SCP-401~600

SCP-401 - A Palm Tree (手生やしの木)
枝が腕、根が口、幹が脊柱など各組織が人間の体組織で構成されている植物。春には人間の女性を襲い繁殖する

SCP-402 - Obsidian Absorber (黒曜石吸収材)
砂や小麦粉など一部の粒状の物体に浮き、水に入れると質量を無視して吸収する黒曜石。実験では4000kgの水を7分以下で吸収し、131gしか質量は増えなかった

SCP-403 - Escalating Lighter (段階的過熱ライター)
点火後、24時間以内に再点火すると、以降は点火のたびに火力が増すライター。実験では4度目の点火で戦略核兵器に相当する爆発を起こした

SCP-404 - Memories Lost, Memories Found (忘れた記憶、見つけた記憶)
二枚一組の封筒。片方の封筒には写真が入っており、取り出した人物の過去の情景が浮かび上がる。もう片方の封筒に写真をしまい、その場を離れると、写真に映し出された記憶と封筒を使用したことを忘却する

SCP-405 - Telepathy Virus (テレパシーウイルス)
感染するとテレパシー能力を身につけるウィルス。日を追うごとに能力は増していき、やがて神経を病み死に至る。死亡する際のテレパシーによる断末魔を聞いた者に感染する。罹患後に自然治癒し生き延びた者は数人しかいない

SCP- 406 - Sleepwalker's Tunnel (夢遊病トンネル)
廃棄された鉄道トンネル。ランダムに睡眠中の人物が壁から現れる。ある地域の住民ばかり選ばれている

SCP-407 - The Song of Genesis (創生の歌)
カセットテープに記録された未知の言語による歌。再生すると音の届く範囲の細胞を急激に活性化させる。ごく初期段階では病気の治癒を行うが、やがて皮膚の異常な成長や未知の菌類・植物の爆発的繁殖を引き起こす。ある団体により削除された

SCP-408 - Illusory Butterflies (幻想蝶)
群れでライオンや恐竜、凶暴なSCPに擬態する蝶。色を操作して文字を作り出し人間とも会話できる。基本的に人間に危害は加えないが餌の不足等により騒動を起こすことも

SCP-409 - Contagious Crystal (伝染性の水晶)
触れたものを結晶化させる水晶。有機物が触れた場合、接触部分を切断しても結晶化は止まらない。完全に結晶になると破裂し数千の断片になり、その断片も同じ効力を発揮する。なぜか花崗岩にだけは効果が現れない

SCP-410 - Editor Beetles (編集虫)
14匹の甲虫。デジタル記録を除き、文書の誤字脱字や誤植、文法の誤りを食べ、言語学的に完璧に正しい語句を排出する。短い文書ならレイアウトの体裁を整え、3匹以上集めると語彙を拡張し論拠を補強するが、元の文章は跡形もなくなる

SCP-411 - Ancient Precog(往古の預言者)
推定400歳の男性。年を追うごとに若返っており、未来に起こることを過去の記憶として思い出す。ただし老齢のため会話もままならない。未来(過去)に彼を担当していたという博士はまだ財団に現れていない。

SCP-412 - Mutagenic Mirror (変異原性の鏡)
手鏡。一度手に取って自分の姿を見ると、何度となくそれを繰り返したくなる。日を追って頻度は増え、55日も経過すると鏡を見ている時間が日常生活で最も長くなり、さらに身体が宇宙服のような形態に変化していく

SCP-413 - Endless Garage (終わりなき駐車ビル)
内部構造を自在に変化させる立体駐車場。意思を持ち壁に書かれた文字等で会話もできる。いたずら好きで利用者を道に迷わせたり、落書きをする子供を閉じ込める

SCP-414 - Regardless, I Might Prefer Myself Sick (それでも、私は病んでいる方が好きかもしれない。)
ニートの前に現れる人型の群れ。接触すると社交性が増し、他人と積極的に関わろうとするが、日に日に記憶や自我を失っていく。やがて15分以上他人と会えないと動揺するまでになり、虚無感から自殺を選ぶ

SCP-415 - The Harvested Man (収穫される男)
驚異的な治癒能力を持つ男性。臓器を全て取り除いたとしても数ヶ月で完全に再生する。不定期に数秒間消失し、戻ってくるたびに身体を改造されている。臓器を収穫されていると主張している

SCP-416 - Infinite Forest (終わらない森)
某所にある森林地帯。空間が歪んでおり、徒歩で帰還した者はいない。内部には動物はおろか菌類や昆虫すら全く見当たらない

SCP-417 - The Plague Tree (ペストの樹)
アフリカバオバブに似た樹。毎日果実をつけ、開くと虫が出てきて、噛まれた者は心臓発作を起こし腐敗、溶解し死体から新たな樹が生える。放置すれば果実は自然と落ちて腐敗し、虫も現れない

SCP-418 - Human Jigsaw (ジグソーパズル人間)
身体に傷をつけると傷に沿って切断される男。切断しても各パーツは正常に機能し、たとえ内臓を分割しても問題なく、元通りに繋げられる。産業スパイとして暗躍し、現在は心臓を人質に収容されている

SCP-419 - Window to the World (世界への窓)
地球ではないどこかの夜景が映しだされている窓

SCP-420 - Aggressive Skin Condition (攻撃的皮膚症状)
ウィスキー瓶。空にしても中に液体が現れ、飲むと皮膚や毛髪、爪が崩壊する

SCP-421 - Shoal of Driftwood (流木の群れ)
流木や海洋廃棄物で構成された生物。群れで個体を形成し、魚群のような流木を独立して動かして船を襲い、新たな木材を調達する。群れから●km離れた魚群はただの流木に戻る

SCP-422 - Patchwork Beast (ツギハギ獣)
様々な動物のパーツをツギハギしたような外見の四足獣。各パーツは最長でも25時間ごとに別の動物のものに入れ替わる。脳や臓器も入れ替わるため知能はまちまちだが、危害を加えない限りはおとなしく、逃亡も企てない

SCP-423 - Self-Inserting Character (割り込む登場人物)
フレッドもしくはそれに近い名で書物の端役として現れるSCP。1m以内の別の書物に移動でき、小説に限らず登場人物さえいれば伝記や日誌、報告書にも現れる

SCP-424 - Nanomines (ナノマネ)
ゼラチンの塊のような微生物の群れ。過去に見たことのある物体や生物に擬態するが、色や機能は再現できない

SCP-425 - The Infinity Broadcast(無限放送)
毎月8の倍数の日に8分間の放送をするテレビ。それを視聴すると無限を感じるような体験をする者もおり、特に8の倍数の日に生まれた者は影響を受けやすい

SCP-426 - I am a Toaster (私はトースター)
私はトースター。私のことを紹介する人は必ず一人称になってしまい、数ヶ月が経過すると自分のことをトースターだと思い込んでしまうんだ

SCP-427 - Lovecraftian Locket (冒涜的なロケット)
SCP-500 - Panacea (万能薬)をSCP-914 - The Clockworks (ぜんまい仕掛け)で加工して造られたロケットペンダント。開くと中から光球が現れ、それを体組織にさらすと傷や病原体等を消し去る。ただし長時間に及ぶと体組織の最適化が過剰になされた末、肉獣と称される獰猛な肉塊へと変貌する。被爆時間は累積される

SCP-428 - The Crowd (群衆)
人々の群れに見えるSCP。中央にある不定形の塊が本体で、2m以内に近づいた人物に襲いかかり群衆に取り込む。吸収された者は内臓や骨等の外郭を除いた内部構造を未知の物質に置き換えられ群体として活動するが、襲撃の際には身につけていた技術を用いることもある。1ヶ月以上、仲間を増やさないと新たな仲間を求め活発化する

SCP-429 - Clockwork Teleporter (時計式瞬間移動)
様々な装置を付けられた時計型の機械。身に着けると直感的に操作方法を理解でき、任意の地点に瞬間移動できる。しかし使用者が直線距離でその地点まで行った時に掛かるであろう時間、身体は麻痺し水分等も失われる

SCP-430 - A Peasant's Punishment (ある農民の罰)
円筒形の晒し台(罪人を括りつけ晒し者にするための台)。入れられた者は死亡するまで抜け出せず、強引に脱出させても3時間以内に元に戻る。中の人物が死亡すると、周辺にいる中世のある市議会で制定された法律に違反している者を捕獲し中に瞬間移動させる

SCP-431 - Dr.Gideon (ギデオン博士)
財団の研究員のように振る舞うSCP。文書やデータベースの中に突如として名前が現れたり、監視カメラや写真に映り込む。今のところ害はない

SCP-432 - Cabinet Maze (箪笥迷宮)
内部が迷宮につながっているスチール製キャビネット。開くたびに迷宮内の別の場所につながり、通信機器も使えず、大型肉食獣が徘徊しているため調査は困難

SCP-433 - A Ritual (儀式)
ある魔道書に記されていた儀式の手順。指示通りに行うと半径11m以内の物質を全て別の物質へ置換する。実験は禁止され、儀式の手順も分割され2人の博士がそれぞれを保管している

SCP-434 - A Meeting with Myself (自分会議)
会議用のテーブル。8つの椅子を配置しその1つに座ると、他の7つに座った人物のコピーが現れる。彼らはそれぞれ自信、利己意識、怠惰、強欲、快楽、攻撃性、長期展望を司り、もしコピーを殺せば対応する人格が失われる。被験者が席を離れ1日経つと消滅する

SCP-435 - “He-Who-Made-Dark”(『かの闇を作りし者』)
隕石とそれが作り出す影のような物体。隕石を照らすと不定形の影のようなものが現れる。影は実体を持たないが接触した物を反射や反転させ、強烈なガンマ線を放つ。照明が消えると影は姿形を大きく変えながら隕石の周りを周回し、徐々に巨大化する。90秒以上放置すれば世界終焉を引き起こす

SCP-436 - Error Locket (誤測定ロケット)
周囲の物体の実寸を変化させるロケットペンダント。生物にさえ効果は及び身長体重や個性まで変わる。蓋を開くとより効果は強まるが有効範囲や強弱ははっきりしていない

SCP-437 - Summer of '91 ('91年の夏)
ペンシルベニア州のキャンプ場にある木立。木の中に体組織や骨格が織り込まれており、1991年の夏に訪れた人々とDNAが一致した。全員が最近になって消息不明となっているが、骨格等は不可解なことに91年当時の年齢と一致している

SSCP-438 - Addictive Straitjacket of Espionage (スパイをダメにする服)
着用した者を幽体離脱させる拘束衣。偵察や探査に有用だが、着用者は肉体に戻りたがらない者も多く、81分を過ぎると脳死状態に陥る

SCP-439 - Bone Hive (骨の巣)
ハサミムシに似た昆虫。睡眠中の人間の口から体内に侵入し肺に住み着く。筋組織を骨に変えて生きたまま巣に作り変える

SCP-440 - Sand-Based Ecology (砂ベースの生態系)
一握りの砂。他の砂に混ぜると自身のコピーに変化させ、地球の重力ではない微小な重力の影響下に置かれ、宙を漂う。やがて砂が一定の割合に達すると独自の生態系を構築する

SCP-441 - Jacob Ram (ジャコブヒツジ)
周囲の人間の免疫機能を低下させるヒツジ。1時間で重度の、1時間半で回復不能の免疫不全症を引き起こす

SCP-442 - On-Time Piece (定時計)
懐中時計。所有者は正確な時刻を暗唱でき、時間を厳守するようになる。ただし人格が次第に変容し、抜群の自制心と運動制御能力を身につける一方で、厳格に過ぎる性格で対人関係が崩壊する。また手放すと時間を全く守れなくなり、一週間以内にそれが原因で命を落とす

SCP-443 - Thought-streaming Crayons (思考を垂れ流すクレヨン)
使用すると何者かのリアルタイムの思考の流れを絵で描いてしまうクレヨン。色ごとに登場人物が振り分けられており、その正体は特定されていない

SCP-444 - The Language of Global Harmony (世界調和言語)
とある言語。接触した者は他の言語を使用することに興味を失う。この言語には「反抗」や「怒り」等の概念がなく、使用者はきわめて従順な性格に変わっていく。文書として触れた場合には感染に時間が掛かるが、声として聞くと容易に感染する

SCP-445 - "Dr. Wondertainment's Super Paper" ("ワンダーテインメント博士のスーパー・ペーパー")
「ワンダーテインメント博士のスーパー・ペーパー」とスタンプされた折り紙。道具や動物を折ると、実物と同等の性質を得る

SCP-446 - Human Mannequin (マネキン人)
マネキンのような白人女性。身体的な特徴は人間と同一で、体温もあるが呼吸や脈拍は無く自発的には一切動かない。ポーズを取らせようとすると容易に指示に従い、その姿勢を維持し続ける

SCP-447 - Ball of Green Slime (緑のスライム)
緑色の小さな球体。絶えずスライム状の液体を排出し、スライムは悪臭はあるが美味で食用に適し、ガソリン等の燃料に混ぜても有用。ただし決して死体に触れさせてはいけない

SCP-448 - Jack-in-the-Box (びっくり箱)
周囲3m以内の人物の感情を反映した姿の人形が飛び出す箱

SCP-449 - Gut Dust (はらわたいっぱいの)
砂に似た小さな結晶。強い中毒性を持ち、食べると痛覚と満腹感を失い、内臓が破裂するまで摂食を続けてしまう

SCP-450 - Abandoned Federal Penitentiary (連邦刑務所跡地)
幽霊がさまよう刑務所跡地。毎秒0.25m以上の速度で移動する、25分以上滞在する、約25デシベルより大きな音を立てる等のルールを破ると襲われる

SCP-451 - Mister Lonely (ミスター・ロンリー)
元々財団のエージェントだった男性。あるSCPの運搬中に事故に遭って以来、他者を全く認識できない。日誌によると彼は自分以外の全ての人類が消滅した次元に飛ばされていると考えている

SCP-452 - Dreamcatcher Spider (ドリームキャッチャー・スパイダー)
睡眠中の人間のそばで網を張る蜘蛛。その人間は夢を見られず、蜘蛛に噛まれた者は鮮やかな幻覚に見舞われる

SCP-453 - Scripted Nightclub (筋書きのあるナイトクラブ)
突如演劇の始まるナイトクラブ。居合わせた人は筋書きに沿って演劇をし、演目によっては大きな被害が生じる

SCP-454 - Comic Book (コミック本)
ホラー漫画。読んだ者はヒロインに感情移入し、ラストで死んでしまう彼女を助けるため、自ら物語を創作するが、それでもなぜか救うことができない。日常生活の大半をヒロインを救うための試みに費やし、やがて重度の鬱に陥る。女性嫌いや共感性の低い人物は読んでも影響を受けない

SCP-455 - Cargo Ship (貨物船)
チリ南部の沿岸で座礁した貨物船。内部は実寸を超えた広さの異常な構造に変容しており、調査隊は消息を絶ってしまう

SCP-456 - Soporific Bedbugs (催眠性トコジラミ)
噛んだ人間を眠らせるシラミ。数を増すごとに催眠力も増していき、犠牲者は数十日も眠り続けた末に衰弱死する

SCP-457 - Burning Man (燃え盛る男)
生きている炎。元はマッチ程度の大きさだが可燃物に移動し取り込む等して巨大化していく。大きさに伴って知性を増し、人間ほどの大きさになると人型を現し、文字を書いたり言語を発する。通常の火と同じく消火剤や水によって勢力は弱まる

SCP-458 The Never-Ending Pizza Box (はてしないピザボックス)
開けた者の潜在的な好みに応じたピザを無限に取り出せるピザ箱。財団の食堂で無料で提供されている

SCP-459 - Interplanetary Thermostat (惑星間冷暖房)
冷暖房機に接続すると、温度や湿度から天候まで自在に操作できるサーモスタット。有効範囲は約457㎡に及び、他の惑星や他次元から資源を調達していると思われる

SCP-460 - Séance Storm (降霊嵐)
積乱雲。停滞し雨を降らせた土地で1年以内に死亡した者の幽霊が現れる。幽霊は基本的に生前と同様に活動するが、雲が移動すると消滅する

SCP-461 - ZICU-TV (ZICU・テレビ)
ブラウン管テレビ。毎日午前3時に5分間だけどこかの監視カメラが映している映像をリアルタイムで中継する。カメラが設置されていない部屋を映すことも

SCP-462 - The Getaway Car (逃走用車)
廃車のように朽ちたシボレー。エンジンを掛けようとすると運転手は消失し、43秒~7ヶ月後に目的地に単身で出現する。ただし上空から現れたり目的地へ向けて飛ばされたりするため無事では済まない。58%の被験者は消えたまま帰ってこない

SCP-463 - A Spoon That Bends People (人を曲げるスプーン)
手にした者の脊椎を後方に90度屈曲させるスプーン

SCP-464 - The Foundry (製造工場)
動物や人間の体の一部から、指定した年齢・性別・人種・寿命を持つ人間を製造できる工場。製造された人間は3ヶ国語と戦闘知識を備え、もし工場がフル稼働できれば1日に700人の成人を生産できる

SCP-465 - Party in a Box (箱入りパーティー)
「箱入りパーティー」と書かれた段ボール箱。開くと中から調度品や複数の人間が現れパーティーを開催する。5時間後に消滅するが、彼らから勧められたアルコールを一滴でも口にした者は同時に消滅し、次に箱を開いた時に参加者として現れる。第三者が参加者に触れると、極度の疲労とアルコール中毒によりその参加者はたちまち死亡し、死体は消滅しない

SCP-466 - Mobile Veins (移動性血管)
人間に寄生し、筋肉や臓器を血管に置換させる病原体。ある事件後、患者の身体から離れて脳幹と4つの心臓を備えた生物となった

SCP-467 - Confessional Phone Booth (告白電話ボックス)
中に入った者の知人から電話が掛かってくる電話ボックス。相手は故人や自分自身の場合もあり、しばしば何らかの告白をする

SCP-468 - The Abacus (算盤)
中国のとある農村にある算盤。村内の道路や建物、生物が算盤の動きに従い幾何学模様を作り上げる。一定数の生物を村から連れ出すと活動は停止する。生物は自我を失ったまま回復しないが、長期間の拘束にもかかわらずいたって健康体である

SCP-469 - Many-Winged Angel (翼の多い天使)
羽毛の山のように見える無数の翼を持った人型SCP。音や音波を食料とし翼を成長させる。接触した生物に翼を突き刺し悲鳴を食べたり、ベルトの音を聴くと起き上がり[削除済]

SCP-470 - Nexus of Abandoned Places (繋がれた廃墟)
廃ビル。部屋が外部の長期間にわたり放置された別の部屋と入れ替わる

SCP-471 - A Satellite (人工衛星)
1970年代に打ち上げられた人工衛星。数十年間、消息を絶っており、再発見した際に謎の装置が付けられていた。木星の方向へ世界人口から野球の試合結果まで不可解なデータを送信している

SCP-472 - The Bloodstone (血の石)
ガーネット。半径18m以内の心臓を持つ生物に幻覚を引き起こす。時間の経過につれて症状は悪化するが、範囲から出れば次第に治まっていく。2ヶ月以内に近づく者がいなければ効果範囲は拡大する

SCP-473 - Supai (スーパイ)
難破した16世紀のガレオン船。海底に沈んでおり、接近した船舶に笑うような、助けを求めるような声でささやき、船を破壊して沈める(※スーパイはインカ神話の死神の名)

SCP-474 - Broken Mason (壊れたる石工)
人口の構造物に穴が現れ、同じ材料で造られた人型の物体が出現する現象。物体は構造物の空洞を埋めると生命を得て、近くの破損した別の構造物に移り儀式を行う。儀式を終えると物体は崩壊し、その構造物に穴が現れ……を繰り返す

SCP-475 - Soap of a Pope (教皇石鹸)
ローマ法王を模した石鹸。水につけ皮膚に塗るとあらゆる汚れを100%落とす。使用者の信奉する宗教に応じてさらなる効果が現れる

SCP-476 - Map to Nowhere (どこでもない地に向かう地図)
カナダの道路地図。誤植や存在しない場所が数多く書かれているが、地図に従い向かうとそこにたどり着ける。通信機器やGPS等は地図を使用している間、故障してしまう

SCP-477 - Fossil Sea (化石の海)
カンブリア紀の化石層。まるで海の中のように多くの化石が泳ぎまわっている

SCP-478 -Tooth Fairies (歯の妖精)
蝶に似た生物。睡眠中の生物の口腔内に入り込み、歯肉に急速に成長する歯を生やす。口腔内が歯で満たされると食道から胃に向かい、さらに内臓や皮膚組織までも歯で覆い尽くす

SCP-479 - Hallway 4, D-Class Dorms, Site 14 (サイト14,Dクラス寄宿舎,第4廊下)
サイト14のDクラス寄宿舎の第4廊下。床を血が流れたり窓を外から何者かが叩くなど様々な幻覚が観測されるが、原因は不明

SCP-480 - Recurring Nightmare Field (繰り返す悪夢の場)
特殊な電磁場。中に入った人間はレム睡眠のような状態に陥り、繰り返し同じ悪夢を見させられる。範囲外に連れ出すと脳内出血により脳死に至る。夢の内容をモールス信号で記録する訓練を積んだ職員により実験が行われている

SCP-481 - scar tissue (傷組織)
ある女性の皮膚に現れる傷。インドのある街の地図を表しており、町の拡張につれて傷も拡大している。女性の皮膚を覆い尽くすと、別の男性の皮膚に現れた。街で暴動や凶悪犯罪が起こると、それに対応した部位に自傷行為を行う傾向がある

SCP-482 - Mentally Mutating Straitjacket (精神的変異拘束衣)
拘束衣。着用すると重度の精神病でも安定させるほどの安らぎを得るが、一定時間を過ぎると元の精神状態に応じた体の爆発的な変調が起こる。観測している者にさえしばらく影響が出る

SCP-483 - Anti-Aging Placebos (若返りの偽薬)
薬瓶。そこに入れられた薬を飲んだ者の、年齢に関するあらゆる記録や記憶が1歳若返る。飲むたびに1歳ずつ若返るが、周囲の人々はそれに全く疑問を覚えない。本来の年齢を上回る量を摂取すると、飲んだ者の記録や記憶は全て抹消される。薬瓶に入れられた錠剤やタブレットは全て同様の効果を得る

SCP-484 - Memory Stealing Drug (記憶盗取薬)
ストリート・ドラッグとして流通している薬。服薬して相手を見つめると半催眠状態に陥れ、記憶を幻覚として視ることができる。さらに薬を飲むと記憶を盗み取り、まるで自身の記憶のように定着する

SCP-485 - Death Pen (死のボールペン)
ボタンを押しペン先を出すたびランダムに知人が1人死ぬボールペン。ボタンが異常に押しやすく、手に持つと無意識に連打してしまう

SCP-486 - Coatlicue Skin (コアトリクエの肌)
出血する傷を負うと、傷口から蛇そっくりの腫瘍が産まれる女性。腫瘍は自律して動き、コブラに似た毒を持ち周囲の生物に咬みつく。腫瘍を傷つけても女性は痛みを感じないため、麻酔無しで切除でき、身体から離れると腫瘍は十数分で死ぬ

SCP-487 - The Impossible House (ありえない家)
元の所有者たちが蒐集したオカルト関係の物品が多数配置された家。風水に基づき配置されており、物品を動かすとそれに応じて内部構造や外観が変化する

SCP-488 - Meteor Attractor (隕石に狙われた男)
地球近傍のある宇宙空間。6~12時間ごとに隕石が自然発生し、ある男性の周囲100m以内に(大気圏で消滅しなければ)落下する

SCP-489 - 1-555-BUG-BASH (バグ・バッシュにお電話を)
「バグ・バッシュにお電話を」と書かれたバン。運転席には白骨死体がおり、バンの周囲には殺虫剤やハエたたきなど、殺虫・除虫の道具が密集している。5m以内に接近した昆虫に襲いかかり、始末するとガラス瓶に入れ、バン内部で保存する。大量の道具が密集しているため互いに妨害し合い始末に失敗することも多く、また標的の昆虫しか目に入っていないため周囲にしばしば被害をもたらす

SCP-490 - Ice Cream Truck (アイスクリーム・トラック)
アイスの販売車。午前2~5時の間に自動走行し、ランダムに走りながら曲を流す。曲を聞いた者はトラックに殺到し、内部に入りアイスの材料にされる

SCP-491 - Wrecking Light (難破灯)
20世紀初頭に建設された灯台。周囲に地震を起こして岩礁や浅瀬を作り船を難破させる。また緑の光を放ち、それに照らされている間だけ幽霊船が現れる

SCP-492 - Animated Cloth Dummy (生ける布人形)
遊園地のアトラクションで使われていた海賊の布人形。布の身体で動き回り、味覚以外の五感も備えている。友好的で財団に協力している

SCP-493 - Replicant (レプリカント)
財団職員の男性。死亡すると3時間後に若返った彼の複製が2人現れる。元の男性と全く同じ能力・記憶を有している。現在は20~90歳の7人が保護され、2人は引き続き職員として働いている

SCP-494 - Matter Transference Gloves (物質転移グローブ)
一対の指ぬきグローブ。両手につかんだ物の構造をきっかり5分後に交換する

SCP-495 - Thingmaker (シングメーカー)
おもちゃのオーブン。コンセントを差し込み使用すると普通のおもちゃだが、差し込まずに使うと中に入れた物体をその形状と同じ生物に変える

SCP-496 - A Sunken Relic (水没した遺物)
珊瑚で造られた人型の像。接近した人間に珊瑚で造られた水中都市の幻を見せる

SCP-497 - The Shell (貝殻)
内部から叫び声が鳴り続ける貝殻。平均して4ヶ月ごとに声が拡大し、中から衰弱した人間が現れ即座に、または最長でも2日後に死亡する。また声を聞いた人間は貝殻に吸い込まれる

SCP-498 - 11 Minute Snooze (11分スヌーズ)
目覚まし時計。11分ごとにアラームが鳴り、スヌーズボタンが押されないと10秒ごとに4デシベルずつ音量が上がる。増大した音波は建物を壊し、生物を内出血させ、やがては地震を引き起こすと推測される

SCP-499 - Old Sun Man (年老いた太陽の男)
推定80歳の男性と5.9トンの金属球。男性の身体には長年にわたり激しい熱にさらされた形跡があるが、異常な熱耐性を持つ。金属球は日の出とともに強烈な光と熱を放ち、男性はそれを太陽の動きに沿って押し始める。男性および球体が静止すると太陽も静止する

SCP-500 - Panacea (万能薬)
部位欠損やSCPによる損傷すら治す錠剤。職員が二日酔いの治療等に使ったため47錠しか残っていない

SCP-501 - Monk's Greed (強欲な修道士)
1ドル札。目にした者はそれを専有したいという欲求にとらわれる。視認している時間に応じて状態は悪化し、やがてその1ドル札を見つめる以外のあらゆる欲求を失い、瞑想状態に入り渇死する

SCP-502 - The Surrogate Heart (代用心臓)
小さな段ボール箱。蓋に臓器の名前を書き体内に設置すると、書かれた臓器と全く同じ働きをする。交通事故で死亡した男性の体内から発見された

SCP-503 - The Luckiest Man in the World(この世でいっちばん幸運なおっさん)
驚異的な幸運と不運の両方に見舞われる男性。飛行機事故や9.11テロから生還する一方で全ての親族を失っており、高額宝クジに2度当選しているのに多額の負債を抱えている。自殺しようとしても全て失敗するが重傷は負う

SCP-504 - Critical Tomatoes (批判的なトマト)
つまらないジョークを言った対象に高速でぶつかるトマト。ジョークの内容によって速度や挙動が変わる

SCP-505 - Ink Stain (インクの染み)
自己複製するインクを無限に排出する万年筆。成分は通常のインクと同等だが放置すれば環境汚染によりやがては世界終焉を招く

SCP-506 - Instant-growing Plants(アッという間に育つ植物)
遺伝子工学で作られたズッキーニの変種。生物を含むあらゆる有機物に、接触した瞬間に発芽し、栄養を吸い取り5分で成長し切る。種子を広範囲にばらまき、食用には全く適さない

SCP-507 - Reluctant Dimension Hopper (嫌々ながらの次元旅行者)
ランダムに並行世界に飛ばされる男性。行き先も飛ばされるタイミングもまちまちだが、帰還後2週間は飛ばされることはない。彼に触れている人物も同時に飛ばされる

SCP-508 - Random-dot Stereogram (ランダムドットステレオグラム)
ステレオグラム(立体視できる隠し絵)。一瞬でもこの絵を見るとどうしても隠し絵を見たいという欲求にかられる。見続けると様々な窓から見える情景が被験者にのみ見え、さらに見続けると様々な被害を受ける

SCP-509 - Men Are Pigs (男共は豚)
中に入った人間を豚の燻製に変えるサウナと、中に入れた豚の死骸を人間に変える燻製小屋。豚の死骸から精製された人間たちはサウナに入っていたと話すが、それ以前の記憶や記録を一切持っていない

SCP-510 - Soft Death (柔らかな死)
ウィルス等の微生物かナノマシンと推測される物体。布や毛布のような柔らかい物に潜伏し、睡眠中の人間に寄生する。枕のような形状に変化し、獲物に夢を見せながらゆっくりと生体機能を乗っ取り死に至らしめる

SCP-511 - Basement Cat (地下室の猫)
地下室や床下のある建造物に取り憑くSCP。死亡した猫の身体を継ぎ合わせた猫の集団を率いる

SCP-512 - Gravity-Nullifying Umbrella (重力無効傘)
開いて上に向けると、頭上にドーム状の重力無効空間を作る傘。雨はおろか落下してきたあらゆる物体を静止させるが、落雷を異常に引き付ける

SCP-513 - A Cowbell (カウベル)
錆びたカウベル。鳴らすと音を聴いた者は人型の幻覚につきまとわれる。眠ると幻覚に直接襲われるため、睡眠障害からやがて死に至る

SCP-514 - A Flock of Doves (鳩の群れ)
鳩の群れ。群れの周囲約500mに兵器を無効化するオーラを展開する。長時間にわたりオーラを受けた兵器は破壊され、領域内に入った生物はストレスや怒りを忘れる

SCP-515 - Sleeper (封印されし者)
およそ14歳の少年。深い眠りに落ちており食事も排泄もしない。彼のわずかな動きに連動し約19の天体のうちいくつかが地球に向けて運行する。死亡すると別の人物が新たにこのSCPになると推測されている

SCP-516 - Intelligent Tank (利口戦車)
自身に損傷を加えようとする敵を自動的に攻撃する戦車。だが非武装の人間は手動でも攻撃できず弾詰まりを起こし、素手で襲ってきた人間等の危機を感じない相手は攻撃しない。主砲だけが制限されその他の武装は普通に使用できる

SCP-517 - Grammie Knows (おばあちゃんは知っている)
老婆の人形が入った占いマシーン。1時間に1度、前を通った人物に占いカードを排出する。その人物は翌朝1時43分から無数の腕に襲われる。腕は狭く暗い所から伸びてきて、内部に標的を引きずり込む。占われてしまった者に生存者はいない

SCP-518 - The Transinformational Tomb of Asa Rutledge (アサ・ラトリッジの墓標)
アメリカのある田舎町にある集合建築。「アサ・ラトリッジ」なる人物の署名が書かれた文書を読むごとに、建築物が増減したり内部構造が変化したりする。また1回読むごとに2~3m地盤沈下する

SCP-519 - Cheeky Phone Booth (いたずらな電話)
公衆電話。受話器を取ると交換手が応じ、任意の番号・相手に電話を掛けてくれる。ただし相手とは直接話すことはできず、交換手が相手の言葉を伝える。徐々に内容は攻撃的なものになり、最後には聴覚に障害を与えるほどの大音量を流して通話を打ち切る

SCP-520 - Knife Switch (ナイフスイッチ)
2つのナイフスイッチ。片方は周囲5m以内のランダムな電気機器のメイン回路を切断・接続し、もう片方はダイヤル調整により5m~2500km以内のいくつかの機器のスイッチを指定して切り替えられる

SCP-521 - The Postbox (郵便ポスト)
個人から個人に宛てた手紙の中身を別の手紙に入れ替える郵便ポスト。中身は戦時中に配達されなかった手紙に置き換わっていると推測され、配達を終えると郵便ポストは消失し別の地点に出現する

SCP-522 - Blood-draining Carpet (吸血カーペット)
カーペットに同化し人を襲う菌類。人間が上に立つとカーペットでくるみ血を吸う

SCP-523 - The Most Unhelpful Object On Earth (この世で最も役に立たないもの)
不定形のSCP。監視されていない時になんらかの生物や無機物に擬態し、使おうとして手に取ると役立たない物に変身する。使おうとした状況が危機的であればあるほど、より厄介な事態を巻き起こす物に変身する傾向があり、もし世界終焉シナリオが発生した場合には危機を未然に防ぐため即座に自爆させる措置が取られている

SCP-524 - Walter the Omnivorous Rabbit (雑食ウサギのウォルター)
自分の体重を超えあらゆる物を食べるウサギ。原子炉すら食べ切る。ついには自分自身を食べて消滅するが30分後に再出現する

SCP-525 - Eye Spiders (メダマグモ)
節足動物の脚部のような生物。0.6m以内に8匹集まると合体し、近くの哺乳類に襲いかかり目玉をくり抜き胴体とする。同時に獲物の空いた眼窩に卵を産み付け繁殖し、目玉が腐ると次の獲物を物色する

SCP-526 - Valhalla Gate (ヴァルハラの門)
ノルウェーのある丘に点在するルーン文字の刻まれた環状列石。日の出とともに武装集団が現れる。装備は統一されており、年代は石器時代から近代までまちまち。92%は襲われない限り動かないが、8%は近くの人間を襲撃するため、財団は部隊に監視させている。日没とともに消滅する

SCP-527 - Mr. Fish (ミスター・おさかな)
頭部が魚になっている人物。それ以外は普通の人間となんら変わりない。他に19人の同類がおり、何人かは発見されSCPに指定されている

SCP-528 - Voodoo Putty (ヴードゥー・パテ)
絵や写真、テレビやモニター等に写った人物に押し付けると、姿を写し取れるパテ。写し取った人物に対するあらゆる行動は本人にもたらされる

SCP-529 - Josie the Half-Cat (半身猫のジョーシー)
下半身が存在しない猫。しかし四肢があるように歩き回り、他は普通の猫と変わらない

SCP-530 - Carl the Variable Dog (変幻自在のカール)
体格や体毛が絶えず変化する犬。四肢や目鼻口すら増減する。性格は温厚で財団内で可愛がられている

SCP-531 - Paired Brass Guard Cats (対の真鍮製守り猫)
エジプトの墳墓で発見された猫の像。2体の像を向かい合わせて配置すると、心理的な影響からその間を通過できなくなる。向かい合わせないと、目の合った人間をとりこにし、やがて自身の複製へと変える。14体を保管しており、知性のあるSCPを束縛するための様々な利用案が出されている

SCP-532 - Frost Bug (霜菌)
低温で活発化する菌類。雪の結晶のような外見で、感染すると凍傷のように皮膚組織を破壊する

SCP-533 - Snake Necklace (スネークネックレス)
金属部を除く大部分が蛇の胴体になっているネックレス。胴体は金属部の一つから現れ、別の金属部へと絶えず移動しており、何種類も確認されている

SCP-534 - Misplaced Blood (お門違いな血)
人間の血液細胞や細胞片が集合し数百倍に増大したもの。空気中を漂い生物に付着すると酸素中毒を引き起こす

SCP-535 - Communicative Beaker (通信ビーカー)
注いだ液体を通信能力のある液体に変化させるビーカー。変化した液体に記録メディア等を近づけるとデータを読み取り、その液体を注ぐことでデータを移すことができる。人間の脳波も読み取るが、注ぐとほとんどの場合で重度の精神病を引き起こす

SCP-536 - Physical Law Testing Chamber (物理法則試験室)
光速度や重力など物理法則を自由に変更できる実験室

SCP-537 - Singing Gramophone (歌う蓄音機)
意志を持つ蓄音機。レコード無しであらゆる曲を再生できる。曲の種類や針の上げ下げで会話も可能だが気分屋で、SCP-043 - The Beatle (ザ・ビートル)と会話させたところ大喧嘩をした

SCP-538 - Shadow Spiders (影蜘蛛)
蜘蛛の影のように見える生物。他の生物の影を食べて成長し、無機物の影に付いていれば生命維持できる。影から長時間離れると消滅する。影を食べられても害はないが、怯えさせると噛まれることがあり、噛まれた者はやがてSCP-538へと変化する

SCP-539 - The Perfect Distraction (完璧な注意散漫)
円盤。投げた瞬間に何事かが起こり、投げた者を絶対に注視できなくなる

SCP-540 - Tannenbombs (籾爆弾)
爆弾。爆発と同時に爆心地に植物が急速に成長する。爆発力と成長力は比例しており、発見された核兵器がもしこのSCPなら、世界の3分の1を瞬時に緑が覆い尽くすと推測されている

SCP-541 - Living Thoracic System (活動胸部器官)
肺、心臓、消化器官等の胸部器官だけが正常に機能している死体。実験に失敗し塵となって崩れ落ちてしまった

SCP-542 - Herr Chirurg (軍医殿)
ドイツ人でナチ党に関わっていたと名乗り、軍医殿と呼ばれるのを好む男性。自らの手で自分の身体を手術し、皮膚や脳、臓器まで移植する。未知の医療技術により拒絶反応等は一切起きない。隙あらば周囲の人間も解剖するため、手術用具に成り得る物を与えないよう注意されている

SCP-543 - Noise (ノイズ)
ノイズ(砂嵐)が延々と録画されたビデオテープ。長時間視聴すると映像が見え始め、閉所恐怖症等を起こし錯乱する

SCP-544 - The New Voice (新しい声)
無線マイク。手にすると強い所有欲にかられ手放せなくなる。やがて口の代わりにマイクから声が流れ始め性格も変容する。無理にマイクを手放させると言語能力を喪失する

SCP-545 - Liquid Life/Totenkinder (命の水/トーテンカインダー)
800歳で「トーテンカインダー」と名乗る老婆。羊皮紙に書かれたレシピから命の水を作り出す。それを飲めば老化を遅くし病気や傷も癒やすが、原料に人間の子供が必要

SCP-546 - A Notebook (ノート)
書き込んだフレーズが会話や文章に頻繁に差し込まれるようになるノート。時間の経過とともに頻度は増し、24時間ほどでそのフレーズ以外の言葉を書いたり話したりできなくなる

SCP-547 - The Cartesian Business Card (デカルト門派の名刺)
裏に「我思う故に……?」と書かれた名刺。目にすると徐々にアイデンティティを失う

SCP-548 - Ice Spider (冷凍グモ)
噛みついた相手を凍らせ、凍った獲物を食べるタランチュラ。人間は避けるが襲われると噛みつき凍傷を引き起こす

SCP-549 - Ursa Minor (こぐま座)
体長17cmのグリズリー。通常のグリズリーと同じ300kgの体重と力を有し、摂取カロリーも同等。小さな身体に力が集中しているため破壊力はさらに増している

SCP-550 - The Ghûl (グール)
人型の木像。死体を求めてさまよい、見つけると胸部を開き死体から栄養分を取り込む

SCP-551 - Impossible Puzzle (難しいパズル)
550ピースのジグソーパズル。一般的なジグソーと外見は変わらないが、わずか40ピースを組み上げるのに2週間を要したり、あと数ピースで完成になっても混乱したりと決して完成できない

SCP-552 - Ahead of His Time (時代に先駆けて)
自身の置かれた状況を、未来に自分が置かれている状況として認識している男性。時間の隔たりははじめは1秒未満だったが徐々に増して行き、現在は4年以上先の未来を見ている。半狂乱となり拘束されており、彼が発狂するような未来がもうすぐ訪れると考えられる

SCP-553 - Crystalline Butterflies (水晶蝶)
水晶の身体を持つ蝶。幼虫は鉱物を吸い成長する

SCP-554 - The Perfect Murder (完全犯罪)
イングランドのある島の建造物。中には侵入できず梁に死体が置かれている。死体を誰かが見ると、以前に死体を見た人物が消失し、120km圏内のその人物にまつわる記録が抹消(ただし記憶からは消えないと考えられる)される。死体を回収すると、それは72時間ほど前に刺殺された状態の消失した人物になっている。回収するといつの間にか新たな死体が現れる

SCP-555 - Corpse Magnet (死体磁石)
死体や死体から抜け落ちた毛髪や皮膚等を引き寄せる磁石。死体の量に応じて磁力は強まる

SCP-556 - Painted Aircraft(塗りたくられた航空機)
海に墜落した航空機。内部はほとんど無傷で、全体に巨大な絵画が描かれ、行方不明の乗員とそっくりな人物の姿も見受けられる。墜落当時、ある絵画を輸送中だった
※実在の航空機墜落事件を下敷きに考えられたSCPである

SCP-557 - Ancient Containment Site (古代封じ込め施設)
紀元前2400年頃に造られたと思われる建造物。地下5階に巨大な花崗岩の石塊が設置されており、記述によるとSCPが封じ込められていると考えられる

SCP-558 - Strange Contact Lenses (奇妙なコンタクトレンズ)
五色のカラーコンタクト。赤は可視光線よりも長い波長の電磁放射が見え、紫は逆に短い波長が見える。緑は可視スペクトルの色調を高め、灰は色が白黒になるが視野を拡大する。黒は着用者のほとんどが錯乱し、四次元が見えていると推測される

SCP-559 - Birthday Time! (バースデータイム!)
ケーキ等の焼き菓子に取り憑くSCP。ロウソク等の火の点いた物を差し込むと、その日が誕生日の人物にしか火を吹き消せなくなり、吹き消した者は差した本数と同じ年齢に変わる。変化は24時間で終わり、寿命をはるかに超える数百本を差していても多くの被験者が生き延びる。取り憑いている焼き菓子を食べたり切り分けると、最も近くの焼き菓子にその特性が移る

SCP-560 - Bitwise Amoeba (ビット単位のアメーバ)
コンピューターウィルスのようなデジタル生命体。データを食べて破損したデータとして排出する。より機密性の高いデータを好んで食べる

SCP-561 - A Passive Rip in Time (受動的な時空の亀裂)
カナダのある地域。範囲内で産まれる生物を鮮新世(氷河期以前)の頃の生物種として産まれさせる。ネアンデルタール人やマンモス、サーベルタイガー等が産まれた

SCP-562 - Revel Rousers (宴へと誘う者ども)
チャットサイトに現れるSCP。主に若者に接触し、近所の住人や同じ学校の生徒を装いパーティーに誘う。同意した者は次にドアを出入りした時に消失し、4~8年後に豪華な衣装をまとい、老衰による多臓器不全を死因とする死体として近くの林に現れる

SCP-563 - An Abandoned Farm in China (中国の廃牧場)
中国の廃牧場。多数の恐竜の死体が発見され、それを原料とした食品が各地に出回っている

SCP-564 - Incomplete Primitive Cyborg (不完全な原始的サイボーグ)
砂岩や銅線、ゴム管等の原始的な素材で造られたサイボーグの女性。身体をわずかに動かせ意思の疎通もできる。もともと人間だったと主張している

SCP-565 - Ed's Head (エドの頭)
海底に生息する男性の頭部。裂傷から脳組織を蔓のように伸ばし、サンゴガニのように行動する。妻に殺害されたエドという人物だと思われ、墓から掘り起こされた遺体に頭部は無かった

SCP-566 - Word a Day (今日の単語)
日めくりカレンダー。太字で書かれた単語に人差し指で触れると、およそ一般的ではない単語や奇妙な造語の解説に変わる

SCP- 567 - The Dungeon (地下牢)
ある城の地下牢。8つの部屋があり、それぞれ対応する罪を犯した者が入ると拘束し消滅させる

SCP-568 - Dismemberment Strap (切断革紐)
物体をくるみ反時計回りに半回転させると切断できる革紐。切断面を合わせ時計回りに半回転させると全く跡が残らずに再接着できる

SCP-569 - Heads (頭部)
大理石で造られた人間の頭部の彫刻。46体の同じ顔が集合しておりランダムに表情を変える。宙を漂い、脅威を感じると口からカラースプレーを噴射し、外敵を固める

SCP-570 - Puppet Show Gloves!!! (パペットショー・グローブ!!!)
一対の手袋。装着すると手袋の繊維が筋繊維と結合し、指先から糸を放ち生物を操り人形のように動かせる。子供を集めて彼らを人形とした劇を演じさせ、終わると子供達は自身で劇を開こうと、この手袋を求めるようになる

SCP-571 - Self-Propagating Infectious Pattern (自己喧伝性感染図形)
ある複雑な線と落書きで構成された図形。目にした者はそれを即座に模写でき、模写した図形を他者に見せようと強要する。徐々に精神的能力が劣化していき最終的には生命活動に支障をきたすが、図形を他人に見せている間は劣化が遅くなる

SCP-572 - Katana of Apparent Invincibility (パッと見無敵のカタナ)
おもちゃの刀。手にすると異常な自信と無謀さを植え付けられ、走行中の車や発射された弾丸を切断しようと試み、重傷を負う。後頭部に打撃を与えると効果は失われる

SCP-573 - The Pied Pipe (ハーメルンの笛)
人間の大腿骨で造られた笛。吹くと演奏時間の5倍の時間、動物や子供を操れる。所持しているだけで子供に対し悪意が増大する

SCP-574 - The Dropera House (墜落の施設)
廃工場。窓に篝火や人影等が映り、中に人が暮らしていたような痕跡が現れ、侵入した者を地下に落としセメントの床の中に呑み込む。1ヶ月に3人以上呑み込むと周囲に新たな施設が現れる。長期間にわたり獲物を得られないと、窓に着替え中の女性のシルエットを出したり、食べ物や大麻の匂いで人をおびき寄せる

SCP-575 - Predatory Darkness (人食い闇)
黒く不定形の闇のようなSCP。生物を引きずり込み殺害し、生体組織を吸収し成長する。暗闇の中から自然発生し、光を浴びると消滅する

SCP-576 - Sleep Well (良い夢を)
ガラス瓶に入った液体。飲んだ後に眠ると鮮やかな夢を見られる。この瓶の中に入っている状態でのみ効力を発揮する

SCP-577 - All Alone in the Moonlight (月光に包まれてただ独り)
生命と空中浮遊能力を持つ弾薬の群れ。財団職員や法執行関連の職歴のある人物には敵対的で、弾丸を発射して攻撃する。総質量は増大し続けており、動物を模した姿を形作ることもある。一部のDクラス職員にのみ友好的

SCP-578 - Blood Opals (ブラッド・オパール)
未知の酵素。血液に触れるとオパールのような姿に結晶化させる

SCP-579 - [DATA EXPUNGED] ([データ削除])
ほとんどのデータを削除されているSCP。そのため概要は全く不明だが断片からもきわめて危険な性質が窺い知れる

SCP-580 - Shi Huang Ti's Five Heaven Chariot (始皇帝の第五宇宙戦艦)
始皇帝の時代に絹と木材で造られた、未知の動力で月と太陽の間を航行する宇宙戦艦。始皇帝陵でも見られる兵士の像が乗組員として働いている

SCP-581 - The Equestrian's Soul (騎手の魂)
馬用の飼い葉袋。500m以内に近づいたウマ科の生物はこの袋に口を突っ込みたいという欲求にかられる。範囲内から無理に引き離すと病死し、袋を金庫等に隠すと無理やり近づこうとして負傷する。そして袋に口を入れると二本足で歩いたり、車や銃を使おうとしたりと人間染みた行動を始め、無理な体勢を取り続けたことにより四肢骨折で死に至る

SCP-582 - A Bundle of Stories (たくさんの物語)
ある作家の物語から生まれたSCP。そのSCPについて描かれた物語は全て現実となり、同じ出来事が現実に発生する。ただし存在を否定したり以前の物語と矛盾するものを書いても、無視されるかわずかな抑止力を与えるだけにすぎない

SCP-583 - Deathly Video Tape (死のビデオテープ)
セサミ・ストリートの登場人物が次々と窒息死する様が録画されたビデオテープ。視聴した者はテレビやラジオ、小説等のあらゆる媒体で人々が窒息死する様を見せられ、当人が死ぬまでこの現象は続く

SCP-584 - Many Fingers, Many Toes(めっちゃくちゃ指多いよ!)
感染すると身体の各部に指や掌、腕が生えるウィルス

SCP-585 - Sharpner (えんぴつけずり)
削れば削るほど先端部の鋭さを増させる鉛筆削り

SCP-586 - Inscribable Object (記述可能な物体)
小さな緑色の金属。このSCPについて記述すると必ず1つ維持用の誤植が現れてしまう

SCP-587 - A Model System(環境模型)
架空の街を模した鉄道ジオラマ。平均19.5mmの人間が1270人暮らしており、ジオラマの表面に触れない限り彼らは外の世界に一切気づかない。パニックに対する集団心理の実験等に用いられている

SCP-588 - A Voracious Coin (貪食硬貨)
生きている25セント硬貨。表面のワシントンの口が動き1グラムの有機物を摂取する。3~4回摂取すると自身の複製を産み出すが、製造年だけは産まれた年に変わっている

SCP-589 - The Price of Obsession (依存の代償)
動物のぬいぐるみ。接触した人物に応じて姿形を変え、ストレスを軽減し癒やしを与える。ただし強い中毒性を持ち、被験者は独占欲にかられ、また複製を作り広めようとする。そして一定期間後、このSCPは全ての複製や記録とともに消滅し、被験者に絶大な禁断症状を引き起こさせる

SCP-590 - He Feels Your Pain (君の痛みを知る人)
16歳くらいに見える不老の男性。接触した相手の怪我や病気は全て彼に移る。瀕死に陥ったがSCP-500 - Panacea (万能薬) によって回復し、現在は精神操作により3歳の知能に調整され、治療のための道具として使われている

SCP-591 - Dr. Wondertainment Pretendo (ワンダーテインメント・ニテンドー)
ファミコンの偽造品。ファミコンかワンダーテインメント博士ブランドのソフトが遊べる。博士ブランドのソフトは起動すると周囲にプレイヤーが実際に主人公としてゲームをする空間を形成する。はじめは電源を切れば基本的に空間も消滅したが、部品の劣化に伴い空間やその影響が残りやすくなった

SCP-592 - Inaccurate History Book (不正確な歴史書)
「20世紀年代記」と題された本。1900~1995年の記録が書かれているが、1956年6月15日以降は実際の出来事から逸脱している。読んだ者はその記録を真実と認識し、現実は陰謀により書き換えられていると信じ込む。また出来事が読者の居住地に近い場合、それを体験した記憶や身体の異常(負傷等)が形成される

SCP-593 - Contagious Innumeracy (伝染性数学消失病)
はしかに似たウィルス。感染すると重篤な症状の他、数学を一切理解できなくなり、1+1はもちろんのこと1と数百万のどちらが多いかすらわからなくなる

SCP-594 - Electric Sheep (電気羊)
静電気をまとい放出させる羊の群れ。危機が迫ると群れで協力し巨大な電気を作り出す

SCP-595 - Teleporting Destroyer (テレポートする駆逐艦)
フィラデルフィア計画に関わった駆逐艦。テレポートしたり、同時に二ヶ所に現れたり、乗組員が壁や甲板と融合したりと、有名な逸話が実際に起こる。この艦の存在を秘匿するためフィラデルフィア計画は都市伝説として広められた

SCP-596 - Cursed Regeneration Statue (忌まわしき再生の像)
蛇のブロンズ像。接触するとあらゆる傷を癒やすが極度の不快感をもよおし、決して身体から離すことができない。別の人物が像に触れると離れるが、元々接触していた人物は死亡する

SCP-597 - The Mother of the All (全ての母)
巨大な肉塊。全身に無数の乳首があり、視認した哺乳類はそれに吸い付き、知能や身体能力が幼児のように退行していく。見ているだけでも影響を受け、肉塊を信仰するような動作も示す

SCP-598 - Sentient Color (感覚のある色)
知性を持った黄色い影。部屋を黄色に覆い尽くし、移動も繁殖もしない。テレパシーで人間と会話し、特に音楽・芸術・科学の話題を好む。ビデオ録画や鏡等を用いて正確に複写すると新たに生まれる

SCP-599 - Uncharted City (地図にない町)
人口約700人の小さな町。いかなる地図にも記載されず、どの道路ともつながっていない。住民は全て近隣で行方不明になった人物と人相風体が一致するが、彼らはずっと前からここに居住していると主張する

SCP-600 - That Guy (アイツ)
のっぺらぼうの人型SCP。視認した人間の視覚に作用し、似た風貌に変化する。模倣している人間と同じ職業を装い、浅い会話をしようとする。ビデオ映像等には元の姿のまま映り、変化していても接触すると元に戻る。人畜無害で、なぜか人間以外の有機生物には存在すら認識されていない


SCP-201~400   SCP-601~800