲では無傷にも関わらず殺害されたと主張する人物が現れたりと、奇妙な事件が相次いでいる
※記事はあちこち黒塗りされたり、その中に独白が隠されていたりと難解で正直全く理解出来ていない

SCP-1384 - Taker of Turns (順番で動く者)
スコットランドのある教会の地下に住む存在。床はチェス盤のようになっており、その存在は「13日間誰とも会わないと1マス前に進む」「硬貨を与えられると右に1マス動く」等の一定のルールに従い移動し、地上への脱出を狙っている。紳士的だが姿形を自在に変えたりと現実改変をする能力を持っており、また脱出後の目的が不明のため収容を試みられている

SCP-1385 - The Mistake Ring (錯誤の指輪)
コンクリートで造られた指輪。装着した人物の足元にマリアアザミが出現し足裏に刺さる。さらに毛髪が網目状に急成長し自在に動かせるようになり、アカザエビ科及びウミザリガニ科の生物が殺到する。作成したと思われる人物が失敗に怒る日記が発見された

SCP-1386 - Sentient Ice Cream Van (知性あるアイスクリームワゴン)
古びたアイス販売車。注文に応じて様々なアイスを売ってくれるが、時折異常な物品を出したり、代金が足りないと襲う

SCP-1387 - Giant Seagull Airlines (大カモメ航空)
体長20mの巨大なカモメ。体内は旅客機の客室に酷似しており、3~5ヶ月に1度周囲の空港に降り立つと、自身を旅客機に見せかける幻覚で乗客をおびき寄せ、連れ去る

SCP-1388 - One Size Fits All Superoos® (みんなにピッタリスーパーパンツ®)
未知のスーパーヒーローが描かれたブリーフ。伸縮自在で誰でも装着でき、視認すると童心に帰り履きたくなり、履くと自身をスーパーヒーローと誤認し、空を飛ぼうとしたり走行中の列車を受け止めようとして死に至る

SCP-1389 - A Saint (ある聖者)
マグダラのマリアを描いたと思われるイコン(聖画像)。体温を持ち、X線検査によって絵画の薄さにまで縮められた骨格が発見された。視線を動かすことが出来るため、全身麻痺の人物との意思疎通を図る装置を用い会話が試みられた

SCP-1390 - A Dead Language (死語)
ある文明が使っていた失われた言語。この言語を知覚した人物の60%は関心を持ち研究に勤しみ、やがて文法の誤りにこだわり始め、最終的にはこの言語以外の全ての言語を誤りだと思い込む

SCP-1391 - Field of Stone (石像の野原)
カナダのある野原。かつてここを訪れた人物が死亡すると、底部にその人物の名前と没年月日が刻まれた、絶叫する顔を模した石像が現れる

SCP-1392 - Functioning Scarificator(機能的な乱切機)
乱切機(中世で瀉血に使用された器具)。ヒポクラテス医学理論で瀉血により治せる病気を実際に治癒できる

SCP-1393 - Somebody Else's Mess (誰かのゴミ捨て場)
直径1.8メートルの球状のポータル。高熱の廃棄物を排出し続ける。活動開始前に謎の人物が現れ、博士が聴取を試みると、ゴミ処理業者の名刺を渡されたという

SCP-1394 - Doctor's Syringe (夢の注射器)
17世紀に作られた注射器。生理食塩水を生成し続け、これを病気や体調不良の患者に注射すると、睡眠時に夢遊病を起こし歩き回る。患者は夢の中で医療行為を行い、目覚めると表面上は回復するが、実際の症状を認識出来なくなる

SCP-1395 - Cave Apparition (洞窟の幻影)
ギリシャにある洞窟。300m進むと人型の幻影が現れる。彼は古代ギリシャの商人で、呪いにより洞窟に縛られていると語る。会話後、幻影に関する記憶や記録は失われるが、映像記録は消失しない。幻影は協力的だったが、ある日を境に拒絶されるようになった

SCP-1396 - Jovian Kill-Sats (木星攻撃衛星)
木星の周囲に浮かぶ5機の人工衛星。発見後18ヶ月にわたり木星を爆撃し、何らかの実体への衝突を確認。何者かに撃ち返され4機が撃墜された。財団の探査機が交信を試みると衛星のAIは迎えの使者と勘違いしたが、誤解を悟り沈黙した

SCP-1397 - A Failed Work of Art(ある失敗作)
チェコスロバキアの旅行ガイド。5m以内で眠るか意識を失うと、本に記載された場所にいる夢を見る。被験者はその夢がどんなに荒唐無稽な内容でも、現実の出来事だと覚醒後も確信し続ける。8%は眠ったまま死に至る

SCP-1398 - Hateful Dead(ヘイトフル・デッド)
ロックバンド「グレイトフル・デッド」のレコードの複製。歌詞が陰鬱な内容に改変されているが、被験者によって知覚できる範囲はまちまち。一部の曲は死への不安を増大させたりと異常効果を持つ

SCP-1399 - Another Way of Hearin (別な聞き方)
「別な聞き方」というタイトルの15ページの児童書。読み終えた人物の聴覚だけを並行世界に接続させる。本の最終ページの画像が不定期に変化し、それに応じて並行世界も変化する。画像は現実の世界的な事件を暗示しており、その事件が最悪の結末に至り世界崩壊を引き起こした並行世界と思われる

SCP-1400 - Sirens (サイレン)
ガスマスクだけを装着した全裸の男性。絶えずくぐもった声で喋りながら、自身と似た体型の男性を標的とし20m以内で追跡する。標的にされた人物は当然ながら不快と警戒を感じるが決してこのSCPには触れられず、断固として素顔を見たくないという思いに囚われる。逆にSCPの声を聞いた周囲の人物はガスマスクを外したいという衝動に駆られ、標的の男性に暴力的な手段でマスクを外すよう訴えかけ、結果的に死に至らしめる。死亡せずマスクの剥奪に成功すると、SCPは液体へと融解し、代わって標的だった男性がマスクを被り新たなSCPとなる。同様の存在と思われる覆面だけをした全裸の異常な人物が他に5体確認されている


SCP-1001~1200   SCP-1401~1600