SCP-1801~2000

SCP-1801 - Sharing Sickness (共有病)
感染症。感染状況に応じて3種の症状を現す。例えばある感染者からは感染部位が消失し、別の感染者に消失量と同量の人間型の腫瘍が現れる

SCP-1802 - "Skip" ("スキップ")
ガラクタで造られた人形。知性を持ちガラクタを集めて回る。ある男の指示を受け活動しており「スキップ」と名付けられたと語る

SCP-1803 - The Collage (コラージュ)
ドイツで発見された住居。新聞や雑誌、写真や書類等から作られたコラージュで覆われている。コラージュは時折入れ替わり、確認出来た限りでは周囲10km圏内で12ヶ月以内に廃棄された物で、うち●%は機密文書で構成されている

SCP-1804 - Underwood #5(アンダーウッド5番)
アンダーウッドモデル5番のタイプライター。独自性のある文章をタイプすると時々異常な文章が現れ、読者に異常効果を与える。複製にも同様の効果があるため、このタイプライターの回収前には、これにより書かれた多くの書籍がSCP指定されていた

SCP-1805 - A Real Doll ("ホンモノ"のドール)
ラブドール。男性が使用すると成人女性に匹敵する知能と精神を獲得し、使用者の妻を名乗り自律行動する。使用者のいかなる命令にも従うが非常に独占欲が強く、引き離そうとしたり、使用者が好意を向けた相手を激しく憎悪し攻撃する。効果は使用者が死亡するまで続く

SCP-1806 - Shadow Sculpture (影の彫像)
人間の頭部をかたどった彫像。日光かそれと同等の光源に曝されている時、人間の影が彫像を、または彫像の影が人間を横切った時に、対象の人間に異常な症状を与える。症状は発症者の影に現れる異常から始まり徐々に進行し、やがて視覚、言語能力を奪われ、意思疎通すら不可能となる

SCP-1807 - Home Sweet Okapi (ホーム・スイート・オカピ)
オカピの死体。体内が異常空間に繋がっており、5秒以上、皮膚接触した者を吸収する。内部からはオカピが発見された街で行方不明になった住人達の会話が聞こえる。潜水服を着た謎の人型実体がアルカパ(オカピ)を引き渡すよう求める事件が起こった

SCP-1808 - Spongebob Watches (スポンジボブの時計)
拷問用に作成されたスポンジボブのキャラクターウォッチ。着用すると15分ごとに趾骨を6cmずつ成長させる。竜頭を回すと任意に成長させられ、逆に回すと元に戻るが痛みは残る。首周りに着用すると歯を伸ばせる

SCP-1809 - Microscopic Cellular Housing Enthusiasts (極小サイズの細胞住宅愛好家たち)
ある男性の細胞質に棲息する知性を持った微生物達。モールス信号で他の微生物と会話し、その内容は主に男性の細胞質の物件案内である

SCP-1810 - Mr. Pierrot (Mr. ピエロ)
身長3.8m、体重81.6kgの人型実体。ピエロと呼ばれることを好む。500m以内で遺棄された子供を察知し、かいがいしく世話を焼くが、知性は低く暴力的なため周囲に被害をもたらす

SCP-1811 - Shelf Life(本棚ライフ)
本棚。埃が積もるほど放置された2冊の隣り合った本を融合させる。内容はシャッフルされるが一貫した内容に置換され、2冊に分かれる。その2冊もシャッフル後に分裂し計4冊に増える。所有者はそうして繁殖させた本を書き写し小説家として成功していた

SCP-1812 - Extralunar Meme (第二の月)
高度約180kmで地球を周回する小惑星。実体は無く、写真や文献で示されることで感染するミーム現象と考えられる。この小惑星を認識した者は、その位置に小惑星が存在した場合の、地球の海面上昇の影響を受け、不可視の水を知覚し、溺死することもある

SCP-1813 - Schrödinger (シュレーディンガー)
マナティ。鳴き声が実際に発せられる前後4~5分にわたって聴こえ、範囲内にいる生物の実体の無い複製を数体作り上げる。複製はその生物のした行動や、これからする行動を模倣するが、長時間続けると大幅に逸脱して行く

SCP-1814 - Fossilized Flame (炎の化石)
炎のような形状の軽石と台座。周囲に酸素があると本物の炎のように活性化し延焼する。酸素が無くなると軽石の塵となるが、台座に接触させると再生する

SCP-1815 - A Mercurial Doppelganger(もう一つの水星)
実体のない星。水星と同様の軌道を逆周りし、他の星と衝突してもすり抜ける。時々運行を停止し、そのたびに水星に異常が起こり、この星の直径が増大する。現在は無力化した

※無力化された経緯の描かれるSCP-3965が未翻訳である

SCP-1816 - With Skill and Care (腕と世話がかかる)
盆栽。周囲にいる妊娠初期の女性の胎児に先天的異常を与える。通常なら流産するほどの重症でも無事に生まれ平均寿命を超える。所有者の妻は子供達の本当の父親を盆栽だと言い、腕と世話がかかると語った

SCP-1817 - It is a Mist Eerie (不気味な霧のミステリー)
フランスのある地域。常に濃霧が立ち込め、霧は表土や生体組織を剥ぎ取り、吸入すると体内から発火させる作用を持つ。内部には霧の影響を受けない知的生物が棲息し、地中から現れる敵対的な実体を監視・収容しており、この実体は自分達に任せるよう財団に求めた

SCP-1818 - Flying Rabbits (空飛ぶウサギ)
スコットランドのグラスゴー~ドイツのランゲンハーゲン間で、グリニッジ標準時13:31から13:36の間に離陸したある民間航空機の中で起こる異常現象。ウサギの死骸が現れ、一人の乗客が錯乱し、ウサギが蘇り乗客と戯れる。徐々に内容が逸脱して行き、ついには墜落事故に至り、機内からは「やり方を忘れた」というメモが発見された

SCP-1819 - Darkness is Only Skin Deep (たった皮一枚の闇)
4~13歳の子供に発症する病気。発症すると暗闇で火傷を負うようになる。また一つ目の化け物の存在を知覚するようになり、その化け物の説明を受けた子供にも症状が伝染する。大人には伝染しないが、幼少期に発症した者は14歳以上になっても症状は消えず、その後も子供には伝染力を維持する

SCP-1820 - The Lost Cabin (迷える小屋)
丸太小屋。所在地が特定出来ず、存在するはずの場所を目指してもたどり着けない。計測機器等を持たずに向かったり、機器を使用していても正確に位置を伝えなければたどり着ける。発見すると97%が中に入りたいという強烈な衝動に駆られ、24時間以内を内部で過ごす。出てくると内部の心地よさを語るが、スズメバチを始めとする様々な恐怖症に罹患しており、ほとんどが衰弱や脱水、栄養失調から死に至る

SCP-1821 - Light-Extinguishing Gulper (封閃ウナギ)
8mの巨大なウナギ。光を光源ごと捕食する。その5秒後に高速回転する車輪状の光を放出する。光にぶつかった固体は削り取られるが流体は透過する

SCP-1822 - The Quantification of Luck
※未翻訳

SCP-1823 - Rock in a Hard Place (岩挟み)
ノルウェー沖で発見され、世界各地をさまよう巨大な渦潮。付近を通る船を追尾して沈める。不定期に過去に沈めた船の残骸や死体を吐き出すが、どれも腐敗や劣化していない。唯一の生存者は内部は渓谷のようだったと語った

SCP-1824 - A Mother's Son (母の息子)
天使を描いたような落書き。アメリカ本土の人口密度が14000人/km2以上の都市部に出現し、効果範囲内の人物に経済状態を悲観させる精神作用を与える。範囲は徐々に拡大して行き、結果的に景気の停滞と都市の荒廃をもたらす。人口密度が7,000/km2未満の地域には効果を及ぼさない。
※かつてはある男性がこの絵を描くと、範囲内の人物の経済状態を好転させる効果があったが、男性が誤って殺害されると制御を失い、正反対の効果を発揮し出した

SCP-1825 - The Wrecking Pinball (レッキング・ピンボール)
ピンボール台。遊戯を始めると室内の全ての物体が腰から下で固定され、ピンボールの挙動に応じた不可視の動力が室内を移動し甚大な被害をもたらす。固定された物体は動力に当たると腰から上が分断される。ピンボールの得点に応じて動力の重量と密度は増大して行き、終了すると動力が消え解放される。遊戯者は影響を受けない

SCP-1826 - Victims of the Wild Hunt (ワイルドハントの犠牲者たち)
ウクライナのオレクサンドリーヤにある廃ビル。グレゴリオ暦3月に立ち入った雌の動物は角が生え消失する。その後、雄の動物が立ち入ると雌は姿を現して宣戦布告し、雄に武器を与えて戦わせる。どちらかが死亡するか雄が外へ逃げるまで続き、雄が死亡すると翌年に内部でホッキョクオオカミが産まれる

SCP-1827 - A Trap for Turkeys (七面鳥の罠)
並行宇宙に繋がるおよそ2mの空間。毎月、内部から卵型の金属物体が現れる。中には七面鳥にまつわる物品が収められ「七面鳥大王」と名乗る者からの同胞を招くメッセージがある。鳥小屋と七面鳥を入れるよう指示したメッセージが届いたため、財団が隠しカメラを付けた七面鳥を入れた所、転送先で天敵のアオサギに似た生物に捕食される様が映った。その後、七面鳥から元気に暮らしている旨のメッセージが届き、空間異常は徐々に縮小している

SCP-1828 - An Accurate Dollhouse (精密なドールハウス)
木製の箱。現在収容されている施設を12分の1スケールで精密に再現したドールハウスが入っている。毎時17分39秒ごとに更新され、その瞬間の生物も模型で再現される。断続的に不可視の奇妙な生物の模型が現れており、財団は警戒を強めている

SCP-1829 - Carnivorous Waterslide (肉食ウォータースライダー)
ウィスコンシン州アディソンの廃遊園地のウォータースライダー。内部に入った物を捕食する

SCP-1830 - The Guardian Projection (守護者の投影)
現在16歳のアジア人男性。ドイツ軍の歩兵と中国国民革命軍兵士のイメージが現れ彼を守ろうとするが、現実には全く何の影響も与えられない

SCP-1831 - I Feel Homesick For A Place I'm Not Even Sure Exists
※未翻訳

SCP-1832 - Faith Half-Healer (信仰半端療法士)
白人男性。額に手をかざすことで怪我や病気を治癒出来る。能力を使用する度に効果は減衰し、他者に感情的な苦痛を与えることで、苦痛の度合いに比例し治癒力が回復する。信仰療法士を装い、まるで神のように振る舞っていた

SCP-1833 - Class of '76 (76年度同窓生)
ある高校の1976年の年鑑。高校を卒業した人物が読むと、自身の高校の年鑑だと思う。読み進めると文章や写真がネガティブな内容になり、しばしば読者自身が被害に遭っている写真が現れる ※他の複数のSCPと密接に関わっている

SCP-1834 - Uriel Fishbones (ユリエル・フィッシュボーンズ)
ユリエル・フィッシュボーンズと名乗る男性。両眼が縫い付けられているが問題ない視力を持ち、カニのように眼柄を自在に伸ばせる。毎日19:30になると眼柄を使ったショーを45分間行う

SCP-1835 - Rupertian Zeppelins (ルペルティアの飛行船)
カナダ及びアメリカ北部に現れる飛行船。高度な技術で造られており無人で20~40分間飛行し、接近すると消滅する。ルペルティア連邦帝国という未知の国のビラをばらまく

SCP-1836 - Mother in the Ice (氷の中の母)
氷山。半径50km以内で海獣が狩猟されていると救出に現れる。船で近付いたり、海獣を傷つけると沈没させ、原始クジラの群れが内部に船員を引きずり込む。内部には氷漬けの女性の遺体があり、シャーマンと美容師だけが立ち入りを許され、祈祷と遺体の髪の手入れを行い不活性化させる

SCP-1837 - Acid Mop (酸モップ)
あらゆる固体を溶かす酸を分泌し続けるモップ。酸で溶かされた物に接触すると、自律行動し損害を修復させる

SCP-1838 - Bob (ボブ)
「レッド・ベア・ボブの食品トラック」と書かれた移動販売車。米国で行われるプロスポーツのイベントに現れ軽食を販売する。食べた者はここで販売された軽食以外を食べられなくなり、また自身で同様の軽食を作る能力を得る。販売車は試合終了の10~20分後に帰って行くが、累計3時間以上、販売を妨害すると社内から店員が無制限に現れ妨害者を殺傷する

SCP-1839 - Reproductive Methods of Bony Fish (硬骨魚類の生殖方法)
「硬骨魚類の生殖方法」というタイトルの教科書。読んだ者は自身を魚と思い込む。文章だけではなくデータ化された物ですら影響を受ける ※記事自体も深刻なミーム汚染を受けている

SCP-1840 - A Persistent Corpse(絶えざる死体)
身元不明の遺体。部位ごとに高温下で腐敗したり、低温下でミイラ化したりと状態が異なり、たびたび入れ替わる。逆に再生されることもあり、肺や発声器官が再生されれば発話もする。内容は生前の日常会話の再現が多い

SCP-1841 - So Much To See, So Much Unseen (見るものは沢山あるのに、あまりにも見えない)
「死ぬ前に行くべき1001の場所」というタイトルの本。1ページで1つの観光名所を紹介しており、96ページ目以降は読む人ごとに異なる内容に変わる。読了すると、ある場所とそこで行うべき指示が現れる。読者はそこへ向かおうとする悪夢を見て、目覚めると実際にそこへ行こうと試みる。試みが成功してもしなくても満足感を得る。背表紙には「たとえあなたの見ることができないものが沢山あったとしても、あなたが成し遂げたものだけで十分なのです」と書かれている

SCP-1842 - Dr. Wondertainment's Magic Microwave Set! (ワンダーテインメント博士の魔法の電子レンジセット!)
ワンダーテインメント博士製の電子レンジの玩具。セットの粘土をこねて食品を作り、電子レンジで温めると本物そっくりに出来上がる。精巧に作るほどより美味となり、電子レンジでは通常は調理出来ない物も作れるが、栄養価は一切無い

SCP-1843 - God of Lambs (羊たちの神)
金属で造られた多面体。半径2km以内の羊を操り、羊達はドイツ語で祈りを捧げながら若い雌の羊を生贄にし、内部に収める

SCP-1844 - Crater at 31.7███° N, 35.1███° E (北緯31.7███°東経35.1███°のクレーター)
北緯31.7███°東経35.1███°に位置するクレーター。内部は異常に高熱で、複数の宗教の祈りが捧げられていないと敵対的存在が現れる。紀元前から存在し、このクレーターの封印の儀式を阻害しないよう命じる為政者達の記録が残っている

SCP-1845 - Animal Kingdom (野生の王国)
人間と同等の知性を持つ動物達。彼らは研究所の一角に隔離され、王国のような独自の生態系を作っている

SCP-1846 - Maize Angel (とうもろこしの使者)
50歳程度と思われる男性。身体はとうもろこしの葉で覆われ、とうもろこしから作られた食品だけで生きられるが、他の食品を食べても栄養を得られない。彼と接触したとうもろこしは異常なほど生育する。粒子状ではない資材によって囲まれていると、天空から未知の力が降り注ぎ障害物を破壊する。コンクリートかガラスの場合は下降気流で吹き飛ばそうとする。障害物が無いと彼は0.5 m/sの力で上空に引き上げられる

SCP-1847 - The Rake(放蕩者)
ウィリアム・ウィットワードと名乗る人型実体。イングランド行きの航空機内に出現し、未婚女性を誘惑する。女性には異常に魅力的に見える異常効果によりベッドインし、行為後に刺殺される。死体は宝飾品に変化する。5つの宝飾品を集めるまでこれを繰り返す。彼を殺したり拘束すると消失し、航空機内に再出現する

SCP-1848 - [ACCESS DENIED] ([アクセス拒否])
現在はエリス・カートライト博士の姿をしている人型存在。不老不死と思われ、自在に姿形を変えられる。会話や文章によってどんな異常な事柄でも相手に信じ込ませることが出来る。悪ふざけでしばしば被害をもたらしたが、カートライト博士に変身させ、博士として振る舞わせることで収容に成功した ※真相はページのソースに記されている

SCP-1849 - Telepathic Parrot (テレパシーオウム)
オウムとモアの両方に似た巨大な鳥。約15m以内にいる人間の思考を間断なく喋り続ける

SCP-1850 - Accipiter sopwithii (和名:ソッピースオオタカ)
ソッピース・トライプレーン航空機そっくりの生物。DNA解析ではハイタカ属で、コクピットに入れた8kg以上、摂氏30℃以上の物を摂食する。普段は従順でほとんど動かず、健康のために飛行させられると鳥のように滑空する

SCP-1851 - Doll House(人形の家)
生きている人形。屋敷に一人で暮らしており、哺乳類か鳥類が邸内に入ると殺して人形に変換する。変換した人形はおもちゃ箱にしまうか廃棄する。7日間、人形が得られないと探しに行く

SCP-1852 - Dictus Ultima(ディクタス・ウルティマ)
ディクタス・ウルティマと名乗る実体のない存在。古代の計算機のような箱を起動すると現れる。全知全能の神を自称するが知識は限定的か古い

SCP-1853 - Performance Enhancer (性能向上剤)
ヒト由来の緑色の血清。生物に投与するとあらゆる競争能力を高める。効果は永続し、次第に全ての出来事を競争と捉え、何が何でも勝利しようと試みる

SCP-1854 - Consumerism (焼費者運動)
ある絵画。いくつかの消費財会社のロゴマーク等で相関図が描かれており、全体を視認した者は、描かれた企業で買い物等の消費行動をすると、身体にロゴマークが焼印のように現れる。親会社や持ち株会社がある場合は、そのロゴマークも現れ、消費行動の度に焼印は大きくなる

SCP-1855 - Old Roads (古道)
ルイジアナ州ポートヴィンセントのある区画。3kmの舗装路が続き、2kmほど走行すると道を塞ぐトラックに遭遇し、出口へ案内される。それを無視すると少なくとも300km、もしくは無制限に続く、まるで全てが停止したような何もない道へ繋がる。引き返すと元の道に戻れる

SCP-1856 - Corrosive Corpse(蝕む死体)
女性の遺体。未知の好気性生物を放出し、周囲を腐食させる。人間にも脳症を引き起こす。所持品と思われる義手や写真等は腐食しない

SCP-1857 - Cultist Skull(狂信者の髑髏)
角の生えた人間の頭蓋骨。視認すると血文字が見え、長時間の暴露は怒りを引き起こし、超自然やオカルトに傾倒させる。カルト教団を作り出すための装置と思われる

SCP-1858 - Playing Chicken (チキンゲーム)
アメリカの国道35号線に約21日ごとに現れる2台の車。道路の北端と南端に約8km離れて出現しやがて衝突する。衝突から30秒で残骸は消滅するが、衝突を妨害すると別の道路に現れる。その際には交通量や可燃・爆発物の多い道路を選びやすい

SCP-1859 - Life Over Geological Time (地質時代にわたる生命)
ある洞窟に棲息する独自の生態系。元は天然原子炉と思われ、理論上は生物が存在出来ないはずの放射線を放ち、時間的異常も発生している

SCP-1860 - Living Song (生ける歌声)
人型実体。全身を紙のような繊維で包まれ、24時間あたりおよそ5リットルの黒インクを分泌する。常にアリアやオペラの序曲を口ずさんでおり、黒インクを空中に浮遊させ音楽記号を形作り、周囲を回転させている

SCP-1861 - The Crew of the HMS Wintersheimer (ウィンターシーマー号の乗組員)
異常気象とそのさなかに現れる潜水艦。世界各地でランダムに発生し、海水・ヒトの血液・ヒトの脳脊髄液からなる雨と霧が特徴。さらに付近の水面に潜水艦が浮上し、潜水服を着た乗組員が周囲の人間に中へ避難するよう促す。中に入った者は次回の発生時に乗組員として現れる。雨が止むと潜水艦や乗組員は消失し、液体は雨水へと置換される

SCP-1862 - The Fluoridated Man (フッ化男)
身体がフッ素化合物で構成された男性。かつてアメリカ政府が水道に毒物のフッ素を混入していると唱えるウェブサイトを運営していた

SCP-1863 - Lime Liftoff and Sarsaparilla Cream(ライム・リフトオフとサルサパリラ・クリーム)
アラバマ州で独占販売される2種の清涼飲料水。中毒性と異常効果を持つ。競合商品で、一方を飲んだ人物は、過去にもう一方を飲んだ人物へ敵意を持つ。89時間以内に両方を飲むと消化器系を膨張させ[データ削除済]

SCP-1864 - The Lonely Liar (孤独な嘘つき)
ハドソン湾のある島。新月の間だけ上陸できる。廃病院と思われる建物があり、内部は異常空間の迷宮になっており、中央にはプールがある。その側に概ね人型の存在がいて、プールの底にうずくまる人物に近付こうとする、無数の実体を阻止している。人型存在へのインタビューと残された記録によると、プールの底の人物が全ての元凶だという

SCP-1865 - TaoTao (タオタオ)
ある潜水服の内部に棲息する存在。7つに分割され、異常な水生生物達が各部を制御している

SCP-1866 - The Phone Bill(電話料金明細書)
イリノイ州で発見された電話料金の明細書。60cm以内にある一定の基準を満たした日付・時刻の数字を書き換える。印刷物のみならずデータも変換し、変換された数字は感染力を持つ

SCP-1867 - A Gentleman (うみうし紳士)
セオドア・トーマス・ブラックウッド卿なるイギリスの探検家で博物学者を名乗るうみうし。5m以内の人物とテレパシーで会話し、豊富な知識を持つ。イギリス某所に彼が冒険や研究の末に集めた膨大なコレクションがあるが、彼の話もコレクションもフィクションではない証拠は無く、また自身がうみうしだとも認めない

SCP-1868 - Speaks For Her(彼女のために話す)
心電図。知性を持ち英語を表示し会話できる。取り付けた相手を実際の性別・年齢に関わらず23~32歳の女性と思い込み、時折、昏睡状態にさせる。その間、被験者は激しい恐怖と苦痛を感じているが、心電図はその間ずっと恋愛関係にあったと語り、妄想を語る。取り外そうとすると感電死させる

SCP-1869 - The Silence of the Forest (森の沈黙)
白人男性。睡眠を取らず、倒木の場所やイラストを書き続ける。その記録に基づき調査すると、書かれた倒木が見つかる。かつて失踪したアメリカ先住民族の女性と交際していたという

SCP-1870 - Record Skip (記録の抜き取り)
ある地下施設。財団施設に似ているが存在した記録は無い。内部には6~10体の絶えず変化する人型実体が棲息し、異常性の無いオブジェクトを研究している。人型実体は財団が封印したSCPの正確な知識を答え、インタビューしたエージェントの記録が不可解な破損をしたため、記録の抜き取りを恐れ調査は中止された

SCP-1871 - Vorpal Sword (ヴォーパルソード)
ルイス・キャロルの詩が刻まれた長剣。勝手に直立したり、粘度の高い液体に浸かっているように振る舞う。使用者の7割は平衡感覚を崩し、2割は自身が奇妙な生物になった幻覚を感じ、1割は高揚感と軽度の嫌悪感を覚える

SCP-1872 - Vehicular Lazer Pointer (車両用レーザーポインター)
レーザーポインター。人間の乗った車両に照射すると、車両がひとりでに光を追い掛け始める。車両が破壊等で行動不能になるまで効果は続く。行動不能になる前に消灯すると、使用者が死亡するか再点灯するまで追跡する。死亡すると照射された車両は即座に破壊される。車両には電車や船舶、宇宙船等も含まれる

SCP-1873 - What's in the box? (箱の中には何がある?)
ブリキの箱。各月21日の現地時間で真夜中に、7日以内に人間による直接的暴力で死亡した遺体の側に転移する。内部には死者に関連するメッセージが書かれた物品が入っている

SCP-1874 - Zis Boom Baa (ジン・ギス・バーーン!!)
雌の羊。羊以外の哺乳類が皮膚接触すると爆発する。約5分後、肉片が集まり元の姿に戻る。羊自身に爆発による負傷や精神的影響は見られない

SCP-1875 - Antique Chess Computer (アンティーク・チェスコンピューター)
19世紀に造られた自動チェス対局機。ロシア人棋士の双子の娘の脳がシステムに使用され、チェスの駒も彼女達の骨で出来ている。付属の蒸気機関で強さを5段階で調節出来る。「Ⅴ」で実験したところ不具合を起こし、その後周辺のPCに精神汚染ミーム作用を持った画像をメールで送り付けた
※wikiにログインしていると隠しメッセージが現れる。また画像は閲覧注意のこと

SCP-1876 - Selfish Toothbrush (身勝手な歯ブラシ)
歯ブラシ。生物が持ち上げたり、移動させると約20秒後に行動前の状態へと時間を巻き戻す。タイムパラドックスが起きるにも関わらず、使用者はその間の記憶を保持する

SCP-1877 - The Guts of the Earth (地球のはらわた)
現在2名の人物に確認される消化管の異常。ある人物の消化管が体外へ飛び出し、室内はおろか下水や地下鉄へと続き、空間を超えて釜山に住む2人目の消化管に連結されている。財団は30km以上の経路を把握しているが、消化管はそれ以上続き、アデレード在住の未確認の人物へと繋がっていると推測される

SCP-1878 - Milkman Mimic (牛乳配達ミミック)
牛乳配達トラックと運転手。イギリス某所に毎朝のように現れ、通り沿いの12歳以下の子供の住む家に牛乳に似た飲料を配達する。運転手に知性は見られず、飲料は有害なことも多い。財団は進路を妨害し確保する収容手順を確立しているが、時折行動に逸脱が見られる

SCP-1879 - Indoor Salesman(インドアなセールスマン)
ワシントン州の住宅に起こる現象。家屋のドアに発生し、2m以内に知的生物が近付くとノックする。ドアを開けるとセールスマンが現れ、押し売りする。代価に心臓や時間といった有害なものを要求し、承知するまで何度も現れ、追い払うとあらゆるドアから逃げる

SCP-1880 - Gem of Aspects (多貌の宝玉)
アレクサンダー大王が彫刻された半貴石。20歳以上の人物が手に取ると未知の存在が語り掛け、時に知識や特殊能力を与える

SCP-1881 - Arcade Machine (アーケードマシン)
アーケードゲーム筐体。25セント硬貨を入れるとランダムにゲームが遊べる。プレイヤーの3割はそのゲームに関連する悪夢や幻覚に悩まされる。筐体の回収時、周辺で睡眠中に死亡した5人の人物のイニシャルと、ハイスコアランキングに入力されたイニシャルが一致した

SCP-1882 - MC&D Television (MC&Dテレビ)
マーシャル・カーター&ダーク会社(MC&D)製のテレビ。毎日グリニッジ標準時で5:00になると自動的に電源が入り、ある人物が殺害される番組を放映する。人物は日替わりで著名人も含まれるが、確認された限りいずれも無事で、複製が殺害されていると考えられる

SCP-1883 - Gamification (いえいえ他に目的なんてありません、あくまでゲームです)
携帯アプリ。5~9時間ごとに、例えば「友人の中で最もほうれん草を嫌っている人に電話してハローと言う。3ポイント」といった指令とスコアが表示される。達成するとスコアが加算され、ユーザーは指令に出来る限り従おうとし、ユーザー間でスコアを競い合う

SCP-1884 - Madame Rezarta and Her Amazing Palm Reader (レザルタ夫人と彼女の驚くべき手相占い師)
盲目で両手が前腕部で結合した女性と、932本の手を生やした肉塊。両者は精神や聴覚等を共有し、手の触れた人物の一定の記憶を読み取れる。「ハーマン・フラーの不気味サーカス」から脱走してきたと語る

SCP-1885 - Fissile Molar (核分裂性臼歯)
ヒトの第三大臼歯と思われる物体。象牙質が放射性物質で構成され、発見時はウランで現在はアメシウムと、17ヶ月ごとに元素周期表で隣に表記される元素の同位体に置換される。担当博士の臼歯もローレンシウムに置換され、治療中に死亡した。彼はオリジナルのSCP-1885よりも、研究者の臼歯が先の放射性物質に置換されたことを懸念する遺言を残し、財団は担当者の歯を全て抜歯しておくよう収容プロトコルを改訂した

SCP-1886 - The More The Merrier (多ければますます愉快)
リストバンドやヘアバンドといった装身具。「just DID」という言葉とイラスト化された精子が描かれ、女性が装着すると避妊具として機能する。数ヶ月後、解離性同一性障害 (DID) を発症し、使用した回数と同数の人格が現れる

SCP-1887 - Quantum Mechanics (量子メカニックス)
分子生物の集団。人工の構造物に触れると未知の方法により量子的に分解する。分解された原子核の中に新たな集団が現れ、30億に達すると二手に分かれる。分解中は男性の声で歌う

SCP-1888 - Terraforming Temple(地球化聖堂)
ペルーで発見されたピラミッド。内部に宝物部屋があり、観察者にとっての貴重品が現れる。持ち帰ると6時間後に黒色の液体となり地面を汚染する。汚染された土地は動植物を攻撃的に変異させ、集団戦闘に熟知させる。徐々に効果範囲が狭まっている

SCP-1889 - Calculus Trap (微積の虜)
北米の微分積分学の教科書に現れる練習問題。ある書籍の特定の版に未知の方法によって現れ、正しく回答した者が瞬時に消失する。およそ22~24時間後、消失地点の3m以内に、脳組織を除いた回答者の身体部品で構成された立方体が現れる。稀に追加供給の要請や、品質に対するコメントが刻印されている

SCP-1890 - The Family Photo Album (一家のアルバム)
19世紀後半のものと思われるアルバム。「ボニフェイ」という名が記され、開く度に26枚の写真の順序が入れ替わる。12時間観察すると、ボニフェイ一家の特徴を詳細に説明出来るようになるが、周囲の人物の顔や情報を容易に思い出せなくなる。60時間以上になると相貌失認を起こすが、アルバムの写真を細部まで完璧に思い出せ、一家に強い興味を抱く。認知異常は長時間掛かるがやがて回復する

SCP-1891 - Constructeur (建築者)
「建築者」と題された絵画。レンチやハンマーで覆われた人物が描かれており、同一の建物内の絵画の中に現れ、5分おきに大型産業機械へ描き換えて行く

SCP-1892 - Psychiatry Chair (精神科の椅子)
ある廃病院の椅子。2m以内に近付くと老医師の声が聞こえ、座ると身体を拘束される。そして精神病を患っている者は、外傷無くロボトミー手術と同様の前頭葉の障害を負う

SCP-1893 - The Minotaur's Tale (ミノタウロスの物語)
ミノタウロスについて描かれた物語。それについて言及した文章は全て、二~三人の人物による会話文を交えた小説に置き換わる。ミノタウロスの気分に応じて物語の展開や雰囲気は変化する
※記事も1分おきにリロードするごとに5つのパターンに変化する

SCP-1894 - Crash Course Diet (短期集中ダイエット)
中型のバン。無人で自律移動し、最寄りのローカルな有機食品店に突っ込み店内を破壊する。人間が乗り込むと1回につき2kgの体脂肪をガソリンに変換するためダイエットが可能だが、被験者のBMIが普通以下になると、体脂肪ではなく内蔵を消費する

SCP-1895 - A Rigged Game (不正遊技機)
スロットマシン。電源を入れて人間が触れると遊技できる。プレイを終えると名前と結果、さらにメッセージの書かれた用紙が出てくる。メッセージには時折、予言めいた内容が含まれる

SCP-1896 - The Family Tire Swing (一家のタイヤブランコ)
タイヤとロープで作られたブランコ。人間が目視していない時、ひとりでに動いて宙空に吊り下がる。そこに座ると風景が見え、奇妙な感覚を覚える。SCP-1890 - The Family Photo Album (一家のアルバム)の写真に写っており関係があると見られる

SCP-1897 - Human Domestication Society (人間家畜化協会)
アメリカの農村部に現れる巨大な人型生物。1~2人でいる丸腰の、人口密集地から25km以上離れた人物の前にのみ現れ誘拐する。約1ヶ月後、被害者は家畜化されてSCP-1897とともに再出現する。「ニンゲンちゃん」の飼い方を指南する「人間家畜化協会」のウェブサイトが発見された

SCP-1898 - Non-Euclidian Playsets (非ユークリッド幾何学玩具セット)
組み立てると無限階段のようなユークリッド幾何学に基づかない建築物が出来上がる材料セット。説明書は無いが時間があれば誰でも容易に組み立てられ、現実には不可能な以外に異常性は無い

SCP-1899 - Suspended Bullet (浮遊した弾丸)
ある廃屋で発見された弾丸。床から167.6cm上空に浮遊した状態で停止している。GoC(世界オカルト連合)がある人物を射殺したところ、この現象が起こったと見られる

SCP-1900 - Dr. Bryshevskiy's Book (ブリシェフスキー博士の本)
人間にもコンピュータにも感染するウィルス。人間にはHSV(ヘルペスウィルス)として、コンピュータにはトロイの木馬として作用する。感染したコンピュータには何者かからメールが送られ、ウィルスは「ブリシェフスキー博士の本」と呼ばれている

SCP-1901 - Elvis Lives (エルヴィスは生きている)
様々な有名人が描かれたダンボール。前知識なしに見ると本物と誤認する。さらに強い効果を持ち、より拡散させようと働き掛ける種類もある

SCP-1902 - Amnesiac Deity of the Wastes (健忘症の神ごみ様)
知性を持つ廃棄物の山。焼かれた物を取り込み、自在に動かすことが出来る。神として崇められたい願望を持つが、1週間以上前の記憶を持てず、40時間以内に話された内容に影響を受ける為、節制や謙遜を呼び掛けるスピーチを聞かせて収容している

SCP-1903 - Jackie's Secret (ジャッキーの秘密)
以前はジャッキーと呼ばれていた女性。兎の耳の装飾とマスクを身に着け、鉤爪のような手足に穴が開いており、そこから水銀と血液を生成する。彼女と関連するA・Fという人物の情報を知った者は、水銀中毒により顔の皮膚を失い、マスクのような肌が生成され、彼女と似た姿形に変化して行く

SCP-1904 - Play Tubes (遊具チューブ)
メリーランド州のレストランに設置されていた幼児用アスレチック。うめき声を発し、不定期に子供を産む。子供は先天的な重度奇形を患うが必ず生存するものの発育しない。また、人間を入れると子供と同様の存在に作り変えられる。遊具を分解し撤去したところ、元の設置地点を中心に、周囲の妊婦の子に同様の異常が発生したため、元の位置に戻された

SCP-1905 - Dino Hunter Model 6 (ディノ・ハンター・モデル6)
ライフル。弾丸を装填し3m以内に使用出来る人物がいると、主にファイバーグラスと石膏で構成された恐竜が現れる。恐竜は弾丸を当てれば即座に破壊出来る。また通常の兵器でも十分な損傷を与えれば破壊可能。装填するたびに恐竜は再出現する

SCP-1906 - A Pleasant Place to Read (快適な読書空間)
図書館に現れる閲覧室。窓からの景色がある犬の視界と繋がっている。犬は図書館を閉鎖するか、450km圏内に入ると危篤に陥り、死亡すると室内の物品と人物は消失する。その後、世界中のどこかの犬の視界に接続し、再出現する

SCP-1907 - The Nexus(ネクサス)
テネシー州の洞窟にある石英で造られたアーチ道。通過した人物は昏睡し、部屋から連れ出されると生命活動を停止するが60分後に目覚める。通過ごとに時間は倍増し、やがて任意の時間で目覚める。その後とある場所を知覚し、そこへの執着を示す。また部屋内には多数の遺体があり、互いに交流したり、阻害する相手を攻撃する

SCP-1908 - Mr. Soap (ミスター・せっけん)
ワンダーテインメント博士のリトル・ミスターズの一員。身体から絶えず石鹸水を分泌している。触れた液体を石鹸水に変え、泡に触れた人物は内部に包み込まれ2mだけ浮遊する

SCP-1909 - Conquerer's Tomb (征服王の墓所)
ギリシャの丘陵に埋まった部屋。5歳以下の子供が入ると、アレクサンドロス大王の精神と能力を植え付ける

SCP-1910 - Plant-Repairing Hookah (植物修復水煙管)
水タバコ。点火すると半径200mに霧を発生させ、その中で植物が傷付くと、周囲の脊椎動物から体組織を吸収し、それを用いて植物の傷を修復する

SCP-1911 - Gramgrams (おばあちゃんズ)
1~30人の老婆の姿をした実体。一人暮らしの独身男性宅に押しかけ、部屋に入れるよう願う。入れるとコールド・リーディングを用いて男性の情報を収集し、世話を焼く。男性が死亡または家出すると老婆達は嘆き悲しんだ末に消失し、日用品が残る

SCP-1912 - A Sticky Pocket Watch (べたつく懐中時計)
絶えず蜂蜜を分泌する懐中時計。人間の皮膚が蜂蜜に触れると水疱が生成され、数時間後に破裂し中からミツバチの群れが現れる。この方法で繁殖していると思われ、女王蜂や雄蜂はいない

SCP-1913 - The Furies (猛るモノ達)
猫の像(アガサ)と女性型の実体(テリー)と顔無しの犬(フレディ)。アガサはインクを分泌し、生体が触れると溶解させる。テリーは他二体の命令に従い、人を襲う。フレディは接触した物体を灰色の炎で燃焼させる。テリーとフレディの与えたどんな重篤な損傷でも犠牲者は死亡せず、アガサのインクで完全に分解されるまで機能を保つ。フレディは他二体の大まかな位置を探知し、理由は明かさないがアガサを追跡する。三体とも硫黄が苦手で近付けず、フレディの探知能力も妨げられる

SCP-1914 - Refurbished Infantry Personnel (再生兵士)
第一次世界大戦中に機械化された兵士。長命を保っているが歩行すら満足に出来ず、まだ戦時中だと認識している

SCP-1915 - Status Quo (現状維持)
現実改変能力を持つ男性。現状を維持するように周囲の環境や、他人の精神を改変する。永続的な効果は持たず、本人は自分の能力にも、収容されている事にも気付いていない

SCP-1916 - Zero-Gee-Whiz! Moon Rocks™ (ぶっとび無重力!月の石™)
ワンダーテインメント博士製の、惑星を模した6種類のキャンディ。摂食した人物の周囲の重力場が変化する。90分で効果は徐々に失われて行く

SCP-1917 - Industrial Revelation (産業啓示)
マンチェスター郊外の地下施設に居住する身長3.5mで人型の機械生命体。壊れた神の教会の主教を名乗り、敬虔な信者として暮らしている。生活を妨げない限りは無害で、周囲の状況をあまり認識できず、自己修復し、わずかな燃料と水だけで稼働できるため、そのまま好きなようにさせている

SCP-1918 - Tik Tak Tow (丸罰ゲエム)
自律移動する見た目はプラスチックの塊に金属の棒が付いた物体。9つの部屋がある地下施設におり、中央の部屋に人間かイヌ科の生物が入ると活性化し「丸罰ゲエム」か「記憶ゲエム」を行う。敗者は消滅し、勝者は次のゲエムに参加させられる

SCP-1919 - Hotel of Duplicates (ホテル・デュプリケート)
20世紀初頭に建設されたホテルと改修されたマンション。外見は建築当時と変わらないが内部は荒廃し、人間が立ち入ると、侵入者の不完全な複製体が現れ襲い掛かる

SCP-1920 - Turbine of the Future! (未来のタービン!)
雑に作られた木製の風力タービン。羽根が回ると繋がれたパラボラアンテナに電力がランダムに供給され、羽根からは紙吹雪が飛び、謎めいた人の声が聴こえる

SCP-1921 - Black Cotton Candy (黒いわたあめ)
移動式のわたあめ販売店舗。付属の黒い液体で作られたわたあめを食べると、中枢神経に溶け込む。そして付属の楽器で曲を奏でると、わたあめを食べ、曲を聴いた者に様々な影響を与える

SCP-1922 - Limbo(変獄)
90歳の男性。老衰で死亡し45分後に蘇り、2時間かけて回復する。何度も死んでは蘇り、死亡時間は長くなり、回復時間は短くなっていく。地獄を見てきたと語るが詳細は説明せず、蘇らないよう火葬を要求する

SCP-1923 - Asteroid Forest (小惑星の森)
太陽系のある小惑星で発見された樹状生物。惑星を覆い尽くしており、一本の伸びた枝が地球の方向を指した為、注視されている

SCP-1924 - Broken Man (バグり男)
かつて理論物理学者の白人男性だった人型実体。周囲の空間を歪曲させ、テレポートしたり、四肢が外れたり、同じ動作を延々と繰り返したりしている。当人に自覚は無く、従来のオフィスに勤務しているつもりでいる

SCP-1925 - Dearest Caroline (愛しのキャロライン)
ハドソン川の沿岸に出現していた人間の死体。背中にキャロラインという人物に向けたメッセージが刻印されており、死体はいずれも実在しない人物である。「さいごノオクリモノ」と記された死体を最後に現れなくなった

SCP-1926 - The Mewts (ミューツ)
生きている65体のプラッシュ(ビロード)人形。「ミューツ」はタグに書かれていた名前。無害で、2体の大人と、半分のサイズの1体の子供が家族で遊び暮らしている。胸部に縫い付けられたボタンを2体同時に押すと子供が生まれる。「フロップシー」という1体だけ小さく、全く異なる外見の人形がおり、ミューツから虐げられている

SCP-1927 - Camouflage Crawler(擬態ヒラムシ)
ヒラムシに似た特徴を持つ巨大な生物。発見時には横断歩道に擬態し獲物を襲っていた

SCP-1928 - The Family Banjo (一家のバンジョー)
バンジョー。両手で演奏すると音が出ず、数日後に演奏時の音が鳴る。歌声が聴こえるが、被験者ごとに別の歌詞に聴こえ、一節たりとも記憶出来ない。SCP-1890 - The Family Photo Album (一家のアルバム)の写真に写っており、写真の影響を受けている者にはさらなる効果が現れる

SCP-1929 - Down To Earth
※未翻訳

SCP-1930 - The Surgeon in the Box (箱の中の外科医)
1944年頃に製造されたアメリカ陸軍向けの救急箱。近くに負傷者がいると、中から腕が現れ適切な治療を行う。ただし腕は痩せ衰えしばしば痙攣する為、失敗に終わることも多い

SCP-1931 - The Bite of Flight (空飛ぶ噛みつき)
ベンガルトラの頭部の剥製。その牙で負傷した生物は、損傷に応じた浮力を30時間ほど得る。発見された日誌によると生前からその能力を持ち、「ハーマン・フラーの不気味サーカス」に参加していたと思われる

SCP-1932 - Differently-perceived Playground (異常知覚性公園)
ロンドンのある公園の遊具。16歳未満の人物に異常性が働き、年齢が低いほど遊具に恐怖を感じる。精神年齢6歳のDクラス職員に実験させたところ、高山に建てられているように知覚し、墜落死した

SCP-1933 - Baileys Santa (ベイリーズ・サンタ)
体液がベイリーズ(リキュール)で構成された男性。常にサンタの扮装をし、クリスマス・イブの夜に(おそらく好意から)他人に体液を飲ませようとする。体液は24時間に25ml以下の摂取なら安全だが、それ以上の摂取は体液をベイリーズに置換される危険がある

SCP-1934 - Absence of Absence (不在の不在)
ジェイム・マーロウ博士のオフィスへの侵入不可現象。突如として未知の力により部屋に入れなくなった。部屋の電源を落としても照明と扇風機は稼働し続けている

SCP-1935 - An Empty Chamber (空虚のある部屋)
ある家。中に入った者は、宇宙空間の移動する一点から地球を見下ろす幻覚を見る。ある存在感の無い男が空虚の力を自身に向けた経緯を7分15秒語り、効力は失われた
※余談だがメッセージは7分15秒で喋り切れる文量に思えない。これを7分15秒で読んだなら相当な早口で、得意分野を嬉々として語るオタクのような陰キャぶりがしのばれる

SCP-1936 - Daleport (デールポート)
ニューイングランド地方のデールポートという町。ある時、霧に包まれ侵入不可となり、霧が晴れると様々な時空間異常が発生した。地元宗教団体の宣教師が神々を召喚し戦わせた結果と思われる

SCP-1937 - Self-Love Shack (自愛の小屋)
ギリシャのある小屋。内部で30分以上過ごした人物が、特定のフレーズを口にすると、その人物の声で応答される。応答は自己肯定するもので、自愛心が向上する

SCP-1938 - Dr. Wondertainment's Amaze-O Dive Tank® (ワンダーテインメント博士のびっくり潜水水槽(商標登録済み))
ワンダーテインメント博士製の水槽。水で満たすと未知の魚と飼育設備が現れる。水に触れた人物は消失し、すぐに再出現するが、2時間~1週間ほど魚として楽しく暮らしていたと語る。魚を水槽に入れると未知の魚に変化するが、その水に触れた人物は魚に迫害されたと語る

SCP-1939 - Radio Occupied Europe(ラジオがヨーロッパを占領する)
ラジオ。電源を入れるとドイツ語の未知の放送を受信する。まるでナチス・ドイツが現存しているような内容で、聴取者を(ドイツ語が理解できなくても)従順で、ナチの思想に合致した性格に変える

SCP-1940 - The Anywhere Store (どこでもストア)
部屋や箱のような囲いの中に商人が現れる現象。商人は「ライト・クーリエ・エンタープライズ」を名乗り、内部の物品を勝手に売る。物品が全て購入されるまで商人は消えず、購入された物品からは6時間後に新たな商人が出現する。商人は容易に排除出来るが、排除しても別の商人が現れるだけの結果に終わる

SCP-1941 - Lunar Von Neumann Catastrophe (フォン・ノイマン的月面禍)
月面に起こっている異常現象。フォン・ノイマン探査機(自己複製能力を持つ探査機)が着陸し、月面を覆い尽くそうとしている。現在は月の裏側で拡大しているが2023年8月には地球から視認され、2040年には月面は完全に覆われると推測される。探査機からは超高度な処理能力が要求される計算問題が出されており、正答すれば機能停止させられるが、失敗した場合のリスクが不明で、また現在の地球の技術で正答出来る可能性があるのはSCP-155 - Infinite Speed Computer (速度無限のコンピュータ)だけだが、使用すると最悪の場合は超新星爆発を引き起こすと考えられる

SCP-1942 - Industrious Ants(勤勉アリ)
アリの群れ。知性・運動力などあらゆる面で高い能力を持ち、金属を加工して機械を造る。人間に邪魔されても反抗しないが、言葉を理解している素振りを見せた

SCP-1943 - No Anomalies Detected (異常性は検出されませんでした)
財団に勤務するサラ・グリューンワルトという名の研究助手。財団と敵対するカオス・インサージェンシー(CI)は25名もの超人機動部隊を送り彼女を拉致しようとしたが失敗に終わった。しかし彼女からは全く異常性は検出されず、財団はCIがなぜ拉致しようとしたのかわからないまま、万が一のために収容を続けている

SCP-1944 - Ascension Burger (アセンションバーガー)
「アセンションバーガー」という名のファストフード店。注文すると客の住居から電話やコンピュータといった近代的な物が消失し、それが食品として提供される。客はそれを疑いなく食べ、利用するほど自身がより高次な存在になった幻覚を抱く

SCP-1945 - A Slow-Scan Signal (低速スキャン信号)
ある地方で絶えず発信されるアナログ信号。1分ごとに5フレームの低速で、未知の女性を定点観測する映像が流されている。映像はリアルタイムで、低速に変換した信号を流せば女性にも聴こえる。女性は財団に似たロゴマークを着けた人物に連れ去られ、以降は姿を見せていない

SCP-1946 - Diner Mimics (食堂ミミック)
移動食堂に改造されたトレーラー。内部に入った人間は数分で自我を失い、食器や時計といった内装品を模倣しようとする。影響を受けた人物は消耗せず、形状を出来るだけ真似ようとして死亡した人物の遺体も腐敗しない

SCP-1947 - Emission Sphere (放射球体)
ザンビアで発見された合金で造られた球体。定期的にマイクロ波を放出する。研究の末に解読し、指定された紫外線レーザーを照射したところ、強烈な電波放射に切り替わった。電波はさそり座の方角へ向けられており、何者かが未知の目的の為に銀河の各地へこの球体をばらまいたと推測されている

SCP-1948 - Weather Bird (お天気鳥)
一羽のクロウタドリ。周囲75km以内の気温や風の流れを自在に変化させる。摂氏27℃くらいの穏やかな気候を好み、それを保つ為に能力を使っている。だが長年に渡りこの鳥を崇拝してきた住民達は、天候の変化を恐れ生贄さえ捧げていた

SCP-1949 - Jonathan Harris (ジョナサン・ハリス)
羊皮紙の巻物。とある人物と財団との間で交わされた契約が記されている。契約は財団の収容するジョナサン・ハリスへの処遇に関するもので、彼の死後も財団は契約を守り続けている
※契約を破ればどうなるか、なぜ守るのか、なぜ羊皮紙がSCPなのか等の説明はなされない

SCP-1950 - The Infectious Time Loop (伝染するタイムループ)
テキサス州のある家。1950年代に居住していたトンプソン一家が、未知の熱源による爆発に巻き込まれる4秒間を延々と繰り返している。接近した生物や物体もタイムリープに囚われ、その度に効果範囲が拡大する

SCP-1951 - Nuclear Family (核家族)
廃棄された原子力発電所。再起動した際に、炉心の中で暮らす家族と思われる人影が発見された

SCP-1952 - Duckutus of Gorb (アヒル原人ゴーブ)
ゴーブと名乗るホモ・エレクトス(原人)。アヒルのような水掻きや羽根があり、未知の素材で造られたヘルメットを装着している。数百万年前に「スター・アヒル」によって改造され、現代人にわずかに勝る知性を獲得したと話す。ヘルメットに欠陥があり、定期的に電子部品を供給しないと、ゴーブの知性は低下して行き、やがてアヒルのような鳴き声しか発声出来なくなる

SCP-1953 - Artist Stomach Bugs(芸術家腹の虫)
枕等の寝室にある物品26個。(それらが揃うと?)睡眠中にゴキブリに似た二足歩行の生物が現れ、胃の中に異空間を作り住み着く。食べ物や、食べ物ではないものを夢遊病で食べさせ、それを材料に芸術作品を作る

SCP-1954 - Helen Homemaker's Hints For The Harried Housewife (ヘレン・ホームメーカーの悩める奥さんへの助言集)
「ヘレン・ホームメーカーの悩める奥さんへの助言集」というタイトルの本。書かれた指示に従うと、どんなに無茶苦茶な内容でも必ず良い結果をもたらす。指示は次第に殺人や共食いといった過激なものになって行く。男性が使用すると良い結果はもたらさない

SCP-1955 - Spleen Eaters From Venus! (金星から来た脾臓喰らい!)
「金星から来た脾臓喰らい!」というタイトルの低予算SF映画。少なくとも30分視聴すると、その後視聴するフィクション映像(映画、ドラマ等)が低予算SF映画に見えるようになる。俳優やストーリーは変更されず、またアニメやノンフィクションは変化しない

SCP-1956 - The Gnomes (ノームたち)
約60cmほどのノーム(森妖精)のような生物達。テレパシーで交信し、互いの身体を合成し作り変えたり、機械生命体を生み出せる。ハーマン・フラーの不気味サーカスに参加していた

SCP-1957 - Cleanliness (清潔石鹸)
石鹸。人間が水とともに使用すると皮膚の汚れを吸収する。使用を続けると、その際に使った水量に応じて、周囲のゴミを引き寄せるようになる。さらに使用し続けると皮膚からこの石鹸が生まれ、また車や廃墟といった巨大なゴミも引き寄せるようになり圧死や窒息死を招く

SCP-1958 - Magic Bus (空飛ぶ魔法のバス)
火星近くを飛ぶマイクロバス。1950年代、ヒッピー達が未知の技術により星間飛行を出来るように改造し、アルファ・ケンタウリを目指し地球を発ったが、見通しが甘く全滅した。計算ではおよそ3720万年後にアルファ・ケンタウリに到達する

SCP-1959 - The Lost Cosmonaut (さまよえる宇宙飛行士)
地球の周回軌道上を回り続けている宇宙服。決して破壊出来ず、衝突すれば多大な被害をもたらす。内部は視認出来ないが、時折もがき苦しむ様子が見て取れる

SCP-1960 - Neptunian Text Messages (海王星人のメッセージ)
一定以上の解像度で海王星を撮影すると、惑星表面に現れるメッセージ。財団は全ての写真を監視し一般に公開される前に加工している

SCP-1961 - Transformation Booth(変身ブース)
鏡面ブース。混合放射線を照射するように設計されており、それにより人間を臓器や血液等のない不定形な姿に作り変える。任意の形態に変身できるが、特殊な能力は得られず、疲労により変身時間も限られる。同様に不定形になった人間同士で合体も可能

SCP-1962 - Ancient Egyptian Superweapon (古代エジプト超兵器)
古代エジプトのケペシュ(銅剣)。内部に心筋組織があり、使用者の心臓と結合し心拍数を安定させる。だが戦おうとすると不整脈を引き起こし、負傷していれば致命傷に至らせる。また死亡するまで分離出来ず、無理に分離させてもやはり致命傷となる

SCP-1963 - Very Funny Slingshot (めっちゃ面白いパチンコ)
木製のパチンコ(スリングショット)。使用すると周囲の人物に通常ではありえないような確率の偶然によって重傷を与える。負傷者も周囲の人物も傷を大した物ではないと認識し、さらなる被害をもたらす。このパチンコの異常性を事前に知っていても、認識は歪められる。また発射する物を持たないよう厳重に管理しても、どこからか小石やビー玉が現れる

SCP-1964 - Anomalous Television (異常テレビ)
アナログテレビ。1チャンネルしか受信出来ず、財団やSCPに関するニュースのような放送を流す

SCP-1965 - A Voice Amidst the Silence (Radio-Based Sentience)
※未翻訳

SCP-1966 - Sentient Body Scanner (知性あるボディスキャナー)
ある空港で発見されたX線検査装置。オンタリオ州のサラリーマン男性TJ氏の意識が宿っており、視覚は無いが聴覚があり発声出来る。苦痛を感じると強い放射線を放つため、財団は事故で視力と身体機能を失い寝たきりになっているというカバーストーリーを与え収容している。財団の調査によるとTJ氏は今も無事に生活しており、また件の空港に立ち寄ったことは無いという

SCP-1967 - Shortcuts (近道)
フロリダ州の各地にある空間的異常。ウサギの巣穴に入ったり、ブランコから一定距離を飛んだりすることによって、異空間の野原に移動出来る。財団は出入り口のいくつかを封鎖し、長年に渡り目撃されていた男性を拘留したが、逃げられてしまった

SCP-1968 - Global Retrocausality Torus (世界を包む逆因果の円環)
グリーンランドで発見された未知の金属で造られた円環。人間が使用すると周囲を旋回し、その人物の記憶を変化させる
※以上の記述はカバーストーリーで、実際には使用者ではなく世界の構造を変化させる。それも結果から逆算して過去を改変し、使用者は元の世界の記憶を保持する。使用する度に結果が訪れるのが遅くなる為、世界終焉の危機が訪れる際にこの円環を用い、それを遠ざける事が検討されている。ただし使用すれば結果から逆算される為、世界終焉は確定してしまうし、既に使用され、世界終焉も既に確定している可能性も否めない

SCP-1969 - Disco Inferno (ディスコ・インフェルノ)
ミラーボール。周辺の物理的な運動量が増加すると強い放射線を放つ。効果範囲は拡大して行き、やがて地球全体を覆い世界終焉をもたらす。運動量が減少すれば範囲も縮小するが、減少している期間が長引くと、地下深くの地殻変動のようなごく些細な運動量にさえ反応してしまう

SCP-1970 - Little Men in the Television (テレビの中の小人達)
アナログテレビ。電源を入れると内部に1mmほどの人型生物の集団が現れる。赤・緑・青の集団が動き回り、放送される番組の映像を表示する。電源を切っている間は、いびきや集団内で会話する囁き声が聴こえる

SCP-1971 - Town That Never Existed (決して存在しなかった街)
アイオワ州に存在しないダンホーンという街。記録上は存在しないが公立図書館の写真や蔵書等が発見された。アイオワ州の住民から聴取したところ、5%がダンホーンを知っていたが位置は特定出来なかった。またその半分は実際にダンホーンに行った事があると語り、彼らの証言は一致する

SCP-1972 - The Whore and the Cop (アバズレ&オマワリ)
2.4mでヘラジカのような頭部と192本の手を持つ人型実体と、浮遊する金属球。人型実体と実際に会った人物のほとんどは、その異常な姿形を正確に認識しながらも恐怖を感じない。写真や映像にはその効果は現れない。彼女(?)は男達への愛の為に娼婦をしていると語る。金属球は正義の執行官を名乗り、その人型実体を目の敵にして追い回し、熱線で殺害しようとする

SCP-1973 - The Sinking Field(沈没の地)
アメリカの某所。あらゆる車両が大きさや重量に関わらず2~5時間で沈没する

SCP-1974 - Debating Tub and Communist Water (議論する浴槽と共産主義水)
セラミックの浴槽。常に124リットルの水量を保ち、水に触れた人物には二人の男の口論が聴こえる。彼等は資本主義の浴槽と共産主義の水で、趣味で口論していると語る

SCP-1975 - Vindictive Hula Girl (執念深いフラガール)
フラガールの置物。自動車内に置き、一定以上の速度で走行すると事故を引き起こす。事故の規模は速度に比例し、置物は車が破壊されると事故現場に最も近い車両内に再出現する

SCP-1976 - To My Son Who Will Never Know Me (私を決して知りえないであろう息子へ)
植物状態にある人型生物。思春期以上の年齢の人物が視認すると、寝たきりになった父親だと認識し、逆に実父は他人だと思い込む。父親を知らなかったり、既に亡くしている人物には効果が無い。複数の人物が同時に視認しても全員が父親だと認識する。重病に冒されたアランという男性が、幼い息子達に父親を残す為に行った事に失敗した結果と思われる

SCP-1977 - Eye of the Storm (嵐の眼)
169本のメイソンジャー(ガラス瓶)と眼球。瓶には赤色ガスが充填されており、6本を一列に並べるとガスを旋回させ、光の反射により人間の顔を形作る。眼球は宙に浮かび、その人物の視覚を司り、読唇術で会話出来る。人物は1980年に失踪したポルトガル人の天文学者を名乗り、瓶の組み合わせによって感情が変化する。ガスは木星の大気と一致し、木星の写真を見せたところガスが銀灰色に変化し発火したが、人物はそれを認識していなかった

SCP-1978 - Imperfect Redemption (不完全な償還)
シャワー室。利用した人物の暴力行為に関する罪悪感や証拠が半径1750km以内から消滅する。関係者達の記憶からも消え、範囲外から持ち込まれた証拠も決して信じない。稀に利用者自身が消滅することもある

SCP-1979 - Relativistic Treadmill (相対論的トレッドミル)
トレッドミル(ランニングマシン)。設定した速度に応じて、使用者と外部との間に相対論に基づき時間の流れにずれが生じる。直近60分間に累計30分以上使用しないと、周囲へ効果範囲が拡大する。効果範囲内に入った物は即座に時間のずれの影響を受ける

SCP-1980 - Alien Invasion (異星人の侵略)
南極の地下2.4kmに埋まった建造物。およそ1450万年前に建てられたと考えられ、内部にあるディスクに触れた者は、仮死状態で収容された古代の人物と思われる存在に精神を乗っ取られる。彼等は異星人の侵略に備える為、自分達のように変換するべきだと主張する

SCP-1981 - "RONALD REAGAN CUT UP WHILE TALKING" ("演説中に解剖されるロナルド・レーガン")
ロナルド・レーガン大統領の演説が記録されたビデオテープ。演説は支離滅裂で再生する度に内容が変わり、レーガンはまるで解剖されているように身体を傷付けられる。稀に顔を隠した黒ずくめの人物が現れる

SCP-1982 - First Southern Fifthist (第一南第五教会)
ジョージア州ブレアズヴィルのかつて「ジョージア第一南部第五教会」だった建造物。州内の居住者か、富裕な人物が8月23日に近付くと、中から「セレブレーション'ビッグチーズ’ホレス」なる人物が現れ招き入れる。内部に入った者は消失する

SCP-1983 - Doorway to Nowhere (先の無い扉)
ワイオミング州の廃屋。内部は異空間に通じ、黒い人型生物が現れ、近付いた人物の心臓を引き抜き殺害する。人型生物は祈りを込めた銀の弾丸でしか殺せない。調査のため派遣されたエージェントとDクラス職員の活躍により無力化した

SCP-1984 - Dead Hand (死者の手)
ロシア軍人の遺体。周囲の放送信号を受信し、それがロシアとその衛星国への危機を報せるものであると、幽霊のような実体が現れ近くの核ミサイルを配備した施設に向かい、敵国を攻撃する。国家が核攻撃を受けた際に、自動的に核で反撃する「死者の手システム」として知られる物の正体である

SCP-1985 - Recovered K-Class Scenario Research Device (回収したK-クラスシナリオ研究装置)
ジャクリンという名のアメリカ人女性。体内にテレポーテーション装置が組み込まれており、死亡すると平行世界へ転移する。平行世界で彼女は不死身に近い身体で蘇り、再び死亡するか、重傷を負うか、6ヶ月経過すると元の世界に戻る。平行世界では95%の確率でK-クラスシナリオ(世界終焉がほぼ確定した状態)が進行しており、元の世界と持ち込んだ通信機器で交信出来るため、情報収集するべく派遣されている。しかしある時、彼女は転移せず蘇った。つまりこの世界で既にK-クラスシナリオが進行している可能性が高い

SCP-1986 - Imaginary Library (架空図書館)
無限の広さを持つと推測されるトンネル。異次元に存在すると思われ、入口からしか進入出来ない。内部には無数の本が収められ、既存の物に良く似た架空の本から、全く未知の作品まで様々

SCP-1987 - The Valthing (ヴァルシング)
ノルウェーのある農村の墓地に葬られた数百体の遺体に起こる現象。西暦400~700年頃に葬られた人々で、日没後に蘇り遊興にふけったり儀式を行い、周辺の村々の生きた人々と交易する為、広く認知されている。月に1度、満月の晩に「ヴァルシング」という会議を催し、法を破った者を処罰する。処刑された者は蘇らない

SCP-1988 - Respiration (家屋の息吹)
1971年以前に建てられた建造物がかかる感染症。居住者が移動することによって他の建造物へ感染する。症状は家屋内の冷えや窓の収縮等から始まり、やがて配線や配管が哺乳類の肺や気管支といった生物器官に変化する。器官の構造は住んでいる哺乳類と一致し、居住者が(アルツハイマー等で)家の異常を思い出せないと症状が消えたり、感染範囲は一部の地域に限定されたりと謎が多い

SCP-1989 - The LaserDisc Player (LDプレイヤー)
パイオニア製のLDプレイヤー。LDは片面60分ずつ記録される為、映画等の続きを観ようとディスクを裏返すと、以降の作品内の重力が逆転する。物語はそのまま進行するが、逆転により死亡した役者は登場せず、内容も変化する

SCP-1990 - Mediocre Wish Granter (中途半端な願望機)
ぬいぐるみの虎。願い事を考えながら抱えて約8時間眠ると、中途半端に願いが叶えられる。叶えられないこともある

SCP-1991 - Cybernetically Enhanced Mammalian (サイバネ強化された哺乳類)
サイバネティック構成要素の移植による強化改造を施された未知の哺乳類。ミイラ化しているような姿だが生存しており、満身創痍で非常に臆病

SCP-1992 - Indecisive Mobile Home (優柔不断な家)
ケンタッキー州にあるトレーラーハウス。知的生命体が入ると、それに似た単純化したコピーが現れる。コピー元の生物が移動すると、その後に行うだろう行動に合わせてコピーが次々と作られ、コピーのコピーも無数に現れ、部屋もそれに連れて拡大して行くが、内装は単純化されやがて家具も無くなる。外に出るとコピーは消え元の状態に戻る

SCP-1993 - Your Leg (あなたの足)
膝上で切断された人間の右脚。視認した人物はそれを過去に切断した自分の足だと認識し、現在生えている足を切断し、取り替えようとする。足はガムテープやホッチキスで雑に接続され、周囲に何も無くてもどこからかテープやホッチキスが出現する。その後、新たに切断された足にこの異常効果が移動する

SCP-1994 - Rot (腐敗)
ある医師が開発した血清と、一連の異常現象。血清を注射された人物は身体中に歯が生える。歯は急速に虫歯化し、腐食に伴い白色の粉末が散布され、それを吸った人物にも感染する

SCP-1995 - Infinite Devil Machine (果てしない悪魔の機械)
パシュトー語が書かれた石版。この石版に掛けられたあらゆる運動エネルギーを吸収する。その後、不定期に吸収したエネルギー量に見合った電磁放射線を放つ。放置しても空気や重力による熱エネルギーを溜め込む為、真空中に収容されている

SCP-1996 - Tourist Trap (おかしな観光客)
アメリカ各地の非常にマイナーな歴史的意義を持つ場所に現れる、観光客姿の人物。壁面や空中を歩き、しばしば不可解な案内文書を残す

SCP-1997 - Endless Activity Book (無限に遊べる本)
ワンダーテインメント博士製の折り畳まれた紙。おそらく無限に開くことが出来、様々なパズルが書かれている。開けば開くほど問題は複雑化して行く

SCP-1998 - Concentration Enhancer, Standard (集中エンハンサー、標準型)
未知の技術で造られた銃。エネルギー波を放ち、撃たれた人物は使用者のあらゆる命令に従う

SCP-1999 - "Loewes" ("ローズ")
「ローズ」という署名が現れる現象。マンハッタンの博物館内の備品に現れ、書かれた物の所有者は、それを自分の所持品ではなくエルフィーに借りた物だと主張する。筆跡鑑定の結果、別の博物館に勤務していたエルファ・S・ローズ夫人の物と一致した。彼女は以前シュツットガルトに居住しており、その頃はシュツットガルトで同様の現象が発生していた。彼女の死後、生前に彼女が訪れた場所にも現象が現れるようになった

SCP-2000 - Deus Ex Machina (機械仕掛けの神)
イエローストーン国立公園の地下に築かれた財団施設。世界終焉が訪れた時、この施設で急速に成長する人間を生産し、保管された遺伝子等から記憶を植え込み、文明を再構築することが出来る。記憶処理により再構築の事実は失われ、そもそも何も起きなかった事になる。過去に二度起動された形跡がある


SCP-1601~1800   SCP-2001~2200